その他
夢幻館の吸血鬼!東方の「くるみ」を世界一わかりやすく解説
2025.08.19
今回は、PC-98版「東方幻想郷」に登場する、ちょっぴりマイナーだけど魅力的な東方キャラクター「くるみ」にスポットを当ててみたいと思います!
「くるみってどんなキャラ?」「能力とかよく知らない…」という方も多いかもしれません。実は彼女、公式設定が少ないからこそ、私たち東方ファンの間で考察のしがいがある、本当に面白いキャラクターなんです。
この記事では、そんな謎多き東方の吸血鬼、くるみが持つであろう能力を4つの視点から、具体的かつマニアックに掘り下げていきます。東方Projectの奥深い世界観に触れながら、くるみというキャラクターの魅力を一緒に再発見していきましょう。ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね!
1. 湖の島を守る!門番としての東方くるみの「結界操作能力」
くるみといえば、幻想郷の霧の湖の真ん中にある島の「門番」ですよね。ただの門番が、あの強力な主人公たち(博麗霊夢や霧雨魔理沙)の前に立ちはだかるわけがありません。彼女が門番としての役割を全うできていた背景には、強力な能力の存在が不可欠だったと考えるのが自然です。
ここで最も有力視されるのが、特定の空間を外部から遮断したり、侵入者を感知したりする「結界を操る能力」です。彼女がなぜあの場所にいたのか、門の向こうに何があったのかは謎に包まれています。しかし、この能力こそが、くるみが門番として存在していた大きな理由なのかもしれません。このセクションでは、東方の世界における結界の重要性を交えながら、くるみの門番としての役割を深掘りしていきます。
くるみが守っていた「霧の湖の島」とは?
まず、くるみが守っていた場所についておさらいしましょう。『東方幻想郷』の4面、その舞台は霧の湖に浮かぶ島です。この島の中央には大きな館がそびえ立っており、その門をくるみは守っていました。この館こそ、5面のボスである「幽香」の居城「夢幻館」です。
つまり、くるみは夢幻館の門番、ということになります。霧の湖自体、濃い霧によって視界が悪く、方向感覚を失いやすい場所です。さらに、その中心に浮かぶ島へたどり着くこと自体が容易ではないでしょう。そんな場所にわざわざ門番を置くということは、館の主である幽香が、よほどの侵入者を警戒していたことの現れです。
くるみは、物理的な門を守るだけでなく、島全体、あるいは夢幻館そのものを守るための特殊な役割を担っていたのではないでしょうか。ここで「結界」というキーワードが浮上してくるのです。東方の世界において、結界は非常に重要な意味を持つ要素であり、その操作は高度な能力を必要とします。
東方世界における「結界」の重要性
東方Projectの世界観の根幹をなすのが、幻想郷を外の世界から隔てる「博麗大結界」です。これは、物理的な障壁と論理的な障壁の二重構造になっており、外の世界の人間が幻想郷の存在を認識できなくする、非常に強力な結界です。この結界を管理しているのが、主人公の一人である博麗霊夢です。
この博麗大結界以外にも、東方の世界には様々な結界が登場します。例えば、八雲紫が操る「境界を操る程度の能力」は、結界の生成や操作にも応用できます。彼女は神出鬼没に現れたり、空間を断裂させたりと、規格外の能力を見せつけます。また、『東方紅魔郷』でレミリア・スカーレットが幻想郷を紅い霧で覆った「紅霧異変」も、一種の大規模な結界と言えるでしょう。
このように、東方の世界において結界とは、単なる防御壁以上の意味を持ちます。空間を定義し、法則を書き換え、存在を隠蔽するための根源的な力なのです。くるみがもし結界を操る能力を持っていたとしたら、それは彼女がただの力自慢の門番ではなく、特殊な技能を持ったスペシャリストであったことを示唆しています。
くるみの結界はどんなものだった?
