無添加
市販の無添加ガムを全部試して選んだ、本当のおすすめはコレ!
2025.07.16
口寂しいときや仕事中の気分転換に、つい噛んでしまうガム。しかし、その成分表をじっくりと見たことはありますか?「人工甘味料や合成香料は避けたい」「子どもにも安心して与えられるものがいい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなあなたのための「無添加ガム」の選び方から、市販や通販で手軽に買えるおすすめ商品まで、専門家の視点で徹底解説。体に優しく、本当に美味しいと思える無添加ガムがきっと見つかります。
1. 無添加ガムってどんなもの?市販品との違いを解説!
こんにちは!毎日をちょっとだけ丁寧の暮らしたいと思っている、ライターの私です。
あなたは、コンビニやスーパーでガムを買うとき、裏面の成分表示をじっくり見たことはありますか?そこには、カタカナの成分名がずらーっと並んでいますよね。「アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物」「アセスルファムK」「合成香料」「光沢剤」…。これらを見て、「一体何が入っているんだろう?」「本当にこれって必要なのかな?」と、ふと疑問に感じた経験、ありませんか?
そのモヤモヤ、とってもよく分かります。口に入れるものだからこそ、安心して楽しめるものを選びたいですよね。そんな想いを持つあなたにこそ知ってほしいのが、今回ご紹介する「無添加ガム」という選択肢です。この記事を読めば、無添加ガムがどんなものなのか、そして一般的な市販のガムと何が違うのかがスッキリと理解でき、あなたのガム選びがもっと楽しく、もっと健康的になるはずです!
無添加ガムとは?市販品との大きな違い
そもそも「無添加ガム」とは、一体どんなガムを指すのでしょうか。実は「無添加」という言葉には、法律で定められた明確な定義があるわけではありません。一般的には、多くの市販ガムで使用されている化学的に合成された添加物、例えば人工甘味料、合成香料、合成着色料、光沢剤などを使用せずに作られたガムのことを指します。
つまり、自然由来の原材料にこだわって作られた、素朴で体に優しいガム、それが無添加ガムの大きな特徴です。では、具体的に市販のガムと何が違うのか、主なポイントを3つに絞って詳しく見ていきましょう。
違い①:甘さの源泉「人工甘味料」の不使用
市販のガムの多くは、スッキリとした強い甘さとカロリーオフを両立させるために、「人工甘味料」を使用しています。代表的なものに「アスパルテーム」「アセスルファムK(カリウム)」「スクラロース」などがあります。これらは、砂糖の数百倍もの甘さを持つため、ごく少量で製品に甘みをつけることができるのが特徴です。キシリトールガムで有名な「キシリトール」も糖アルコールの一種で、人工的に作られる甘味料に分類されることがあります。
これらの人工甘味料については、長年にわたり様々な研究が行われており、安全性に関する議論も存在します。例えば、その健康への影響については、世界中の研究機関で見解が分かれることもあり、一概に「危険だ」と断定することはできません。しかし、「合成されたものではなく、自然な甘さを楽しみたい」と考える方にとっては、少し気になる存在かもしれません。
一方で、無添加ガムはこうした人工甘味料を使いません。その代わりに、北海道産のてんさい(砂糖大根)から作られる「てんさい糖」や、サトウカエデの樹液である「メープルシロップ」、あるいはミツバチが集めた「はちみつ」など、自然界に存在する素材で甘みをつけています。これらは、ただ甘いだけでなく、ミネラル分を含んでいたり、素材本来の豊かな風味を持っていたりするのが魅力です。口に入れた瞬間に広がる、優しくて奥深い甘みは、無添加ガムならではの美味しさと言えるでしょう。
違い②:香りの正体「合成香料」の不使用
