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アーモンドの脂質は太る?管理栄養士がズバリ解説!

2025.03.12
アーモンドの脂質は太る?管理栄養士がズバリ解説!

美容や健康のためにアーモンドを取り入れたいけれど、脂質が気になるあなたへ。結論から言うと、アーモンドの脂質は、適量であれば心配ありません。むしろ、良質な脂質は積極的に摂りたい栄養素。

この記事では、アーモンドに含まれる脂質の種類や量、そして体への嬉しい効果を詳しく解説します。賢くアーモンドを食べて、キレイと健康を手に入れましょう!

1. アーモンドの脂質は敵じゃない?誤解されがちな栄養素の真実

突然ですが、あなたは「アーモンド」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?「美味しいけど、カロリーが高そう…」「脂質が多いから太るんじゃない?」なんて思っていませんか?たしかに、アーモンドには脂質が多く含まれているのは事実です。そして、「脂質=体に悪いもの、太る原因」というイメージも根強いですよね。

でも、ちょっと待ってください!そのイメージ、実は大きな誤解かもしれないんです。アーモンドに含まれる脂質は、決して悪者ではありません。むしろ、私たちの健康を力強くサポートしてくれる、とっても重要な栄養素なんですよ。

「え?脂質なのに体にいいの?」と驚かれたかもしれませんね。そうなんです!アーモンドの脂質には、私たちが思っている以上に素晴らしい秘密が隠されています。この記事では、そんな誤解されがちなアーモンドの脂質の真実に迫り、その奥深い世界を一緒に探っていきたいと思います。

読み終わる頃には、きっと「アーモンドの脂質、すごい!」「もっと積極的に摂りたい!」と思っていただけるはずです。さあ、アーモンドの脂質に対するイメージをアップデートして、健康的な体づくりに役立てていきましょう!

2. 驚きの事実!アーモンドの脂質の大部分は「良質な脂質」だった

「アーモンドは脂質が多い」というイメージ、これは間違いではありません。では、実際にどれくらいの脂質が含まれているのでしょうか?そして、その「中身」はどうなっているのでしょう?ここが重要なポイントなんです!

アーモンドに含まれる総脂質量は?

まず、具体的な数字を見てみましょう。文部科学省が公表している「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、乾燥したアーモンド100gあたりに含まれる脂質の量は、なんと約54.1g!これは、食品全体の中でもかなり高い割合ですよね。例えば、同じナッツ類のくるみ(約68.8g)よりは少ないですが、ピーナッツ(約49.6g)よりは多くなっています。

この数字だけを見ると、「やっぱりアーモンドは脂質の塊なんだ…」と心配になってしまうかもしれません。でも、大切なのはその「質」なんです。脂質と一口に言っても、実は様々な種類があり、それぞれ体への働きが異なります。アーモンドの脂質の内訳を見てみると、驚きの事実が明らかになりますよ。

脂質の内訳:不飽和脂肪酸が主役

アーモンドに含まれる脂質、約54.1g(100gあたり)のうち、その中身を詳しく分析してみると、なんと約9割が「不飽和脂肪酸」と呼ばれる種類の脂質で占められているんです!具体的には、一価不飽和脂肪酸が約34.6g、多価不飽和脂肪酸が約11.6g含まれています。これらを合わせると約46.2gとなり、総脂質の約85%以上が不飽和脂肪酸ということになります。

「不飽和脂肪酸って何?」と思われるかもしれませんね。これは、一般的に「体に良い脂質」として知られているもので、常温で液体のものが多いのが特徴です(オリーブオイルや魚油などをイメージしてみてください)。対して、お肉の脂身やバターなどに多く含まれる「飽和脂肪酸」は、常温で固体のものが多く、摂りすぎると健康への悪影響が心配される脂質です。アーモンドの飽和脂肪酸は約3.9gと、不飽和脂肪酸に比べて非常に少ないことがわかります。

つまり、アーモンドの脂質は量こそ多いものの、その大部分が健康維持に役立つとされる「良質な脂質」で構成されている、ということなんです!これは嬉しい事実ですよね!

