ナッツ全般
ナッツが身体にいい理由とは?健康効果を徹底解説!
2024.11.12
ハーバード大学の研究でも明らかになった、ナッツの驚くべき健康効果。
この記事では、栄養学の専門家が、ナッツが身体に良い理由を徹底的に解説します。もう、ナッツの選び方や食べ方で迷うことはありません。
1. はじめに:なぜ今、ナッツが身体にいいと注目されるのか?
現代人の食生活は、本当に乱れがちですよね。あなたも、ついついコンビニのお弁当やファストフードで食事を済ませてしまうこと、ありませんか? 私も、忙しい日々を送っていると、手軽さに負けてしまうことがしばしば…。でも、そういった食事が続くと、どうしても栄養バランスが偏ってしまいますよね。野菜不足、食物繊維不足、そして過剰な糖質や脂質…。その結果、肌荒れや便秘、体重増加といった、様々な体の不調が現れてしまうことも。
さらに、栄養バランスの乱れは、生活習慣病のリスクを高める大きな要因にもなります。厚生労働省の調査によると、日本人の死因の上位を占めるがん、心臓病、脳卒中は、いずれも食生活と深い関わりがあると言われています。
「健康診断の結果が気になる…」「最近、疲れやすくて…」そんな悩みを抱えているあなたに、私からぜひともおすすめしたいのが、"ナッツ"なんです!
ナッツは、手のひらに乗るほどの小さな粒の中に、驚くほどの栄養がギュギュッと凝縮された、まさに天然のサプリメント。その栄養価の高さと多様性は、現代人の食生活の課題を解決する、大きな可能性を秘めていると私は確信しています。
なぜナッツが再注目されているのか?
実は、ナッツが「身体にいい」ということは、昔から言われてきました。しかし、近年、科学的研究が進み、ナッツの持つ様々な健康効果が、より具体的に明らかになってきたんです。
例えば、ハーバード大学の研究では、ナッツを定期的に摂取する人は、心臓病や糖尿病のリスクが低いことが示されています。また、ナッツに含まれる特定の成分が、脳の機能を改善する効果があるという研究結果も報告されています。
こうした科学的根拠に基づいた情報が広まるにつれて、健康意識の高い人々の間で、ナッツへの関心が急速に高まっているんです。
現代人の食生活とナッツの相性が抜群な理由
ナッツが現代人の食生活にぴったりな理由は、その栄養バランスの良さにあります。
先ほどもお話ししたように、現代人の食生活は、炭水化物や脂質に偏りがちで、ビタミン、ミネラル、食物繊維といった、体の調子を整えるために必要な栄養素が不足しがちです。
ナッツは、これらの不足しがちな栄養素を、バランス良く含んでいるんです。良質な脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラル、そして抗酸化物質…。まるで、私たちの体が「これ、欲しかった!」と言っているかのような、完璧な組み合わせだと思いませんか?
さらに、ナッツは少量でも満腹感が得られるため、ダイエット中の間食にも最適。ついつい甘いお菓子に手が伸びてしまう…というあなたも、ナッツなら罪悪感なく食べられますよ!
栄養だけじゃない!ナッツの魅力
ナッツの魅力は、栄養価の高さだけではありません。
その香ばしさ、カリッとした食感、そしてバラエティ豊かな味わいは、私たちの食卓を豊かに彩ってくれます。そのまま食べるのはもちろん、サラダやヨーグルトにトッピングしたり、料理の材料として使ったりと、様々な楽しみ方ができるのも魅力です。
また、ナッツは持ち運びにも便利なので、いつでもどこでも手軽に栄養補給ができます。バッグの中に忍ばせておけば、小腹が空いた時や、忙しくて食事の時間が取れない時にも、強い味方になってくれますよ。
本記事でナッツの全てを徹底解剖
この記事では、ナッツがなぜ「身体にいい」のか、その理由を科学的根拠に基づいて、徹底的に解説していきます。
「ナッツって、種類がたくさんあって、どれを選べばいいのか分からない…」「ナッツの栄養について、もっと詳しく知りたい!」そんなあなたの疑問を、私が全て解決します!
脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質…。それぞれの栄養素が、私たちの体にどのように働きかけるのか、マニアックな視点も交えながら、分かりやすく解説していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
さあ、あなたも私と一緒に、ナッツの奥深い世界を探求し、健康で美しい体を手に入れましょう!
