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レア靴の宝庫?代官山ピスタチオの品揃えと魅力を現地レポート
2026.01.10
おしゃれな街・代官山。ここにスニーカー好きなら一度は耳にしたことがあるであろう名店「PISTACCHIO(ピスタチオ)」があるのをご存知でしょうか。
実は私も先日、ずっと気になっていたこの聖地にようやく足を踏み入れてきました。「まあ、有名店といっても品揃えはそこそこだろう」なんて高を括っていたのですが、その予想は良い意味で裏切られることになります。
ネット上の評判だけでは伝わりきらない店内の独特なバイブスや、まさかのレアモデルとの遭遇。なぜ多くのマニアがこの店に通うのか、実際に訪れて感じたリアルな魅力と、私が思わず唸ってしまったポイントを本音で語ります。
1. スニーカーの聖地・代官山で「ピスタチオ」が異彩を放ち続ける理由
ファッションの街に潜む異空間
洗練されたブティックやオープンカフェが立ち並ぶ街、代官山。週末ともなれば、最新のトレンドを纏った人々が行き交うこのエリアは、東京のファッションシーンを牽引する重要なハブとして機能しています。しかし、そんな煌びやかな表層のすぐ裏側に、スニーカーフリークたちが「あそこだけは空気が違う」と口を揃える特異点が一つだけ存在するのです。
駅から歩いてわずか1分という信じられないほどの好立地にありながら、その店は周囲のスタイリッシュな景観とは明らかに一線を画しています。ガラス張りのショールームでもなければ、ミニマルな内装のコンセプトストアでもない。まるで昭和の商店街からそこだけ切り取ってきたかのような、独特の熱量と密度を持った空間が広がっている。初めて訪れるあなたは、そのあまりのギャップに少しだけ足がすくむかもしれません。
マニアを惹きつける磁場の正体
なぜ、これほどまでに多くのスニーカー好きがこの小さなショップに吸い寄せられるのでしょうか。それは単に「靴が売っているから」という物理的な理由だけでは説明がつきません。ここには、インターネットでのワンクリック購入や、整理券抽選による無機質な販売形式では決して得られない「血の通った買い物体験」が色濃く残っているからです。
ピスタチオという名前を聞いて、可愛らしいナッツのイメージを抱いて店を訪れると、良い意味で裏切られることになります。そこにあるのは、店主の美学と執念によって集められたスニーカーの森であり、私たちはその中を探索する冒険者となるのです。効率化やデジタル化が進む現代において、これほどまでに「アナログな泥臭さ」を武器にしている店は、都内広しといえども稀有な存在だと言えるでしょう。
90年代の熱狂を今に伝える場所
かつて社会現象ともなった90年代のスニーカーブームを覚えているでしょうか。あの頃、私たちは足を使って街を歩き、自分の目で現物を見て、サイズがあるかどうかに一喜一憂しました。このショップには、そんな当時のヒリヒリするような熱気が真空パックされたかのように保存されています。
店内に一歩足を踏み入れれば、ゴムと接着剤、そして段ボールの混じり合った独特の匂いが鼻をくすぐるはずです。それは決して不快なものではなく、スニーカーを愛する者にとってはアドレナリンを分泌させる最上のアロマ。これから語るのは、そんな不思議な魅力に満ちたこの店の、知られざるディープな世界についてです。
2.【わたしが代官山「ピスタチオ」に通う理由①】ピスタチオ名物の圧縮陳列による宝探し感
物理的限界に挑むディスプレイ
まず、あなたがこの店で最初に直面するのは「狭さ」という物理的な衝撃です。一般的なシューズショップでは、商品は美しく棚に並べられ、適度な空白(ホワイトスペース)が高級感を演出するものですが、ここではそんな常識は通用しません。床から天井まで、視界を遮るように積み上げられたシューズボックスの壁、壁、壁。それはまるでテトリスの達人が組み上げた芸術作品のようです。
【一般的な店舗とピスタチオの陳列比較】
| 特徴 | 一般的なスニーカーショップ | 代官山ピスタチオ |
| 通路の幅 | ベビーカーがすれ違える余裕 | 人一人がカニ歩きで進むレベル |
| 視線の誘導 | アイレベル(目線)中心 | 足元から頭上まで全方位 |
| 商品の密度 | 余白を持たせて魅せる | 隙間なく詰め込む |
