クルミ
ワンランク上の味!本格派のための濃厚くるみブラウニーレシピ
2025.09.20
お家で作る「くるみブラウニー」、もっと本格的な味わいを追求しませんか?「いつもと同じ味になってしまう」「お店のような濃厚さと、くるみのザクザク食感が出ない」そのお悩み、材料選びと焼き加減の”秘訣”で解決できます。
この記事では、ワンランク上の味を目指すあなたのための特別なブラウニーレシピをご紹介。基本はもちろん、プロが実践するテクニックまで網羅しています。さあ、誰もが絶賛する究極のくるみブラウニーを作りましょう。
1. いつもの「くるみブラウニー」がお店の味に!
「濃厚で本格的なブラウニーが食べたい!」「でも、レシピ通りに作っても何だかパサパサになっちゃう…」そんなお悩みを抱えていませんか?分かります、分かります!私も昔は、理想のくるみブラウニーを求めて何度も失敗を繰り返しました。
でも、ご安心ください!この記事では、私が試行錯誤の末にたどり着いた、プロが実践する4つの異なるタイプの「くるみブラウニー」究極レシピを、なぜそうするのか?という理由まで踏み込んで、ちょっとマニアックに大公開しちゃいます!
この記事を読み終える頃には、あなたは自分好みのブラウニーを自由自在に作れるようになっているはず。チョコレートの香りに包まれる、至福の「おうちカフェ」を楽しみましょう!あなたにぴったりの、とっておきのくるみブラウニーレシピが、きっと見つかりますよ。
2. 【レシピ1】濃厚ねっとり派へ!本格ファッジタイプのくるみブラウニー
チョコレートそのものの味をダイレクトに楽しみたい!そんなあなたに真っ先におすすめしたいのが、この「ファッジブラウニー」です。まるで生チョコレートケーキのように、口の中でねっとりとろける食感は、一度食べたら忘れられません。この濃厚なくるみブラウニーこそ、チョコレート好きの到達点と言えるかもしれませんね。
ファッジブラウニーの心臓部!チョコレート選びが全て
このレシピの成功は、9割がチョコレート選びで決まると言っても過言ではありません。スーパーで手に入る一般的な板チョコレートでももちろん作れますが、プロの味を目指すなら、ぜひ「クーベルチュールチョコレート」を使ってみてください。
クーベルチュールチョコレートとは、カカオバターの含有量が31%以上(国際規格)と定められている、製菓用の高品質なチョコレートのこと。カカオバターが多いことで、口溶けが格段に滑らかになり、カカオ本来の芳醇な香りが引き立ちます。
私のおすすめは、フランスのヴァローナ社が作るカカオ分70%の「グアナラ」です。苦味と香りのバランスが絶妙で、くるみブラウニーにした時に力強く、キレのある味わいを生み出してくれます。もう少しマイルドなものがお好みなら、ベルギーのカレボー社「No.811」(カカオ分54.5%)なども、扱いやすくておすすめですよ。
プロが教える!成功のための3つの秘訣
なぜプロの作るブラウニーはあんなに美味しいのか?それは、細かいけれど決定的に味が変わるポイントをしっかり押さえているからです。この3つの秘訣をマスターすれば、あなたのくるみブラウニーは劇的にレベルアップします!