2. ナッツが身体にいい理由①:良質な脂質がすごい!~オメガ3だけじゃない、注目の脂肪酸~
「ナッツはカロリーが高いから太る」…そんなイメージを持っているあなた、ちょっと待ってください!確かに、ナッツは脂質を多く含みますが、その脂質の"質"が、他の食品とは大きく違うんです。ナッツに含まれる脂質の多くは、私たちの体に必要不可欠な「不飽和脂肪酸」と呼ばれる、良質な脂質なんです。
不飽和脂肪酸は、体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある「必須脂肪酸」も含まれています。健康維持のためには、積極的に摂りたい脂質なんですよ!
不飽和脂肪酸って何が良いの?
不飽和脂肪酸は、その構造の違いから、さらに「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分けられます。
一価不飽和脂肪酸の代表格が、オメガ9脂肪酸である「オレイン酸」です。オレイン酸は、オリーブオイルにも多く含まれており、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を減らす働きがあることで知られています。アーモンドやマカダミアナッツには、このオレイン酸が豊富に含まれています。
一方、多価不飽和脂肪酸には、オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)とオメガ6脂肪酸(リノール酸)があります。これらの脂肪酸は、体内で様々な働きをするため、バランス良く摂取することが重要です。
オメガ3、オメガ6、オメガ9…それぞれの役割
オメガ3脂肪酸(α-リノレン酸)は、体内でEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)に変換されます。EPAやDHAは、血液をサラサラにしたり、脳の機能を活性化したりする効果が期待できるとして、近年注目されています。クルミやチアシードには、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。
オメガ6脂肪酸(リノール酸)は、細胞膜の構成成分として、また、様々な生理活性物質の材料として、重要な役割を果たしています。しかし、過剰に摂取すると、炎症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。ひまわりの種やコーン油などに多く含まれています。
オメガ9脂肪酸(オレイン酸)は、酸化しにくい性質を持っており、加熱調理にも適しています。また、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を維持しながら、悪玉コレステロールを減らす働きがあるため、動脈硬化の予防にも役立つと考えられています。
脂肪酸のバランスが大切!理想の比率は?
現代人の食生活では、オメガ6脂肪酸を過剰に摂取し、オメガ3脂肪酸が不足しがちだと言われています。理想的なバランスは、オメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸=4:1程度とされていますが、実際には10:1以上になっている人も少なくありません。
このバランスの乱れが、アレルギーや炎症、生活習慣病などの原因の一つと考えられています。そのため、意識してオメガ3脂肪酸を多く含む食品を摂取することが大切です。
マニアック解説!脂肪酸の代謝経路と細胞膜
ここからは、さらにマニアックな視点から、脂肪酸について解説していきます!
脂肪酸は、私たちの細胞膜の重要な構成要素です。細胞膜は、細胞の内側と外側を隔てるだけでなく、物質の出入りを調整したり、情報を伝達したりする、非常に重要な役割を担っています。
細胞膜の柔軟性や機能は、そこに存在する脂肪酸の種類によって大きく変わってきます。例えば、オメガ3脂肪酸は、細胞膜を柔らかくし、情報伝達をスムーズにする働きがあると考えられています。一方、飽和脂肪酸が多いと、細胞膜は硬くなり、機能が低下してしまう可能性があります。
また、脂肪酸は体内で様々な酵素の働きを受けて、多様な生理活性物質に変換されます。これらの生理活性物質は、炎症反応、血液凝固、血管収縮など、私たちの体の様々な機能に関与しています。
例えば、オメガ3脂肪酸から作られるEPAやDHAは、炎症を抑える働きがあるプロスタグランジンやロイコトリエンの生成を促進します。一方、オメガ6脂肪酸から作られるアラキドン酸は、炎症を促進する物質の生成に関与しています。
このように、脂肪酸は単なるエネルギー源としてだけでなく、私たちの体の様々な機能を調節する、重要な役割を担っているんです。ナッツを食べることで、良質な脂肪酸をバランス良く摂取し、健康的な体づくりを目指しましょう!
3. ナッツが身体にいい理由②:食物繊維が腸内環境を整える!~プレバイオティクス効果を徹底解説~
「お腹の調子がイマイチ…」「便秘気味で…」そんな悩みを抱えているあなた、もしかしたら腸内環境が乱れているのかもしれません。腸内環境は、私たちの健康に大きな影響を与えることが、近年の研究で明らかになってきています。そして、その腸内環境を整える強い味方が、ナッツに含まれる「食物繊維」なんです!
食物繊維は、消化酵素で分解されずに大腸まで届く、食品中の難消化性成分の総称です。ナッツには、この食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を改善する様々な効果が期待できます。
食物繊維には2種類ある!それぞれの働きは?
