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くるみの鉄分含有量は?主要ナッツ10種と徹底比較

2025.11.03
くるみの鉄分含有量は?主要ナッツ10種と徹底比較

「最近、立ちくらみがする…」「貧血が気になるけど、レバーやサプリは苦手」。そんなお悩みはありませんか?

実は、毎日のおやつとして人気の「くるみ」にも鉄分が含まれています。

この記事では、くるみに具体的にどれくらいの鉄分が含まれているのか、そして貧血予防として本当に役立つのか、気になる疑問を徹底的に解説します。手軽な鉄分補給のヒントがここにあります。

1. くるみの「鉄分」って実際どれくらい?気になる含有量をサクッと解説!

突然ですが、あなたは「なんだか最近疲れやすいかも…」「鏡を見ると顔色がどんより…」なんて感じていませんか?それ、もしかしたら「鉄分」不足のサインかもしれません。

「鉄分」といえば、レバーやほうれん草を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はもっと手軽に摂れる食材があるんです。そう、それが今回の主役、「くるみ」です!

「え、くるみに鉄分なんて入ってるの?」と思ったあなた。まずは結論からサクッとお伝えしますね!

くるみの鉄分含有量、具体的な数値は?

早速ですが、くるみに含まれる「鉄分」の量を見ていきましょう。

よく私たちが目にする「煎りくるみ」の場合、文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、100gあたりに含まれる鉄分は「2.6mg」とされています。(※ちなみに「生くるみ」の場合は「3.1mg」です。今回はより一般的な「煎りくるみ」の数値で進めていきますね!)

「100gあたり2.6mg」と言われても、ピンとこないかもしれませんよね。

私たちが間食やおやつとして「くるみ」を食べる時、だいたい「ひとつかみ」くらいが目安と言われます。この「ひとつかみ」は、だいたい25g~30g程度。

仮に、くるみを「ひとつかみ(約25g)」食べた場合、摂取できる鉄分は…

約0.65mg となります!

どうでしょう?

「おやつで0.65mgも鉄分が摂れるなんて、意外と入ってる!」と思いましたか?

それとも、「うーん、思ったより少ないかも…?」と感じましたか?

どちらの感想も、間違いではありません!この「0.65mg」という数値の立ち位置を、次に見ていきましょう。

1日に必要な「鉄分」の目安量って?

私たちが1日にどれくらいの「鉄分」を摂ればいいのか、厚生労働省が「日本人の食事摂取基準(2020年版)」で推奨量を定めています。

これによると、1日あたりの「鉄分」の推奨量は…

  • 成人男性(18~74歳):7.5mg

  • 成人女性(18~64歳・月経あり):10.5mg

  • 成人女性(18~64歳・月経なし):6.5mg

(※妊娠中・授乳中の方は、さらに多くの鉄分(付加量)が必要になります。)

なぜ女性は多くの「鉄分」が必要なの?

お気づきかもしれませんが、特に「月経あり」の女性は、男性の約1.4倍もの鉄分が必要とされています。これは、毎月の月経によって血液とともに多くの「鉄分」が体外に排出されてしまうためなんです。

だからこそ、日々の食事で意識的に「鉄分」を補給することが、私たち女性にとって本当に大切なんですね。

くるみは「鉄分補給」の優秀なサポーター!

さて、ここで先ほどの「くるみひとつかみ(約25g)で鉄分0.65mg」に戻ってみましょう。

月経ありの女性が必要な1日10.5mgに対して、0.65mgというのは、確かに「メイン」の鉄分補給源としては少し物足りないかもしれません。割合にすると、1日の推奨量の約6%程度です。

ですが、こう考えてみてください。

「鉄分」を食事だけで毎日10.5mg摂り続けるのって、実はかなり大変なんです…。

そこで「くるみ」の出番です!

いつもの食事にプラスして、おやつや間食の時間に「くるみ」をひとつかみポリポリ食べるだけで、不足しがちな「鉄分」を約6%も底上げできるんです!

これはまさに、鉄分補給の「優秀な補助役」、頼れるサポーターだと思いませんか?