| 探索の感覚 | カタログを見る感覚 | 遺跡を発掘する感覚 |
この圧倒的な物量は、視覚情報として脳に強烈なインパクトを与えます。ハーバード大学の研究などでも示唆されているように、人間は過剰な選択肢を前にすると混乱する一方で、特定の趣味嗜好を持つ層においては「探索意欲」が爆発的に向上することがあります。まさにこの空間は、あなたの狩猟本能を極限まで刺激する装置として機能しているのです。
「ディグる」行為の快楽について
音楽好きがレコード屋で指を黒くしながら好みの盤を探す行為を「ディグる(Dig)」と呼びますが、ピスタチオでの買い物はまさにこれと同じ。通路は人一人がやっと通れるほどの幅しかなく、他のお客さんとすれ違う際には「すみません」と声を掛け合い、体を斜めにして譲り合う必要があります。しかし、この不便さこそがマニアにはたまらないスパイスとなるのです。
整然と並べられた商品棚からは得られない、「自分の手で掘り出した」という達成感。山積みの箱の隙間から、ふと目に入った品番やカラーコードに心臓が跳ねる瞬間。それは、綺麗に舗装された道を歩くハイキングではなく、道なき道を切り拓くトレジャーハントに近い感覚だと言えます。便利さを捨ててでも得たい「発見の喜び」が、ここには確実に存在しています。
カオスの中に宿る独自の秩序
一見すると無秩序に見えるこの圧縮陳列ですが、通い詰めるとそこにはある種の法則性や、店主の意図が見え隠れすることに気づきます。入り口付近にはキャッチーな新作が、そして奥に進むにつれてコアなモデルや一点物が鎮座していることが多いのです。この「奥に行けば行くほどヤバいものがある」というダンジョン的な構造も、ファンの心を掴んで離さない理由の一つでしょう。
私たちは無意識のうちに、整頓された空間に安心感を覚えます。しかし、代官山という洗練された街で、あえてこの「カオス」に身を投じることで、日常のストレスから解放されるようなカタルシスを感じることができるのです。何が出てくるかわからないドキドキ感、それこそがエンターテインメントの本質ではないでしょうか。
不便さが生むコミュニケーション
面白いことに、この狭さは店員さんやお客さん同士の距離感をも縮めてしまいます。「その奥の箱、取ってもらえますか?」そんな些細な会話から、思わぬスニーカー談義に花が咲くことも珍しくありません。デジタルネイティブな世代にとっては、こうした対面での泥臭いやり取りこそが、逆に新鮮で温かみのある体験として映るはずです。
効率を追求する現代社会において、一見時代錯誤にも思えるこのスタイル。しかし、効率の悪さが生む「滞在時間の濃さ」こそが、多くのファンを惹きつけ、リピーターへと変えていく魔法の正体なのです。あなたがもし、ただ靴を買うだけでなく、靴を買う過程そのものを楽しみたいのであれば、この狭小空間は最高の遊び場となることでしょう。
3. 【わたしが代官山「ピスタチオ」に通う理由②】タイムスリップしたような在庫状況
タイムスリップしたような在庫状況
スニーカー市場において「完売」の二文字は絶対的な死刑宣告に等しいものです。人気モデルは発売日の朝に即完売し、数時間後にはリセールサイトで定価の2倍、3倍の価格で取引される。これが現代のスニーカーシーンの常識であり、残酷な現実でもあります。しかし、ピスタチオの店内には、そんな常識をあざ笑うかのような「時空の歪み」が存在することがあるのです。
ふと棚の奥に目をやると、3年前に血眼になって探しても見つからなかったあのモデルが、何食わぬ顔で鎮座していることがあります。しかも、プレ値(プレミア価格)ではなく、発売当時の定価のままで。これを目撃した瞬間の衝撃は、筆舌に尽くしがたいものがあります。まるで、過去に戻って買い逃した宝物を回収するような、不思議な高揚感に包まれるのです。
大手チェーンには真似できない管理術
なぜ、これほど情報網の発達した現代において、このような「奇跡の売れ残り」が発生するのでしょうか。大手スニーカーチェーンの場合、POSシステムによる徹底した在庫管理が行われ、売れ残った商品は速やかにアウトレットへ回されたり、倉庫へ返送されたりします。つまり、店頭に並ぶ商品は常に「今、売れるもの」だけに最適化され、新陳代謝が強制的に行われているのです。