秘訣1: バターは焦がさず風味だけを引き出す
バターはチョコレートの風味を支える重要なパートナー。ここで大切なのは、バターを絶対に焦がさないことです。
最適な方法は、湯煎で溶かすこと。ボウルに入れたバターを、50℃から60℃くらいのお湯でゆっくりと溶かしていきます。この温度帯は、バターの乳固形分が焦げることなく、豊かな風味だけを液体の中に移すことができるゴールデンゾーンなんです。
電子レンジを使う場合は、短い時間で複数回に分けて加熱するのが鉄則。例えば600Wで20秒加熱し、一度取り出して混ぜる、という作業を繰り返してください。「一気に溶かしてしまえ!」は絶対にNG!バターの風味が飛んでしまい、せっかくのくるみブラウニーが台無しになってしまいます。
秘訣2: 卵は「混ぜすぎない」が鉄則
ケーキ作りの基本は「卵をしっかり泡立てる」と思っていませんか?実は、ファッジブラウニーにおいてはそれが落とし穴になるんです。
このタイプのブラウニーに求められるのは、ずっしり、ねっとりとした食感。卵を泡立ててしまうと、生地に空気がたくさん含まれてしまい、目指す食感とは逆のふんわりとしたケーキのような仕上がりになってしまいます。
さらに、混ぜすぎは小麦粉のグルテンを必要以上に形成させてしまう原因にも。グルテンが強く出すぎると、ねっとりではなく、硬くてチューイーな食感になってしまうのです。卵をボウルに割り入れたら、砂糖と混ぜ合わせる際は、泡立て器でグルグル混ぜるのではなく、ホイッパーの先端をボウルの底につけたまま、すり混ぜるようにして溶きほぐすだけで十分です。
秘訣3: くるみは「ゴロッ」と食感を残す
この濃厚な生地には、存在感のあるアクセントが欠かせません。そこで主役になるのが、くるみです!
細かく刻んでしまうのではなく、手で半分か1/4くらいに割る程度の大きさがベスト。そうすることで、ねっとりとしたブラウニー生地の中で、くるみの「カリッ」とした食感と香ばしさが際立ち、最高のコントラストを生み出します。ローストしたての熱々くるみを加えると、香りがさらに引き立ちますよ。
究極のファッジくるみブラウニーレシピ
さあ、いよいよ実践です!最高の材料とプロの秘訣で、お店レベルのくるみブラウニーを作りましょう。
【材料】(20cm×20cmの角型1台分)
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クーベルチュールチョコレート(カカオ分60〜70%推奨):200g
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無塩バター:150g
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グラニュー糖:180g
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全卵(Lサイズ):3個
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薄力粉:70g
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ココアパウダー(無糖):20g
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塩:ひとつまみ(約1g)
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くるみ(ロースト済み):100g
【作り方】
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下準備をします。
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型にオーブンシートを敷いておきます。
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薄力粉とココアパウダーは合わせてふるっておきましょう。
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チョコレートは細かく刻んでおきます。
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オーブンは180℃に予熱しておいてください。
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チョコレートとバターを溶かします。
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ボウルに刻んだチョコレートとバターを入れ、湯煎(50〜60℃)にかけて滑らかになるまで溶かします。溶けたら湯煎から外し、人肌くらいの温度になるまで少し冷ましておきます。
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卵と砂糖を混ぜます。
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別のボウルに全卵を割り入れ、グラニュー糖と塩を加えて、ホイッパーで泡立てないようにすり混ぜます。白っぽくならなくてOKです。
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生地を合わせていきます。
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3のボウルに、2のチョコレートバターを少しずつ加えながら、その都度静かに混ぜ合わせます。
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粉類を加えます。
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ふるっておいた粉類(薄力粉、ココアパウダー)を一度に加え、ゴムベラで底から返すように、練らないようにさっくりと混ぜ合わせます。粉気が少し残っているくらいでOKです。
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くるみを加えます。
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大きめに割ったくるみを加え、全体に均一に混ざるように2〜3回大きく混ぜます。
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焼成します。
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準備しておいた型に生地を流し入れ、表面を平らにならします。
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180℃のオーブンで25〜30分焼きます。
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焼き上がりを見極めます。
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竹串を刺してみて、ドロッとした生の生地がついてこなければOK。少し湿ったポロポロとした生地がついてくるくらいが、最高のねっとり食感のサインです!
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冷まして完成!
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焼きあがったら、型のまま網の上で粗熱を取ります。完全に冷めてから、お好みの大きさにカットしてください。一晩寝かせると、味が馴染んでさらに美味しくなりますよ!
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3. 【レシピ2】ふんわり食感!ケーキみたいなしっとりくるみブラウニー
「濃厚すぎるチョコレートは少し苦手…」「子供も喜ぶような、軽い食感のブラウニーが作りたいな」そんなあなたには、ふんわりとした口当たりの「ケーキブラウニー」がぴったりです!