メインの食事で鉄分を意識しつつ、手軽な「くるみ」でダメ押しの「鉄分」チャージ。これが、私が「くるみ」をおすすめしたい最大の理由なんです。

2. くるみの鉄分は「非ヘム鉄」。それってどういうこと?

さて、先ほど「くるみ」には「鉄分」が含まれているよ!とお話ししましたが、実はここからが今回の記事で一番お伝えしたい、ちょっとマニアックで、でもすっごく大事なポイントなんです!

「鉄分」とひとくちに言っても、実は食べ物に含まれる「鉄分」には2つのタイプがあることをご存知でしたか?

それが、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」です。

そして、何を隠そう、私たちの「くるみ」に含まれる鉄分は、後者の「非ヘム鉄」に分類されるんです。

「ヘム鉄?非ヘム鉄?それが何だかよく分からない…」というあなた、ご安心ください!今から分かりやすく、丁寧に解説していきますね。ここを知っているだけで、あなたの「鉄分」補給術が格段にレベルアップしますよ!

動物性に多い「ヘム鉄」くんの特徴

まずは「ヘム鉄」くんからご紹介します。

  • 特徴:

    • 主に動物性の食品に含まれています。

    • 最大の特徴は、「体に吸収されやすい」こと!

    • 「ヘム」というタンパク質に包まれた構造をしていて、そのまま腸でスッと吸収されやすいんです。

  • 吸収率:

    • 一般的に、約15%~25%と高めです。

  • 多く含まれる食品:

    • レバー(鶏・豚・牛)

    • 赤身の肉(牛肉など)

    • 赤身の魚(カツオ、マグロなど)

    • あさり、しじみ などの貝類

「ヘム鉄」くんは、例えるなら「吸収のエリート」ですね!食べた分が効率よく体に取り込まれやすい、頼もしい存在です。

植物性に多い「非ヘム鉄」くんの特徴

次にご紹介するのが、今回の主役「くるみ」にも含まれる「非ヘム鉄」くんです。

  • 特徴:

    • 主に植物性の食品に含まれています。

    • 最大の特徴は、「体に吸収されにくい」こと…。

    • 「ヘム」に包まれていない「むき出し」の鉄分(イオンの形)なので、そのままでは吸収されにくいんです。

  • 吸収率:

    • 一般的に、約2%~5%と低めです。

  • 多く含まれる食品:

    • くるみ などのナッツ類

    • ほうれん草、小松菜 などの野菜類

    • 大豆、納豆、豆腐 などの豆製品

    • ひじき、わかめ などの海藻類

そうなんです。「くるみ」に含まれる「鉄分」は、残念ながら吸収率があまり高くない「非ヘム鉄」なんです。

「えー!じゃあ、くるみで鉄分を摂っても意味ないの?」

そんな風にガッカリしてしまった、そこのあなた!

待ってください!話はまだ終わりではありません!

「非ヘム鉄」でもガッカリしないで!その理由とは?

吸収率が低いと聞くと「非ヘム鉄」はダメな子のように思えてしまいますが、そんなことは全くありません!「非ヘム鉄」には「非ヘム鉄」の素晴らしいところがあるんです。

理由1:体内で賢く吸収が調節される

「非ヘム鉄」は、実はとっても賢いんです。

私たちの体が「鉄分」をたくさん必要としている時(例えば、鉄分不足の時)は、体が「大変だ!鉄分をもっと取り込まなきゃ!」と判断して、非ヘム鉄の吸収率をグンと高めてくれるんです。

逆に、体内に「鉄分」が十分足りている時は、吸収を抑えてくれます。

「ヘム鉄」は吸収率が高い反面、この調節が効きにくいので、摂りすぎると過剰症のリスクもゼロではありません(※通常の食事では稀ですが)。

その点、「非ヘム鉄」は体の状態に合わせて吸収量がコントロールされやすい、優しい「鉄分」とも言えるんです。

理由2:「食べ合わせ」で吸収率を劇的にアップできる!

ここが最重要ポイントです!

「非ヘム鉄」は、吸収されにくい反面、「一緒に食べるもの」によって、その吸収率を何倍にも高めることができるんです!