特に注目!オレイン酸の割合

アーモンドの良質な脂質の中でも、特に注目したいのが「オレイン酸」です。これは、先ほど説明した一価不飽和脂肪酸の代表格。アーモンドの脂質の約6〜7割、具体的には100gあたり約34.6gも含まれているんです!

オレイン酸は、オリーブオイルに豊富に含まれていることでも有名ですよね。健康効果が高いことで知られ、地中海式食事(健康的な食事スタイルとして注目されています)の重要な要素の一つとされています。

アーモンドにこれほど多くのオレイン酸が含まれているなんて、ちょっと意外じゃありませんか?このオレイン酸こそが、アーモンドの脂質が「敵じゃない」と言える大きな理由の一つなんです。次の章では、このオレイン酸について、さらに詳しく掘り下げていきましょう!

3. 深掘り解説!アーモンドの脂質の主役「オレイン酸」って何者?

さて、前の章でアーモンドの脂質の大部分が「良質な脂質」であり、特に「オレイン酸」が豊富に含まれていることがわかりましたね!ここでは、そのオレイン酸がなぜ体に良いのか、どんな働きをしてくれるのかを、もっとマニアックに、そして分かりやすく解説していきます!

オレイン酸が悪玉コレステロールに与える影響

オレイン酸が「体に良い脂質」と言われる最大の理由の一つは、血液中のコレステロールバランスを整える働きがあるからです。私たちの体には、俗に「善玉コレステロール(HDLコレステロール)」と「悪玉コレステロール(LDLコレステロール)」と呼ばれるものがあります。

悪玉コレステロールは、増えすぎると血管の壁に溜まってしまい、動脈硬化を引き起こす原因となります。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクを高めるため、悪玉コレステロールの値は適切に保つことが重要です。

ここで登場するのがオレイン酸です!オレイン酸には、この増えすぎた悪玉コレステロールを減らす効果があると考えられています。一方で、善玉コレステロールは、血管に溜まった余分なコレステロールを回収してくれる働きがあるのですが、オレイン酸はこの善玉コレステロールを減らすことなく、悪玉コレステロールだけを選択的に減らすのを助けてくれる、という嬉しい特徴があるんです。

実際に、アメリカのペンシルベニア州立大学の研究によると、アーモンドを日常的に摂取することで、悪玉コレステロール値が改善される可能性が示唆されています。これは、アーモンドに含まれる豊富なオレイン酸が一役買っていると考えられますね。飽和脂肪酸が多い食事を、オレイン酸が豊富なアーモンドのような食品に置き換えることは、健康的なコレステロール値を維持するために非常に有効な方法と言えるでしょう。アーモンドの脂質、本当に頼もしいですよね!

生活習慣病予防への期待

悪玉コレステロールを減らす働きがあるということは、オレイン酸が動脈硬化の予防につながり、ひいては心筋梗塞や脳卒中といった深刻な生活習慣病のリスクを低減させる可能性があることを意味します。

現代社会では、食生活の欧米化や運動不足などにより、生活習慣病のリスクが高まっています。そんな中で、毎日の食生活にアーモンドを取り入れ、良質な脂質であるオレイン酸を摂取することは、将来の健康を守るための素晴らしい投資と言えるのではないでしょうか。

もちろん、アーモンドだけ食べていれば大丈夫、というわけではありませんが、バランスの取れた食事の一部としてアーモンドを上手に活用することは、生活習慣病予防の観点からも非常に意義深いことなのです。

オレイン酸の抗酸化作用

オレイン酸の魅力は、コレステロールへの働きだけではありません。実は、オレイン酸は不飽和脂肪酸の中でも比較的「酸化しにくい」という特徴を持っています。

脂質は、空気や光、熱などに触れると酸化しやすい性質があります。脂質が酸化すると、過酸化脂質という物質に変化し、これが体内で増えると細胞を傷つけたり、老化を促進したり、様々な病気の引き金になると言われています。いわゆる「体のサビつき」の原因の一つですね。