では、くるみが操っていた結界とは、具体的にどのようなものだったのでしょうか。いくつか可能性を考えてみましょう。
隠蔽の結界
一つ目は、夢幻館の存在そのものを隠す「隠蔽の結界」です。霧の湖の深い霧も、もしかしたらこの結界の一部だったのかもしれません。いくら霧が深くても、霊夢や魔理沙のような能力者であれば、強力な妖怪の気配を察知して島にたどり着くことは可能でしょう。
しかし、島や館が結界によって覆われ、その存在自体が「ないこと」にされていたとしたらどうでしょうか。特定の条件を満たさなければ認識すらできない、という結界です。くるみは、その結界の維持・管理を行い、万が一結界を破って侵入しようとする者が現れた際に、それを撃退する役割だったのかもしれません。東方の物語の中で、主人公たちが異変の黒幕の居場所をなかなか特定できないことがあるのは、こうした結界による隠蔽が理由であることも多いのです。
探知・迎撃の結界
二つ目は、侵入者を探知し、自動的に迎撃するタイプの結界です。夢幻館を中心とした一定範囲に結界を張り、そこに許可なく立ち入った者の位置や強さを即座に感知する能力です。門番としてこれほど適した能力はありません。
この能力があれば、くるみは常に門の前で待ち構えている必要はなく、侵入者が現れた時にだけ姿を現すことができます。『東方幻想郷』で霊夢たちがくるみと遭遇したのも、くるみがこの探知能力によって彼女たちの接近に気づき、迎撃に出てきた結果と考えることができます。くるみの戦闘的な性格も、この迎撃システムの一部としてプログラムされた役割だった、と考えると面白いですね。
門番としての役割の再考
これらの考察を踏まえると、くるみの門番としての役割は、より深い意味を持っていたことがわかります。彼女は単に力で侵入者を阻むだけでなく、「結界」という東方ならではの特殊な力を用いて、夢幻館という重要な場所を知的かつ効率的に守っていたのではないでしょうか。
残念ながら、PC-98版の東方作品は設定資料が少なく、くるみの結界能力について公式に語られたことはありません。しかし、東方Project全体の世界観から類推することで、くるみという一人のキャラクターの背景に、これほど壮大な物語を想像することができるのです。これこそが、東方という作品の大きな魅力の一つと言えるでしょう。
2. 吸血鬼の真骨頂!東方くるみが秘める「驚異的な身体能力」
くるみは「吸血鬼」という種族です。これは彼女を語る上で絶対に外せない、非常に重要な要素です。東方Projectにおける吸血鬼といえば、何を思い浮かべますか?多くの方が『東方紅魔郷』に登場するレミリア・スカーレットやフランドール・スカーレットを連想するのではないでしょうか。
彼女たちが見せる人間を遥かに超越した身体能力は、吸血鬼という種族の恐ろしさと強さの象徴です。となれば、同じ吸血鬼であるくるみも、例外なく、弾幕ごっこで表現されている以上の、とてつもないスピードやパワーを秘めていると考えるのが自然でしょう。ここでは、同じ吸血鬼という種族の他の東方キャラクターと比較しつつ、くるみが本来持っているであろうフィジカルの強さについて、マニアックに考察していきます。
東方における「吸血鬼」の定義
まず、東方の世界における吸血鬼がどのような存在なのかを確認しておきましょう。ZUN氏が手掛ける公式設定資料集『東方求聞史紀』には、吸血鬼について詳細な記述があります。それによると、吸血鬼は「魔法によって人間から変異した種族」であり、驚異的な身体能力、高い魔力、そして弱点(日光、炒り豆、流水など)を持つとされています。
特筆すべきはその身体能力です。鬼をも上回るほどの怪力を持ち、音速を超えるスピードで空を飛ぶことができるとされています。レミリア・スカーレットがその代表例ですね。また、肉体が破壊されても霧状になるなどして再生する、驚異的な回復能力も持っています。基本的に不老長寿であり、弱点を突かれない限り死ぬことはありません。
くるみは、この「吸血鬼」というカテゴリに属する妖怪です。彼女が登場した『東方幻想郷』は『東方紅魔郷』よりも前の作品ですが、東方シリーズを通して「吸血鬼」という種族の設定が大きく変わっているとは考えにくいです。つまり、くるみもまた、レミリアたちと同等のポテンシャルを秘めた存在である可能性が非常に高いのです。
紅魔館の主「レミリア・スカーレット」の身体能力