「非ヘム鉄」くんは、いわば「仲間がいるとパワーアップするタイプ」なんですね。

どんな仲間と相性がいいのか…?それは、この後のセクション(\<4>)で詳しく、熱く語らせてください!

理由3:くるみは「鉄分」だけじゃない!

そもそも、「くるみ」の魅力は「鉄分」だけではありません。

「くるみ」には、良質な脂質である「オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)」や、抗酸化作用が期待される「ポリフェノール」、さらには「ビタミンE」や「食物繊維」など、美容と健康に嬉しい栄養素がギュギュッと詰まっています。

「鉄分」は「非ヘム鉄」だけど、それ以外にも素晴らしい栄養がたくさん摂れる。だからこそ、「くるみ」はやっぱり私たちの強い味方なんです!

「くるみ」に含まれる「鉄分」は「非ヘム鉄」。

これは「効率が悪い」のではなく、「工夫しがいのある、伸びしろたっぷりの鉄分」だと、私は思っています!

3. なぜ「くるみで鉄分」?美容や健康に嬉しい“鉄分”の働きとは

ここまで「くるみ」に含まれる「鉄分」の量や種類についてお話ししてきましたが、そもそも「鉄分」が私たちの体でどんっっっっな(!)に大切な働きをしているか、ご存知でしょうか?

「鉄分が足りないと貧血になる」というのは有名ですが、それだけじゃないんです。

「くるみ」で手軽に「鉄分」を補給することが、いかに美容や健康にとってプラスになるか、その理由を深掘りしていきます!

「もしかして、私のこの不調も鉄分不足…?」と、ご自身の体調と比べながら読んでみてくださいね。

もしかして私も?見逃しがちな「鉄分不足」のサイン

まずは、「鉄分」が不足するとどうなってしまうのか。代表的なサインを見ていきましょう。

サイン1:代表的な症状「貧血」による不調

「鉄分」の最も重要な役割は、血液中の「ヘモグロビン」の材料になることです。

この「ヘモグロビン」は、私たちが呼吸で取り込んだ「酸素」とくっついて、それを全身の隅々まで運んでくれる、超重要な「運び屋さん」なんです。

「鉄分」が不足すると、この「ヘモグロビン」が十分に作れなくなってしまいます。

すると、全身に酸素が行き渡らなくなり…

  • 立ちくらみ、めまいがする

  • ちょっと動いただけでも動悸、息切れがする

  • 頭が重く感じる

といった、いわゆる「貧血」の症状が出てきてしまうんです。

サイン2:見落としがちな「隠れ貧血(潜在的鉄欠乏)」

貧血の検査(血液検査)ではヘモグロビンの数値はギリギリ正常でも、実は体内に貯蔵されている「鉄分」(=貯蔵鉄、フェリチンと呼ばれます)が枯渇している状態を、「隠れ貧血(潜在的鉄欠乏)」と呼びます。

こちらの方が、自覚症状として感じている方が多いかもしれません。

  • とにかく体がだるい、重い

  • 疲れがなかなか取れない

  • 朝、スッキリ起きられない

  • 理由もなくイライラする、気分が落ち込む

  • 集中力が続かない

これらは、体の細胞が「酸素不足」になってエネルギーをうまく作れなかったり、脳への酸素供給が滞ったりすることで起こると考えられています。

サイン3:美容面での深刻なデメリット

さらに、女性にとって見過ごせないのが、美容面への影響です。

  • 肌のくすみ、顔色の悪さ
    酸素が足りない血液は色が暗くなりがち。それが肌の透明感を奪い、「どんより」とした印象を与えてしまいます。また、肌のターンオーバー(生まれ変わり)にも「鉄分」が必要なので、不足するとシミやくすみが残りやすくなることも…。

  • 髪のパサつき、枝毛、抜け毛
    頭皮の毛母細胞も、酸素と栄養がないと元気な髪を作れません。「鉄分」不足は、髪の健康にも直結するんです。

  • 爪が割れやすい、薄くなる、反り返る(スプーンネイル)
    爪は「健康のバロメーター」とも言われますが、ここにも「鉄分」不足のサインが現れやすいんです。

「鉄分」が満たされると、こんないいコトが!

