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糖質制限中にじゃがいもはNG?糖質量と注意点を解説

2025.02.18
糖質制限中にじゃがいもはNG?糖質量と注意点を解説

糖質制限を始めると「じゃがいもは食べられない」と思いがち。でも、本当にそうでしょうか? じゃがいもの糖質量は?食べたらどうなる? 気になる疑問にズバリお答えします。量や調理法、他の芋類との比較まで、賢く糖質制限を続けるための情報を分かりやすくまとめました。

1. 糖質制限中にじゃがいもってOK?気になるギモンに答えます!

こんにちは!糖質制限、頑張っていますか?

食事に気を使い始めると、今まで普通に食べていたものが急に気になったりしますよね。「あれって糖質多いのかな?」「これは食べても大丈夫?」って。

その中でも、特に悩ましいのが「じゃがいも」ではないでしょうか?

カレーや肉じゃが、ポテトサラダにフライドポテト…私たちの食卓に欠かせない、あのホクホク美味しいじゃがいも。糖質制限を始めると、「じゃがいも、食べたいけど…我慢しなきゃダメ?」って、すごく葛藤しませんか?

わかります、その気持ち!私もじゃがいも大好きなので、糖質制限中は本当によく悩みました。「ちょっとくらいなら…」なんて誘惑に負けそうになることも(笑)。

結論からお伝えすると、やっぱり糖質制限中にじゃがいもを積極的に食べるのは、基本的には控えた方が良いんです。でも、絶対にダメ!というわけでもなくて、ちょっとした工夫次第では、上手に付き合っていくことも可能なんですよ。

この記事では、糖質制限中に気になる「じゃがいも問題」について、

  • じゃがいもの糖質量やGI値って実際どうなの?

  • 他の野菜と比べてどう違うの?

  • どうしても食べたい時の裏ワザってある?

  • じゃがいもの栄養って糖質以外にもあるの?

  • 結局、私はじゃがいもとどう付き合えばいいの?

といった、あなたのギモンにしっかりお答えしていきます!

糖質制限中でも、賢くじゃがいもと付き合っていくヒントを見つけていただけたら嬉しいです。

2. 【要注意】じゃがいもの糖質量は意外と高い!他の野菜と比べてみた

さて、なぜ糖質制限中にじゃがいもが避けられがちなのでしょうか?その最大の理由は、やはり「糖質量」にあります。

「野菜なんだから、そんなに気にしなくても…」なんて思っていたら、ちょっと待ってください!じゃがいもの糖質量、実は他の野菜と比べると結構高いんですよ。

具体的に数字を見てみましょう。

生のじゃがいも100gあたりに含まれる糖質量は、約16.3gと言われています。(※文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」参照)

これがどのくらい高いのか、糖質制限中によく食べられる他の野菜と比べてみると、一目瞭然です。

  • キャベツ(生): 100gあたり約3.4g

  • ブロッコリー(生): 100gあたり約0.8g

  • ほうれん草(生): 100gあたり約0.3g

  • しめじ(生): 100gあたり約0.9g

  • レタス(生): 100gあたり約1.7g

どうでしょうか?

キャベツと比べても約5倍、ブロッコリーやほうれん草、きのこ類と比べると、なんと15倍以上の糖質量があるんです!

「えっ、こんなに違うの!?」って、ちょっと驚きませんか?

もちろん、じゃがいもは調理法によって水分量が変わり、100gあたりの糖質量も変動します。例えば、茹でると少し糖質量は減りますが、それでも100gあたり約15.1g。フライドポテトになると、水分が飛んで油を吸うため、100gあたりの糖質量は約23.7gにもなってしまいます。(※同食品成分表参照)

糖質制限には様々なレベルがありますが、例えば1食あたりの糖質量を20g~40g程度に抑える「ロカボ」のような緩やかな糖質制限でも、じゃがいもを一人前(中サイズ1個:約150g)食べると、それだけで糖質量は約24g(生の場合)になってしまいます。フライドポテトならMサイズ(約135g)で約32g!これだけで1食分の糖質量にかなり近づいてしまいますよね。

さらに厳しい糖質制限、例えば1日の糖質量を20g以下に抑えるケトジェニックダイエットなどを行っている場合は、じゃがいもを少し食べるだけでも目標値をオーバーしてしまう可能性が高い、ということになります。

このように、他の野菜と比較すると、じゃがいもの糖質量は際立って高いことがわかります。これが、糖質制限中にじゃがいもを控えるべきと言われる、大きな理由の一つなんです。

3. 血糖値スパイク注意報!じゃがいものGI値と糖質制限の関係

じゃがいもを糖質制限中に避けたい理由は、糖質量の多さだけではありません。もう一つ、とても重要なのが「血糖値の上がりやすさ」を示す「GI値(グリセミック・インデックス)」です。

GI値ってなんだっけ?