食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と、水に溶けない「不溶性食物繊維」の2つに大きく分けられます。ナッツには、この両方の食物繊維が含まれており、それぞれ異なる働きで腸内環境をサポートしてくれます。
水溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収してゲル状になり、善玉菌のエサとなることで、善玉菌の増殖を促します。また、糖質の吸収を緩やかにしたり、コレステロールの排出を助けたりする働きもあります。ペクチン、グアーガム、アルギン酸などが水溶性食物繊維の代表例です。
一方、不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らみ、便のカサを増やすことで、腸の蠕動運動を活発にし、便通を促進します。セルロース、ヘミセルロース、リグニンなどが不溶性食物繊維の代表例です。
腸内フローラって何?ナッツとの関係は?
私たちの腸内には、100兆個以上、数百種類もの腸内細菌が生息しており、その集団を「腸内フローラ」と呼びます。腸内フローラは、私たちの健康に様々な影響を与えることが分かってきており、近年、非常に注目されています。
腸内フローラを構成する腸内細菌は、大きく「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分けられます。
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善玉菌: ビフィズス菌や乳酸菌など、私たちの健康に有益な働きをする菌。
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悪玉菌: 大腸菌(有毒株)やウェルシュ菌など、増えすぎると体に悪影響を及ぼす菌。
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日和見菌: 普段は無害だが、体の抵抗力が弱まると悪玉菌のように働くことがある菌。
理想的な腸内フローラのバランスは、善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割と言われています。このバランスが崩れると、便秘や下痢、肌荒れ、アレルギー、さらには肥満や糖尿病、うつ病などのリスクが高まることが指摘されています。
ナッツに含まれる食物繊維は、善玉菌のエサとなり(プレバイオティクス効果)、善玉菌の増殖を促すことで、腸内フローラのバランスを整える働きがあります。
腸内環境が改善すると、どんないいことがあるの?
腸内環境が改善されると、便秘解消だけでなく、様々な健康効果が期待できます。
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免疫力向上: 腸は、体内の免疫細胞の約7割が集まる、最大の免疫器官です。腸内環境が整うと、免疫細胞が活性化され、感染症やアレルギーなどのリスクを低減することができます。
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美肌効果: 腸内環境の悪化は、肌荒れやニキビの原因にもなります。腸内環境が改善されると、肌のターンオーバーが正常化され、美肌効果が期待できます。
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メンタルヘルス改善: 近年、腸と脳は密接に関連していることが明らかになってきており、「腸脳相関」と呼ばれています。腸内環境が改善されると、ストレス軽減や気分の向上など、メンタルヘルスにも良い影響があると考えられています。
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生活習慣病予防: 腸内環境は、肥満や糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病とも深く関わっています。腸内環境を整えることは、これらの病気の予防にもつながります。
マニアック解説!腸内細菌と短鎖脂肪酸
ここからは、さらにマニアックな視点から、腸内環境について解説していきます!
善玉菌は、食物繊維をエサにして、「短鎖脂肪酸」と呼ばれる物質を作り出します。短鎖脂肪酸には、酢酸、プロピオン酸、酪酸などがあり、それぞれ異なる働きを持っています。
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酢酸: 腸内を弱酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える働きがあります。また、脂肪の蓄積を抑制する効果も期待できます。
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プロピオン酸: 肝臓での脂肪合成を抑制する働きがあります。
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酪酸: 大腸のエネルギー源となり、腸のバリア機能を高める働きがあります。また、抗炎症作用や抗がん作用も報告されています。
短鎖脂肪酸は、腸内環境を整えるだけでなく、全身の健康にも良い影響を与える、非常に重要な物質なんです。
ナッツを食べることで、食物繊維をしっかり摂取し、善玉菌を増やし、短鎖脂肪酸をたくさん作り出す。これが、腸内環境を改善し、健康な体を手に入れるための秘訣です!
4. ナッツが身体にいい理由③:ビタミン・ミネラルの宝庫!~美容と健康に欠かせない栄養素~
ナッツは、良質な脂質や食物繊維だけでなく、ビタミンやミネラルも豊富に含んでいる、まさに栄養の宝庫!これらの栄養素は、私たちの体の機能を正常に保ち、美容と健康を維持するために、必要不可欠なものです。
「最近、疲れやすい…」「肌の調子が悪い…」そんなあなたは、もしかしたらビタミンやミネラルが不足しているのかもしれません。ナッツを食べることで、これらの栄養素を効率的に補給し、体の内側からキレイと元気をチャージしましょう!