逆に、「鉄分」がしっかり足りていると、体はこんなにもハッピーになります!

いいコト1:全身に酸素がみなぎる!アクティブな毎日へ

「鉄分」が十分にあれば、質の良い「ヘモグロビン」がたくさん作られます。

その結果、全身の細胞(約37兆個とも言われます!)の隅々にまで、新鮮な酸素がたっぷり届けられます。

  • 疲れにくく、エネルギッシュに!
    細胞が酸素を使って効率よくエネルギーを生み出せるようになるため、スタミナがアップ!家事や仕事もテキパキこなせるようになります。

  • 集中力・記憶力の維持
    脳は体の中でも特に多くの酸素を消費する場所。脳に酸素がしっかり届けば、思考もクリアに!

  • 冷え性の改善
    酸素がエネルギー産生(熱を生み出すこと)を助けるため、体の内側からポカポカしやすくなります。

いいコト2:美容の調子が格段にアップ!

「鉄分」は、私たちが本来持っている美しさを引き出すためにも欠かせません。

  • 血色感のある、明るい「ツヤ肌」へ
    酸素をたっぷり含んだ血液が肌を巡ることで、内側から輝くような血色感と透明感が生まれます。

  • コラーゲンの生成をサポート
    実は、肌のハリや弾力を保つ「コラーゲン」を作る過程でも、「鉄分」は補酵素として重要な役割を担っているんです!「鉄分」は、美肌作りにも必須なんですね。

そこで「くるみ」の出番です!

これだけ重要な「鉄分」。

毎日レバーや赤身肉をしっかり食べるのは理想ですが、現実的には難しい日もありますよね。

そんな時こそ、「くるみ」の出番なんです!

いつものおやつを「くるみ」に変えるだけ。それだけで、あなたの美容と健康を支える大切な「鉄分」を、手軽に、美味しく、プラスできるんです。

「くるみで鉄分」を補給することは、未来の元気でキレイな自分への「手軽な投資」だと、私は本気で思っています!

4. 超重要!くるみの鉄分(非ヘム鉄)をムダにしない「吸収率UP」のコツ

さあ、お待たせしました!セクション\<2>で、「くるみに含まれる“非ヘム鉄”は、吸収率を劇的にアップできる!」とお話ししましたよね。

「非ヘム鉄」は、吸収率が約2~5%と低いのが弱点。

でも、これからご紹介する「魔法の食べ合わせ」を実践すれば、その吸収率をググッと引き上げることが可能なんです!

せっかく「くるみ」で「鉄分」を摂るなら、1mgたりともムダにしたくないですよね!

このセクションは超重要ですよ。ぜひマスターして、賢く「鉄分」を吸収しちゃいましょう!

最強の味方!「ビタミンC」と一緒に摂る

「非ヘム鉄」の吸収率アップの鍵を握る、最強のパートナー。

それが、「ビタミンC」です!

なぜ「ビタミンC」がすごいの?

「非ヘム鉄」は、そのままでは体に吸収されにくい「3価鉄」という形をしています。

「ビタミンC」は、この「3価鉄」を、体に吸収されやすい「2価鉄」という形に還元してくれる(変身させてくれる)働きがあるんです!

まさに、「非ヘム鉄」くんをエスコートして、吸収の入り口まで連れて行ってくれる優しい騎士(ナイト)のような存在ですね!

ある研究(※特定の大学名ではないですが、栄養学の通説です)によれば、ビタミンCを一緒に摂ることで、非ヘム鉄の吸収率が数倍に高まることも報告されています。

「くるみ」と「ビタミンC」の美味しい組み合わせ例

  • くるみ × フルーツ(特に柑橘類、キウイ、いちご)
    一番手軽なのがコレ!くるみと、ビタミンC豊富なフルーツを一緒に食べるだけ。
    (例)くるみとキウイのヨーグルト、いちごを乗せたくるみパン

  • くるみ × ビタミンC豊富な野菜(ピーマン、パプリカ、ブロッコリー)
    サラダのトッピングに最適です。
    (例)くるみとパプリカのマリネ、ブロッコリーとくるみの和え物

  • くるみ × ドライフルーツ(キウイ、アプリコット、柿)
    間食として最強の組み合わせです。ドライフルーツはビタミンCが減っているものもあるので、成分表をチェックするのも良いですね。

「クエン酸」や「動物性たんぱく質」も頼れる味方!