このタイプのくるみブラウニーは、チョコレートの風味はしっかりと感じさせつつも、スポンジケーキのような軽やかさを両立させているのが特徴。おやつにはもちろん、朝食にもぺろりと食べられてしまう、万能選手なんですよ。
食感を自在に操る!プロのテクニック
ケーキブラウニーの命は、なんといってもその「ふんわり感」。これを実現するためには、ファッジタイプとは全く逆のアプローチが必要になります。さあ、空気と粉を制して、理想の食感を手に入れましょう!
共立て?別立て?卵の泡立てを極める
生地に空気を含ませ、ふんわりさせる立役者は「卵」です。卵の泡立て方には大きく分けて2つの方法があります。
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共立て: 全卵と砂糖を一緒に泡立てる方法。キメが細かく、しっとりとした生地に仕上がります。安定した泡が作りやすいので、初心者の方にもおすすめです。
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別立て: 卵黄と卵白を別々に泡立てる方法。卵白でしっかりとしたメレンゲを作るため、より軽やかで、ふわっとした食感になります。
今回は、しっとり感とふんわり感のバランスが良い「共立て」のレシピをご紹介します。泡立ての目安は、ホイッパーですくった生地が、リボン状にゆっくりと落ちて、跡がしばらく残るくらい。ここでしっかり泡立てておくことが、理想のケーキブラウニーへの第一歩です!
粉類の黄金比率をマスターする
ふんわり感を出しつつも、ブラウニーらしいしっとり感を失わないために重要なのが、「薄力粉」と「ココアパウダー」の比率です。
薄力粉は生地の骨格を作り、ココアパウダーはチョコレートの風味を補強する役割があります。一般的に、ココアパウダーの割合を増やすと、より濃厚でほろ苦い味わいになりますが、その分油分が少なくなるため、パサつきやすくなる傾向があります。
今回のレシピでは、薄力粉とココアパウダーを「3:1」の比率に設定しました。これが、ふんわり感を保ちながら、チョコレートの風味もしっかりと感じられる、私の見つけた黄金比率なんです。
パサつきは許さない!焼き上がりのサイン
せっかくふんわり焼きあがっても、パサパサでは台無しですよね。焼きすぎを防ぐための「見極め」がプロの腕の見せ所。
竹串を刺すテストはもちろん有効ですが、それだけでは不十分な場合も。ぜひ、指で生地の表面を優しく押してみてください。シュワっと音がして、軽い弾力で押し返してくるようなら、それが焼き上がりのベストタイミング!この瞬間を逃さないでくださいね。もし指にくっついてくるようなら、あと2〜3分追加で焼いてみましょう。
しっとりケーキくるみブラウニーレシピ
さあ、ポイントを押さえたら、実際に作ってみましょう。どこを食べてもくるみの香ばしさが広がる、幸せなブラウニーです。
【材料】(20cm×20cmの角型1台分)
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スイートチョコレート(製菓用):100g
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無塩バター:100g
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全卵(Lサイズ):3個
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グラニュー糖:90g
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薄力粉:75g
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ココアパウダー(無糖):25g
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ベーキングパウダー:小さじ1/2(約2g)
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くるみ(ロースト済み):80g
【作り方】
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下準備をします。
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型にオーブンシートを敷いておきます。
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薄力粉、ココアパウダー、ベーキングパウダーは合わせてふるっておきましょう。
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くるみは5mm角程度に細かく刻んでおきます。
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オーブンは170℃に予熱しておいてください。
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チョコレートとバターを溶かします。
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ボウルに細かく刻んだチョコレートとバターを入れ、湯煎にかけて滑らかになるまで溶かします。溶けたら湯煎から外しておきます。
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卵をしっかりと泡立てます。
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別のボウルに全卵を割り入れ、グラニュー糖を3回に分けて加えながら、ハンドミキサーの高速で泡立てます。
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生地を持ち上げた時に、リボン状に落ちて跡が残るくらいまで、もったりと白っぽくなるまでしっかりと泡立てましょう。
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生地を合わせていきます。
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3のボウルに、2のチョコレートバターを加え、ゴムベラで底からすくうように混ぜ合わせます。泡を潰さないように、手早く混ぜるのがポイントです。
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粉類を加えます。
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ふるっておいた粉類を一度に加え、ゴムベラで切るように、練らないようにさっくりと混ぜ合わせます。
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くるみを加えます。
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刻んだくるみを加え、全体に均一に混ざるように混ぜ合わせます。
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焼成します。
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準備しておいた型に生地を流し入れ、表面を平らにならします。
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170℃のオーブンで30〜35分焼きます。
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焼き上がりを確認します。
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生地の中央を指で軽く押し、軽い弾力があれば焼き上がりです。竹串を刺して、生の生地がついてこないことも確認してください。
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冷まして完成!