ナッツに含まれる主なビタミンとその働き
ナッツには、様々な種類のビタミンが含まれていますが、特に注目したいのが、ビタミンEとビタミンB群です。
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ビタミンE: 「若返りのビタミン」とも呼ばれるビタミンEは、強い抗酸化作用を持ち、細胞の酸化を防ぎ、老化を遅らせる働きがあります。また、血行を促進し、冷え性や肩こりの改善にも効果が期待できます。アーモンドやヘーゼルナッツに多く含まれています。
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ビタミンB群: ビタミンB群は、エネルギー代謝を助け、疲労回復をサポートする働きがあります。また、神経機能の維持や、皮膚や粘膜の健康を保つためにも重要な栄養素です。ビタミンB群には、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどがあり、それぞれ異なる働きを持っています。様々な種類のナッツをバランス良く食べることで、これらのビタミンB群を効率的に摂取することができます。
ナッツに含まれる主なミネラルとその働き
ミネラルは、体の構成成分となったり、体の機能を調節したりする、重要な栄養素です。ナッツには、以下のようなミネラルが豊富に含まれています。
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マグネシウム: マグネシウムは、骨の健康を維持したり、筋肉の収縮を調整したり、神経機能を正常に保ったりする働きがあります。また、酵素の働きを助け、エネルギー代謝にも関与しています。アーモンドやカシューナッツに多く含まれています。
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亜鉛: 亜鉛は、タンパク質の合成や、細胞の成長・分裂に関わる重要なミネラルです。免疫力を高めたり、味覚を正常に保ったりする働きもあります。カシューナッツやパンプキンシードに多く含まれています。
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カリウム: カリウムは、体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる効果が期待できます。また、筋肉の収縮を調整する働きもあります。ピスタチオやアーモンドに多く含まれています。
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鉄: 鉄は、赤血球のヘモグロビンの構成成分となり、全身に酸素を運ぶ働きがあります。鉄が不足すると、貧血になりやすくなります。カシューナッツやヘーゼルナッツに比較的多く含まれています。
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*セレン:*強力な抗酸化作用があり、ブラジルナッツに特に多く含まれています。
特定の栄養素を豊富に含むナッツたち
ナッツの種類によって、含まれるビタミンやミネラルの種類や量が異なります。あなたの目的に合わせて、ナッツを選んでみましょう。
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アーモンド: ビタミンE、マグネシウム、食物繊維が豊富。美容と健康の強い味方!
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カシューナッツ: 亜鉛、鉄、マグネシウムが豊富。貧血気味の方や、免疫力を高めたい方におすすめ。
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ブラジルナッツ: セレンが豊富。抗酸化作用を高めたい方に。ただし、セレンの過剰摂取には注意が必要です。1日1~2粒程度にしましょう。
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ピスタチオ: カリウムが豊富。高血圧が気になる方に。
マニアック解説!ビタミン・ミネラルの吸収率と過剰摂取
ここからは、さらにマニアックな視点から、ビタミン・ミネラルについて解説していきます!
ビタミンやミネラルは、単独で摂取するよりも、他の栄養素と一緒に摂ることで、吸収率が高まることがあります。例えば、ビタミンEは、ビタミンCと一緒に摂ることで、より強い抗酸化作用を発揮します。また、鉄は、ビタミンCと一緒に摂ることで、吸収率がアップします。
ナッツを食べる際は、他の食品との組み合わせも意識してみましょう。例えば、サラダにナッツと柑橘系のフルーツをトッピングしたり、ヨーグルトにナッツとベリー類を混ぜたりするのもおすすめです。
ただし、ビタミンやミネラルは、過剰に摂取すると、体に悪影響を及ぼすことがあります。特に、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E、K)や、一部のミネラル(セレン、鉄など)は、過剰摂取によるリスクが高いため、注意が必要です。
ナッツは、栄養価が高い食品ですが、あくまでも「食品」です。サプリメントのように、特定の栄養素を過剰に摂取するためのものではありません。バランスの良い食事を基本とし、ナッツは適量を守って食べるようにしましょう。
5. ナッツが身体にいい理由④:抗酸化物質で老化防止!~ポリフェノールの驚くべきパワー~
「いつまでも若々しくいたい!」これは、誰もが願うことですよね。その願いを叶えるために、今、注目されているのが「抗酸化物質」です。ナッツには、この抗酸化物質が豊富に含まれており、老化防止や生活習慣病予防に役立つと考えられています。
私たちの体は、呼吸によって酸素を取り込み、エネルギーを作り出しています。しかし、この過程で、一部の酸素が「活性酸素」と呼ばれる、非常に反応性の高い物質に変化します。活性酸素は、細胞を傷つけ、老化や様々な病気の原因となることが知られています。
抗酸化物質は、この活性酸素の働きを抑えたり、活性酸素によって傷ついた細胞を修復したりする働きを持つ物質です。ナッツには、ポリフェノール、カロテノイド、フィトステロールなど、様々な種類の抗酸化物質が含まれており、私たちの体を活性酸素の脅威から守ってくれています。
ポリフェノールって何?どんな種類があるの?