ビタミンCの他にも、「非ヘム鉄」の吸収を助けてくれる仲間たちがいます。

サポート役1:「クエン酸」(酸っぱいもの)

レモンやお酢に含まれる「クエン酸」などの有機酸も、非ヘム鉄の吸収をサポートしてくれます。

  • なぜ「クエン酸」がいいの?
    クエン酸には「キレート作用」という働きがあります。「非ヘム鉄」と結合して、水に溶けやすくし、腸で吸収されやすい状態を保ってくれるんです。

  • 組み合わせ例
    (例)くるみを使ったサラダに、レモンドレッシングをかける
    (例)野菜とくるみのお酢を使ったピクルス

サポート役2:「動物性たんぱく質」

お肉やお魚、卵、乳製品に含まれる「動物性たんぱく質」も、非ヘム鉄の吸収を助けてくれることが分かっています。

  • なぜ「動物性たんぱく質」がいいの?
    動物性たんぱく質が胃で消化される際にできる「ペプチド」という物質が、非ヘム鉄の吸収を促進すると言われています。

  • 組み合わせ例
    (例)鶏肉とくるみの炒め物(中華料理の定番ですね!)
    (例)くるみとチーズの盛り合わせ(おつまみにも最高!)
    (例)くるみ入りヨーグルト(ビタミンCフルーツも入れれば最強!)

ちょっと待って!吸収を妨げる「阻害要因」にも注意

「非ヘム鉄」くんは、残念ながら「相性の悪い相手」もいるんです…。

せっかく「くるみ」を食べても、これらの成分と同時に摂ると、吸収が妨げられてしまう可能性があるので注意しましょう。

注意1:「タンニン」(ポリフェノールの一種)

  • 多く含まれるもの:

    • コーヒー

    • 緑茶

    • 紅茶

    • 赤ワイン など

  • なぜダメなの?
    「タンニン」が「非ヘム鉄」とガッチリ結合してしまい、水に溶けにくい物質(タンニン酸鉄)を作ってしまいます。こうなると、腸でほとんど吸収されなくなってしまうんです…。

  • どう対策する?
    「くるみ」で鉄分を補給したい時、食事中や食後すぐにコーヒーや緑茶を飲むのは避けましょう。
    時間をずらすのがベストです!食後30分~1時間ほど空けるのが目安と言われています。
    (おやつにくるみを食べる時も、飲み物はタンニンの少ない麦茶やハーブティー、水にするのがオススメです!)

注意2:「フィチン酸」

  • 多く含まれるもの:

    • 玄米や全粒粉などの穀物の外皮

    • 豆類

    • そして…実は「くるみ」自体にも含まれています。

  • なぜダメなの?
    「フィチン酸」も「非ヘム鉄」と強く結合し、吸収を阻害します。

  • どう対策する?
    「え、くるみ自体に含まれてるならどうしようもない!」と思いますよね。
    でも大丈夫!フィチン酸の影響よりも、「ビタミンC」や「クエン酸」を一緒に摂るパワーの方が上回ると考えられています。
    くるみを食べる時は、阻害することを心配するより、「吸収をアップさせる工夫(ビタミンCなど)」をプラスすることに集中しましょう!

注意3:「シュウ酸」

  • 多く含まれるもの:

    • ほうれん草(特に生)

    • たけのこ など

  • どう対策する?
    ほうれん草は「鉄分」も多いのですが、シュウ酸も多いため、必ず「下茹で」してアク(シュウ酸)を抜いてから使いましょう。「くるみとほうれん草の和え物」などは定番ですが、下茹でした上で、さらにレモン汁(クエン酸)などを加えると完璧ですね!