ガムの「〇〇ミント味」や「〇〇フルーツ味」といった、はっきりとした香りは、多くの場合「合成香料」によって作られています。合成香料は、化学的なプロセスを経て特定の香りを再現したもので、非常に多くの種類が存在します。少ない量で安定した強い香りをつけられるため、食品や化粧品など、幅広い製品で利用されています。
もちろん、合成香料も国の安全基準をクリアしたものですが、香りに敏感な方の中には、その人工的な強さが苦手だと感じる人もいます。また、「何のフルーツかは分からないけど、とにかくフルーティーな香り」といった、少しぼんやりとした香りに感じられることもあるかもしれません。
これに対して、無添加ガムは天然の香料にこだわります。例えばミントガムであれば、ペパーミントの葉から抽出した「天然ペパーミントオイル」を使います。フルーツ系のガムであれば、果物そのものから抽出した香料や、果汁パウダーなどが使われることもあります。天然香料の香りは、合成香料に比べて穏やかで繊細かもしれませんが、その分、素材本来の持つ、複雑で奥行きのある香りを楽しむことができます。まるで本物のミントの葉をかいでいるような、清々しく自然な香りが口の中に広がるのです。
違い③:輝きの秘密「光沢剤」の不使用
ガムの表面がつるつる、ピカピカしているのはなぜだろう、と思ったことはありませんか?その輝きは、「光沢剤」という添加物によるものです。ガム同士がくっつくのを防いだり、見た目を良くしたり、乾燥を防いだりする目的で使われます。
代表的な光沢剤には、「シェラック」や「カルナウバロウ」などがあります。シェラックは、ラックカイガラムシという虫の分泌物から作られる樹脂で、天然由来ではありますが、精製プロセスを経て使用されます。カルナウバロウは、ブラジルに自生するカルナウバヤシの葉から採れる植物性のロウで、自動車のワックスなどにも使われることで知られています。
これらも安全性が確認された添加物ですが、「食べ物ではないものを口にしているような気がして、少し抵抗がある…」と感じる方もいるかもしれません。無添加ガムの多くは、こうした光沢剤を使用していません。そのため、見た目はマットで、少し素朴な印象を受けるかもしれません。しかし、それは余計なものを加えていない証拠でもあります。噛む前から、その実直なものづくりを感じることができるのも、無添加ガムの魅力の一つなのです。
このように、無添加ガムは一般的なガムとは一線を画す、原材料への強いこだわりを持って作られています。化学の力に頼るのではなく、自然の恵みを最大限に活かそうという作り手の想いが詰まっています。体に優しいものを選びたい、素材そのものの味をじっくり楽しみたい。そんなあなたのための、新しいガム習慣。まずは、その扉を開けてみませんか?
2. こだわりの無添加ガム①:王道の安心感「サンコー ミントガム」
無添加ガムの世界に初めて足を踏み入れるなら、まず手に取っていただきたいのが「サンコー ミントガム」です。スーパーの健康食品コーナーや、カルディ、成城石井といったこだわりの食料品店で見たことがある方も多いかもしれません。レトロで可愛らしいパッケージが目印のこのガムは、まさに無添加ガムの王道とも言える存在。その人気の秘密を、マニアックな視点でじっくりと掘り下げていきましょう。
このガムを作っているのは、愛知県豊橋市に本社を置く株式会社サンコー。1969年の設立以来、「お菓子を通して、お子様の健やかな成長とご家族の皆様の楽しい団欒のひとときを応援します」という理念のもと、国産の原材料を優先し、不要な添加物を使わないお菓子作りに徹してきた会社です。ポテトチップスやクッキー、せんべいなど、どれも素朴で安心できる美味しさで、長年のファンが多いことでも知られています。そんなサンコーが作るミントガムだからこそ、信頼できるという安心感がありますよね。
原材料への探求:南米産チクルと北海道産てんさい糖
サンコー ミントガムの原材料表示は、驚くほどシンプルです。「砂糖(てんさい糖)、ガムベース、水飴、香料」。これだけです。市販のガムの長いリストを見慣れていると、その潔さに驚かされます。一つ一つの原材料に、サンコーのこだわりが光っています。