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焼きあがったら、型のまま網の上で冷まします。粗熱が取れたら、お好みの大きさにカットしてお召し上がりください。焼きたてのふわふわ感も、冷めてからのしっとり感も、どちらも美味しいですよ!
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4. 【レシピ3】罪悪感なし?話題の米粉で作るヘルシーなくるみブラウニー
「甘いものは大好きだけど、健康や美容も気になる…」そんなわがままを叶えてくれるのが、この「米粉」を使ったグルテンフリーのくるみブラウニーです!
米粉ならではのもっちりとした独特の食感は、一度体験するとやみつきになる美味しさ。小麦粉を使わないだけでなく、バターや白砂糖も使わない、体想いのレシピをご紹介します。これなら、罪悪感なく、心ゆくまでくるみブラウニーを楽しめますね!
ヘルシーでも美味しい!を叶えるプロの技
ヘルシーレシピは、時に「物足りない」「固くなってしまう」という失敗に陥りがち。でも、いくつかのポイントを押さえれば、驚くほどしっとり、満足感のあるブラウニーが作れるんです。
しっとり食感の秘密は「豆腐」にあり
このレシピの最大の功労者は、何を隠そう「豆腐」です!バターなどの油脂を使わない代わりに、絹ごし豆腐をペースト状にして加えることで、驚くほどのしっとり感と、もっちり感を生み出してくれるのです。
豆腐には、水分だけでなく、大豆由来の良質な脂質やタンパク質が含まれています。これが生地の保水性を高め、米粉の生地が固くなるのを防いでくれるというわけ。ポイントは、ミキサーやブレンダーで、粒がなくなるまで完全になめらかなペースト状にすること。このひと手間で、仕上がりが全く変わってきます。
ちなみに、完熟したアボカドを1/2個、同じようにペースト状にして使うのもおすすめです。アボカドのクリーミーな脂肪分が、さらにリッチなコクを与えてくれますよ。
優しい甘さ!砂糖の選び方と調整法
白砂糖の代わりに使いたいのが、「きび砂糖」や「メープルシロップ」といった、ミネラル分が豊富で体に優しい甘味料です。
きび砂糖は、白砂糖に比べてコクがあり、優しい甘さが特徴。メープルシロップは、独特の豊かな香りがチョコレートと相性抜群です。
ただし、これらの甘味料は白砂糖と水分量が異なるため、置き換える際には少し注意が必要。特にメープルシロップは液体なので、そのまま置き換えると生地が緩くなりすぎてしまいます。もしレシピのきび砂糖をメープルシロップに替えたい場合は、分量を2割ほど減らし、代わりに米粉を大さじ1杯ほど追加して、生地の固さを調整してみてください。
米粉選びで食感が決まる!