比較対象として、まずは紅魔館の主、レミリア・スカーレットの能力を見てみましょう。彼女の二つ名は「永遠に紅い幼き月」。見た目は幼い少女ですが、その年齢は500歳を超えています。
彼女の身体能力はまさしく規格外です。『東方求聞史紀』によれば、先述の通り、鬼をも凌駕する怪力と、音速を超える飛行能力を持つとされています。弾幕ごっこではその全力を見ることはできませんが、スペルカード「スカーレットシュート」などで見せる高速移動は、その片鱗を感じさせます。
また、吸血鬼としての再生能力も健在で、たとえ体がバラバラになっても、すぐに元通りになってしまうそうです。このような圧倒的なフィジカルを持つからこそ、彼女は数多くの妖怪が住まう紅魔館の主として君臨し、カリスマを発揮できるのです。東方の世界で吸血鬼がいかに強力な種族であるかが分かりますね。
悪魔の妹「フランドール・スカーレット」の規格外な力
次に、レミリアの妹であるフランドール・スカーレットです。彼女は「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」という、東方の世界でも屈指のチート能力を持っています。彼女の身体能力自体がどれほどのものかは具体的に語られていませんが、姉であるレミリアと同等か、それ以上であると考えるのが妥当でしょう。
彼女の能力の恐ろしさは、物理的な強さよりも、その概念的な破壊力にあります。物質の「目(最も緊張している部分)」を視認し、そこを自分の手の中に移動させて握りつぶすことで、対象を破壊します。この能力の前では、どんなに硬い物質も、どんなに強力な結界も意味をなしません。
フランドールは長年、紅魔館の地下に幽閉されていました。その理由は、彼女の精神的な不安定さと、このあまりにも強力すぎる能力をレミリアが危惧したためです。身体能力に加えて、このような規格外の特殊能力まで持っているのですから、東方の吸血鬼がいかに恐ろしい存在か、改めて思い知らされます。
くるみの潜在的なフィジカルを大解剖
さて、本題のくるみです。レミリアやフランドールという強大な東方の吸血鬼たちと比較した時、くるみの身体能力はどの程度だったのでしょうか。
ゲーム中でのくるみは、弾幕を放つボスキャラクターとして登場します。彼女が超高速で移動したり、圧倒的なパワーで何かを破壊したりするような描写はありません。しかし、これは東方Projectのルールである「弾幕ごっこ(スペルカードルール)」の上での戦いだから、と考えるべきです。弾幕ごっこは、お互いの美しさと技術を競う「ごっこ遊び」であり、殺し合いではありません。妖怪たちが全力の殺傷能力を発揮する場ではないのです。
つまり、ゲーム内で見せる姿は、くるみの本来の力のほんの一部に過ぎないということです。吸血鬼という種族である以上、彼女もまた、
-
鬼を凌駕する怪力
-
音速を超える飛行速度
-
驚異的な自己再生能力
といったポテンシャルを秘めていると考えるのが自然です。
門番という役割を考えてみても、これは非常に説得力があります。もし結界を破られ、侵入者と直接対決になった場合、相手を力でねじ伏せるだけのフィジカルがなければ務まりません。特に、くるみが対峙したのは、幻想郷でもトップクラスの実力者である霊夢や魔理沙です。彼女たちと渡り合うためには、生半可な身体能力では話にならないでしょう。
くるみは、普段はその力を抑えていますが、一度本気になれば、レミリアのように嵐のようなスピードで相手を翻弄し、巨大な岩をも軽々と投げつけるような、恐ろしい力を発揮するのかもしれません。そう考えると、あの可愛らしい見た目とのギャップが、くるみという東方キャラクターの魅力をさらに引き立ててくれますね。
3. 吸血鬼ならでは?東方くるみの「血に関連する能力」の可能性を大考察!
吸血鬼といえば、何を連想しますか?多くの人が「血を吸う」「血に惹かれる」といったイメージを持つのではないでしょうか。東方の世界でも、吸血鬼は人間の血を主食としており、「血」という要素は非常に重要です。
では、門番吸血鬼であるくるみも、何か「血に関連する能力」を持っていたのではないでしょうか?これは公式で語られているわけではなく、完全に私個人の考察になりますが、東方ファンとして想像を膨らませるには非常に面白いポイントです。もし彼女が血を操るような力を持っていたとしたら、門番としての役割にもピッタリだと思いませんか?