「くるみ」の「鉄分」をムダにしないコツ、掴めましたか?

「ビタミンCとセットで!」「食後のコーヒー・お茶は少し我慢!」

この2つを意識するだけでも、あなたの「鉄分」吸収率は大きく変わってきますよ!

5. くるみの鉄分含有量は多い?少ない?他のナッツや定番食材とガチ比較!

ここまで、「くるみ」の「鉄分」の特徴や、吸収率アップのコツについて熱く語ってまいりました!

でも、やっぱり気になるのは…

「結局のところ、『くるみ』の鉄分って、他の食材と比べて多いの?少ないの?」

ということですよね!

その疑問にお答えするために、ここでは「くるみ」の鉄分含有量を、他のナッツ類や、「鉄分が多い」とされる定番食材たちと、具体的な数値でガチンコ比較してみたいと思います!

「くるみ」の立ち位置を客観的に知ることで、日々の「鉄分」補給にどう役立てていくか、作戦が立てやすくなりますよ!

※比較する数値は、特に記載がない限り「可食部100gあたり」の含有量とし、文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参照しています。

くるみ vs 他のナッツ類 鉄分比較 (100gあたり)

まずは、おやつの仲間である他のナッツ類と比べてみましょう。

食品名(煎り) 鉄分含有量 (mg)
くるみ 2.6
アーモンド 3.6
カシューナッツ 4.8
ピスタチオ 3.0
マカダミアナッツ 1.3
ピーナッツ(大粒) 1.8

比較から分かること

こうして比べてみると、「くるみ」の鉄分量(2.6mg)は、ナッツ類の中では「平均的」か、やや「少なめ」のポジションですね。

ナッツ界の鉄分王者は「カシューナッツ」(4.8mg)!くるみの約1.8倍も含まれています。

「アーモンド」(3.6mg)や「ピスタチオ」(3.0mg)も、「くるみ」よりは少し多めです。

「なーんだ、鉄分目的ならカシューナッツの方がいいじゃん」

そう思ったあなた。もちろん、カシューナッツも素晴らしい食材です!

でも、思い出してください。「くるみ」にしか含まれていない(あるいは、突出して多く含まれる)素晴らしい栄養素がありましたよね?

そうです、「オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)」です!

このオメガ3脂肪酸の含有量は、「くるみ」がナッツ類でダントツのトップなんです。

鉄分量は平均的でも、「オメガ3」という強力な武器を持っているのが「くるみ」の魅力。バランスが取れているとも言えますね!

くるみ vs 鉄分定番食材 鉄分比較 (100gあたり)

次に、「鉄分補給の定番」と言われる食材たちと比べてみましょう。

食品名 鉄分含有量 (mg) 鉄分の種類
くるみ(煎り) 2.6 非ヘム鉄
鶏レバー(生) 9.0 ヘム鉄
豚レバー(生) 13.0 ヘム鉄
牛赤身肉(もも・生) 2.5 ヘム鉄
小松菜(ゆで) 2.1 非ヘム鉄
ほうれん草(ゆで) 0.9 非ヘム鉄
乾燥プルーン 1.1 非ヘム鉄
納豆(糸引き) 3.3 非ヘム鉄
卵(全卵・生) 1.5 非ヘム鉄

比較から分かること

この比較、とっても面白い結果だと思いませんか!?

レバー類には完敗。でも…

まず、「豚レバー」(13.0mg)や「鶏レバー」(9.0mg)の鉄分量は、まさに圧巻。桁違いですね。

しかもこれらは吸収率の高い「ヘム鉄」ですから、「鉄分補給の王様」であることは間違いありません。

(ただ、レバーはビタミンAも非常に多いため、特に妊娠初期の方は摂取量に注意が必要ですし、何より毎日食べるのは難しいですよね…)

驚き!「牛赤身肉」とほぼ同等!

注目すべきは、「牛赤身肉」(2.5mg)との比較です。

なんと、「くるみ」(2.6mg)の方が、数値上はわずかに上回っています!