ガムの心臓部「チクル」という天然樹脂
まず注目したいのが、ガムの噛み心地を決める「ガムベース」です。サンコーのミントガムは、ガムベースの一部に南米産の「チクル」を使用しています。チクルとは、メキシコ南部から中米の熱帯雨林に自生する「サポテカ」という木の幹から採れる天然の樹脂のこと。もともとガムは、このチクルを噛む習慣から始まったと言われています。まさにガムの原点とも言える素材なのです。
昔はガムといえばチクルが主原料でしたが、需要の増加やコストの問題から、現在市場に出回っているほとんどのガムは、酢酸ビニル樹脂などの石油由来の合成ポリマーを主原料とするガムベースで作られています。そんな現代において、あえて天然のチクルを使い続けているところに、サンコーの強いこだわりを感じます。
チクルを噛んだ時の食感は、合成ガムベースとは全く異なります。噛み始めは少し硬く、グッと力を入れて噛む必要があります。しかし、噛み続けているうちに唾液と混じり合い、次第に柔らかく、そしてしなやかな弾力に変わっていきます。この、噛むほどに変化していく食感こそ、天然チクルならではの醍醐味。噛むという行為そのものを、じっくりと楽しませてくれるのです。
優しい甘さの立役者「てんさい糖」
次に甘味料です。サンコー ミントガムは、甘味料として北海道産の「てんさい糖」を100%使用しています。てんさいは、別名「ビート」や「砂糖大根」とも呼ばれるカブのような見た目の野菜で、寒冷な気候で育ちます。日本では、そのほとんどが北海道で栽培されています。
一般的な上白糖がサトウキビを原料とし、精製を繰り返すことで純粋な糖分(ショ糖)の結晶を取り出すのに対し、てんさい糖はてんさいの根から糖分を抽出し、それを煮詰めて作られます。精製度が低いため、てんさいに含まれる天然のミネラルや、腸内環境を整える働きがあると言われるオリゴ糖が含まれているのが大きな特徴です。
味わいも、上白糖のストレートな甘さとは異なり、まろやかでコクのある優しい甘さが感じられます。このてんさい糖の穏やかな甘みが、後述する天然ミントの香りを邪魔することなく、絶妙なバランスで引き立てているのです。健康志向の方々から「白砂糖は使いたくない」という声が聞かれる中で、国産のてんさい糖を選んでいる点も、多くの人に支持される理由の一つでしょう。
素朴で優しいミントの風味と昔ながらの食感
そして、香りを決める「香料」。ここにもこだわりがあります。使用されているのは、天然のペパーミントから抽出されたペパーミントオイルのみ。合成香料のような、ツンと鼻を突くシャープさではなく、まるでミントの葉をそのまま口に入れたかのような、清々しくナチュラルな香りが広がります。
辛すぎず、甘すぎず、どこか懐かしさを感じる素朴なミントの風味。この絶妙なバランスが、サンコー ミントガムの最大の魅力かもしれません。強い刺激で眠気を覚ます、というタイプのガムではありませんが、仕事の合間にリフレッシュしたい時や、食後に口の中をさっぱりさせたい時に噛むと、心がほっと落ち着くような感覚になります。
食感は、先ほども触れたように、噛み始めは「カチッ」と音がするほど硬めです。初めて食べる方は少し驚くかもしれません。しかし、焦らずゆっくりと噛み進めてみてください。20〜30秒もすれば、ガムが徐々に体温で温まり、しなやかな弾力に変わります。この「育てる」ような感覚が、他のガムにはない面白さです。
味がなくなっても、チクル由来のしっかりとした噛み応えは長く続きます。最近の研究では、ガムを噛むという行為が脳の血流を増加させ、集中力や記憶力の向上に繋がる可能性も指摘されています。例えば、日本の千葉大学の研究でも、咀嚼が脳機能に与える影響について調査が行われています。サンコーのミントガムなら、そのしっかりとした噛み応えで、噛むこと自体の効果もより期待できるかもしれませんね。
手に入れやすい価格と、全国の多くの店舗で取り扱いがあるという手軽さも嬉しいポイント。無添加ガムの入門編として、また、日常に寄り添う定番のガムとして、これ以上ないほど優れた一品だと言えるでしょう。