このセクションでは、公式では語られていない「もしも」の話として、東方ファンならではの視点で、くるみの吸血鬼としての隠された能力の可能性を楽しく語っていきたいと思います。
吸血鬼と「血」の密接な関係
東方Projectにおいて、吸血鬼と血の関係は切っても切れません。レミリア・スカーレットは、人間の生き血を好みますが、少食なため一度に吸う量は少なく、吸われた人間も貧血になる程度で死ぬことはないと言われています。彼女たちは血を飲むことで生命力や魔力を維持しているのです。
また、レミリアは「紅霧異変」の際に、幻想郷全体を紅い霧で覆いました。これは日光を遮るためでしたが、あの霧が彼女の魔力、ひいては血に関連する力の一端だったと考えることもできます。血を霧状に変化させ、広範囲に展開する能力…考えただけでも恐ろしいですね。
このように、東方の吸血鬼にとって血は、単なる食料以上の、自らの力の源泉となる重要な要素です。そうであるならば、くるみもまた、血を介した特殊な能力を持っていても何ら不思議ではありません。
もしもくるみが血を操れたなら?
では、仮にくるみが「血に関連する能力」を持っていたとして、それはどのような能力だったのでしょうか。いくつか具体的な可能性を考えてみましょう。
血液感知能力
最もありえそうなのが、生物の血液を感知する能力です。これは門番という役割に非常にマッチしています。結界操作能力の考察でも触れましたが、侵入者を探知する上で、これほど便利な能力はありません。
例えば、夢幻館を取り巻く結界内に侵入した生物の、血液の匂いや流れ、心臓の鼓動などを遠隔で感知するのです。これにより、侵入者の数、位置、さらにはその生物が人間なのか妖怪なのか、どの程度の強さを持っているのかまで把握できるかもしれません。
この能力があれば、くるみは常に神経を尖らせていなくても、侵入者が現れた瞬間に即座に対応することができます。霊夢たちが霧の湖の島に上陸した瞬間、くるみは夢幻館の中から「来たな…」と呟いていたかもしれませんね。東方の世界観にピッタリな、クールな門番の姿が目に浮かびます。
血液操作(状態異常)
もう一歩踏み込んで、相手の血液を直接操作する能力も考えられます。もちろん、フランドールのように対象を内部から破壊するような強力なものではなく、もっと門番らしい、相手を無力化することに特化した能力です。
例えば、以下のような能力が考えられます。
-
動きを鈍らせる: 相手の血流をわずかに阻害し、手足の動きを鈍らせたり、思考を遅延させたりする。弾幕ごっこにおいて、相手の回避行動をほんの少し遅らせることができれば、それは絶大な効果を発揮します。
-
平衡感覚を狂わせる: 三半規管に流れる血液に干渉し、めまいや吐き気を引き起こして戦闘不能にする。直接的なダメージは与えずとも、相手を撃退するには十分な効果です。
-
傷口からの出血を操る: 戦闘で相手が負傷した場合、その傷口からの出血を止めなくしたり、逆に強制的に止血したりする。これは相手への警告や、あるいは情けをかけるといった使い方もできる、応用の効く能力です。
これらの能力は、相手を殺傷するのではなく、あくまで「撃退」することを目的とした、門番らしい能力と言えるのではないでしょうか。くるみは好戦的な一面も見せますが、その根底には門番としての忠実さがあったはずです。無駄な殺生は避け、効率的に侵入者を排除する。そのための切り札として「血液操作能力」を秘めていたとしても、何ら不思議はないでしょう。
東方の他のキャラクターとの関連性
東方Projectには、直接的ではありませんが、体液や生命力に関連する能力を持つキャラクターが他にも存在します。例えば、八意永琳は「あらゆる薬を作る程度の能力」を持ち、薬学の知識を駆使して生命そのものに干渉します。また、鬼人正邪は「何でもひっくり返す程度の能力」で、力の流れや優劣関係を逆転させることができます。
くるみの血液操作能力も、こうした「相手の状態に干渉する」能力の一種と捉えることができます。物理的なパワーや派手な弾幕だけでなく、こうしたトリッキーでいやらしい能力こそが、東方のキャラクターたちの奥深さを生み出しているのです。
公式設定がないからこそ、私たちは自由に想像の翼を広げることができます。くるみがもし血液を操る能力を持っていたら…そんな「if」を考えてみるのも、東方Projectの楽しみ方の一つではないでしょうか。あなたの考える「くるみの隠された能力」は、どんなものですか?