多価不飽和脂肪酸(魚油に含まれるDHAやEPA、植物油に含まれるリノール酸など)も健康に良い脂質ですが、これらはオレイン酸に比べると酸化しやすいという側面も持っています。その点、オレイン酸は構造的に安定しており、酸化されにくいのです。

酸化しにくいということは、体内で過酸化脂質を生成しにくく、細胞へのダメージを抑えることにつながります。つまり、オレイン酸を摂取することは、アンチエイジングや健康維持の観点からもメリットがあると言えるでしょう。アーモンドに含まれる脂質は、酸化ストレスから私たちの体を守る手助けもしてくれるんですね!

オリーブオイルのオレイン酸との違い

「オレイン酸といえばオリーブオイルじゃないの?」と思った方もいるかもしれません。確かに、エキストラバージンオリーブオイルはオレイン酸の含有量が多く、健康効果が高いことで有名です。では、アーモンドに含まれるオレイン酸と、オリーブオイルに含まれるオレイン酸に違いはあるのでしょうか?

結論から言うと、オレイン酸という化学物質自体は同じものです。ですから、基本的な働き(悪玉コレステロールを減らすなど)に違いはありません。

ただし、摂取する「食品」として見た場合には、いくつか違いがあります。

  • 他の栄養素:

    • アーモンドには、オレイン酸だけでなく、食物繊維、ビタミンE、マグネシウム、カルシウムなど、他の重要な栄養素も豊富に含まれています。一方、オリーブオイルはほぼ脂質で構成されています(もちろん、ポリフェノールなどの微量栄養素も含まれます)。アーモンドを食べることで、オレイン酸と同時にこれらの栄養素も摂取できるのは大きなメリットです。
  • 摂取方法:

    • アーモンドはそのまま食べたり、砕いて料理に加えたりと、手軽に摂取できます。一方、オリーブオイルは主に調理油として使ったり、ドレッシングとしてかけたりするのが一般的です。どちらもそれぞれの良さがありますが、おやつや間食として手軽にオレイン酸を補給したい場合には、アーモンドが便利かもしれませんね。
  • 風味や食感:

    • 当然ながら、アーモンドの香ばしい風味やカリッとした食感と、オリーブオイルのフルーティーな香りや滑らかな口当たりは全く異なります。どちらを選ぶかは、好みや料理に合わせて使い分けるのが良いでしょう。

つまり、オレイン酸自体の効果は同じでも、アーモンドから摂るか、オリーブオイルから摂るかで、一緒に摂取できる栄養素や利用シーンが変わってくる、ということです。アーモンドは、オレイン酸を手軽に、そして他の栄養素と一緒にバランス良く摂取できる、素晴らしい食品と言えますね!

4. 脂質だけじゃない!アーモンドが持つ美と健康のサポーター「ビタミンE」

アーモンドの魅力は、良質な脂質であるオレイン酸だけにとどまりません!実は、アーモンドにはもう一つ、私たちの美と健康を力強くサポートしてくれる、見逃せない栄養素が含まれているんです。それが「ビタミンE」です!

ビタミンEは、脂溶性ビタミン(脂質に溶けやすい性質を持つビタミン)の一種で、その強力な「抗酸化作用」で知られています。このビタミンEが、アーモンドの脂質とどのように関わり、私たちの体にどんな素晴らしいメリットをもたらしてくれるのか、詳しく見ていきましょう!

ビタミンEの抗酸化パワーとは?