ポリフェノールは、植物が紫外線や害虫などの外的ストレスから身を守るために作り出す、天然の防御成分です。その種類は数千種類以上にも及ぶと言われており、それぞれ異なる働きを持っています。
ナッツに多く含まれるポリフェノールとしては、以下のようなものが挙げられます。
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レスベラトロール: ブドウの皮や赤ワインにも含まれるポリフェノールで、長寿遺伝子を活性化させる働きがあるとして注目されています。ピーナッツの薄皮に多く含まれています。
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カテキン: 緑茶にも含まれるポリフェノールで、強い抗酸化作用があります。また、脂肪の吸収を抑える働きも報告されています。
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アントシアニン: ブルーベリーや紫芋などにも含まれる、紫色の色素成分です。目の健康をサポートする働きがあります。
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エラグ酸: イチゴやラズベリーなどにも含まれるポリフェノールで、美白効果や抗がん作用が期待されています。クルミに多く含まれています。
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タンニン: 渋み成分のことで、お茶、赤ワイン、柿などに多く含まれます。
カロテノイドやフィトステロールもすごい!
ナッツには、ポリフェノールだけでなく、カロテノイドやフィトステロールといった抗酸化物質も含まれています。
カロテノイドは、植物や動物に含まれる、黄色や赤色の色素成分です。β-カロテン、リコピン、ルテインなどが代表的で、体内でビタミンAに変換されるものもあります。β-カロテンは、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。
フィトステロールは、植物の細胞膜を構成する成分で、コレステロールの吸収を抑える働きがあります。
抗酸化物質は活性酸素をどうやって撃退するの?
活性酸素は、非常に不安定な状態にあるため、他の物質から電子を奪い取ろうとします。この電子を奪い取る力が、「酸化力」です。活性酸素の酸化力によって、細胞内のDNAやタンパク質、脂質などが傷つけられ、老化や様々な病気が引き起こされます。
抗酸化物質は、この活性酸素に電子を与え、安定な状態にすることで、酸化力を弱めます。また、活性酸素によって傷ついた細胞を修復する働きも持っています。
マニアック解説!ORAC値と抗酸化物質の体内動態
ここからは、さらにマニアックな視点から、抗酸化物質について解説していきます!
抗酸化物質の能力を示す指標として、「ORAC値(Oxygen Radical Absorbance Capacity:活性酸素吸収能力)」があります。ORAC値は、食品に含まれる抗酸化物質が、どれだけ活性酸素を吸収できるかを数値化したもので、数値が高いほど、抗酸化力が強いことを意味します。
ナッツの中でも、ペカンナッツやクルミはORAC値が非常に高く、トップクラスの抗酸化力を持っていることが分かっています。しかし、ORAC値が高いからといって、必ずしも体内で高い効果を発揮するとは限りません。抗酸化物質は、体内に吸収された後、様々な代謝経路を経て、その効果を発揮します。例えば、ポリフェノールは、その多くが腸内細菌によって代謝され、より小さな分子に分解されてから吸収されます。また、吸収された後も、肝臓で代謝を受け、様々な形に変化します。
このように、抗酸化物質の体内での動きは非常に複雑であり、まだまだ解明されていないことも多くあります。しかし、ナッツを食べることで、様々な種類の抗酸化物質を摂取し、体の内側から活性酸素の脅威に対抗することは、健康維持のために非常に重要であると言えるでしょう。
ナッツを毎日の食生活に取り入れて、「身体にいい」生活を送り、いつまでも若々しく、健康的な毎日を過ごしましょう!
6. まとめ:ナッツを毎日の食生活に取り入れて、身体にいい生活を始めよう!
ここまで、ナッツが「身体にいい」理由を、様々な角度から、しかもマニアックな情報も交えながら、たっぷり解説してきました。長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございます!
