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松山の夜は「くるみ」で決まり!デートを成功させる必勝メニュー
2025.10.03
松山の夜、心温まるひとときを過ごせる特別な居酒屋があるのをご存知ですか?その名も「くるみ」。地元の人々が足しげく通う、まさに隠れ家のような名店です。
この記事では、一度訪れたら虜になる居酒屋「くるみ」の魅力を余すところなくご紹介します。店主こだわりの絶品料理から、思わず長居してしまう居心地の良い空間、予約のポイントまで、あなたの松山での夜を最高のものにする情報が満載です。今夜、訪れたくなること間違いありません。
1. まずはコレ!くるみ名物「瀬戸内鮮魚のお造り盛り合わせ」のこだわりが凄い
松山に来て、美味しいお魚を食べないなんて選択肢はありませんよね!数ある松山の居酒屋さんの中でも、私が「ここの魚は格別だ!」と心から感動したのが、ここ「堀端酒場くるみ」さんのお造りなんです。初めて「くるみ」さんを訪れるなら、まずはこの一皿からスタートすることを強く、強くオススメします!見た目の華やかさはもちろん、一貫したこだわりに裏打ちされたその味わいは、あなたの魚料理に対する価値観をガラリと変えてしまうかもしれませんよ。
松山の海の幸が輝く宝石箱
目の前に運ばれてきた瞬間、思わず「わぁ…!」と声が漏れてしまうほど美しいのが、「くるみ」さんのお造り盛り合わせです。艶やかに輝く魚の切り身は、まるで宝石のよう。これは、店主自らが毎朝、松山の市場に足を運び、その日最も輝いていた魚だけを厳しい目利きで選び抜いているからこそ実現できるクオリティなんです。
例えば、ある日の盛り合わせには、透き通るような身が美しい瀬戸内の天然真鯛、銀色に輝く皮目と上品な脂の乗った鰆(さわら)、そして見るからに新鮮さが伝わってくるプリプリの鯵(あじ)が並んでいました。季節によっては、身が引き締まったカンパチや、ねっとりとした甘みがたまらないアオリイカが登場することもあります。その日、その瞬間にしか出会えない最高の海の幸を、一番美味しい形で提供してくれる。これこそが、松山が誇る名店「くるみ」さんの真骨頂なんです。ただ切って並べるだけではない、魚一匹一匹への深い愛情と敬意が感じられる一皿は、松山の夜の始まりを最高に盛り上げてくれること間違いなしです。
「熟成」という魔法が生む究極の旨味
「くるみ」さんのお造りが他と一線を画す最大の秘密、それは「熟成」というひと手間にあります。新鮮な魚はプリプリしていて美味しい、というのはもちろんですが、「くるみ」さんでは、魚が持つ本来のポテンシャルを最大限に引き出すために、魚の種類や状態を見極め、適切な時間「寝かせる」という工程を加えているんです。
実は、魚の旨味成分であるイノシン酸は、活け締め直後よりも、時間が少し経過してからの方が増加することが科学的にも証明されています。東京海洋大学などの研究によれば、魚の死後、筋肉中に含まれるATP(アデノシン三リン酸)という物質が分解される過程で、旨味成分であるイノシン酸が生成されるとのこと。このイノシン酸の量がピークに達するタイミングを見計らって提供することで、獲れたての状態とはまた違った、ねっとりとした食感と、舌に絡みつくような濃厚な旨味が生まれるのです。
例えば、白身魚である真鯛は比較的短い時間で旨味のピークを迎えますが、赤身や青魚は数日間寝かせることで、より味わいが深まります。「くるみ」の店主は、長年の経験で培った知識と感覚で、その魚が最も輝く瞬間を見極めているのです。この「熟成」という名の魔法によって、単なる「新鮮な魚」は、「極上の旨味をまとった逸品」へと昇華されます。松山でここまで魚の旨味を追求しているお店は、そう多くはないでしょう。
名脇役!自家製「土佐醤油」の秘密
熟成によって旨味が最大限に引き出されたお造りを、さらに高みへと引き上げてくれるのが、添えられている自家製の「土佐醤油」です。これがまた、本当に絶品なんです!一般的な醤油とは全くの別物で、これだけでもお酒が飲めてしまうほど、完成された味わいを持っています。