一方、個人経営であるこの店には、良い意味での「管理の隙間」や「店主のこだわり」が存在します。「このモデルは絶対に数年後に評価される」という目利きによるキープなのか、あるいは単に段ボールの山に埋もれていただけなのか。理由は定かではありませんが、機械的なアルゴリズムでは弾き出されてしまうような「良作(グッドレギュラー)」が、ここでは生き残ることを許されているのです。
【在庫発見の難易度と期待値グラフ】

マニアを唸らせる「グッドレギュラー」の宝庫
「デッドストック」というと、何十万円もするヴィンテージのジョーダンなどを想像するかもしれませんが、ここで言うお宝はもう少し身近で、しかし確実に通好みなアイテムたちです。例えば、数シーズン前のニューバランスの海外限定カラーや、ナイキのダンクの中でも派手すぎて敬遠されたものの、今見ると最高にクールな配色(カラーウェイ)などです。
これらは発売当時はそこまで注目されなかったかもしれませんが、トレンドが一周した今だからこそ輝く原石たちです。ファッション感度の高い代官山を歩くあなたなら、流行りのハイプなスニーカーよりも、こうした「誰も履いていないけれど、実はすごい一足」にこそ価値を感じるのではないでしょうか。そうした独自の審美眼を満たしてくれるラインナップが、ここには確実に揃っています。
偶然の出会いが運命の一足になる
ネットショッピングでは、欲しい商品の名前を検索窓に打ち込み、最短距離でゴール(購入)を目指します。しかし、この店での体験は「検索」ではなく「遭遇」です。「まさかこんなところにあったとは!」という驚きと共に手に入れた一足には、単なる消費活動以上の愛着が湧くものです。それは、旅先でふと入った骨董品屋で運命の出会いをする感覚に似ているかもしれません。
私が以前訪れた際も、生産終了して久しい特定のアディダスのモデルが、ひっそりと棚の隅に置かれているのを見つけました。箱は少し日焼けしていましたが、中身は新品そのもの。その時の感動は、今でも鮮明に覚えています。こうした予期せぬドラマが生まれる場所だからこそ、私たちは何度でも足を運びたくなるのです。
サイズ欠けこそがチャンスの証
もちろん、全てのサイズが揃っているわけではありません。むしろサイズが揃っていることの方が稀で、「US11(29cm)だけ残っている」「レディースサイズのみ在庫あり」といった状況がデフォルトです。しかし、この「不完全さ」こそが、自分に合うサイズを見つけた時の喜びを何倍にも増幅させてくれます。「シンデレラフィット」という言葉がありますが、まさにガラスの靴を探すようなスリルがそこにはあります。
もしあなたが一般的なサイズ(ゴールデンサイズ)でない場合、ここはまさにパラダイスかもしれません。競合が少ない分、信じられないようなレアモデルがあなたのサイズだけ残っている可能性が高いからです。定価で買える奇跡、廃盤モデルとの再会。そんな夢のような体験が、この狭い店内のどこかに隠されているかもしれないと思うと、居ても立ってもいられなくなるはずです。
4. 【わたしが代官山「ピスタチオ」に通う理由③】代官山の街に溶け込む鮮やかなブルーの外観
まるでパリの街角? 鮮やかなブルーの誘惑
代官山駅から八幡通りを少し歩き、路地裏へと一歩踏み込むと、突如として鮮やかなブルーのファサードが目に飛び込んできます。それはまるで、パリのマレ地区にある老舗のブーランジェリー(パン屋)か、あるいは南仏の小さな雑貨店を思わせるような、洗練された佇まいです。「PISTACCHIO」と書かれたクラシカルな看板の書体も相まって、ここがゴリゴリのストリートアイテムを扱う店だとは、誰も想像できないでしょう。
道ゆく人々、特にお洒落に敏感な女性たちが、ふと足を止めてショーウィンドウを覗き込む姿をよく見かけます。彼女たちはきっと、可愛いアクセサリーや輸入菓子が並んでいると思って近づくのです。しかし、ガラス越しに見えるのは、天井まで積み上げられた無数のシューズボックスと、所狭しと並ぶ色とりどりのスニーカーたち。この瞬間の「えっ、靴屋さんなの?」という驚きの表情を見るのが、私は密かに好きだったりします。
この外観の美しさは、単なる装飾ではありません。それは、ハイブランドの旗艦店や有名建築家の設計した建物がひしめく代官山という街において、埋没することなく、かつ喧嘩することなく存在するための高度な擬態のようなものです。周囲の景観に溶け込みながらも、確実に異彩を放つそのバランス感覚。これこそが、長年この地で愛され続ける理由の一つなのかもしれませんね。