3. こだわりの無添加ガム②:喉をいたわる「フルーツバスケット のどガム」
「ガムを噛むなら、リフレッシュするだけじゃなくて、喉にも優しいものがいいな」。特に空気が乾燥する季節や、人前で話す機会が多い日には、そんな風に思いますよね。そんなあなたの気持ちに優しく寄り添ってくれるのが、静岡県から届けられる「フルーツバスケット のどガム」です。
この無添加ガムの最大の特徴は、その名の通り「喉」を意識したユニークなレシピにあります。パッケージに描かれた可愛らしいハーブのイラストが、そのこだわりを物語っています。仕事中や移動中に、そっと口に含みたくなる、まるでお守りのような存在。その魅力の核心である、ハーブの力に迫ってみましょう。
この素敵なガムを作っているのは、静岡県田方郡函南町に拠点を置く、株式会社フルーツバスケット。1988年の創業以来、「自分の子どもに安心して食べさせられるもの」を基準に、農薬や化学肥料に頼らないオーガニックな農産物の加工品を数多く生み出してきました。ジャムやジュース、ケチャップなどが特に有名で、全国の自然食品店で高い評価を得ています。そんな、食の安全と素材本来の味を追求し続ける会社が、満を持して作った無添加ガムなのです。
喉に嬉しい、15種類のハーブエキスを配合
フルーツバスケット のどガムの成分表示を見ると、そのこだわりが一目瞭然です。原材料には「砂糖(てんさい糖)、水飴、ガムベース、ハーブエキス、香料」とあります。注目すべきは、もちろん「ハーブエキス」。この一言に、なんと15種類ものハーブの恵みが凝縮されているのです。
配合されているのは、カミツレ(カモミール)、オオバコ、セージ、ペパーミント、タイム、アニス、フェンネル、エルダー、リンデン、カウスリップ、マロー、ヤロー、リコリス、プランテーン、そしてコーンフラワー。名前を聞いたことがあるものも、初めて聞くものもあるかもしれませんね。これらは、ヨーロッパ、特にアルプス地方などで古くから健康維持のために親しまれてきたハーブたちです。
ヨーロッパの伝統が息づくハーブたち
例えば、「カミツレ(カモミール)」は、リラックス効果のあるハーブティーとして有名ですよね。リンゴのような甘い香りが特徴で、気分を落ち着かせてくれます。「ペパーミント」や「セージ」、「タイム」は、その清涼感のある香りで、料理やアロマテラピーにも広く使われています。喉のイガイガを感じる時に、これらのハーブキャンディーを舐めた経験がある方もいるのではないでしょうか。
「リコリス」は、甘草(カンゾウ)という名前でも知られるハーブで、その名の通り強い甘みを持つのが特徴です。ヨーロッパではお菓子にもよく使われるポピュラーな存在で、喉を潤す働きがあると言われています。また、「エルダーフラワー」は、マスカットのような甘い香りが特徴で、コーディアル(シロップ)としても人気があります。
これらのハーブは、それぞれが持つ香りや特性も様々ですが、共通して、喉をすっきりとさせたり、気分をリフレッシュさせたりする働きが期待されています。フルーツバスケットのどガムは、これら15種類のハーブを絶妙なバランスでブレンドすることで、単なるミントガムとは一線を画す、複雑で奥行きのある風味を生み出しているのです。
甘みはてんさい糖由来、もちろん合成添加物は不使用
フルーツバスケットのこだわりは、ハーブだけではありません。甘味料には、サンコーのミントガムと同様に、北海道産の「てんさい糖」を使用しています。てんさい糖の持つ、お腹に優しいオリゴ糖やミネラル分、そして何より、後を引かない自然な甘さが、繊細なハーブの風味を優しく包み込みます。
もちろん、人工甘味料、合成香料、合成着色料、光沢剤といった化学的に合成された添加物は一切使用していません。ガムの色も、天然のハーブエキスに由来する、ほんのりとした自然な色合いです。口に入れるものだから、とことん優しさにこだわりたい。そんな作り手の真摯な姿勢が伝わってきます。
どんなシーンで楽しむ?