土佐醤油とは、醤油にかつお出汁や昆布出汁、みりん、酒などを加えて風味豊かに仕上げたもののこと。「くるみ」さんでは、上質な昆布と香り高い鰹節から丁寧に引いた一番出汁をベースに、厳選した醤油とみりんを独自の黄金比で合わせて火入れし、一晩寝かせて味を馴染ませるという、非常に手間暇のかかる工程を経て作られています。
この自家製土佐醤油は、塩味のカドが取れていて非常にまろやか。出汁の豊かな風味が、熟成魚の持つ複雑な旨味と見事に調和し、味わいを何層にも深くしてくれるんです。醤油の塩分が魚の甘みを引き立て、出汁の旨味が後から追いかけてくる…。この感動的なマリアージュは、一度体験したら忘れられません。お好みで添えられた本わさびを少しだけ乗せれば、ツンとした爽やかな辛みが全体の輪郭をキリッと引き締め、また違った表情を見せてくれます。この醤油で味わうために、松山の「くるみ」に通いたい、そう思わせてくれるほどの存在感を放っています。
松山の地酒とのマリアージュ
これだけ素晴らしいお造りがあるのですから、合わせるお酒にもこだわりたいですよね。「くるみ」さんには、愛媛・松山の美味しい地酒が豊富に揃っているので、ぜひ店員さんにオススメを聞いてみてください。
例えば、フルーティーで華やかな香りが特徴の「石鎚(いしづち)」は、真鯛やヒラメといった繊細な白身魚の味わいを引き立ててくれますし、キレのある辛口の「梅錦(うめにしき)」は、鰆やカンパチなどの脂が乗った魚と合わせると、後味をスッキリとさせてくれます。
私が特におすすめしたいのは、お造りの盛り合わせと、愛媛の地酒を数種類飲み比べできる「利き酒セット」を一緒に頼むこと。この魚にはこのお酒が合うかな?と、自分だけの最高の組み合わせを探す時間は、まさに至福のひとときです。松山の豊かな海の幸と、清らかな水が育んだ地酒が織りなすハーモニーは、あなたの松山での夜を忘れられない特別なものにしてくれるはずです。ぜひ、「くるみ」で、この最高の贅沢を体験してみてください。
2. くるみはお酒が無限に進む!松山の郷土料理を進化させた「じゃこ天の磯辺揚げ」
愛媛・松山の味と聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「じゃこ天」ではないでしょうか。地元の人々に愛され続ける、まさに松山のソウルフードです。そのまま炙って生姜醤油でいただくのが定番ですが、「堀端酒場くるみ」さんでは、このじゃこ天をさらに美味しく、お酒の最高のパートナーへと進化させた逸品が楽しめるんです。それが、この「じゃこ天の磯辺揚げ」!一度食べたら、その香ばしさと旨味の虜になること間違いなしの、くるみ流・松山名物です。
松山の魂!じゃこ天の奥深い世界
そもそも「じゃこ天」とは何か、少しだけお話しさせてくださいね。じゃこ天は、瀬戸内海で獲れる「ホタルジャコ(地元ではハランボと呼ばれます)」などの小魚を、骨や皮ごとすり身にして、木枠で成形し、油で揚げた練り製品です。小魚を丸ごと使うため、カルシウムやミネラルが豊富で、噛み締めるとじゅわ~っと広がる、魚本来の力強い旨味と独特の風味が特徴です。
松山市内には数多くのじゃこ天専門店があり、お店によって味や食感が微妙に違うのも面白いところ。まさに、松山の食文化に深く根付いた、地元自慢の味なんです。観光で松山に来られた方はもちろん、地元の人々にとっても、食卓やお弁当に欠かせない身近な存在。そんな、誰もが知っているじゃこ天だからこそ、「くるみ」さんのアレンジの妙が際立ちます。伝統的な松山の味をリスペクトしつつ、新しい魅力を引き出す。この一皿には、そんな店主の想いが込められているように感じます。
磯辺揚げという最高のアレンジ
「くるみ」さんのじゃこ天は、ただ揚げるのではありません。「磯辺揚げ」というのが最大のポイントです。じゃこ天に、青のりをたっぷりと混ぜ込んだ衣をまとわせて、カラリと揚げる。このシンプルな一手間が、じゃこ天のポテンシャルを劇的に引き上げているんです!