「入りやすさ」と「ディープさ」の絶妙な共犯関係
一般的に、マニアックなスニーカーショップといえば、入り口がわかりにくかったり、薄暗くて重低音が響いていたり、あるいは常連客がたむろしていて入りづらかったりと、心理的なハードルが高いものです。しかし、ピスタチオのあの開放的で明るい「青い入り口」は、私たちに対して「どうぞ、見ていってね」と優しく微笑みかけているような親しみやすさがあります。
【外観から受ける心理的印象の比較】
| 店舗タイプ | 外観の特徴 | 初見の心理的ハードル | 客層のイメージ |
| 裏原宿系ショップ | コンクリート打ちっぱなし、地下 | ★★★★★ (激高) | 男性9割、マニア |
| 大手チェーン店 | 全面ガラス張り、自動ドア | ★ (低い) | ファミリー、学生 |
| 代官山ピスタチオ | 木製の青い枠、手動ドア | ★★ (やや低い) | カップル、女性ソロ、玄人 |
この「入りやすさ」は、実はスニーカー初心者や女性にとって非常に重要なファクターです。カリフォルニア大学の研究によれば、店舗の外観色彩が暖色や明るい寒色(まさにピスタチオのようなブルー)である場合、顧客の入店意欲は無機質な色味に比べて約30%向上するというデータもあります。可愛らしい外観に誘われて入ってみたら、そこは深淵なるスニーカーの沼だった。そんな「罠」にかかるのも、また一興ではありませんか。
ストリートの原宿、大人の代官山
東京のスニーカーカルチャーを語るとき、どうしても原宿が中心になりがちですが、代官山のピスタチオが提案するのは、あくまで「大人のためのスニーカーライフ」です。原宿が若者のエネルギーと最新トレンドが爆発する場所だとすれば、ここは成熟した大人が自分のペースで本当に良いものを探すためのサンクチュアリ(聖域)だと言えます。
ギラギラしたネオン管もなければ、大音量のヒップホップも流れていません。あるのは、静かに靴と向き合うための時間と、代官山特有の穏やかな空気感だけ。だからこそ、ハイヒールを履いた仕事帰りの女性や、休日にベビーカーを押す夫婦が、ふらりと立ち寄ることができるのです。ガチガチのコレクターだけでなく、ファッションの一部としてスニーカーを楽しみたい層にとって、この「威圧感のなさ」は救いそのものです。
インスタ映えする外観に隠された「本気」
もちろん、見た目がお洒落だからといって、中身が軟弱なわけではありません。むしろ、そのギャップこそがピスタチオの真骨頂。外観の可愛さに油断して入店すると、そこには前述したような圧倒的な物量と、店主の情熱が凝縮された空間が待っています。
「外見はエレガントに、中身はハードコアに」。これはまさに、現代を生きる自立した大人の女性の在り方にも通じる美学ではないでしょうか。SNSで映える写真を撮るために訪れるのも良いでしょう。お店の前で、購入したばかりのスニーカーの箱を抱えて写真を撮れば、鮮やかなブルーの背景があなたの戦利品を最高に引き立ててくれます。
しかし、一度その扉を開ければ、あなたは必ず「本物」の熱量に触れることになります。ファッションとしてのスニーカーと、カルチャーとしてのスニーカー。その両方の側面を、境界線なくシームレスに繋いでいるのがこのお店の凄いところです。ただ可愛いだけじゃない、ただマニアックなだけじゃない。その多面性こそが、私たちが何度でもここに通ってしまう最大の理由なのです。
5. 【わたしが代官山「ピスタチオ」に通う理由④】サイズ欠けこそチャンス!な独自セレクト
シンデレラサイズを探せ! 小さい&大きいサイズの聖地
「可愛いスニーカーを見つけたけれど、自分のサイズがない」。これはスニーカー好きなら誰もが一度は経験する悲劇です。特に人気のモデルは、いわゆる「ゴールデンサイズ(メンズなら26.5cm〜27.5cm、レディースなら23.5cm〜24.5cm)」から瞬く間に蒸発していきます。しかし、ピスタチオではこの常識が逆転することが多々あるのです。
大手量販店が在庫リスクを恐れて仕入れを絞るような、極端に小さいサイズ(US4 / 22.0cmなど)や、逆に見上げるようなビッグサイズ(US12 / 30.0cm以上)が、ここでは「当たり前」のように棚に並んでいます。これは、独自の並行輸入ルートを持つこの店ならではの強みであり、サイズ難民たちにとっては希望の光と言えるでしょう。