一言で「米粉」と言っても、実は様々な種類があります。料理用のものと製菓用のものとでは、粒子の細かさが全く違うのです。
このくるみブラウニーを成功させるには、ぜひ「製菓用」の米粉を選んでください。粒子が非常に細かいため、ダマになりにくく、驚くほどきめ細やかで、もっちりとした生地に仕上がります。私のお気に入りは「ミズホチカラ」という品種の米粉。吸水率が安定していて、お菓子作りには最適ですよ。
もっちり米粉のくるみブラウニーレシピ
さあ、体に優しい材料だけで、最高に美味しいブラウニーを作りましょう!くるみの良質な油分が、ヘルシーながらもしっかりとした満足感を与えてくれます。
【材料】(20cm×20cmの角型1台分)
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米粉(製菓用):100g
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ココアパウダー(無糖):30g
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ベーキングパウダー(アルミフリー推奨):小さじ1(約4g)
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絹ごし豆腐:150g(1/2丁)
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きび砂糖:80g
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豆乳(または牛乳、アーモンドミルク):50ml
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米油(または太白ごま油):50g
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チョコレート(カカオ70%以上):50g
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くるみ(ロースト済み):80g
【作り方】
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下準備をします。
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型にオーブンシートを敷いておきます。
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チョコレートは細かく刻んでおきます。
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オーブンは180℃に予熱しておいてください。
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豆腐はキッチンペーパーで包み、軽く水切りしておきます。
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豆腐ペーストを作ります。
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ボウルに水切りした豆腐ときび砂糖を入れ、ブレンダーや泡立て器でなめらかなペースト状になるまでしっかりと混ぜます。
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液体類を加えます。
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2のボウルに、豆乳と米油を加えて、その都度よく混ぜ合わせます。
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粉類を加えます。
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米粉、ココアパウダー、ベーキングパウダーを合わせてふるい入れ、ゴムベラで粉気がなくなるまでさっくりと混ぜ合わせます。
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チョコレートとくるみを加えます。
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刻んだチョコレートと、くるみの半量(40g)を加えて混ぜ合わせます。
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焼成します。
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準備しておいた型に生地を流し入れ、表面を平らにならします。
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残りのくるみ(40g)を表面に散らします。
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180℃のオーブンで20〜25分焼きます。
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焼き上がりを確認します。
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竹串を刺してみて、生の生地がついてこなければ焼き上がりです。米粉の生地は火が通りやすいので、焼きすぎに注意しましょう。
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冷まして完成!
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焼きあがったら、型のまま網の上でしっかりと冷まします。米粉のスイーツは、冷める過程で生地が落ち着き、もっちり感が増します。完全に冷めてからカットするのが美味しくいただくコツですよ!
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5. 【レシピ4】プロの隠し味!コーヒー香る大人のくるみブラウニー
いつものくるみブラウニーに、ほんの少しの遊び心を加えてみませんか?このレシピは、コーヒーの魔法を使って、チョコレートのポテンシャルを最大限に引き出す、まさに「大人」のためのくるみブラウニーです。
一口食べれば、鼻に抜ける芳醇なコーヒーの香りと、チョコレートの深いコク。ウイスキーやブランデーとも相性抜群で、週末の夜を豊かにしてくれること間違いなし。コーヒー好き、チョコレート好きなあなたを、新たな美食の世界へとお連れします!
香りを操るマニアックなテクニック
このブラウニーの主役は、チョコレートとコーヒーが織りなす「香り」のハーモニー。なぜこの二つがこれほどまでに惹かれ合うのか、その秘密に迫ってみましょう。
チョコとコーヒーはなぜこんなに合うの?
チョコレートとコーヒーの相性の良さは、単なる偶然ではありません。実は、科学的な裏付けがあるのです。
ハーバード大学の研究者たちも注目するように、食品の風味は、その中に含まれる何百もの「揮発性有機化合物」によって決まります。チョコレートとコーヒーには、焙煎や発酵の過程で生まれる共通の香り成分、例えば「ピラジン類」などが多く含まれています。これが、私たちが両者を一緒に味わった時に「相性が良い」と感じる理由の一つ。つまり、元々似た者同士なんですね。
さらに、コーヒーの持つキレのある苦味が、チョコレートの甘さやカカオの苦味をグッと引き締め、全体の味わいに奥行きと立体感を与えてくれるのです。少量加えるだけで、まるで高級ショコラトリーのような複雑で奥深い味わいが生まれるのは、このためです。
インスタント?エスプレッソパウダー?
