Magazine

■ ピスタチオの最新記事

ピスタチオ

【決定版】プロが教える濃厚ピスタチオパスタの絶品レシピ

2026.02.01
【決定版】プロが教える濃厚ピスタチオパスタの絶品レシピ

ピスタチオパスタってお店で食べると感動するけど、家で作るとナッツの風味が弱かったりボソボソになりがちですよね。

実は私も何度も失敗して、ようやく「ある工程」を変えるだけで劇的に濃厚クリーミーになることに気づいたんです。特別なペーストを買わなくても、スーパーの無塩ピスタチオだけで作れる私の最高傑作レシピ。正直、これを覚えたらお店に行く回数が減るかもしれません。失敗しないコツと香りを爆発させる裏技をこっそり教えます。

1. 意外な組み合わせ?ピスタチオを使ったパスタが絶品すぎる理由

ナッツの女王と呼ばれるピスタチオがパスタと合う理由を熱く語らせてください。イタリアのシチリア島では古くから日常的に親しまれている組み合わせなのです。特にエトナ山の麓にあるブロンテ村で収穫されるピスタチオは「緑の金」と称されるほどのブランド価値を誇ります。現地ではトマトソースやバジルペーストと同じくらい頻繁に食卓に並ぶ定番の味です。

実はピスタチオに含まれる豊富なオレイン酸などの良質な油脂分がパスタソースにおいて重要な役割を果たします。茹で汁と混ぜ合わせた時に起きる「乳化」を強力にサポートしてくれるのです。バターや生クリームだけでは出せない植物性由来の軽やかで奥行きのあるコクが生まれます。

イタリア・シチリア島の伝統が教えてくれる真実

シチリア料理におけるピスタチオの使い方は私たちの想像を遥かに超えています。単なるトッピングやお菓子の材料という枠には収まりません。現地のトラットリアではペースト状にしたものをパスタに和えるのが常識です。私が現地を訪れた際に食べた「ピスタチオとスペック(燻製生ハム)のパスタ」は衝撃的でした。

現地の人々はピスタチオの風味を損なわないよう加熱時間を極力短くする工夫を凝らしています。香りの成分であるテルペン類は熱に弱いため仕上げの直前に加えるのが鉄則だからです。この調理法を守ることで口に入れた瞬間に広がるフレッシュなナッツの香りが最大限に引き出されます。

ペンシルベニア州立大学の研究によるとナッツ類を食事に取り入れることは満腹感を持続させる効果があると報告されています。美味しいだけでなく腹持ちが良いのもピスタチオパスタの魅力です。満足度が高い。食べ過ぎ防止にもつながるヘルシーな側面も持っています。

ナッツの油脂がもたらす乳化のマジック

美味しいパスタを作る上で最も重要な技術が「乳化」です。水分と油分が完全に混ざり合いトロッとしたソース状になる現象を指します。通常はオリーブオイルとパスタの茹で汁を激しく撹拌して乳化させますが初心者には意外と難しい工程です。

ここでピスタチオのペーストが驚くべき働きを見せます。ピスタチオに含まれる油脂分と食物繊維が天然の乳化剤として機能しソース全体を安定させてくれるのです。失敗知らず。誰でもプロのようなとろみのあるソースが作れます。

以下の表はソースのベースとなる食材ごとの乳化のしやすさとコクの比較です。ピスタチオがいかに優秀な食材であるかが分かります。

食材 乳化のしやすさ コクの深さ 香りの強さ 特徴
ピスタチオペースト ◎(非常に容易) ◎(濃厚かつ軽やか) ◎(芳醇) 植物性油脂で分離しにくい
生クリーム ○(容易) ◎(重厚) △(ミルキー) 加熱しすぎると分離する
バター ○(容易) ○(動物性のコク) ○(甘い香り) 冷めると固まりやすい
オリーブオイルのみ △(技術が必要) △(あっさり) ○(青い香り) 手早く混ぜないと分離する

使うのは「ペースト」か「ロースト」か

ピスタチオパスタを作る際に悩むのが「どのような形状のピスタチオを使うか」という点です。結論から言えば「ペースト」と「クラッシュ(砕いたもの)」の両方を使うのが正解です。役割が全く異なるからです。