この「のどガム」が活躍するシーンはたくさんあります。例えば、エアコンで乾燥しがちなオフィスでのデスクワーク中。口の中が乾いてきたな、と感じた時に一粒噛めば、ハーブの香りと唾液の分泌で、喉がしっとりと潤うのを感じられるでしょう。
また、大事なプレゼンテーションや会議の前にもおすすめです。ハーブの爽やかな香りが口臭をリフレッシュしてくれるだけでなく、カミツレなどのハーブが持つリラックス効果で、緊張を少しほぐしてくれるかもしれません。
もちろん、風邪の流行る季節や、花粉が気になる時期のお供にもぴったりです。薬ではありませんが、喉の不快感を和らげ、気分転換させてくれる心強い味方になってくれるはずです。ミントの刺激が強すぎないので、お子様と一緒に楽しむことができるのも嬉しいポイントですね。
口に入れると、まずてんさい糖の優しい甘みが広がり、噛み進めるうちに、様々なハーブが織りなす、まるで森の中にいるような、爽やかで奥深い香りが立ち上ってきます。「スースーする」というよりも「じんわり潤う」という表現がしっくりくる、新感覚の無添加ガム。あなたの毎日を、そっといたわってくれる存在になること間違いなしです。
4. こだわりの無添加ガム③:本格派チクル使用「アースコンシャス デンタルガム」
「どうせ噛むなら、ガムの原点である“天然チクル”をとことん味わいたい!」「人とはちょっと違う、本物志向のガムを選びたい」。そんな、ガムに対して一家言あるあなたに、ぜひともご紹介したいのが「アースコンシャス デンタルガム」です。その名の通り、地球(アース)を意識(コンシャス)した、環境にも体にも優しいものづくりを追求するブランドが手がける、まさに“本格派”の無添加ガムです。
このガムの最大の特徴であり、他の無添加ガムと一線を画すポイントは、ガムベースにメキシコ産の天然チクルを100%使用している点です。他の素材で一切かさ増しすることなく、チクル本来の噛み応えと風味をダイレクトに楽しめる、非常に贅沢な逸品。持っているだけで気分が上がるような、洗練されたパッケージデザインも魅力の一つです。
販売元であるアースコンシャス株式会社は、もともと入浴剤として人気の「エプソムソルト」の販売で知られる会社です。美容や健康への意識が高い顧客層から絶大な支持を得ており、その哲学はガム作りにも貫かれています。「自然の恵みを、そのままの形で」という想いが、このデンタルガムにはぎゅっと詰まっているのです。
ガムの起源への回帰:メキシコ産天然チクル100%
アースコンシャス デンタルガムの魅力を語る上で、ガムベースの「天然チクル100%」という点は避けて通れません。これは、無添加ガムの中でも非常に珍しく、まさにこだわり抜かれた証と言えます。
チクルとマヤ文明の物語
チクルの歴史は古く、古代マヤ文明にまで遡ると言われています。メキシコのユカタン半島などに住んでいたマヤの人々は、サポテカの木を神聖なものとして崇め、その樹液であるチクルを噛む習慣があったそうです。空腹を紛らわしたり、口の中をきれいにしたり、あるいは儀式などに用いたりしていたと考えられています。まさに、人類にとって最初のガムでした。
このチクルが世界に広まったのは19世紀後半。メキシコから亡命した元大統領が、アメリカの発明家トーマス・アダムスにチクルを紹介したことがきっかけでした。当初、アダムスはゴムの代替品としてチクルに注目しましたが、事業は失敗。しかし、試しにチクルを噛んでみたところ、そのユニークな食感に可能性を見出し、風味をつけた「アダムスのニューヨーク・チューインガム」として売り出した結果、大ヒット商品となったのです。これが、現代のチューインガム産業の始まりでした。
アースコンシャスのガムは、そんな歴史のロマンを感じさせてくれる、まさに「原点回帰」のガム。使用されているチクルは、メキシコの熱帯雨林で、今もなお伝統的な製法で採取されています。「チクレロ」と呼ばれる熟練の職人たちが、サポテカの木を傷つけないように配慮しながら、幹に切り込みを入れて滲み出てくる樹液を集め、それを煮詰めて固めるのです。森の生態系を守りながら、持続可能な形で生産されたチクルは、まさに地球からの贈り物と言えるでしょう。
全てが天然由来!優しい甘さと本物の噛み応え
アースコンシャス デンタルガムのこだわりは、ガムベースだけにとどまりません。その他の原材料も、すべてが天然由来のもので構成されています。
甘味料はメープルシロップとアガベシロップ
甘味料として使われているのは、カナダ産の「メープルシロップ」とメキシコ産の「アガベシロップ」です。てんさい糖を使ったガムとはまた違う、独特の風味豊かな甘さが特徴です。
メープルシロップは、サトウカエデの樹液を煮詰めたもの。その香ばしく、コクのある甘みは、パンケーキやお菓子作りでお馴染みですよね。ビタミンやミネラル、ポリフェノールも豊富に含んでいます。一方のアガベEシロップは、メキシコなどが原産の竜舌蘭(アガベ)という植物の樹液から作られる甘味料。GI値(食後の血糖値の上昇度合いを示す指標)が低いことで知られ、健康志向の方から注目されています。クセが少なく、すっきりとした上品な甘さが特徴です。