GI値とは、食品に含まれる糖質が、食後にどれくらいの速さで血糖値を上昇させるかを示す指標のことです。ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇度を100として、それぞれの食品がどれくらい血糖値を上げやすいかを相対的に数値で表しています。

一般的に、GI値が70以上の食品は「高GI食品」、56~69の食品は「中GI食品」、55以下の食品は「低GI食品」と分類されます。

じゃがいものGI値は?

では、気になるじゃがいものGI値はどうなのでしょうか?

調理法によっても異なりますが、じゃがいもは一般的にGI値が高い傾向にある食品として知られています。

  • じゃがいも(茹で): 約78(高GI)

  • じゃがいも(焼き): 約85(高GI)

  • フライドポテト: 約75(高GI)

  • マッシュポテト: 約83(高GI)

(※シドニー大学のGIデータベースなどを参考にすると、このように高GIに分類されることが多いです。)

ご覧の通り、多くの調理法でじゃがいもはGI値70を超え、「高GI食品」に分類されることが多いのです。

なぜ高GI食品は避けたいの?血糖値スパイクのリスク

糖質制限を行う目的の一つに、「血糖値の急激な上昇と下降(血糖値スパイク)を防ぎ、血糖値を安定させる」ということがあります。

高GI食品を食べると、糖質が急速に吸収されて血糖値が急上昇します。すると、体は血糖値を下げようとして、すい臓からインスリンというホルモンを大量に分泌します。このインスリンの働きで血糖値は急降下するのですが、この急激な変動が「血糖値スパイク」と呼ばれる状態です。

血糖値スパイクが起こると、体に様々な影響があると言われています。

  • 眠気やだるさ: 血糖値が急降下する際に、強い眠気や倦怠感を感じやすくなります。「食後に猛烈に眠くなる…」という経験はありませんか?もしかしたら、それは血糖値スパイクが原因かもしれません。

  • 集中力の低下: 脳のエネルギー源であるブドウ糖の供給が不安定になり、集中力が途切れやすくなることがあります。

  • 血管へのダメージ: 血糖値の乱高下は、血管に負担をかけ、長期的には動脈硬化などのリスクを高める可能性も指摘されています。

  • 脂肪の蓄積: インスリンには、血中の糖を脂肪として蓄える働きもあります。大量に分泌されると、体に脂肪がつきやすくなると言われています。

糖質制限は、まさにこの血糖値スパイクを防ぐことを目的の一つとしています。だからこそ、糖質量が多く、さらにGI値も高いじゃがいもは、糖質制限中には特に注意が必要な食材と言えるのです。

「美味しいからついつい…」とじゃがいもを食べてしまうと、血糖値が急上昇し、その後の眠気やだるさ、そして脂肪蓄積のリスクにも繋がってしまう可能性がある、ということを覚えておきたいですね。

4. 糖質制限中でもじゃがいもを楽しむ裏ワザ3選

「じゃがいもの糖質量やGI値が高いのはわかったけど、それでもやっぱり少しは食べたい!」

そう思うこと、ありますよね。私もそうです!

完全に断ち切るのが難しい、あるいはストレスになってしまうくらいなら、工夫して少量を楽しむ、という選択肢もアリだと私は思います。

そこで、ここからは糖質制限中でもじゃがいもと上手に付き合うための、ちょっとした「裏ワザ」を3つご紹介します!

裏ワザ1:冷やして食べる(レジスタントスターチを活用!)

「え?冷やすだけでいいの?」と驚かれるかもしれませんが、じゃがいもを調理後に冷やすことで、ちょっと嬉しい変化が起こるんです。それは「レジスタントスターチ」が増えること!