もちろん、方は「ヘム鉄」、くるみは「非ヘム鉄」なので、吸収率まで考えると牛赤身肉に軍配が上がりますが、含有量自体が匹敵するというのは驚きですよね。

野菜類と比べると「くるみ」は優秀!

「鉄分が多い野菜」の代表格である「小松菜(ゆで)」(2.1mg)や「ほうれん草(ゆで)」(0.9mg)と比べると、「くるみ」(2.6mg)はかなり優秀な「非ヘム鉄」供給源であることが分かります。

「鉄分といえば、ほうれん草!」というイメージが強いですが、実は「くるみ」の方がずっと多くの「鉄分」を含んでいるんです!

「乾燥プルーン」(1.1mg)と比較しても、くるみの圧勝ですね。

結論:くるみの強みは「手軽さ」と「バランス」!

これらの比較から、くるみの「鉄分」における立ち位置が明確になりました。

  1. レバー類には及ばないが、野菜類よりは優秀な「非ヘム鉄」源である。

  2. ナッツ類の中では平均的だが、「オメガ3」という他のナッツにはない強力な魅力を持っている。

そして、私が声を大にして言いたい「くるみ」の最大の強み。それは、これらの食材の中で圧倒的な「手軽さ」です!

レバーやお肉、野菜は「調理」が必要です。納豆もパックを開けてタレを混ぜる手間があります。

でも、「くるみ」はどうでしょう?

袋から出して、そのままポリポリ食べるだけ。

それだけで、牛赤身肉に匹敵し、小松菜を超える量の「鉄分」(非ヘム鉄)が摂れてしまうんです!

「くるみ」は、鉄分補給のメインを張る「主役」ではありません。

ですが、毎日の食事で不足しがちな「鉄分」を、おやつという「楽しい時間」で、いとも簡単に補ってくれる、最強の「サブ選手」であり「名脇役」なんです!

この「手軽さ」こそが、「くるみ」で鉄分を補給する最大のメリットだと、私は確信しています!

6. 筆者も実践!くるみの鉄分吸収UP「最強おやつ」体験談

さて、これまで「くるみ」の「鉄分」がいかに魅力的か、そして「非ヘム鉄」の吸収率をいかに高めるか(ビタミンCやクエン酸が大事!)、というお話をしてきました。

理論はバッチリですよね!

でも、「理屈は分かったけど、実際どうやって食べればいいの?」と思っているあなたのために、このセクションでは、私自身が日常的に実践している「くるみの鉄分吸収UP」を本気で考えた、「最強おやつ」と「簡単レシピ」をご紹介したいと思います!

どれも本当に美味しくて簡単なものばかりなので、ぜひ真似してみてくださいね!

私のイチオシ!「よくばり鉄分チャージ・ヨーグルト」

これは、私が「なんだか最近ダルいかも…」と感じた時に、集中的に食べるようにしている「おやつ」兼「朝食」です。

セクション\<4>でご紹介した「吸収率UPのコツ」を、これでもか!と詰め込んだ「よくばり」な一品なんですよ。

なぜこの組み合わせが「最強」なの?

このヨーグルトボウルは、以下の要素で構成されています。

  1. くるみ(非ヘム鉄)
    → 本日の主役。もちろん「鉄分」補給のため!

  2. ドライアプリコット(非ヘム鉄 + クエン酸)
    → 実はアプリコットも「鉄分」を比較的多く含む果物。さらに「クエン酸」も含むので、鉄分の吸収を助けてくれます。

  3. キウイフルーツ(ビタミンC)
    → 「非ヘム鉄」吸収の最強パートナー、「ビタミンC」の王様!

  4. プレーンヨーグルト(動物性たんぱく質)
    → 「動物性たんぱく質」も、非ヘム鉄の吸収をサポートしてくれます。

まさに、「非ヘム鉄」をW(くるみ+アプリコット)で摂りつつ、吸収率UPの「ビタミンC」「クエン酸」「動物性たんぱく質」でガッチリ固める!という鉄壁の布陣なんです!