コーヒーの風味を加えるには、主に2つの選択肢があります。
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インスタントコーヒー: 手軽で、どんなご家庭にもあるのが魅力。少量のお湯で溶いてから生地に加えます。酸味が少なく、マイルドなコーヒーの風味を加えたい時におすすめです。
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エスプレッソパウダー: より濃厚で、パンチの効いたコーヒーの香りをつけたいならこちら。粒子が非常に細かいので、粉類と一緒にふるって加えるだけでOK。水分量を気にしなくて良いのも利点です。
今回は、より本格的な香りが楽しめる「エスプレッソパウダー」を使ったレシピをご紹介しますが、もちろんインスタントコーヒーでも代用可能です。その場合は、小さじ2のインスタントコーヒーを小さじ1のお湯で溶いて、卵を混ぜた後の工程で加えてください。
くるみを洋酒で香り付けする上級テク
さらにワンランク上の大人な味わいを目指すなら、くるみにも一工夫。ローストしたての熱々なくるみに、ラム酒やブランデーを数滴振りかけてみてください。
アルコールが熱で飛ぶと同時に、洋酒の芳醇な香りだけがくるみに移り、ブラウニー全体の香りをより一層複雑で、官能的なものにしてくれます。このひと手間で、まるで高級な洋菓子のような風格が漂いますよ。
コーヒー香る大人のくるみブラウニーレシピ
ベースにするのは、濃厚なファッジタイプのブラウニー。コーヒーの苦味と香りが、チョコレートの重厚な味わいと最高のマリアージュを奏でます。
【材料】(20cm×20cmの角型1台分)
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クーベルチュールチョコレート(カカオ分70%推奨):200g
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無塩バター:150g
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グラニュー糖:160g(コーヒーの苦味を考慮し少し減らす)
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全卵(Lサイズ):3個
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薄力粉:70g
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エスプレッソパウダー:大さじ1(約6g)
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塩:ひとつまみ(約1g)
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くるみ(ロースト済み):100g
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ラム酒またはブランデー:小さじ1/2(お好みで)
【作り方】
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下準備をします。
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型にオーブンシートを敷いておきます。
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薄力粉とエスプレッソパウダーは合わせてふるっておきます。
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チョコレートは細かく刻んでおきます。
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オーブンは180℃に予熱しておいてください。
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くるみに香り付けをします。
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ローストしたての温かいくるみに、ラム酒またはブランデーを振りかけ、全体を混ぜて香りを移しておきます。
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チョコレートとバターを溶かします。
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ボウルに刻んだチョコレートとバターを入れ、湯煎(50〜60℃)にかけて滑らかになるまで溶かします。
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卵と砂糖を混ぜます。
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別のボウルに全卵を割り入れ、グラニュー糖と塩を加えて、泡立てないようにすり混ぜます。
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生地を合わせていきます。
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4のボウルに、3のチョコレートバターを少しずつ加えながら、その都度静かに混ぜ合わせます。
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粉類を加えます。
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ふるっておいた粉類(薄力粉、エスプレッソパウダー)を一度に加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。
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くるみを加えます。
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香り付けしたくるみを加え、全体に均一に混ざるように混ぜます。
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焼成します。
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準備しておいた型に生地を流し入れ、表面を平らにならします。
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180℃のオーブンで25〜30分焼きます。竹串を刺し、少し湿った生地がついてくる程度で引き上げます。
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冷まして完成!
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型のまま網の上で完全に冷まします。コーヒーの香りは、一晩置くことで生地全体に馴染み、より一層深みを増します。ぜひ、翌日の味の変化も楽しんでみてください。濃いめのコーヒーや赤ワインと合わせるのが、私の一番のおすすめです!
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6. まとめ:あなた好みはどれ?4種のくるみブラウニーを徹底比較!【実食体験談つき】
さて、4つの個性豊かなくるみブラウニーレシピをご紹介してきましたが、いかがでしたか?「どれも美味しそうで、どれから作ろうか迷っちゃう!」そんな声が聞こえてきそうです。
そこで、あなたのブラウニー選びの参考になるように、4つのレシピを項目ごとに比較し、私の赤裸々な実食体験談を交えながら、それぞれの魅力と楽しみ方を改めてご紹介します!