レジスタントスターチとは、日本語で「難消化性でんぷん」と呼ばれるもので、食物繊維と似たような働きをするデンプンの一種です。

普通のデンプン(糖質)は小腸で消化・吸収されて血糖値を上げますが、レジスタントスターチは小腸では消化されにくく、大腸まで届きます。大腸では腸内細菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに役立つと言われています。

そして、ここがポイント!レジスタントスターチは消化されにくいので、血糖値の上昇が穏やかになる効果が期待できるんです。

じゃがいもは、加熱調理した後に冷ますことで、このレジスタントスターチが増えることが知られています。特に、一度加熱して冷ましたものを再加熱せずに食べるのが効果的と言われています。

ということは…?

そう!例えば、温かいポテトフライやベイクドポテトよりも、冷たい「ポテトサラダ」の方が、レジスタントスターチの恩恵を受けやすく、血糖値の上昇が少し穏やかになる可能性があるんです。(ただし、マヨネーズの糖質やカロリーには注意が必要ですよ!)

もちろん、冷やしたからといって糖質量そのものが劇的に減るわけではありませんし、GI値が低GI食品のレベルまで下がるわけでもありません。あくまで「血糖値の上昇が『比較的』穏やかになる可能性がある」という程度に捉えておくのが良いでしょう。

それでも、「どうしてもじゃがいもが食べたい!」という時には、温かいものより冷たいものを選ぶ、というのは一つの賢い選択肢かもしれませんね。ポテトサラダなら、きゅうりや玉ねぎなど他の野菜も一緒に摂りやすいですし、少し安心感がありますよね?

裏ワザ2:食べる量を工夫する

糖質制限中にじゃがいもを楽しむ上で、最もシンプルかつ重要なのが「食べる量をコントロールする」ことです。

「少しならOK」と言っても、その「少し」がどのくらいなのか、気になりますよね。これは、あなたの行っている糖質制限のレベルによって大きく異なります。

  • ストイックな糖質制限(ケトジェニックなど): 1日の糖質量を20g以下など、非常に厳しく制限している場合。この場合は、じゃがいもは基本的に避けるのが無難です。じゃがいも中サイズ半分(約75g)でも糖質は約12g(生の場合)となり、他の食材で摂る糖質を考えると、あっという間に目標値を超えてしまいます。もしどうしても、という場合は、料理の彩り程度に少量(例えば10g~20g程度)加えるくらいに留めるのが現実的でしょう。

  • 緩やかな糖質制限(ロカボなど): 1食あたりの糖質量を20g~40g、1日で70g~130g程度に抑える場合。このレベルであれば、工夫次第で少量のじゃがいもを楽しむことは可能です。例えば、1食あたりじゃがいもを50g~70g程度(中サイズ1/3~1/2個くらい)に抑え、その分、他の料理のご飯やパンなどの主食を減らす、あるいは他の糖質が高い食材を控える、といった調整が必要になります。

大切なのは、「じゃがいもを食べた分、他の糖質を減らす」という意識を持つことです。

また、食べるタイミングも少し意識すると良いかもしれません。活動量が多い昼食に少量摂る、食物繊維が豊富な野菜や、タンパク質・脂質を含むおかずと一緒に食べることで、血糖値の急上昇を和らげる効果も期待できます。

具体的な量としては、まず「いつもの半分以下」から試してみてはいかがでしょうか。肉じゃがなら、じゃがいもを1,2切れだけにする。カレーなら、じゃがいもは入れずにルーだけ楽しむか、ごく少量にする。そんな小さな工夫でも、満足感は意外と得られるものです。

自分の糖質制限の目標値と、その日の他の食事内容をしっかり把握した上で、「これくらいなら大丈夫かな」という量を見極めることが大切です。

裏ワザ3:調理法を選ぶ

じゃがいも料理と一言で言っても、調理法によって糖質制限への影響度は変わってきます。ポイントは「油」との組み合わせです。

糖質制限中は、糖質だけでなく、「糖質+脂質」の組み合わせにも注意が必要です。この組み合わせは、血糖値を上げやすいだけでなく、カロリーも高くなりがちで、太りやすい原因になると言われています。

それを踏まえると、糖質制限中にじゃがいもを食べる場合、おすすめの調理法は「蒸す」または「茹でる」です。

  • 蒸しじゃがいも・茹でじゃがいも: 油を使わないため、余分な脂質やカロリーを抑えられます。味付けも塩コショウ程度ならシンプルで糖質も低く抑えられます。バターやマヨネーズのつけすぎには注意しましょう。

  • 避けた方が良い調理法:揚げる(フライドポテト、コロッケなど)