4. 弾幕から読み解く!東方くるみの「光弾を操る戦闘スタイル」
東方Projectといえば、画面を埋め尽くす美しい「弾幕」。キャラクターの能力や性格は、この弾幕のパターンに色濃く反映されています。くるみは、スペルカードシステムが導入される前のPC-98版『東方幻想郷』に登場するキャラクターですが、彼女が放つ弾幕は非常に特徴的で、多くの示唆に富んでいます。
自機を囲むように展開される光の弾や、鋭い軌道で飛んでくる弾幕。これらは、彼女が「光のエネルギーを弾丸として生成し、操る能力」を持っていることを示唆しているのではないでしょうか。ここでは、実際のゲーム画面を思い浮かべながら、くるみの弾幕パターンを一つ一つ分析し、そこから見える彼女の戦闘スタイルや能力の本質について、東方のシューティングゲームとしての側面からマニアックに解説していきます。
『東方幻想郷』4面で見せるくるみの弾幕
くるみとの戦いは、まず道中の雑魚敵ラッシュから始まり、その後ボスとしてくるみ本人が登場します。彼女が使用する弾幕は、大きく分けていくつかのパターンがあります。PC-98版をプレイしたことがない方にもイメージしやすいように、具体的に解説していきましょう。
全方位に放たれる青い光弾
くるみの攻撃で最も印象的なのが、彼女自身を中心に、全方位に青い米粒弾(小さな楕円形の弾)をばら撒く攻撃です。この弾は、一度に大量に発射され、画面全体に広がっていきます。一見するとランダムに見えますが、弾と弾の間には必ず通り抜けられる隙間が設計されており、精密な操作が要求されます。
この弾幕から読み取れるのは、「制圧力」です。相手の行動範囲を大きく制限し、回避に専念させることで、次の攻撃への布石を打つ。これは、門番として「これ以上先には進ませない」という強い意志の表れと見ることができます。また、光の粒子のような弾を無数に生成するこの攻撃は、彼女が「光エネルギーの生成・操作」に長けていることを示唆しています。東方の世界では、魔理沙の「マスタースパーク」のように、魔力を光や熱のエネルギーに変換して放出する攻撃が多く見られます。くるみのこの能力も、その一種なのかもしれません。
自機を狙う鋭い赤色の針弾
もう一つの特徴的な攻撃が、自機(プレイヤーキャラクター)を正確に狙って高速で飛んでくる、赤色の鋭い針状の弾です。これは「自機狙い弾」と呼ばれる、シューティングゲームの基本的な攻撃方法ですが、くるみのそれは非常に精度が高いです。
全方位弾でプレイヤーの動きを制限した上で、この高速な自機狙い弾を撃ち込むことで、回避を極めて困難にします。このコンビネーションは、非常に理に適った戦術です。ここから見えるのは、くるみの冷静かつ好戦的な戦闘スタイルです。ただやみくもに弾をばら撒くのではなく、相手の動きを予測し、的確に急所を突いてくる。門番として、数々の侵入者を撃退してきた経験に裏打ちされた、熟練の戦い方と言えるでしょう。この赤い弾は、青い光弾とは対照的に、より殺意の高い、直接的なエネルギーを感じさせます。
壁で反射する特殊な弾幕
くるみの攻撃の中には、画面の端で跳ね返る(壁反射)特殊な弾を放つパターンもあります。一度避けたと思っても、画面外から思わぬ角度で弾が戻ってくるため、非常に厄介な攻撃です。
この攻撃は、くるみが空間認識能力に長けていることを示しています。弾がどのように反射し、どのタイミングでプレイヤーを追い詰めるかを計算して撃っているのです。これは、彼女が持つであろう「結界操作能力」とも関連があるかもしれません。自分が作り出した、あるいは支配下にある空間(結界)の中で、弾道を自在に操る。そう考えると、この壁反射弾は、彼女の能力の本質を最もよく表している攻撃と言えるのではないでしょうか。東方の弾幕は、ただの攻撃エフェクトではなく、キャラクターの能力そのものを表現しているのです。
くるみの戦闘思想と能力の本質
これらの弾幕パターンを総合的に分析すると、くるみの戦闘スタイルは「空間を支配し、相手を論理的に追い詰めるクレバーな戦い方」であると言えます。
-