ペーストはソースのベースとなり麺全体に味を絡ませる役割を担います。一方でローストして砕いたクラッシュタイプは食感のアクセントと香ばしさをプラスするために必要です。この二層構造が料理に立体感を生みます。

市販のペーストを購入する際は必ず「無糖」かつ「添加物不使用」のものを選んでください。製菓用の加糖ペーストを使ってしまうと甘ったるいデザートのようなパスタになってしまい大失敗します。原材料ラベルを見て「ピスタチオ」と「油脂(または塩)」のみのシンプルな商品を探すのがポイントです。

2. 【おすすめレシピ①】ピスタチオクリームパスタの基本とコツ

一つ目のレシピはピスタチオ好きなら一度は食べてほしい王道の「濃厚ピスタチオクリームパスタ」です。このレシピの肝はピスタチオを惜しみなく使い濃厚なペーストと粗く砕いた食感のコントラストを楽しむことにあります。生クリームのまろやかさに負けないようローストしたピスタチオの香ばしさを最大限に引き出す手順を詳しく解説しましょう。

使用する生クリームは乳脂肪分35%前後のものがおすすめです。47%などの高脂肪タイプだとピスタチオの油分と合わさって重くなりすぎてしまう可能性があります。軽やかさを残しつつナッツの濃厚さを際立たせるバランスが重要です。

味の決め手は「無糖ピスタチオ」の選定

このパスタの味が決まるかどうかは「ピスタチオペースト」の質に9割かかっていると言っても過言ではありません。私が愛用しているのはシチリア産またはイラン産のピスタチオを100%使用した完全無添加のペーストです。色が鮮やかな緑色をしているものは見た目も美しく仕上がります。

もし手元にペーストがない場合はフードプロセッサーを使って自作することも可能です。ローストしたピスタチオ(殻なし50g)に対しオリーブオイル大さじ1〜2を加えて滑らかになるまで撹拌するだけです。挽きたての香りは市販品を凌駕します。手間をかける価値は十分にあります。

ここで重要なのは「薄皮」をどうするかという問題です。薄皮には独特の渋みがありますがこれがクリームソースの甘みを引き締める良いアクセントになります。鮮やかな緑色を優先したい場合は湯剥きして薄皮を取り除くと良いでしょう。私は渋みも味の一部と捉えているので薄皮ごとペーストにしています。

パンチェッタとナッツの塩味バランス

ピスタチオの甘みを引き立てるために欠かせないのが「塩気」の存在です。ここではベーコンではなく熟成された豚バラ肉である「パンチェッタ」を強く推奨します。パンチェッタ特有の強い旨味と塩気がナッツのクリーミーさと絶妙にマッチするからです。

フライパンでパンチェッタをじっくりと弱火で炒め脂を出し切るのがポイントです。この脂には豚肉の旨味が凝縮されておりソースのベースとして機能します。カリカリになったパンチェッタは一度取り出しておき仕上げにトッピングとして戻し入れると食感が損なわれません。

塩加減には細心の注意を払ってください。パスタの茹で汁にも塩が含まれていますしパンチェッタや仕上げのチーズにも塩分があります。ソースを作る段階では塩を振らず最後に味を見て調整するのが失敗しないコツです。味がぼやける場合は黒胡椒を多めに振ると味が締まります。

【実践レシピ】濃厚ピスタチオクリームパスタ

それでは具体的な作り方をご紹介します。週末のディナーにぴったりな贅沢な一皿です。

材料(2人分)

  • ショートパスタ(リガトーニなど):160g

  • 無糖ピスタチオペースト:40g

  • 生クリーム(脂肪分35%):150ml

  • パンチェッタ(短冊切り):50g

  • パルミジャーノ・レッジャーノ(粉):大さじ2

  • ローストピスタチオ(粗く刻む):20g

  • オリーブオイル:小さじ1

  • 黒胡椒:適量

作り方手順

  1. 具材を炒める
    フライパンにオリーブオイルを熱しパンチェッタを弱火でじっくり炒めます。脂が出てカリカリになったら半量を取り出しておきます。残りの半量はフライパンに残したままにします。