この二つの天然シロップをブレンドすることで、チクルの持つ独特の風味を損なうことなく、優しく複雑な甘さを実現しています。噛み始めにフワッと広がるシロップの香りと、後から追いかけてくるチクル本来の滋味深い味わいのコントラストがたまりません。
「デンタルガム」としての魅力
このガムは「デンタルガム」と名付けられていますが、虫歯予防で知られるキシリトールは含まれていません。ではなぜ「デンタル」なのでしょうか。その答えは、チクル100%ならではの「長く続く強い噛み応え」にあります。
合成ガムベースのガムは、しばらく噛んでいると柔らかくなりすぎてしまったり、コシがなくなってしまったりすることがありますが、天然チクルのガムは、しっかりとした弾力が非常に長く持続します。この強い噛み応えが、自然と咀嚼の回数を増やしてくれます。
よく噛むことは、唾液の分泌を促す上で非常に重要です。唾液には、口の中の食べカスを洗い流す「自浄作用」、酸を中和して歯が溶けるのを防ぐ「緩衝作用」、そして初期の虫歯を修復する「再石灰化作用」など、歯の健康を守るための大切な働きがたくさんあります。つまり、アースコンシャスのデンタルガムをしっかりと噛むこと自体が、口腔環境を健やかに保つための優れたオーラルケアに繋がるのです。
噛み始めは、サンコーのガム以上に硬く、少し土のような、木のような独特の風味が感じられます。これはまさに天然チクルそのものの香り。好き嫌いが分かれるかもしれませんが、この野趣あふれる風味こそが「本物の証」です。噛み続けるうちに、その風味は穏やかになり、シロップの甘さと相まって、他にはない癖になる美味しさに変わっていきます。
価格は他の無添加ガムに比べて少し高価ですが、その価値は十分にあります。自分へのご褒美として、また、健康や本物志向の友人へのちょっとしたギフトとしても、きっと喜ばれるはず。ガムの常識を覆す、唯一無二の噛み心地をぜひ体験してみてください。
5. こだわりの無添加ガム④:はちみつと野草の恵み「BEE MY HONEY 越後薬草のどガム」
「いつものガムでは、ちょっと物足りない」「もっと個性的で、体に嬉しい驚きのある無添加ガムはないかな?」。そんな探求心旺盛なあなたを、きっと満足させてくれるであろう、とっておきの逸品があります。それが、新潟県の二つのこだわり企業がタッグを組んで生まれた「BEE MY HONEY 越後薬草のどガム」です。
この無添加ガムの凄さは、そのユニークな原材料にあります。主役は、なんと「はちみつ」と「野草酵素」。口に入れた瞬間、まず濃厚なはちみつの甘さがとろけるように広がり、その後に、滋味深くも爽やかな80種類もの野草の風味が追いかけてくる…。これはもう、単なるガムというよりも、「噛むサプリメント」や「食べるアロマ」と呼びたくなるような、新感覚の体験です。そのユニークな原材料と、開発に至った熱いストーリーを深掘りしていきましょう。
奇跡のコラボレーション:養蜂家と野草酵素の匠
この唯一無二のガムは、二つの会社の情熱的なコラボレーションによって誕生しました。一つは、はちみつ製品を手がける「BEE MY HONEY」(株式会社アルノ)。そしてもう一つが、野草酵素のパイオニアである「株式会社越後薬草」です。どちらも、自然豊かな新潟県に拠点を置き、素材の力を最大限に引き出すことに情熱を注ぐ企業です。
はちみつのプロ「BEE MY HONEY」
「BEE MY HONEY」は、もともと新潟市で近藤養蜂という養蜂園を営んできた会社がルーツ。自社で採蜜したこだわりの国産はちみつや、それを使った加工品を製造・販売しています。彼らが大切にしているのは、ミツバチが集めてきたはちみつの栄養や風味を損なわないよう、できるだけ手を加えないこと。特に、加熱処理をしない「非加熱」のはちみつにこだわっているのが特徴です。はちみつに含まれる酵素やビタミンは熱に弱いため、非加熱にすることで、その恵みを丸ごといただくことができるのです。
発酵の匠「越後薬草」
一方の「株式会社越後薬草」は、新潟県上越市に拠点を置く、1976年創業の健康食品メーカーです。看板商品は、なんと80種類もの野草や和漢植物などを、陶製のかめでじっくりと発酵・熟成させて作る野草酵素飲料「万葉」。創業以来、受け継がれてきた独自の技術で、植物の持つ力を最大限に引き出した製品は、全国に多くの愛用者を持っています。ヨモギ、ドクダミ、スギナ、ウコン、クマザサといった、日本古来の野草の生命力が、発酵というプロセスを経て、体に吸収されやすい形で凝縮されています。
この二社が出会い、「お互いの素晴らしい素材を組み合わせたら、もっと面白くて体に良いものができるのではないか」という想いから、この「越後薬草のどガム」の開発がスタートしました。養蜂家がこだわり抜いたはちみつと、発酵の匠が生み出す野草酵素。新潟の自然の恵みが、小さな一粒のガムの中で奇跡の融合を果たしたのです。
「食べる」感覚の新体験:濃厚な甘さと野草の風味