お店で揚げたてが運ばれてくると、まず食欲を刺激するのが青のりの豊かな磯の香り。この香ばしい匂いだけで、ビールが一杯飲めてしまいそうです(笑)。そして、一口かじると「サクッ!」という小気味よい音が響きます。この衣の食感がたまりません。薄すぎず、厚すぎず、絶妙なバランスでじゃこ天を包み込んでいます。
衣のサクサク感の次にやってくるのが、中のじゃこ天の「ふわっふわ」な食感。揚げられることで、じゃこ天内部の水分が適度に保たれ、焼いただけでは味わえない、驚くほどの柔らかさと弾力が生まれるんです。そして噛みしめるほどに、主役であるじゃこ天の、あの独特の力強い旨味と、小魚由来の優しい甘みが口いっぱいに広がります。サクサク、ふわふわ、じゅわ〜。この食感と味の三重奏は、まさに感動的!松山で長年親しまれてきたじゃこ天が、こんなにも洗練された一品になるなんて、と初めて食べた時は本当に驚きました。
隠し味が決め手!「伯方の塩」の仕事ぶり
この磯辺揚げ、そのままでも十分に美味しいのですが、ぜひ試していただきたいのが、添えられている「伯方の塩」を少しだけつけて食べることです。愛媛県今治市の離島、伯方島で作られる「伯方の塩」は、全国的にも有名ですよね。ニガリをほどよく残した、まろやかで深みのある塩味が特徴です。
この伯方の塩が、じゃこ天の磯辺揚げの味わいを、さらに奥深いものにしてくれるんです。塩のミネラル感が、じゃこ天の魚の旨味と甘みをグッと引き立て、全体の輪郭をはっきりとさせてくれます。また、揚げ物特有の油の風味を、塩がキリッと引き締めてくれるので、後味がさっぱりとし、次の一口、また次の一口と、食べる手が止まらなくなります。衣に加えられた青のりの風味とも相性抜群で、まさに計算され尽くした組み合わせ。この「伯方の塩」という名脇役の存在が、この料理を単なる「じゃこ天の揚げ物」ではなく、「くるみ」でしか味わえない特別な一皿に押し上げているのです。松山の名産品同士が見事に融合した、素晴らしい逸品だと思います。
ビールが止まらない!最高の相棒
「じゃこ天の磯辺揚げ」と聞いて、お酒好きのあなたなら、もうお分かりですよね?そう、これはビールやハイボールとの相性が最高なんです!
揚げたての熱々、サクサクの磯辺揚げを一口頬張り、その旨味と香ばしさを堪能した後に、キンキンに冷えた生ビールをゴクリ…。口の中に残るじゃこ天の旨味と揚げ油のコクを、ビールの爽快な喉越しと炭酸が一気に洗い流してくれます。そして、また熱々の一口が欲しくなる…。この無限ループは、まさに至福。考えるだけで喉が鳴ってしまいます。
もちろん、爽やかなレモンサワーや、キリッと冷やした辛口の日本酒と合わせるのもオススメです。どんなお酒ともケンカせず、その魅力を引き立ててくれる懐の深さも、この料理の素晴らしいところ。松山の夜、「くるみ」のカウンターで、揚げたてのじゃこ天の磯辺揚げを片手に、仲間とワイワイ語り合う。そんな幸せな光景が目に浮かぶような、誰からも愛される味わいです。ぜひ、この最高の組み合わせを「くるみ」で体験してみてくださいね!