  2. ソースを作る
    パンチェッタの脂が残ったフライパンに生クリームとピスタチオペーストを加えます。弱火にかけゴムベラで丁寧に混ぜ合わせながらペーストを溶かします。絶対に沸騰させないよう注意してください。分離の原因になります。

  3. パスタを茹でる
    たっぷりの湯に1%の塩(分量外)を入れパスタを表示時間より1分短く茹でます。ソースと絡める時間を計算に入れるためです。

  4. 乳化と仕上げ
    茹で上がったパスタの水気を軽く切りソースの入ったフライパンに投入します。中火にしパルミジャーノチーズとパスタの茹で汁(お玉半分程度)を加え全体を大きく混ぜ合わせます。とろみがつき麺にソースが絡みついたら火を止めます。

  5. 盛り付け
    皿に高く盛り付け取りおいておいたカリカリのパンチェッタと刻んだローストピスタチオを散らします。最後に黒胡椒をたっぷりと挽いて完成です。

3. 【おすすめレシピ②】海老とピスタチオのオイルパスタで旅気分

二つ目のレシピはピスタチオの名産地であるシチリア島を彷彿とさせる海老とピスタチオのオイルパスタです。ここではクリームを使わずオリーブオイルとピスタチオの油分を乳化させて作る素材の味がダイレクトに伝わるレシピをご紹介します。海鮮の旨味とナッツの甘みがこれほどまでに合うのかと驚かれるはずです。

ポイントは海老の殻から出る濃厚な出汁とピスタチオの風味をオイルに移す工程にあります。ニンニクと唐辛子を効かせたペペロンチーノをベースにしつつ最後に加えるクラッシュピスタチオがソースにとろみを加え麺との絡みを良くします。白ワインが止まらなくなる大人な味わいです。

海老の頭から出る「アメリケーヌ」な旨味

このパスタの主役は実は「海老の頭」です。有頭エビ(赤海老やブラックタイガーなど)が手に入ったら絶対に頭を捨てないでください。頭の中にある「海老味噌」こそがソースに深みを与える最強の調味料だからです。

オリーブオイルの中で海老の頭を木べらで潰しながら炒めることで味噌がオイルに溶け出します。フレンチで言うところの「アメリケーヌソース」のような芳醇な香りが立ち込めてくるでしょう。オレンジ色に染まったオイルは宝石のように美しく食欲をそそります。

スーパーで有頭エビが売っていない場合は殻付きの無頭エビでも構いません。殻からも十分に良い出汁が出ます。面倒でも殻を剥いたあとの殻だけを先にオイルで炒めて香りを出してから身を入れるというひと手間を惜しまないでください。その差は歴然です。

オリーブオイルとピスタチオの相性

ベースとなるオリーブオイルはピスタチオと同じ産地であるシチリア産のものを選ぶと相性が抜群です。シチリア産のオリーブオイルは青々としたトマトのような香りが特徴でピスタチオの野性味あふれる風味と共鳴します。

ピスタチオは仕上げにパラパラとかけるだけでなくソースの乳化剤としても使います。細かく砕いたピスタチオパウダーをオイルソースに加えて加熱することでナッツの油分が溶け出しソース全体に独特のとろみがつきます。

「追いオリーブオイル」も忘れないでください。皿に盛り付けた後にフレッシュなオリーブオイルを回しかけることで香りが二段階で楽しめます。加熱された香ばしいオイルと生のフレッシュなオイル。このコントラストがプロの味に近づく秘訣です。

【実践レシピ】赤海老とピスタチオのシチリア風

素材の準備ができたら一気に作り上げましょう。火加減が命のレシピです。

材料(2人分)

  • スパゲッティーニ(1.6mm前後):160g

  • 赤海老(有頭):4〜6尾

  • ピスタチオ(殻なし・無塩):40g(半量はパウダー状、半量は粗みじん切り)

  • ニンニク:1片(みじん切り)

  • 唐辛子:1本(種を取る)