4種のくるみブラウニー比較表
まずは、それぞれの特徴が一目で分かる比較表をご覧ください!★が多いほど、その項目の特徴が強いことを示しています。
レシピ名 | 濃厚さ | 軽やかさ | 作りやすさ | ヘルシー度 | マニアック度 |
1. ファッジブラウニー | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ |
2. ケーキブラウニー | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★☆☆☆ | ★★☆☆☆ |
3. 米粉ブラウニー | ★★☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
4. コーヒーブラウニー | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ | ★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★★ |
プロの赤裸々!実食体験談
この比較表をもとに、私が実際に4種類すべてを作って食べてみた感想をお伝えしますね!
1. ファッジブラウニー:やっぱり王道!チョコ好きの夫が一番のお気に入り
これはもう、問答無用のチョコレートの王様です。作った日の夜、一口食べた夫が「これ、お店で買うやつより美味しい…」と唸ったのが忘れられません(笑)。クーベルチュールチョコレートを使ったおかげで、後味は意外とすっきりしているんです。
特筆すべきは、翌日の変化!冷蔵庫で一晩寝かせたものを少し常温に戻して食べたら、生地がよりしっとりと落ち着き、味がぎゅっと凝縮されて、信じられないくらい美味しくなっていました。濃厚なくるみブラウニーが好きなら、まずはこれから試すのが絶対におすすめです!
2. ケーキブラウニー:子供から大人まで!万人に愛される優等生
ふんわり軽い食感で、パクパク食べられちゃうのがこのケーキブラウニー。休日の昼間に、小学生の娘と一緒に作りました。卵を泡立てる工程は子供も大好きで、とても楽しそうでしたよ。
焼き立ての温かいブラウニーに、冷たいバニラアイスを添えて食べるのが最高なんです!甘さも控えめなので、「濃厚なのはちょっと…」という私の母も「これならいくつでも食べられるわ」と大絶賛。家族みんなが集まる時に作ると、間違いなく喜ばれるくるみブラウニーですね。
3. 米粉ブラウニー:意外な食感にハマる!ヘルシー志向の友人に大ヒット
正直に言うと、作る前は「ヘルシーなブラウニーって、物足りないんじゃない?」と少し疑っていました。ごめんなさい!完全に間違っていました(笑)。
米粉と豆腐が生み出す、独特の「もっちり、しっとり」とした食感は、今までのブラウニーの概念を覆す新しい美味しさ!ヨガ仲間との集まりに持っていったところ、「罪悪感ないのが嬉しい!」「この食感、クセになる!」と、ヘルシー志向の友人たちから一番人気でした。バター不使用なので、後味もとても軽やか。新しいくるみブラウニーの世界を開拓したいあなたに、ぜひ試してほしい一品です。
4. コーヒーブラウニー:まさに大人の味。週末のご褒美に
これは、私の個人的なイチオシです!コーヒーのほろ苦い香りが、チョコレートの深いコクを極限まで引き立てていて、本当に贅沢な味わい。
金曜の夜、仕事を終えてからこのブラウニーを一切れ、そしてお気に入りのウイスキーをロックで一杯。これが、私の最高の自分へのご褒美タイムです。ラム酒で香り付けしたくるみが、また良い仕事をしてくれるんですよ…。甘さ控えめで、カカオとコーヒーのアロマを存分に楽しみたい、そんな本物志向のあなたに捧げたい、究極のくるみブラウニーです。
最後に
いかがでしたか?同じ「くるみブラウニー」でも、レシピが違うだけで全く異なる表情を見せてくれるのが、お菓子作りの面白いところですよね。
この記事が、あなたのブラウニー作りのお役に立てたら、そして、あなただけのお気に入りの一品を見つけるきっかけになれたら、これほど嬉しいことはありません。
さあ、エプロンを締めて、キッチンに立ちましょう!チョコレートとくるみの香りに包まれる、最高に幸せな時間があなたを待っています。あなただけの最高のくるみブラウニー作り、心から応援しています!

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。