3. 鶏肉の概念が変わる逸品!くるみ創作料理「媛っこ地鶏のレアカツ」
「鶏肉のカツなんて、どこで食べても同じでしょ?」もし、あなたがそう思っているなら、ぜひ一度、「堀端酒場くるみ」さんの「媛っこ地鶏のレアカツ」を食べてみてください。私が保証します、あなたの鶏カツに対する概念は、180度変わるはずです!これは、単なる鶏カツではありません。素材のポテンシャルを極限まで引き出した、プロの技術が光る、まさに芸術品のような一皿なんです。松山が誇る食材と、くるみさんの探究心が生んだ奇跡の逸品をご紹介します。
愛媛が誇るブランド鶏「媛っこ地鶏」とは
このレアカツの主役は、愛媛県が自信を持って全国に送り出すブランド地鶏、「媛っこ地鶏(ひめっこじどり)」です。この媛っこ地鶏、実はすごい鶏なんです。まず、お父さん鶏が「伊予路しゃも」、お母さん鶏が「名古屋コーチン」と「ホワイトプリマスロック」という、なんとも豪華な血統を受け継いでいます。
さらに、飼育方法にも徹底したこだわりがあります。通常のブロイラーが50日程度で出荷されるのに対し、媛っこ地鶏は広々とした鶏舎で、ストレスの少ない環境の中、120日以上という長い期間をかけてじっくりと育てられます。餌にも、愛媛県産の裸麦や飼料米を配合した専用のものを与えているそうです。
こうした愛情と手間をかけて育てられた媛っこ地鶏の肉質は、まさに別格。赤みが強く、地鶏らしいしっかりとした歯ごたえがありながらも、驚くほど柔らかくジューシー。そして何より、噛みしめるほどに溢れ出す、濃厚な旨味と上品な甘みが特徴です。この最高の素材を、最高の状態で味わってもらいたい。そんな「くるみ」の店主の想いが、この「レアカツ」という調理法を選択させたのでしょう。松山の豊かな自然が育んだ媛っこ地鶏の魅力を、これほどダイレクトに感じられる料理は他にありません。
常識を覆す「レア」という火入れの妙技
この料理の最大の特徴は、その名の通り「レア」な火加減です。運ばれてきたカツを箸で持ち上げると、黄金色の衣の中から、美しいピンク色をした鶏肉の断面が現れます。この断面を見ただけで、思わずゴクリと喉が鳴ってしまいます。
「鶏肉を生で食べるのは大丈夫?」と心配になる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。これは、徹底した衛生管理のもと、朝挽きの新鮮なささみ部分のみを使用しているからこそ可能な調理法です。さらに、「くるみ」の料理人の方は、肉の中心温度を精密に管理しながら、絶妙なタイミングで油から引き上げています。表面はサクッと香ばしく、中心部はしっとりとなめらか。まるで、最高級のマグロのトロを食べているかのような、とろけるような食感と、鶏肉本来の旨味が凝縮されています。
この完璧な火入れは、まさに職人技。もし火を入れすぎてしまえば、ささみはパサパサになってしまいますし、逆に火入れが甘すぎれば、食感も風味も損なわれてしまいます。ミリ単位、秒単位での調整が求められる、非常に繊細な仕事です。この「レア」という火入れこそが、媛っこ地鶏の持つポテンシャルを120%引き出すための、唯一無二の答えなのだと、食べるたびに実感させられます。松山で、これほどまでに鶏肉と真摯に向き合った一皿に出会えるとは、本当に幸運なことです。
肉の旨味を最大限に引き出す揚げの技術
このレアカツの魅力を支えているのは、レアな火入れだけではありません。衣の付け方から揚げ油の温度まで、細部にわたるこだわりが、この奇跡の食感と味わいを生み出しているのです。
まず注目すべきは、その衣の細かさ。一般的なカツよりもずっときめ細かいパン粉を使用することで、薄く、均一な衣が肉を包み込みます。この薄い衣が、油を吸いすぎることなく、サクッと軽やかな食感を生み出す秘密です。
そして、最も重要なのが揚げ油の温度管理。「くるみ」さんでは、高温の油を使い、ごく短時間で一気に揚げることで、衣の水分だけを飛ばし、肉の内部に火が入りすぎるのを防いでいます。この高温・短時間での調理法によって、肉の表面のタンパク質が瞬時に固まり、旨味成分である肉汁を一切逃すことなく、完全に内部に閉じ込めることができるのです。これを料理の世界では「メイラード反応」と呼びますが、香ばしい揚げ物の香りと、ジューシーな肉の旨味を両立させるための、非常に高度な技術と言えるでしょう。松山の「くるみ」の厨房で繰り広げられる、この一瞬の真剣勝負が、私たちの感動を生んでいるのです。