  • 白ワイン:50ml

  • EXVオリーブオイル:大さじ3

  • イタリアンパセリ:適量

作り方手順

  1. 下準備
    海老は頭と胴体を分けます。胴体は殻を剥き背ワタを取ります。殻は捨てずに取っておきます。ピスタチオはフードプロセッサーやすり鉢で半量を粉状にし残りは包丁で粗く刻みます。

  2. 海老オイルを作る
    フライパンにオリーブオイル大さじ2と海老の頭・殻を入れ中火で炒めます。木べらで頭を押し潰し味噌を出します。香ばしい香りが立ちオイルが赤くなったら白ワインを加えアルコールを飛ばします。一度ザルで濾して海老のエキスが詰まったオイルだけをフライパンに戻します。

  3. 香りを移す
    海老オイルが入ったフライパンにニンニクと唐辛子を入れ弱火にかけます。香りが立ったら海老の身を加えてサッと炒め取り出しておきます(炒めすぎると硬くなるため)。

  4. ソースを仕上げる
    同じフライパンにパスタの茹で汁(お玉1杯)と粉状にしたピスタチオを加えます。フライパンを細かく揺すりながら混ぜ合わせとろっとしたソースを作ります。

  5. パスタと合わせる
    アルデンテに茹でたパスタと炒めておいた海老の身をフライパンに加え強火で一気に絡めます。水分が足りなければ茹で汁で調整します。

  6. 完成
    皿に盛り粗く刻んだピスタチオとイタリアンパセリを散らします。最後に残りのオリーブオイル(大さじ1)を回しかけて完成です。

4. 【おすすめレシピ③】ピスタチオで作るジェノベーゼパスタ

三つ目は通常松の実とバジルで作るジェノベーゼソース(ペスト・ジェノヴェーゼ)をピスタチオでアレンジした「ピスタチオ・ジェノベーゼ」です。松の実は非常に高価で手に入りにくいことが多いですがピスタチオならスーパーのナッツ売り場で簡単に見つかります。独特の甘みと香ばしさが加わることでバジルの爽やかさがより一層引き立ちます。緑色が鮮やか。目でも楽しめる一品です。

本来のジェノベーゼはイタリア・リグーリア州の伝統料理ですがシチリアのエッセンスを加えることで「ペスト・アッラ・ブロンテーゼ(ブロンテ風ペスト)」とも呼べる新しい味が誕生します。松の実特有の樹脂っぽい香りの代わりにピスタチオのふくよかな油分が全体をまろやかに包み込んでくれるのです。バジルの清涼感が苦手な方でもこれなら食べられるというケースも少なくありません。

鮮やかな緑色を保つ科学的アプローチ

ジェノベーゼ作りで最大の難関は「ソースが黒ずんでしまうこと」です。バジルに含まれる酵素(ポリフェノールオキシダーゼ)が空気に触れたり金属の刃で傷ついたりすることで酸化し褐色に変化してしまうのです。味は変わらなくても見た目が茶色いパスタは食欲をそそりません。

これを防ぐためにプロが行っている裏技があります。それは「バジルをサッと湯通しする」という工程です。沸騰したお湯に5秒だけバジルをくぐらせすぐに氷水に落とします。この加熱処理によって酸化酵素の働きを失活させることができます。ひと手間ですがこの作業を行うだけで翌日になっても鮮やかなエメラルドグリーンを保つことができるのです。

またフードプロセッサーを回す際に「氷」を一つ一緒に入れるのも有効な手段です。高速回転する刃の摩擦熱によって温度が上がるとバジルの香りが飛び変色の原因になります。氷を入れて温度を下げながら撹拌することでフレッシュな香りと色を閉じ込めることができます。

粒感を残すか滑らかにするかの決断

ピスタチオ・ジェノベーゼの食感は撹拌具合によって劇的に変化します。完全にペースト状にしてクリーミーさを楽しむのも良いですが私のおすすめは「あえて粒感を残す」スタイルです。噛むたびにピスタチオが弾け口の中に香ばしさが広がる瞬間はたまりません。

フードプロセッサーの「パルス機能(断続運転)」を使って様子を見ながら撹拌してください。まずニンニクとピスタチオ、オリーブオイルを撹拌しある程度細かくなってからバジルとチーズを加えます。バジルは混ぜすぎるとエグみが出るため後半に加えるのが鉄則です。

