糖質制限
【決定版】糖質制限中の片栗粉の代わりはコレ!おすすめ食材6選
2025.02.16
糖質制限中、「とろみ」をつけたい料理に片栗粉が使えず困っていませんか?大好きなあんかけやシチューを諦めている方もいるかもしれません。でも、ご安心ください!
この記事では、糖質を抑えながら片栗粉の代わりになる便利な食材をご紹介します。これで、糖質制限中でも料理のレパートリーがぐっと広がりますよ。
1. 糖質制限の大敵「片栗粉」の代わりはある?
糖質制限中に気になる「とろみ」
「糖質制限、頑張ってるんだけど、あの中華丼のあんかけが恋しい…」「カレーにとろみをつけたいけど、どうしよう…」なんて思うこと、ありませんか? 毎日の食事で糖質を意識していると、これまで当たり前に使っていた食材が使えなくなって、ちょっとした悩みが出てきますよね。特に、料理の「とろみ」付けに欠かせない片栗粉。あれ、実は糖質制限中は注意が必要な食材だってご存知でしたか?
「え、片栗粉ってそんなに糖質高いの?」って思った方もいるかもしれませんね。そうなんです。普段何気なく使っている片栗粉ですが、糖質制限という観点から見ると、少し立ち止まって考える必要があるんです。でも大丈夫!この記事では、なぜ片栗粉が糖質制限中に避けられがちなのか、そして、その素晴らしい「片栗粉の代わり」になる食材たちをたっぷりご紹介していきますからね。糖質制限中でも美味しい「とろみ」を諦めなくていいんですよ!
片栗粉の糖質量はどれくらい?
では、早速ですが、気になる片栗粉の糖質量を見ていきましょう。普段、料理で使う片栗粉の量って、だいたい大さじ1杯くらいが多いですよね。水溶き片栗粉にする時も、そのくらいから試す方が多いのではないでしょうか。
文部科学省が公開している「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」によると、じゃがいもでん粉(片栗粉の主成分ですね!)の炭水化物量は、100gあたり約83.1gです。そのうち、食物繊維は0gなので、ほぼ全てが糖質ということになります。ひえー!って感じですよね。
これを、よく使う大さじ1杯(約9g)に換算してみましょう。計算すると、大さじ1杯の片栗粉に含まれる糖質量は、なんと約7.5gにもなるんです! 糖質制限のタイプにもよりますが、例えば1食あたりの糖質量を20g~40g程度に抑える「ロカボ」のような緩やかな糖質制限をしている方にとっても、大さじ1杯で7.5gというのは、決して少なくない量ですよね。
「たった大さじ1杯でそんなに…?」と驚かれるかもしれません。そうなんです、とろみをつけるためにサッと加える片栗粉ですが、意外と糖質の「積み重ね」になりやすいんです。特に、あんかけ料理やスープなど、とろみをしっかりつけたい料理では、大さじ2杯、3杯と使ってしまうこともありますよね。そうなると、片栗粉だけで15g、20g以上の糖質を摂ってしまう可能性もあるわけです。これは、糖質制限をしている方にとっては、かなり大きな影響があると言えるでしょう。
なぜ糖質制限で片栗粉を避けるの?
糖質制限の基本的な考え方は、血糖値の急上昇を抑えることにあります。糖質を多く含む食品を摂取すると、血糖値が急激に上がり、それを下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは、血中の糖をエネルギーとして細胞に取り込ませる働きがありますが、同時に、余った糖を脂肪として蓄える働きも持っています。そのため、血糖値の急上昇を繰り返していると、太りやすくなったり、様々な健康リスクが高まったりすると言われているんですね。
片栗粉の主成分であるでんぷんは、消化吸収が速い糖質です。そのため、摂取すると血糖値が比較的上がりやすい傾向にあります。先ほど見たように、少量でも糖質量が多い上に、血糖値も上げやすいとなると、糖質制限中にはなるべく避けたい食材、ということになるわけです。
もちろん、絶対に片栗粉を使ってはいけない、ということではありません。糖質制限の度合いや、その日の他の食事とのバランスによっては、少量使うことも選択肢の一つです。でも、「できるだけ糖質を抑えたい」「もっと気軽に、罪悪感なくとろみをつけたい!」という時には、これからご紹介する「片栗粉の代わり」になる食材たちが、あなたの強い味方になってくれるはずですよ!糖質制限中でも美味しい料理を楽しむための、新しい選択肢を探っていきましょう。
2. 糖質制限の片栗粉の代わりの大本命!オオバコ&サイリウムを徹底検証
オオバコ(サイリウムハスク)とは?
糖質制限をしている方の間で、「片栗粉の代わりと言えばコレ!」というくらい定番になっているのが、「オオバコ」や「サイリウムハスク」と呼ばれるものです。聞いたこと、ありますか? もしかしたら、すでに使っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
このオオバコ(サイリウムハスク)、一体何者なのかというと、プランタゴ・オバタという植物の種子の殻(ハスク)を粉末にしたものなんです。見た目は、きな粉のような、ちょっと淡い色の粉末状になっています。
最大の特徴は、なんといってもその豊富な食物繊維! オオバコ(サイリウムハスク)は、製品にもよりますが、なんと90%以上が食物繊維でできているんです。食物繊維の王様、と言っても過言ではないかもしれませんね!そして、この食物繊維が、水分を含むとゼリー状に膨らむ性質を持っているんです。この性質を利用して、料理にとろみをつけたり、パンやお菓子作りのつなぎとして使ったりするわけですね。糖質制限をしていると不足しがちな食物繊維を補いながら、料理の食感を良くしてくれるなんて、まさに救世主ですよね!
オオバコとサイリウムの違いって?