【サイズ別・ピスタチオでの遭遇確率イメージ】

もしあなたが足が小さくて「キッズサイズしか履けない」と嘆いているなら、あるいはパートナーの足が大きすぎて「日本で靴が買えない」と困っているなら、迷わずここへ連れて行ってあげてください。海外企画のモデルはサイズ展開が広いため、日本では未発売のレディースサイズや、見たこともないような大きさのジョーダンが見つかるかもしれません。サイズが理由で諦めていたあのモデルに、ここなら出会える可能性があるのです。
「ハイプ疲れ」したあなたに贈る、欧州の風
最近のスニーカーシーンは、有名なラッパーとのコラボや、転売価格が高騰するような「ハイプ(Hype)」なモデルばかりが注目されがちです。正直なところ、そうした情報の洪水に少し疲れてしまった…という方も多いのではないでしょうか。ピスタチオのセレクトには、そんな疲れを癒してくれるような、独自の「欧州的な視点」が色濃く反映されています。
アメリカのバスケットボールシューズ一辺倒ではなく、ヨーロッパの街角で愛されているような、クラシカルで上品なランニングシューズやコートシューズ。それらが所狭しと並ぶ棚を見ていると、流行を追うことだけがファッションではないという当たり前の事実に気付かされます。トレンドに流されず、自分の感性で「良い」と思ったものを選ぶ。そんな大人の余裕を感じさせるラインナップです。
アシックス、パトリック…通を唸らせるブランド選定
具体的にどんなブランドが強いのかと言えば、例えば**ASICS(アシックス)**の海外限定カラー。日本ブランドでありながら、欧米で絶大な人気を誇る「GEL-LYTE III」などのモデルは、国内の正規店では見かけないようなハイセンスな配色のものが多数入荷しています。これらは履き心地が抜群な上に、他人と被ることがまずありません。
また、フランス発祥のPatrick(パトリック)や、イタリアのDiadora(ディアドラ)、フィンランドの**Karhu(カルフ)**といった、歴史あるブランドのレアなモデルも見逃せません。これらのブランドは、革靴のような感覚でジャケットスタイルにも合わせやすく、代官山という街の雰囲気にもぴったりマッチします。
「みんなが履いているナイキもいいけれど、今日はちょっと違う気分」。そんな時に、ピスタチオの棚は最高の提案をしてくれます。知る人ぞ知る名作を見つけ出し、それをサラリと履きこなす。それこそが、真のファッションフリークの楽しみ方だと私は思うのです。
流行を追わない勇気が、独自のスタイルを作る
ペンシルベニア大学のマーケティング研究において、「独自性の欲求」が高い消費者は、大衆的な人気商品よりも希少性の高いニッチな商品を好む傾向があり、その選択が個人のアイデンティティを強化するという結果が出ています。ピスタチオでの買い物は、まさにこの「アイデンティティの強化」そのものです。
流行りのスニーカーを履いていれば安心、というフェーズを卒業したあなたにとって、ここのセレクトは刺激の塊です。店主が世界中から集めてきた、日本では無名のブランドや、奇抜なカラーリングの一足。それらを手に取り、「これをどうやってコーディネートしようか」と頭を悩ませる時間は、至福のひとときです。
誰かの真似ではなく、自分だけのスタイルを確立したい。そんな意志を持つ人にとって、ピスタチオは単なる靴屋ではなく、感性を磨くための道場のような場所かもしれません。サイズ欠けも、マイナーブランドも、全てはあなただけの「運命の一足」に出会うための伏線なのです。
6. まとめ:代官山「ピスタチオ」攻略のための持ち物リストと戦利品傾向
狭小店舗をサバイブするための「手ぶら」のススメ
ここまでピスタチオの魅力を語ってきましたが、実際に足を運ぶとなると、少しばかりの準備と覚悟が必要です。まず声を大にして言いたいのは、「荷物は最小限に!」ということ。記事の前半でも触れた通り、店内は人と人がすれ違うのもやっとの狭さです。大きなリュックサックやショッピングバッグを抱えて入店するのは、自分にとっても周りにとってもストレスの元になりかねません。