岩塩とワサビで味わう素材の力
この媛っこ地鶏のレアカツには、ソースやタレは添えられていません。あるのは、小皿に盛られた岩塩と、鮮やかな緑色の本わさびだけ。これが、「素材の味に絶対的な自信がある」という、お店からのメッセージなのです。
まずは、岩塩をほんの少しだけつけて、一口。ガリっとした岩塩の食感と、まろやかな塩味が、媛っこ地鶏の上品な甘みと濃厚な旨味を極限まで引き立てます。口の中で、肉の旨味と脂の甘みが一体となってとろけていく感覚は、まさに至福。余計な味付けは一切不要。鶏肉そのものが持つ、力強い味わいを存分に堪能できます。
次に、ワサビを少し乗せてみてください。ツンと鼻に抜ける爽やかな辛みが、鶏の脂をさっぱりとさせ、味わいに清涼感を与えてくれます。岩塩とワさび、交互に試しているうちに、あっという間に一皿ぺろりと平らげてしまうことでしょう。ソースでごまかす必要のない、本物の素材の力。松山が誇る媛っこ地鶏の真価を、ぜひ「くるみ」のレアカツで体感してみてください。きっと、忘れられない一皿になりますよ。
4. くるみで〆に頼むべきはコレ!松山の夜を締めくくる「鯛めしおにぎりの出汁茶漬け」
美味しいお酒と料理を存分に楽しんだ後、最高の夜を締めくくるのにふさわしい一品が「堀端酒場くるみ」さんにはあります。それが、「鯛めしおにぎりの出汁茶漬け」です。お腹はいっぱいのはずなのに、不思議と「これなら食べられる!」と思わせてしまう、魔法のような〆の一品。愛媛・松山の郷土料理である鯛めしに、「くるみ」さんならではの独創的なアイデアを加えた、優しさと満足感に満ちた絶品茶漬けをご紹介します。
松山の二大鯛めしと「くるみ」流の進化
愛媛の郷土料理として有名な「鯛めし」ですが、実は地域によって大きく二つのスタイルがあるのをご存知でしょうか?一つは、鯛を丸ごと一匹、昆布と共に土鍋や炊飯器で豪快に炊き込む、松山市を中心とした中予地方のスタイル。そしてもう一つは、新鮮な鯛の刺身を、醤油ベースの特製タレと生卵に絡め、温かいご飯の上に乗せて食べる、宇和島市を中心とした南予地方のスタイルです。
どちらも甲乙つけがたい美味しさですが、「くるみ」さんの〆は、このどちらとも違う、第三のスタイルと言えるかもしれません。ベースとなっているのは、おそらく松山風の炊き込みタイプの鯛めし。しかし、それをそのまま提供するのではなく、「一度おにぎりにしてから焼き、そこに出汁をかける」という、驚きのアレンジが加えられているのです。これは、伝統的な松山の味へのリスペクトと、新しい美味しさを追求する探究心が見事に融合した、「くるみ」でしか味わえないオリジナルの鯛めし。松山の食文化の奥深さと、進化を感じさせてくれる一品です。
「焼き」が加える香ばしさと旨味の凝縮
この〆の料理が運ばれてくると、まずお椀の中には、こんがりと美しい焼き色がついた、まん丸のおにぎりが鎮座しています。この「焼きおにぎりにする」という工程が、この料理の美味しさを決定づける、非常に重要なポイントなんです。
鯛の旨味がたっぷりと染み込んだご飯を、一度握ってから表面をカリッと焼き上げることで、醤油の香ばしい匂いが立ち上り、食欲を猛烈に刺激します。さらに、焼くことによってお米の表面の水分が飛び、鯛の旨味と出汁の風味がギュッと中に凝縮されるのです。お米の一粒一粒が、外側はカリッ、中はもっちりとした食感になり、そのまま食べても絶品の焼きおにぎりとして完成されています。
しかし、本番はここから。この熱々の焼きおにぎりの上から、黄金色に輝くお出汁が、湯気と共にたっぷりと注がれるのです。ジュワッという音と立ち上る香りが、〆の時間の始まりを告げる合図。この瞬間の高揚感は、何度体験してもたまりません。松山の夜のフィナーレを飾るにふさわしい、最高の演出です。
五臓六腑に染み渡る黄金色の出汁
このお茶漬けのもう一人の主役が、おにぎりにかけられる「お出汁」です。この出汁が、本当に、本当に美味しいんです。透き通った黄金色の液体からは、なんとも言えない上品で奥深い香りが立ち上ります。