ナッツには、良質な脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質など、私たちの健康に欠かせない栄養素が、本当に驚くほどギュッと詰まっていることが、お分かりいただけたでしょうか?
なぜナッツが「身体にいい」のか、総まとめ!
ここで、ナッツが「身体にいい」理由を、もう一度おさらいしておきましょう。
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良質な脂質がすごい!: ナッツに含まれる脂質の多くは、不飽和脂肪酸。中でも、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、オメガ9脂肪酸のバランスが重要で、血液サラサラ効果や、悪玉コレステロールを減らす効果などが期待できます。
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食物繊維が腸内環境を整える!: 水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれており、善玉菌のエサとなり(プレバイオティクス効果)、腸内フローラを改善。便秘解消、免疫力向上、メンタルヘルス改善など、様々な効果が期待できます。
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ビタミン・ミネラルの宝庫!: ビタミンE、ビタミンB群、マグネシウム、亜鉛、カリウムなど、美容と健康に欠かせない栄養素が豊富。抗酸化作用、エネルギー代謝、骨の健康、神経機能など、体の様々な機能をサポートしてくれます。
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抗酸化物質で老化防止!: ポリフェノール、カロテノイド、フィトステロールなど、様々な抗酸化物質が豊富。活性酸素を除去し、細胞の酸化ストレスを軽減することで、老化防止や生活習慣病予防に役立ちます。
これらの栄養素が、相互に作用し合うことで、ナッツは私たちの体に、より大きな健康効果をもたらしてくれるんです。
ナッツの種類別!特徴とおすすめの食べ方
ナッツには、たくさんの種類があり、それぞれ特徴が異なります。あなたの目的や好みに合わせて、ナッツを選んでみましょう。
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アーモンド: ビタミンE、食物繊維、マグネシウムが豊富。美容と健康を意識するあなたにおすすめ。そのまま食べるのはもちろん、サラダやヨーグルトのトッピングにも。
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クルミ: オメガ3脂肪酸が豊富。血液サラサラ効果を期待するなら、クルミがおすすめ。砕いてパンやクッキーの生地に混ぜ込むのも◎。
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カシューナッツ: 亜鉛、鉄、マグネシウムが豊富。貧血気味の方や、免疫力を高めたい方におすすめ。カレーや炒め物など、料理のアクセントにも。
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マカダミアナッツ: オレイン酸が豊富。悪玉コレステロールを減らしたい方におすすめ。そのまま食べるのが一番美味しい!
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ピーナッツ: レスベラトロールが豊富(薄皮に多く含まれる)。老化防止効果を期待するなら、薄皮ごと食べましょう。バターやペーストにして、パンに塗ったり、和え物にしたりするのもおすすめ。
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ブラジルナッツ:セレンが豊富だが、食べ過ぎには注意が必要。
効果的な摂取方法:量、タイミング、組み合わせ
ナッツは、1日に片手ひとつかみ分(約25g)を目安に、毎日継続して食べるのがおすすめです。
食べるタイミングは、いつでもOK!小腹が空いた時のおやつ代わりにしたり、朝食のシリアルやヨーグルトに混ぜたり、夕食のサラダにトッピングしたり…。あなたのライフスタイルに合わせて、自由にナッツを取り入れてみましょう。
他の食品との組み合わせも、意識してみると、さらに効果的です。例えば、ビタミンCが豊富なフルーツと一緒に食べれば、ビタミンEの吸収率がアップします。また、発酵食品である味噌や醤油を使った料理にナッツを加えることで、腸内環境改善効果も高まります。
ナッツを選ぶ際の注意点:ここだけは押さえて!
ナッツを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
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無塩・無添加のものを選ぶ: 塩分や油分が添加されていない、ナッツ本来の味を楽しめるものを選びましょう。
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品質の良いものを選ぶ: 酸化したナッツは、風味が落ちるだけでなく、体に悪影響を及ぼす可能性もあります。信頼できるお店で、新鮮なナッツを選びましょう。
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アレルギーに注意: ナッツアレルギーをお持ちの方は、十分にご注意ください。
ナッツで「身体にいい」生活を始めよう!
さあ、あなたも今日からナッツを食生活に取り入れて、「身体にいい」生活をスタートさせましょう!
ナッツは、美味しくて、手軽に食べられて、しかも栄養満点!こんなに素晴らしい食品、他にありますか?毎日コツコツとナッツを食べることで、あなたの体は、きっと喜んでくれるはず。健康で、美しく、そして活力あふれる毎日を、ナッツと共に送りましょう!

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。