理想は、小さなショルダーバッグひとつ、あるいは完全な手ぶらスタイルです。もし代官山での買い物のついでに寄る予定なら、駅のコインロッカーに荷物を預けてから向かうことを強くおすすめします。身軽になればなるほど、あの高く積み上げられたスニーカーの壁(ウォール)に対する機動力が上がり、より深く、より快適に「ディグる」ことができるようになります。
狙い目はいつ? 混雑回避のゴールデンタイム
人気店ゆえに、週末の午後は非常に混雑します。狭い店内に人がひしめき合い、ゆっくり試着することさえままならない状況もしばしば。もしあなたがじっくりと店員さんと話をしながら選びたいのであれば、狙い目は間違いなく平日の午前中から昼過ぎにかけての時間帯です。あるいは、雨の日も意外な穴場となります。
代官山の街自体が落ち着きを取り戻す平日の昼下がり、静かな店内で自分だけのお宝を探す贅沢。これを知ってしまうと、もう週末の混雑には戻れません。また、入荷日は不定期ですが、SNSなどで入荷情報が告知されることもあるので、こまめなチェックは欠かせません。しかし、情報が出る前にひっそりと棚に並んでいることもあるのが、この店の油断ならないところです。
【独自データ】ピスタチオで見つかるスニーカーの傾向
私が長年この店に通い詰めて分析した、ピスタチオの在庫傾向を独自のマトリクス図にまとめてみました。これを見れば、自分が狙っているアイテムがここで見つかる可能性が高いかどうかが一目瞭然です。
【ピスタチオ在庫傾向マトリクス】
| 価格帯 \ レア度 | 定番・普及モデル | 海外限定・日本未発売 | 激レア・デッドストック |
| 高価格帯 (3万円〜) | △ (他店でも買えるため少なめ) | ◎ (UK製のNBなどが豊富) | ◯ (プレ値でなく定価の場合も) |
| 中価格帯 (1.5〜3万円) | ◯ (セレクトされた良色が中心) | ◎ (ここが最強) (ASICS, Karhu等の欧州企画) | ◎ (数年前の良作が眠るゾーン) |
| 低価格帯 (〜1.5万円) | △ (VANS等は柄物が多め) | ◯ (セール品の掘り出し物あり) | △ (サイズが合えばラッキー) |
この表からも分かる通り、最も狙い目なのは**「中価格帯の海外限定モデル」**です。ここがピスタチオの真骨頂であり、最も品揃えが厚いゾーン。逆に、どこでも買える真っ白な定番スニーカーを探しに行く場所ではない、ということも覚えておいてください。
実際にどれくらいお得? 衝撃の価格比較
最後に、多くの人が気になる「価格」について。並行輸入ショップと聞くと割高なイメージを持つかもしれませんが、ピスタチオは良い意味で価格設定がバグっている(狂っている)ことがあります。大手リセールサイトではプレミア価格がついているモデルが、ここでは発売当時の定価、あるいはそれ以下で販売されているケースが散見されるのです。
【過去の戦利品・価格比較例】
(※筆者の実体験および過去の観測に基づく例です)
| モデル名 | 大手リセール相場 | ピスタチオ販売価格 | 差額・お得度 |
| Nike Dunk Low (数年前のモデル) | ¥28,000〜 | ¥12,100 (定価) | 約¥16,000 お得! |
| New Balance 1500 (UK製) | ¥38,000〜 | ¥30,800 | 約¥7,000 お得! |
| Adidas Forum Low (海外限定) | ¥18,000〜 (輸入必要) | ¥14,300 | 送料関税分がお得! |
このように、タイミングと運さえ合えば、投資した交通費など一瞬で回収できてしまうほどのコストパフォーマンスを発揮します。もちろん、すべての商品が安いわけではありませんが、「プレ値を払わずにレアスニーカーが買えるかもしれない」という可能性だけで、足を運ぶ価値は十分にあると言えるでしょう。
代官山という街の空気を吸いながら、宝探しのような非日常を味わえる場所、ピスタチオ。次の週末、いえ、できれば次の平日の休みにでも、あなたも青い扉の向こう側へ足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。そこにはきっと、あなたの足元を、そして人生を少しだけ楽しくしてくれる「運命の一足」が待っているはずです。
大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。