使用するチーズは「ペコリーノ・ロマーノ」をおすすめします。羊のミルクから作られるこのチーズは塩気が強く独特の風味がありピスタチオの甘みと対比効果を生み出します。なければパルミジャーノでも構いませんがペコリーノを使うとより本場の味に近づきます。

ジャガイモとインゲンを一緒に茹でる意味

リグーリア州でジェノベーゼを食べる際パスタと一緒に「ジャガイモ」と「サヤインゲン」を茹でて和えるのが伝統的なスタイルです。「炭水化物に炭水化物を合わせるの?」と驚かれるかもしれませんがこれには理にかなった理由があります。

ジャガイモの表面が煮崩れて溶け出したデンプン質がオイルベースのソースとパスタをつなぐ接着剤の役割を果たすのです。これによりソースが滑らかになり麺への絡みが格段に良くなります。さらにサヤインゲンのキュキュッとした食感がアクセントになり最後まで飽きずに食べられます。

同じ鍋でパスタと一緒に茹でてしまえば洗い物も増えません。ジャガイモはパスタと同じくらいの大きさに切りパスタ投入の2分前に鍋に入れます。インゲンはパスタと一緒に茹で上げればOKです。この一体感をぜひ体験してください。

【実践レシピ】ピスタチオ・ジェノベーゼ

保存容器に入れて冷蔵庫で1週間ほど保存可能です。多めに作っておくことを推奨します。

材料(作りやすい分量・パスタ2人分)

  • ピスタチオソース

    • スイートバジル(葉のみ):30g

    • ピスタチオ(殻なし・ロースト):40g

    • ニンニク:1/2片

    • ペコリーノ・ロマーノ(粉):30g

    • EXVオリーブオイル:80ml

    • 氷:1個

    • 塩:ひとつまみ

  • パスタ具材

    • リングイネ(断面が楕円のパスタ):160g

    • ジャガイモ:中1個(1cm角切り)

    • サヤインゲン:6本(3cm長さに切る)

作り方手順

  1. バジルの処理
    鍋に湯を沸かしバジルをザルに入れたまま5秒間熱湯に浸します。すぐに冷水(氷水がベスト)に取り色止めをします。キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取ります。水分が残っていると痛みの原因になります。

  2. ソースの撹拌
    フードプロセッサーにピスタチオ、ニンニク、塩、オリーブオイルの半量を入れます。少し粒が残る程度まで撹拌します。

  3. 仕上げの撹拌
    バジル、チーズ、氷、残りのオリーブオイルを加えます。スイッチのON/OFFを繰り返しながら好みの粗さになるまで混ぜます。これでソースの完成です。

  4. パスタを茹でる
    鍋に湯を沸かし1%の塩を加えます。まずジャガイモを入れ2分後にパスタを投入します。パスタの茹で上がり2分前にサヤインゲンも同じ鍋に入れます。

  5. 和える
    ボウルに作ったソースの大さじ4〜6を入れパスタの茹で汁大さじ2で伸ばしておきます。茹で上がったパスタと具材をボウルに移し手早く和えます。熱でチーズが溶け香りが立ち上ります。

  6. 完成
    皿に盛り付け好みで追いチーズや粗挽き黒胡椒を振ります。

5. 【おすすめレシピ④】ピスタチオとチーズの冷製パスタ

四つ目は暑い季節や食欲がない時でもさっぱりと食べられるレモンとピスタチオを使った冷製パスタです。温かいパスタとは異なり冷やすことでピスタチオの食感がよりカリッと際立ちます。リコッタチーズやモッツァレラチーズのミルキーさとレモンの酸味が絶妙なハーモニーを奏でます。

一般的にナッツ類は温かい料理に使われるイメージが強いですが冷たい麺との相性も抜群です。カリフォルニア大学の研究でもナッツの不飽和脂肪酸は低温でも固まりにくい性質があることが示されています。つまり冷やしても口当たりが悪くならずサラッとしたソースが作れるのです。