「くるみ」の店主にお聞きしたところ、この出汁は、お造りなどで使った鯛の骨やアラを丁寧に下処理し、香ばしく焼いてから、上質な昆布と共に、弱火でじっくりと時間をかけて旨味を抽出しているとのこと。鯛の骨から出る濃厚な旨味と、昆布の優しい甘みが溶け合った、まさに極上のスープです。一切の雑味がなく、クリアでありながら、その味わいは非常に豊かで、一口飲むだけで、お酒を楽しんだ身体の隅々まで、じんわりと優しく染み渡っていくのが分かります。
この黄金色の出汁が、香ばしい焼きおにぎりにかけられると、奇跡が起こります。焼かれて少し硬くなったお米の表面が出汁を吸ってほどよくほぐれ、凝縮されていた鯛の旨味が、出汁の温かさによって一気に花開くのです。お米の一粒一粒が出汁をまとい、サラサラとかきこめるのに、口の中に広がる満足感は最高潮。これはもう、単なるお茶漬けという言葉では表現できない、完成された一つの料理です。松山の海の恵みを、最後の最後まで味わい尽くす、最高の贅沢がここにあります。
〆にふさわしい、優しさと満足感
お椀に添えられた、刻み海苔、三つ葉、そして少量のワサビ。これらの薬味も、最高のアクセントになっています。磯の香り豊かな海苔、爽やかな香りの三つ葉が、鯛の出汁の風味をさらに引き立て、味わいに立体感を与えてくれます。
途中でワサビを少しだけ溶かせば、ツンとした刺激が全体の味をキリッと引き締め、また違った表情を見せてくれます。最初はそのまま、次に薬味を加えて、と味の変化を楽しみながら、夢中でかきこんでしまう。あれだけお腹いっぱいだったはずなのに、気づけばお椀は空っぽに。そして後には、不思議なほどの満足感と、心地よい余韻だけが残ります。
飲んだ後の胃に優しく、それでいて心は最高に満たされる。「堀端酒場くるみ」の「鯛めしおにぎりの出汁茶漬け」は、松山の素晴らしい夜を、完璧な形で締めくくってくれる、最高の〆の一品です。あなたも「くるみ」を訪れた際には、ぜひこの感動を味わってみてくださいね。
5. 【体験談】私が松山の「堀端酒場くるみ」に魅了され続ける理由
ここまで、私が愛してやまない「堀端酒場くるみ」さんの必食メニューを4品、熱く語らせていただきました。お造りから〆の一品まで、どれもこれも本当に絶品で、松山を訪れる友人には必ずオススメしている料理ばかりです。しかし、私が何度も「くるみ」さんに足を運んでしまう理由は、単に料理が美味しいから、というだけではないんです。そこには、訪れる人を幸せな気持ちにさせてくれる、たくさんの魅力が溢れているのです。
料理だけじゃない!「くるみ」が愛される本当の理由
私が「くるみ」さんの扉を開けるたびに感じるのは、お店全体を包み込む、温かく心地よい空気感です。威勢のいい「いらっしゃいませ!」の声、厨房から聞こえてくるリズミカルな調理の音、そしてカウンターやテーブル席から聞こえてくるお客さんたちの楽しそうな笑い声。その全てが一体となって、活気がありながらも、どこかホッとできる空間を作り出しています。
その中心にいるのが、店主の存在です。カウンター席に座ると、料理と真剣に向き合う真摯な眼差しと、時折見せるお客さんとの気さくな会話のギャップに、人柄の良さが滲み出ています。食材へのこだわりは本当に凄まじく、松山の市場の話や、媛っこ地鶏の生産者さんの話などを聞かせてもらうと、一皿一皿に込められた「本当に美味しいものを届けたい」という純粋な情熱がひしひしと伝わってきます。
そして、その店主の想いをしっかりと受け継いでいるのが、ホールで働くスタッフの皆さんです。いつも笑顔を絶やさず、細やかな気配りをしてくれる接客は、本当に素晴らしいの一言。ドリンクが空きそうになると絶妙なタイミングで声をかけてくれたり、料理に合うお酒を丁寧に提案してくれたり。そのマニュアル通りではない、心からの「おもてなし」が、私たち客の心を掴んで離さないのでしょう。美味しい料理と、温かい人々。この二つが揃っているからこそ、「くるみ」は松山で多くの人に愛され、私もまたここに戻ってきたい、と強く思うのです。
シーン別!私のおすすめ注文リスト
「くるみに行ってみたいけど、何を頼んだらいいか迷っちゃう!」というあなたのために、私が考えるシーン別のおすすめ注文リストを作ってみました。もちろん、これはあくまで一例です。このリストを参考に、あなただけの最高の「くるみ」の楽しみ方を見つけてみてくださいね!