私のリアル体験談

私、以前は午後3時頃になると決まって集中力がプツンと切れて、猛烈に甘いもの(特にチョコレート)が欲しくなっていたんです。今思えば、あれも「鉄分」不足によるエネルギー切れのサインだったのかもしれません。

そこで、この「よくばり鉄分チャージ・ヨーグルト」をおやつや朝食に取り入れるようにしてから、1週間ほど経った頃でしょうか。

「あれ?そういえば、午後のあの強烈な“どんより感”や“甘いもの欲”が、前より軽くなってる…?」

と感じるようになったんです!

もちろん、プラセボ効果(思い込み)もあるかもしれませんが、何より「体に良いことしてる!」という満足感がすごいですし、くるみの食感、アプリコットの甘酸っぱさ、キウイのフレッシュさが絶妙で、味も本当に美味しい!

「鉄分」のため、と我慢して食べるのではなく、「美味しいから続く」のが、このおやつの最大のポイントです!

おかずにもなる!「くるみと小松菜のレモン和え」簡単レシピ

「おやつだけじゃなく、おかずでも鉄分を摂りたい!」という方のために、火を使わずに(※小松菜をレンチンで!)作れる、超簡単な「あと一品」レシピもご紹介します。

これも「鉄分」吸収のことを考え抜いた、私の自信作です!

なぜこのレシピが「最強」なの?

  1. 小松菜(非ヘム鉄)
    → 野菜界トップクラスの「非ヘム鉄」源!(※ゆでた場合 100gあたり 2.1mg)

  2. くるみ(非ヘム鉄)
    → 「鉄分」をさらに上乗せ!(※100gあたり 2.6mg)

  3. レモン汁(ビタミンC + クエン酸)
    → 小松菜とくるみ、両方の「非ヘム鉄」の吸収率をブーストアップ!

「非ヘム鉄」をダブルで摂取し、最強のサポーターである「ビタミンC」と「クエン酸」で吸収率を最大限に高める。まさに「鉄分補給」のための一皿です!

材料(2人分)

  • くるみ(素焼き) … 30g

  • 小松菜 … 1束(約200g)

  • (A) レモン汁 … 大さじ1

  • (A) 醤油 … 小さじ2

  • (A) オリーブオイル(または、ごま油) … 小さじ1

  • (A) 塩 … 少々

  • (お好みで)白ごま … 少々

簡単すぎる!作り方

  1. くるみはポリ袋などに入れ、麺棒などで叩いて粗く砕きます。(食感を残すのがオススメ!)

  2. 小松菜はよく洗い、根元を切り落としてから4~5cm幅に切ります。

  3. 耐熱ボウルに小松菜を入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ(600W)で約2分~2分半加熱します。

  4. 加熱後、すぐに冷水にさらして(色止めのため!)、水気をぎゅーーーーっと固く絞ります。

  5. 別のボウルに(A)の調味料(レモン汁、醤油、オイル、塩)をすべて入れてよく混ぜ合わせます。

  6. (5)のボウルに、水気を絞った小松菜と、砕いた「くるみ」を入れ、全体をよく和えます。

  7. 器に盛り付け、お好みで白ごまを散らしたら完成です!

シャキシャキの小松菜と、カリッとした「くるみ」の食感がたまらない一品です。レモンの酸味でさっぱりと食べられますし、何より「ああ、今、私、効率よく鉄分摂ってる…!」という満足感が得られますよ(笑)。

「くるみで鉄分」補給を、あなたの「習慣」に!

いかがでしたでしょうか?

「くるみ」は、そのまま食べてももちろん美味しいですが、「鉄分」という視点で見ると、食べ方次第でそのパワーを何倍にも引き出せる、本当に奥が深い食材なんです。

「くるみ」の「鉄分」は「非ヘム鉄」。

だからこそ、ビタミンCやクエン酸といった「素敵な仲間」たちと一緒に、賢く、美味しく、毎日の生活に取り入れてみてください。

「くるみ」ひとつかみで、「鉄分」補給の習慣を。

それが、あなたの明日の「元気」と「キレイ」を、きっと応援してくれるはずです!

WRITING
西村恭平
西村恭平 Nishimura Kyohei

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。