「抗酸化作用」という言葉、健康や美容に関心のあるあなたなら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。私たちの体は、呼吸によって酸素を取り込み、エネルギーを作り出していますが、その過程で一部の酸素が変化し、「活性酸素」という物質が生成されます。

活性酸素は、少量であれば体の免疫機能などに役立つのですが、ストレスや紫外線、喫煙、不規則な生活などによって過剰に発生すると、細胞を傷つけたり、遺伝子にダメージを与えたりしてしまいます。これが、老化を早めたり、がんや生活習慣病、シミやシワといった肌トラブルなど、様々な体の不調を引き起こす原因の一つと考えられています。まさに「体のサビつき」ですね。

ビタミンEは、この厄介な活性酸素の働きを抑え込み、ダメージから私たちの体を守ってくれる強力な「抗酸化物質」なんです!まるで、体のサビつきを防いでくれる頼もしいガードマンのような存在ですね。

脂質の酸化を防ぐ役割

ビタミンEが持つ抗酸化作用の中でも、特に注目したいのが「脂質の酸化を防ぐ」働きです。前の章で、脂質は酸化すると過酸化脂質に変化し、体に悪影響を及ぼす可能性があるとお話ししましたよね。

ビタミンEは脂溶性ビタミンなので、細胞膜(細胞を覆っている膜で、脂質でできています)や、血液中の脂質(コレステロールなど)といった、脂質が多い場所に存在しやすい性質があります。そして、そこで活性酸素による脂質の酸化を食い止める働きをしてくれるのです。

アーモンドには、良質な脂質であるオレイン酸が豊富に含まれていますが、同時に強力な抗酸化作用を持つビタミンEもたっぷり含まれています。文部科学省の食品成分データベースによると、乾燥アーモンド100gあたりには、α-トコフェロール(ビタミンEの一種)が約29.0mgも含まれているんです!これは、ナッツ類の中でもトップクラスの含有量なんですよ。

つまり、アーモンドを食べることで、体に必要な良質な脂質を摂取できるだけでなく、その脂質が体内で酸化してしまうのを、一緒に含まれているビタミンEが防いでくれる、という素晴らしい相乗効果が期待できるのです!アーモンドの脂質とビタミンEは、まさに最強のタッグと言えるかもしれませんね!

美肌効果への期待

ビタミンEの抗酸化作用は、お肌の健康や美容にも嬉しい効果をもたらしてくれます。紫外線やストレスなどによって発生する活性酸素は、シミやくすみ、シワ、たるみといった肌老化の原因となります。ビタミンEは、これらの原因となる活性酸素から肌細胞を守り、健やかな肌を保つサポートをしてくれます。

また、ビタミンEには血行を促進する働きもあると言われています。血行が良くなると、肌の細胞に酸素や栄養がきちんと行き渡り、肌のターンオーバー(生まれ変わり)がスムーズになります。これにより、肌のくすみが改善されたり、ハリやツヤのある若々しい肌を保つことにつながると期待されています。

アーモンドを食べることで、内側からビタミンEを補給し、美肌づくりをサポートできるなんて、とっても嬉しいですよね!アーモンドの脂質だけでなく、ビタミンEのパワーにもぜひ注目してみてください。

アーモンドで効率よくビタミンEを摂取

ビタミンEは、様々な食品に含まれていますが、アーモンドはその中でも特に含有量が多く、効率的に摂取できる食品の一つです。しかも、アーモンドに含まれるビタミンEは、主に「α-トコフェロール」という種類で、これはビタミンEの中でも最も生理活性が高い(体内で効果を発揮しやすい)とされています。

かぼちゃやアボカド、植物油などにもビタミンEは含まれていますが、アーモンドのように手軽に、そのままポリポリと食べられる食品で、これほど多くのビタミンEを摂取できるものはなかなかありません。

おやつや間食にアーモンドを取り入れるだけで、良質な脂質と強力な抗酸化作用を持つビタミンEを同時に、しかも効率よく摂取できるのです。これは、忙しい毎日を送る私たちにとって、とてもありがたいことですよね。アーモンドは、まさに天然のサプリメントのような存在と言えるかもしれません。

5. 知っておきたい注意点!アーモンドの脂質とカロリー、適切な関係

ここまで、アーモンドに含まれる脂質(特にオレイン酸)やビタミンEがいかに私たちの健康や美容に役立つかをお話ししてきました。「アーモンドってすごい!」「毎日食べたい!」と思ってくださった方も多いのではないでしょうか?