カッペリーニの茹で加減という最重要課題

冷製パスタを作る際に最も失敗しやすいのが「麺の硬さ」です。使用するのは「カッペリーニ(エンジェルヘア)」と呼ばれる直径0.9mm前後の極細パスタが主流ですがこれを表示時間通りに茹でてはいけません。必ず「表示時間プラス1分」長く茹でてください。

パスタのデンプン(ベータ澱粉)は冷やすと再結晶化して硬くなる「老化」という現象を起こします。温かい状態でアルデンテに仕上げてしまうと氷水で締めた時に針金のように硬くなってしまうのです。指で摘んで簡単に切れるくらい柔らかく茹でてから急冷することで冷えた時にちょうど良い弾力が生まれます。

氷水で締めた後はしっかりと水気を絞ることが重要です。ザルで水を切るだけでなくキッチンペーパーで麺を包んで水気を吸い取ってください。ここに水分が残っているとソースが薄まりぼやけた味になってしまいます。この一手間がプロとアマチュアの分かれ道です。

レモンの皮(ゼスト)こそが香りの本体

このパスタでレモンの役割は「酸味」だけではありません。むしろ「香り」の方が重要です。レモンの香気成分である「リモネン」はそのほとんどが果汁ではなく黄色い皮(ゼスト)の部分に含まれています。

グレーター(おろし金)を使ってレモンの皮の黄色い部分だけを薄く削り取ります。白い綿の部分まで削ってしまうと苦味が出るので注意してください。削りたてのレモンゼストをソースに混ぜ込むと食べた瞬間に鼻から抜ける爽快感が段違いです。

使用するレモンは皮ごと食べるため「ノンケミカル(防カビ剤不使用)」や「国産レモン」を強く推奨します。広島県の瀬戸田レモンや愛媛県のレモンなどが手に入れば最高です。皮の苦味が少なく香りが上品なのでパスタの繊細な味を邪魔しません。

チーズがつなぐ酸味とコクの架け橋

レモンの酸味とピスタチオのコクを違和感なくつなぐのがフレッシュチーズの役割です。ここでは「リコッタチーズ」または「ブッラータチーズ」の中身(ストラッチャテッラ)を使います。これらのチーズは塩分が低くミルクの甘みが強いためソース全体を優しくまとめ上げてくれます。

ボウルの中でピスタチオ、レモン汁、オリーブオイルを混ぜ合わせそこにチーズを加えてざっくりと混ぜます。完全に均一にする必要はありません。ところどころにチーズの塊が残っている方が口に入れた時の味の変化を楽しめるからです。

仕上げにミントの葉を散らすのもおすすめです。シチリアではピスタチオとミントを合わせるデザートも多くこの清涼感は冷製パスタにも応用できます。

【実践レシピ】レモンとピスタチオの冷製カッペリーニ

ガラスの器に盛り付けると涼しげでレストランのような一皿になります。

材料(2人分)

  • カッペリーニ(0.9mm):120g

  • リコッタチーズ(またはモッツァレラ):100g

  • ピスタチオ(殻なし・ロースト):30g(粗みじん切り)

  • レモン(国産):1/2個

  • EXVオリーブオイル:大さじ3

  • 蜂蜜:小さじ1(隠し味)

  • 塩:小さじ1/2

  • ホワイトペッパー:少々

  • ミントの葉:適量

作り方手順

  1. ソースの準備
    ボウルにオリーブオイル、レモン汁(1/2個分)、削ったレモンの皮(適量)、塩、蜂蜜、ホワイトペッパーを入れてよく混ぜ乳化させます。

  2. 具材を加える
    刻んだピスタチオとリコッタチーズをボウルに加え軽く混ぜ合わせます。チーズの形が少し残る程度で止めておきます。このボウルを冷蔵庫で冷やしておきます。

  3. パスタを茹でて締める
    湯に塩を加えカッペリーニを表示時間より1分長く茹でます。ザルに上げすぐに氷水を張ったボウルに入れて急冷します。麺が冷たくなったらザルに上げキッチンペーパーで水気を徹底的に拭き取ります。