全方位弾で行動範囲を制限(空間支配)
-
高精度の自機狙い弾でプレッシャーを与える(直接攻撃)
-
壁反射弾で逃げ場をなくす(予測不能な攻撃)
この三段構えは、非常に完成度の高い戦術です。力任せに攻めるのではなく、知的に相手を追い詰めていく様子は、吸血鬼という種族が持つ高い知性や魔力を感じさせます。
彼女の能力を言葉で表現するなら、「光を弾丸として生成し、その軌道を精密に操る程度の能力」といったところでしょうか。これは、吸血鬼が持つ強大な魔力を、光という純粋なエネルギーに変換し、それを戦闘に応用している姿なのかもしれません。東方の数多くのキャラクターの中でも、くるみの弾幕はシンプルながらも洗練されており、彼女の門番としての実力の高さを雄弁に物語っています。もし彼女がWindows版に登場し、スペルカードを持っていたとしたら、きっと息をのむほど美しく、そして理詰めで回避不能な弾幕を見せてくれたことでしょう。
5. まとめ:東方キャラ「くるみ」の魅力を再発見!【他の吸血鬼キャラとの比較表付き】
いかがでしたか?今回は、東方ProjectのPC-98版に登場するキャラクター「くるみ」の能力について、
-
結界操作能力
-
驚異的な身体能力
-
血に関連する能力(考察)
-
光弾を操る戦闘スタイル
という4つの視点から、マニアックに深く考察してみました。公式で語られている情報が少ないからこそ、くるみという東方キャラクターは私たちの想像力を掻き立て、様々な解釈を許してくれる、本当に魅力的な存在ですよね。
門番という役割から見える結界の力、吸血鬼という種族が保証する圧倒的なフィジカル、そして弾幕から読み解ける知的でクレバーな戦闘術。これらの要素が組み合わさることで、「くるみ」という一人の東方キャラクターの輪郭が、よりはっきりと見えてきたのではないでしょうか。
最後に、この記事のまとめとして、同じ東方の吸血鬼である「レミリア・スカーレット」「フランドール・スカーレット」と「くるみ」の能力や設定を比較する、簡易的な表を作成してみました。この表を見ることで、くるみの独特な立ち位置や、他の吸血鬼キャラクターとの違いと共通点がより明確になるはずです。
『東方幻想郷』をプレイしたことがあるあなたは懐かしさを感じながら、そしてこの記事で初めて東方のくるみを知ったというあなたは新しい発見として、彼女の持つ独特な魅力や、東方Projectの奥深い世界観を感じていただけたら、私としてこれほど嬉しいことはありません!
【東方吸血鬼キャラクター比較表(簡易版)】
項目 | くるみ | レミリア・スカーレット | フランドール・スカーレット |
主な能力 | 【本記事での考察】・結界操作能力・驚異的な身体能力・血に関連する能力・光弾を操る能力 | 運命を操る程度の能力 | ありとあらゆるものを破壊する程度の能力 |
登場作品 | 東方幻想郷(PC-98) | 東方紅魔郷など | 東方紅魔郷 |
主な役割 | 霧の湖の島(夢幻館)の門番 | 紅魔館の主、吸血鬼領主 | ”悪魔の妹”として地下に幽閉 |
性格(印象) | 好戦的、忠実、知的 | カリスマ、わがまま、子供っぽい | 純粋、狂気、不安定 |
特記事項 | PC-98版のキャラクターであり、公式設定が少ないため考察の幅が広い。幽香の部下である可能性が高い。 | 「紅霧異変」の首謀者。カリスマ性で多くの妖怪を惹きつける。日光が苦手で日傘を愛用。 | 姉のレミリアにさえ扱いきれないほどの強大な能力を持つ。翼の形が特殊。 |
この比較表からもわかるように、同じ「東方の吸血鬼」というカテゴリーの中でも、それぞれのキャラクターが持つ背景や役割、能力は全く異なります。くるみは、紅魔館の姉妹とはまた違った、「誰かに仕える忠実な門番」という、東方の吸血鬼としては珍しいポジションにいます。このユニークな設定こそが、私たち東方ファンを惹きつけてやまない、くるみ最大の魅力なのかもしれませんね。

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。