このガムの原材料は、実にユニークです。「砂糖(国内製造)、水飴、はちみつ(新潟県産)、野草酵素、ガムベース、香料、レシチン(大豆由来)」。注目すべきは、やはり「はちみつ」と「野草酵素」です。
新潟産はちみつの濃厚な甘み
ガムを口に入れると、まず感じるのが、はちみつの濃厚でリッチな甘さです。これは、BEE MY HONEYがこだわり抜いた、香り高い新潟県産のはちみつによるもの。一般的なガムの甘さとは全く違う、花の蜜をそのままいただいているかのような、華やかで自然な甘みが口いっぱいに広がります。この時点ですでに、他のガムにはない幸福感に包まれます。
80種類の野草がもたらす複雑な風味
そして、噛み進めていくうちに、第二の主役である「野草酵素」の風味が顔を出します。ほんのりとした苦味と、スーッとするような爽やかさが混じり合った、非常に複雑で滋味深い味わいです。これは、ヨモギやドクダミ、クマザサなどをはじめとする80種類もの野草が、発酵・熟成を経て生まれた独特の風味。決して薬臭いわけではなく、どこか懐かしい、日本の野山の風景を思わせるような香りです。
はちみつの濃厚な甘さと、野草のほろ苦くも爽やかな風味が、口の中で見事に調和し、そして時間と共に変化していきます。甘さ、苦味、酸味、香りが一体となったその味わいは、まさに「食べる」という表現がぴったり。味がなくなっていくのが惜しくなるほど、長くじっくりと楽しみたくなるガムです。
どんな人におすすめ?
この「越後薬草のどガム」は、特に健康や美容への意識が高い方に試していただきたい逸品です。はちみつの栄養と、野草酵素の恵みを、おやつ感覚で手軽に摂れるのは非常に嬉しいポイント。喉の調子が気になる時の「のど飴」のような感覚で使うのも良いでしょう。
また、そのユニークな味わいは、気分を大きく切り替えたい時にもぴったりです。仕事で行き詰まった時や、長時間の運転でリフレッシュしたい時に噛めば、その複雑な風味が五感を刺激し、頭をシャキッとさせてくれるはずです。
パッケージも、クラフト感のあるお洒落なデザインで、ちょっとしたプレゼントにも最適。「こんな珍しいガム、初めて!」と、きっと驚き、喜んでもらえるでしょう。
少し変わった無添加ガムを探しているあなた、そして、日々の生活に新しい刺激と癒しを取り入れたいあなたに、自信を持っておすすめします。これは、あなたのガムの世界観をガラリと変えてしまうかもしれない、特別な一粒です。
6. 【まとめ】あなたに合う無添加ガムは?4商品徹底比較と筆者の本音レビュー
ここまで、個性豊かな4つの無添加ガムをじっくりとご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?「どれも魅力的で、かえって迷ってしまう!」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこで、この記事の最後に、ご紹介した4つの無添加ガムの特徴を一覧で比較できる表をご用意しました。さらに、実際に全部試してみた私の、忖度なしの本音レビューもお届けします!このまとめを参考に、あなたのライフスタイルや好みにぴったりと合う、最高の相棒ガムを見つけてくださいね。
4つの無添加ガム 徹底比較表
まずは、4商品の特徴を「甘さ」「ミント感」「噛み応え」「特徴的な成分」「入手しやすさ」という5つの項目で比べてみましょう。★が多いほど、その特徴が強いことを示しています。
商品名 | 甘さ | ミント感 | 噛み応え | 特徴的な成分 | 入手しやすさ |
サンコー ミントガム | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 天然チクル、てんさい糖 | ★★★★★ |
フルーツバスケット のどガム | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | 15種類のハーブエキス | ★★★☆☆ |
アースコンシャス デンタルガム | ★☆☆☆☆ | ☆☆☆☆☆ | ★★★★★ | 天然チクル100%、メープルシロップ | ★★☆☆☆ |
BEE MY HONEY 越後薬草のどガム | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | 新潟産はちみつ、80種類の野草酵素 | ★★☆☆☆ |
こうして並べてみると、同じ「無添加ガム」というカテゴリーでも、それぞれに全く違う個性があることがよく分かりますね。ミントのスッキリ感を求めるならサンコー、喉への優しさを求めるならフルーツバスケット、本物の噛み応えを追求するならアースコンシャス、そしてユニークな味わいと健康効果を期待するならBEE MY HONEY、といったところでしょうか。
筆者の本音レビュー!全部試して分かったこと
さて、ここからは私が4種類すべてを実際に様々なシチュエーションで試してみた、リアルな感想をお伝えします!あなたのガム選びの、最後の一押しになれば嬉しいです。
一番リフレッシュできたのは、王道「サンコー ミントガム」!