シーン | 1品目 | 2品目 | 3品目 | 〆の一品 |
くるみ初心者向け王道コース | 瀬戸内鮮魚のお造り盛り合わせ | じゃこ天の磯辺揚げ | 媛っこ地鶏のレアカツ | 鯛めしおにぎりの出汁茶漬け |
日本酒をとことん楽しむコース | 瀬戸内鮮魚のお造り盛り合わせ | じゃこ天の磯辺揚げ | (店員さんにおすすめの肴を聞く) | 鯛めしおにぎりの出汁茶漬け |
軽く一杯楽しみたい時 | 媛っこ地鶏のレアカツ | (好きなドリンク) | - | - |
くるみ初心者向け王道コース
もし、あなたが初めて松山の「くるみ」を訪れるなら、迷わずこのコースがおすすめです!この記事でご紹介した、くるみの魅力が詰まった4品を順番に楽しむことで、お店の実力とこだわりを存分に体感できるはずです。熟成魚の旨味に感動し、進化した松山の郷土料理に舌鼓を打ち、地鶏の概念を覆すレアカツに驚き、そして優しい出汁茶漬けでホッと一息。間違いなく、松山の夜が最高の思い出になりますよ!
日本酒をとことん楽しむコース
「今夜は松山の地酒を心ゆくまで味わいたい!」という日本酒好きのあなたには、このコースがぴったり。まずは、日本酒との相性抜群のお造りでスタート。次に、香ばしいじゃこ天の磯辺揚げで、辛口のお酒をくいっと一杯。そして3品目は、あえてメニューを決めずに、店員さんに「今、この日本酒に合うおつまみはありますか?」と尋ねてみてください。「くるみ」さんには、その日しか味わえない隠れた逸品や、メニューには載っていないお酒に合うアテが用意されていることも多いんです。プロに委ねることで、新たな美味しさとの出会いが待っているかもしれませんよ。
軽く一杯楽しみたい時
「夕食は済ませたけど、もう少しだけ松山の夜を楽しみたい…」そんな時には、このシンプルな組み合わせはいかがでしょうか。絶品の「媛っこ地鶏のレアカツ」は、それ一品だけで十分に満足感を得られる、主役級の存在感を放っています。ビールやハイボール、こだわりの焼酎など、あなたの好きなお酒一杯と、このレアカツをじっくりと味わう。カウンターで一人、静かにグラスを傾けるのも、大人な松山の夜の楽しみ方として、とても粋だと思います。
松山の夜を最高に楽しむために
「堀端酒場くるみ」は、地元松山の人々にも非常に人気が高く、特に週末は予約で席が埋まってしまうことも少なくありません。訪れる日が決まったら、事前に電話で予約をしておくことを強くお勧めします。
もし席が選べるなら、私は断然カウンター席をおすすめします。目の前で繰り広げられる料理人たちの鮮やかな手さばきや、立ち上る料理の香り、そういったライブ感を楽しみながら食事をするのは、カウンター席ならではの醍醐味です。店主やスタッフの方との会話が弾むきっかけにもなりますよ。
松山の中心部にありながら、一歩足を踏み入れれば、そこは食を愛する人々の笑顔で溢れる温かい空間。料理の美味しさはもちろん、そこに流れる時間そのものが、「堀端酒場くるみ」の最大の魅力なのかもしれません。あなたの松山での夜が、この素敵なお店で、忘れられない最高の思い出になることを心から願っています。

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。