    • じゃがいもの糖質に加えて、衣(パン粉など)の糖質、そして揚げるための大量の油が加わります。まさに「糖質+脂質」の代表例。カロリーも非常に高くなります。

    • フライドポテトは、高温で揚げることでAGEs(終末糖化産物)という老化物質が発生しやすいとも言われています。

  • 注意が必要な調理法:炒める(ジャーマンポテトなど)、焼く(ベイクドポテトにバターなど)

    • 油を使う量は揚げるより少ないですが、やはり「糖質+脂質」の組み合わせになります。使う油の量を控えめにする、バターやチーズのトッピングは少量にするなどの工夫が必要です。

もしじゃがいもを食べるなら、素材の味を活かしたシンプルな調理法、つまり「蒸す」「茹でる」を選ぶのが、糖質制限中にはベターな選択と言えるでしょう。

これらの裏ワザを参考に、あなたの糖質制限のスタイルに合わせて、無理のない範囲でじゃがいもと付き合っていく方法を探ってみてくださいね。

5. じゃがいもは悪者じゃない?糖質以外の栄養素とメリット・デメリット

ここまで、糖質制限の観点から見ると、じゃがいもはちょっと注意が必要な食材、というお話をしてきました。でも、じゃがいもは決して「悪者」というわけではありません。糖質以外にも、私たちの体にとって嬉しい栄養素が含まれているんです。

ここでは、じゃがいもの栄養価や、糖質制限中に少量摂ることのメリット(もしあれば)、そしてやはり気をつけたいデメリットについて、公平な視点から見ていきましょう。

じゃがいもに含まれる嬉しい栄養素

じゃがいもを「糖質の塊」とだけ見るのはもったいない!実はこんな栄養素も含まれているんです。

  • ビタミンC: じゃがいもには、りんごの約5倍とも言われるほどのビタミンCが含まれています。ビタミンCは、抗酸化作用があり、免疫力を高めたり、コラーゲンの生成を助けてお肌の健康を保ったりする働きがあります。しかも、じゃがいものビタミンCはデンプンに守られているため、加熱しても壊れにくいのが特徴です。糖質制限中は食事内容が偏り、ビタミンCが不足しがちになることもあるので、これは嬉しいポイントですね。

  • カリウム: カリウムは、体内の余分なナトリウム(塩分)を排出するのを助け、血圧を正常に保つ働きがあります。むくみの解消にも役立ちます。じゃがいもには、このカリウムが豊富に含まれており、野菜の中でもトップクラスの含有量なんです。

  • 食物繊維: じゃがいもには、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれています。特に皮の近くに多く含まれているので、皮ごと調理するのもおすすめです。食物繊維は、お腹の調子を整えたり、血糖値の急上昇を抑えたりする働きが期待できます。先ほど紹介したレジスタントスターチも、食物繊維と同様の働きをします。

  • ビタミンB群: エネルギー代謝を助けるビタミンB1や、皮膚や粘膜の健康維持を助けるナイアシンなども含まれています。

このように、じゃがいもは糖質が多い一方で、ビタミンやミネラル、食物繊維もバランス良く含んでいる、栄養価の高い野菜でもあるのです。

糖質制限中に少量摂るメリットは?

では、糖質制限中に、あえてじゃがいもを少量摂るメリットはあるのでしょうか?

  • 栄養バランスの補完: 上記のように、じゃがいもにはビタミンCやカリウムなど、糖質制限中に意識して摂りたい栄養素が含まれています。他の低糖質野菜だけでは不足しがちな栄養素を、少量で補うことができるかもしれません。

  • 満足感を得やすい: じゃがいものホクホクとした食感や腹持ちの良さは、食事の満足感を高めてくれます。厳しい食事制限でストレスを感じている時に、少量のじゃがいもを食べることで、精神的な満足感を得られ、糖質制限を続けるモチベーションに繋がる可能性もあります。

  • 食の楽しみを維持する: 糖質制限中でも、たまには好きなものを楽しみたいですよね。完全に禁止するのではなく、「工夫して少量ならOK」というスタンスを持つことで、食生活の楽しみを維持しやすくなります。

ただし、これらのメリットは、あくまで「少量」を「工夫して」食べた場合に限られます。

やはり注意したいデメリット

じゃがいもの栄養価を認めつつも、糖質制限中においては、やはりデメリットの方が大きいと考えるのが一般的です。

  • 糖質過多のリスク: 何度も繰り返しているように、じゃがいもは糖質量が多いです。少し食べただけでも、糖質制限の目標値を簡単にオーバーしてしまう可能性があります。