しかし、ここで一つ、大切な注意点があります。それは、「いくら体に良いものでも、摂りすぎは禁物」ということです。アーモンドは栄養価が高い反面、カロリーや脂質の量も決して少なくはありません。アーモンドの素晴らしい効果を最大限に引き出すためには、「適切な量」を知り、守ることがとても重要なんです。

この章では、アーモンドのカロリーや脂質について正しく理解し、1日にどれくらい食べるのが適切なのか、そして食べ過ぎてしまった場合のデメリットについて、具体的な情報と合わせて解説していきます。

アーモンドのカロリーを正しく知ろう

まず、気になるアーモンドのカロリーから見ていきましょう。文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、乾燥アーモンド100gあたりのエネルギー(カロリー)は、約608kcalです。

これは、ご飯お茶碗1杯(約150g)が約234kcal、食パン6枚切り1枚(約60g)が約150kcalであることを考えると、かなり高カロリーであることがわかります。主な理由は、やはり豊富に含まれる脂質です。脂質は1gあたり約9kcalと、炭水化物やタンパク質(1gあたり約4kcal)に比べて倍以上のエネルギーを持っています。アーモンドには100gあたり約54.1gもの脂質が含まれているので、カロリーが高くなるのは当然とも言えますね。

「やっぱり高カロリーなんだ…」とがっかりしないでくださいね。大切なのは、このカロリーを「質」で考えることです。アーモンドのカロリーの多くは、これまで見てきたように、体に良い不飽和脂肪酸(オレイン酸など)に由来するものです。また、ビタミンEや食物繊維、ミネラルといった、体に必要な栄養素もぎっしり詰まっています。単にカロリーが高いお菓子やジャンクフードとは、中身が全く違うのです。

ですから、「高カロリーだからダメ」と避けるのではなく、「栄養価が高いからこそ、適量を賢く摂る」という意識を持つことが大切です。

厚生労働省も推奨?1日の目安量

では、具体的に1日にどれくらいのアーモンドを食べるのが適切なのでしょうか?明確な「推奨摂取量」が定められているわけではありませんが、一般的に健康維持や間食として推奨されている目安量があります。

厚生労働省や農林水産省が推進している「食事バランスガイド」では、間食の目安は1日に200kcal程度とされています。これをアーモンドに換算すると、約33g程度になります。

アーモンド1粒の重さは約1g~1.2gなので、 1日に20~25粒程度 が、カロリーや脂質の摂りすぎを防ぎつつ、アーモンドの栄養を効果的に摂取できる目安量と言えるでしょう。手のひらに軽く一杯乗るくらいの量、とイメージすると分かりやすいかもしれませんね。

もちろん、これはあくまで一般的な目安です。あなたの年齢や性別、活動量、他の食事内容によって適切な量は変わってきます。例えば、普段から活動量が多い方や、他の食事での脂質摂取量が少ない方は、もう少し多めに摂っても良いかもしれません。逆に、ダイエット中の方や、他に脂質の多い食品をよく食べる方は、少し控えめにするのが良いでしょう。

大切なのは、ご自身のライフスタイルや食生活全体とのバランスを考えて、アーモンドの量を調整することです。まずは1日20粒前後を目安に始めてみて、体調や体重の変化を見ながら調整していくのがおすすめです。

食べ過ぎるとどうなる?具体的なデメリット

いくらアーモンドの脂質が良質だといっても、食べ過ぎてしまえば当然デメリットも出てきます。

  • カロリーオーバーによる体重増加:

    • 最も分かりやすいデメリットは、やはりカロリーの摂りすぎによる体重増加です。アーモンドは美味しいので、ついつい手が伸びてしまいがちですが、100gで約608kcalもあることを忘れてはいけません。毎日目安量を超えて食べ続けていれば、消費カロリーを上回り、体重が増えてしまう可能性があります。特にダイエット中の方は注意が必要です。
  • 脂質の過剰摂取:

    • アーモンドの脂質は良質ですが、それでも脂質であることには変わりありません。過剰に摂取すれば、体脂肪として蓄積されやすくなります。また、総脂質量が増えることで、消化に負担がかかり、胃もたれや下痢などを引き起こす可能性もあります。
  • 栄養バランスの偏り:

    • アーモンドばかりを大量に食べてしまうと、他の食品から摂取すべき栄養素が不足し、栄養バランスが偏ってしまう恐れがあります。例えば、アーモンドにはタンパク質も含まれていますが、肉や魚、大豆製品などに比べると量は多くありません。アーモンドだけに頼らず、様々な食品をバランス良く食べることが健康の基本です。
  • ミネラルの過剰摂取リスク(稀ですが):

    • アーモンドにはマグネシウムやリンなどのミネラルも豊富に含まれています。これらは体に必要な栄養素ですが、極端に大量摂取した場合(サプリメントの過剰摂取などと併せて)、ミネラルのバランスが崩れる可能性もゼロではありません。通常の食事の範囲でアーモンドを食べる分には心配いりませんが、念のため頭に入れておきましょう。

このように、アーモンドの食べ過ぎには注意が必要です。美味しさと健康効果を享受するためにも、「適量を守る」ことを常に意識しましょう。

バランスの取れた食生活の中でのアーモンド

アーモンドは、あくまで健康的な食生活をサポートする「脇役」として捉えるのが良いでしょう。主食、主菜、副菜を基本としたバランスの取れた食事を心がけた上で、アーモンドを間食やおやつ、あるいは料理のアクセントとして「プラス」する、というイメージです。

例えば、小腹が空いた時に甘いお菓子やスナック菓子の代わりにアーモンドを数粒つまんだり、朝食のヨーグルトやシリアルにトッピングしたり、サラダに砕いたアーモンドを加えたりするのも良い方法です。

そうすることで、無理なく、そして美味しくアーモンドの栄養を毎日の生活に取り入れることができます。アーモンドの脂質やカロリーを正しく理解し、上手に付き合っていくことが、健康的な体づくりへの近道となるでしょう。

6. アーモンドの脂質を味方に!賢く美味しく健康を手に入れよう

さて、ここまでアーモンドの脂質の秘密について、詳しく探ってきました。いかがでしたか?

「アーモンド=太る」「脂質=体に悪い」というイメージが、少し変わったのではないでしょうか。アーモンドに含まれる脂質の大部分は、悪玉コレステロールを減らす働きが期待されるオレイン酸などの「良質な脂質」であること、そして、強力な抗酸化作用を持つ「ビタミンE」も豊富に含まれており、脂質の酸化を防ぎつつ、美と健康をサポートしてくれること、ご理解いただけたかと思います。

もちろん、アーモンドはカロリーや脂質の量が多い食品であることも事実です。だからこそ、「食べ過ぎは禁物」であり、「適量を守ること」が非常に重要になります。1日20~25粒程度を目安に、ご自身のライフスタイルに合わせて調整しながら、上手に取り入れていくのが賢い付き合い方です。

アーモンドの脂質は、正しく理解し、適量を守れば、決して怖いものではありません。むしろ、積極的に私たちの味方につけたい、素晴らしい栄養素なのです!

毎日の食生活の中に、アーモンドを少しだけプラスしてみませんか?

  • 小腹が空いた時のおやつに、チョコレートやクッキーの代わりにアーモンドを。
  • 朝食のヨーグルトやグラノーラに、香ばしいアクセントとして。
  • いつものサラダに、食感と栄養価をプラスするトッピングとして。
  • お料理やお菓子作りの材料として、風味豊かに。

このように、アーモンドを取り入れる方法はたくさんあります。手軽で美味しく、そして栄養満点なアーモンドを、あなたの健康的なライフスタイルの一部に加えてみてください。

良質な脂質とビタミンEのパワーを味方につけて、内側から輝くような健康と美しさを目指しましょう!適量を守って、美味しく、楽しく、アーモンドとの良い関係を築いていってくださいね。私も、今日のおやつはアーモンドにしようと思います!

WRITING
西村恭平
西村恭平 Nishimura Kyohei

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。