やはり、仕事の合間の気分転換や、食後の口直しとして一番しっくりきたのは「サンコー ミントガム」でした。天然ペパーミントオイルの、強すぎず弱すぎない絶妙な清涼感が、頭をスッキリさせてくれます。そして何より、噛み始めの硬さから、次第になじんでくるしっかりとした噛み応えが、噛むこと自体の満足感を高めてくれました。「よし、もうひと頑張りするぞ!」という時に、無意識に手が伸びるのがこのガムでしたね。日常使いの定番として、常にデスクに置いておきたい安心感があります。
喉のお守り的存在は「フルーツバスケット のどガム」
乾燥する季節や、少し喉に違和感がある時に、本当に「助かる〜」と感じたのが「フルーツバスケット のどガム」です。ミントのスースー感とは違う、ハーブエキスがじんわりと喉を潤してくれるような感覚が、とても心地良いんです。味も優しく、ハーブティーを飲んでいるかのようなリラックス感があります。大事な会議の前や、長時間電車で移動する際には、ポーチに必ず忍ばせておきたい「お守り」のような存在になりました。
食感が一番好みだったのは「アースコンシャス デンタルガム」!
これは正直、驚きました。一番硬派で、人を選ぶガムかと思いきや、その唯一無二の食感にすっかりハマってしまいました。噛み始めは確かに硬いのですが、噛み続けることで得られる、しなやかで力強い弾力は、他のどのガムでも味わえません。味がなくなった後も、ずっと噛み続けていられるので、口寂しい時や、何かアイデアを考えたい時に最適でした。メープルシロップの優しい甘さと、チクル本来の野趣あふれる風味も、だんだん癖になります。「ガムは噛み応えが命!」という方には、ぜひ一度挑戦してみてほしい逸品です。
新体験!ご褒美感覚なら「BEE MY HONEY 越後薬草のどガム」
「これはガムなのか…?」と、良い意味で一番衝撃を受けたのが「BEE MY HONEY 越後薬草のどガム」でした。口に入れた瞬間の、はちみつの濃厚な甘さと香りは、まさに至福のひととき。その後にやってくる野草の複雑な風味が、気分をガラリと変えてくれます。これはもう、おやつの域を超えた「ご褒美」ですね。疲れた日の夜、リラックスタイムにじっくり味わいたい、特別なガムです。健康や美容に良い成分が摂れるというのも、罪悪感なく楽しめる嬉しいポイント。他にはない個性を求める方におすすめです!
あなたの毎日に、心と体に優しい無添加ガムを
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。
市販のガムが悪いわけでは決してありません。しかし、その一方で、自然の素材にこだわり、作り手の想いが詰まった「無添加ガム」という素晴らしい世界があることを、あなたに知っていただけたなら、こんなに嬉しいことはありません。
ガムを噛むという、日常の何気ない習慣。その小さな選択を一つ変えるだけで、あなたの体は少し喜び、心はもっと豊かになるかもしれません。
今回ご紹介した4つの無添加ガムは、どれも素晴らしい個性と魅力を持っています。ぜひ、あなたの好奇心を頼りに、気になるものから試してみてください。そして、あなただけの最高の「相棒ガム」を見つけて、毎日をより健やかに、楽しく過ごしていただけることを心から願っています。

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。