  • 血糖値スパイクのリスク: GI値が高いため、血糖値を急上昇させやすいです。これは糖質制限の目的に反するだけでなく、眠気やだるさ、長期的には健康リスクにも繋がる可能性があります。

  • カロリーオーバーのリスク: 特にフライドポテトやバターをたっぷり使った料理など、調理法によっては高カロリーになりがちです。糖質制限と同時にカロリーも意識している場合は、注意が必要です。

  • 依存性?: 美味しくて満足感が高い分、一度食べ始めると「もっと食べたい!」となりやすい食材かもしれません。量のコントロールが難しいと感じる場合は、最初から避ける方が賢明かもしれません。

じゃがいもは、栄養豊富な面も持っていますが、糖質制限という観点からは、その糖質量とGI値の高さが大きなデメリットとなります。

「敵を知り、己を知れば百戦殆うからず」という言葉がありますが、まさにじゃがいもの特性(栄養、糖質量、GI値)をしっかり理解し、自分の体の状態や糖質制限の目的に合わせて、どう付き合っていくかを判断することが大切ですね。

6. 【まとめ】あなたの糖質制限レベルに合わせた、じゃがいもとの賢い付き合い方

さて、ここまで糖質制限中のじゃがいもについて、糖質量、GI値、楽しむための裏ワザ、そして栄養面からメリット・デメリットまで、詳しく見てきました。

結局のところ、「糖質制限中にじゃがいもを食べてもいいの?ダメなの?」という問いに対する答えは、あなたの行っている糖質制限のレベルや目的によって変わってきます。

  • ストイックな糖質制限(ケトジェニックなど)を目指すあなたへ:
    1日の糖質量を20g~50g以下といった非常に厳しいレベルで制限している場合、じゃがいもは基本的に避けるのが賢明です。ほんの少しの量でも目標とする糖質量をオーバーしやすく、血糖値への影響も大きいため、糖質制限の効果を最大限に引き出すためには、じゃがいもは我慢するのがベターと言えるでしょう。他の低糖質な葉物野菜やきのこ類、ブロッコリーなどで栄養をしっかり摂るように心がけましょう。

  • 緩やかな糖質制限(ロカボなど)で健康維持やダイエットを目指すあなたへ:
    1食あたりの糖質量を40g以下、1日の糖質量を130g以下など、比較的緩やかな制限をしている場合は、じゃがいもとの付き合い方に選択肢が出てきます。「絶対にダメ!」と決めつけずに、工夫次第で少量を楽しむことは可能です。

    • 食べる量: 1食あたり50g程度(中サイズ1/3個くらい)を目安に、他の食事で摂る糖質量とのバランスを必ず考えましょう。

    • 調理法: 揚げるのは避け、蒸す・茹でるなどシンプルな調理法を選びましょう。

    • 食べ方: 冷やしてレジスタントスターチの効果を狙う(ポテトサラダなど)、食物繊維やタンパク質と一緒に食べるなどの工夫も有効です。

大切なのは、「なぜ糖質制限をしているのか?」というあなたの目的と、ご自身の体の声に耳を傾けることです。

ストイックに結果を求めるなら、じゃがいもは避ける。

ストレスなく、長く続けたいなら、工夫してたまに少量だけ楽しむ。

どちらが正解ということはありません。あなたのライフスタイルや目標に合わせて、「完全に避ける」か「工夫して少量楽しむ」か、あなた自身で判断することが大切です。

もし、「たまにはじゃがいもを食べたいな」と思ったら、この記事でご紹介したような「量」「調理法」「食べ方」の工夫を試してみてください。そして、食べた後のご自身の体調(眠気やだるさなど)を観察してみるのも良いでしょう。

糖質制限は、無理なく続けることが何よりも重要です!

「じゃがいも禁止!」と厳しくしすぎてストレスを溜めてしまうよりも、正しい知識を持って、賢く付き合っていく方法を見つける方が、きっと長続きしますよ。

この記事が、あなたの糖質制限ライフにおける「じゃがいも問題」を解決する一助となれば、私としてもとても嬉しいです!応援しています!

WRITING
西村恭平
西村恭平 Nishimura Kyohei

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。