  4. 和える
    冷やしておいたソースのボウルにパスタを入れ全体によく絡ませます。味を見て足りなければ塩で調整します。

  5. 盛り付け
    器に高く盛り付け追いピスタチオとミントを飾ります。好みでさらにレモンの皮を削りかけます。

6. 【実食レポ】4種のピスタチオパスタの個人的比較とおすすめワイン

最後に今回ご紹介した4つのレシピを実際に作り食べ比べてみた感想を独自の視点でまとめます。それぞれのパスタが持つ「濃厚さ」「香り」「手軽さ」などの項目を比較表にしその日の気分に合わせてどのレシピを選ぶべきかが一目でわかるように整理しました。

私が実際に試して最高だったのはやはり「産地による味の違い」です。アメリカ産のピスタチオはあっさりしていてスナック感覚で食べられますがシチリア・ブロンテ産のピスタチオは「土の香り」とも言える力強さがありました。ソースにした時の粘度もブロンテ産の方が高くより濃厚な仕上がりになります。もし手に入るなら一度は高級ピスタチオで作ってみてください。世界が変わります。

4種レシピ徹底比較マトリクス

以下の表を参考にして今日の気分に合ったパスタを選んでください。

レシピ名 濃厚さ 香り 手軽さ おすすめのシチュエーション
①濃厚クリーム ★★★★★ ★★★★ ★★★ 週末の贅沢ディナー、赤ワインを飲みたい時
②海老オイル ★★★ ★★★★★ ★★ おもてなし、魚介系が食べたい時
③ジェノベーゼ ★★★★ ★★★ ★★★★ 作り置きランチ、パンも一緒に食べる時
④レモン冷製 ★★ ★★★★ ★★★★★ 夏のランチ、食欲がない時、前菜として

ソムリエ気分で選ぶペアリングワイン

パスタの味をさらに引き立てるためのワインペアリングをご提案します。料理とワインの産地を合わせるのがペアリングの基本ですがここではさらに一歩踏み込んで「風味の要素」を合わせる選び方を紹介します。

  • 濃厚クリームパスタ × 樽熟成シャルドネ
    生クリームとピスタチオの濃厚な油脂分には樽の香りが効いたふくよかな白ワインが合います。アメリカ・カリフォルニア産のシャルドネやフランス・ブルゴーニュのムルソーなどがベストマッチ。樽由来のバニラ香がナッツの甘みと同調し口の中で溶け合います。

  • 海老オイルパスタ × シチリア産グリッロ
    ここは王道の産地合わせで。シチリアの土着品種「グリッロ」や「カタラット」を使った白ワインは海風を感じさせるミネラル感があります。海老の旨味とオリーブオイルの青い香りに寄り添い口の中の油分をさっぱりと流してくれます。

  • ジェノベーゼ × ソーヴィニヨン・ブラン
    バジルの「緑の香り」には同じくハーブのニュアンスを持つソーヴィニヨン・ブランが最適です。ニュージーランド産のマールボロ地区のものなど柑橘とハーブの香りが強いタイプを選ぶとソースの爽やかさが倍増します。

  • レモン冷製パスタ × プロセッコ(スパークリング)
    冷たいパスタには冷えた泡が一番です。イタリアのプロセッコやスペインのカヴァなど辛口のスパークリングワインを合わせましょう。炭酸の刺激がレモンの酸味とリンクし暑い日のランチタイムを優雅なものにしてくれます。

ピスタチオが教えてくれる食の豊かさ

今回ご紹介した4つのレシピを通じてピスタチオという食材がいかに懐の深い存在であるかを感じていただけたのではないでしょうか。単なるおつまみナッツとしての地位に留めておくにはあまりにも勿体ないポテンシャルを秘めています。

ナッツを料理に使うことはハードルが高く感じるかもしれませんが一度やってみるとその簡単さと効果の絶大さに驚くはずです。普段のパスタに砕いたピスタチオをかけるだけでも構いません。そこから新しい食の探求が始まります。

記事を通じて皆さんのパスタのレパートリーに「ピスタチオ」という新しい選択肢が加わることを願っています。実際に作ってみて感じたことや自分だけのアレンジ方法などがあればぜひコメントで教えてくださいね。あなただけの「ピスタチオ・ライフ」が充実したものになりますように。

WRITING
西村恭平
西村恭平 Nishimura Kyohei

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。