ここで、「オオバコとサイリウムって、結局同じものなの?違うものなの?」という疑問が湧いてくるかもしれません。よく聞かれる質問です!
結論から言うと、「サイリウム」は、オオバコ属(プランタゴ属)の植物全般、あるいはその種子や種皮(ハスク)を指す言葉として使われることが多いです。そして、日本で「オオバコ」や「サイリウムハスク」として販売されているものの多くは、先ほどご紹介したプランタゴ・オバタという種類の種皮を粉末にしたものです。
なので、一般的に「糖質制限で使うとろみ付けの粉」として話す場合、「オオバコ」も「サイリウム(ハスク)」も、ほぼ同じものを指していると考えて大丈夫です。商品名として「オオバコダイエットサポート」とか「サイリウムハスクパウダー」のように、どちらかの名前が使われていることが多いですね。メーカーによって粉末の細かさや品質に多少の違いはあるかもしれませんが、基本的な性質や使い方は同じと考えて良いでしょう。
もし気になるようでしたら、購入する際にパッケージの原材料名を確認してみてください。「プランタゴ・オバタ種皮」や「サイリウム種皮」といった記載があれば、私たちがここで話している「片栗粉の代わり」になる、あの食物繊維たっぷりの粉末のことですよ!
オオバコの糖質量と使い方
さて、糖質制限をしている私たちが一番気になるのは、やっぱり糖質量ですよね! オオバコ(サイリウムハスク)の糖質量は、製品によって多少のばらつきはありますが、100gあたりで計算しても、糖質はほとんど含まれていません。多くても数g程度、中には糖質ゼロと表示されている製品もあります。
片栗粉が大さじ1杯(約9g)で糖質約7.5gだったことを考えると、これは驚異的な低さですよね! 大さじ1杯のオオバコ(約3~5g程度)を使っても、糖質量はほぼゼロに近いと考えて良いでしょう。これなら、糖質制限中でも安心してたっぷりとろみをつけられますね!
使い方もとっても簡単です。基本的な使い方は、片栗粉と同じように水で溶いてから加熱している料理に加える方法です。ただし、オオバコは水を吸う力が非常に強いので、片栗粉よりも少なめの量で、そして多めの水で溶くのがポイントです。目安としては、オオバコ小さじ1に対して、水大さじ2~3くらいでしょうか。ダマになりやすいので、加える前によく混ぜておくこと、そして料理に加えた後も、手早くしっかりとかき混ぜることが大切です。
また、料理によっては、粉末のまま直接振り入れて使うこともできます。例えば、ハンバーグのつなぎや、お好み焼きの生地などに混ぜ込む場合ですね。ただし、この場合も水分をよく吸うので、生地の水分量を少し多めに調整する必要があるかもしれません。
加熱するととろみが増すので、最初は「ちょっとゆるいかな?」くらいで火を止めて、少し様子を見るのが失敗しないコツですよ。冷めるとさらに固まる傾向があるので、温かい料理に使う場合は、その点も考慮に入れると良いですね。まさに、糖質制限中のとろみ付けには欠かせない、片栗粉の代わりと言えるでしょう。
オオバコを使うメリット・デメリット
糖質制限の強い味方であるオオバコ(サイリウムハスク)ですが、もちろんメリットもあれば、知っておきたいデメリット(というか注意点)もあります。
メリット:
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圧倒的な低糖質: なんと言っても最大のメリットはこれ!糖質量をほとんど気にせず使えるのは嬉しいですよね。
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豊富な食物繊維: 糖質制限中は食物繊維が不足しがちなので、手軽に補給できるのは大きな魅力です。お通じ改善効果を期待して使う方も多いんですよ。
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少量でとろみがつく: 片栗粉よりも少ない量でしっかりとしたとろみがつくので、コスパが良いとも言えます。
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無味無臭に近い: 料理の風味を邪魔しにくいので、和食、洋食、中華、デザートまで幅広く使えます。
デメリット(注意点):
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ダマになりやすい: 水で溶く時も、料理に加える時も、手早くしっかり混ぜないとダマになってしまうことがあります。
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独特の食感: 片栗粉とは少し違う、ゼリーのような、少しねっとりとした独特の食感になります。これが苦手という方もいらっしゃいます。特に冷めるとその傾向が強まります。
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水分を多く吸う: 料理の水分量を吸ってしまうので、思ったより水分が少なくなることがあります。水分量を調整するか、水溶きで使うのがおすすめです。
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摂りすぎに注意: 食物繊維が非常に豊富なので、一度に大量に摂取したり、水分摂取量が少ない状態で摂ったりすると、お腹が張ったり、逆に便秘になったりすることがあります。少量から試して、自分に合った量を見つけることが大切です。また、必ず十分な水分と一緒に摂るようにしましょう。
このように、いくつか注意点はありますが、使い方に慣れれば、オオバコは糖質制限中の料理の幅をぐっと広げてくれる素晴らしい「片栗粉の代わり」です。ぜひ、特徴を理解した上で、上手に活用してみてくださいね!
3. 糖質制限中でも揚げ物OK!片栗粉の代わりでカリっと衣をつくる
糖質制限中の揚げ物、諦めないで!
「糖質制限中だから、大好きな唐揚げは我慢…」「エビフライも天ぷらも、衣があるから食べられない…」そんな風に思っていませんか? 確かに、揚げ物の「衣」には、パン粉や小麦粉、そして片栗粉が使われることが多く、糖質が高くなりがちですよね。でも、諦めるのはまだ早いですよ!
実は、片栗粉や小麦粉の代わりに使える、低糖質な粉末がたくさんあるんです。それらを上手に使えば、糖質制限中でもカリッと香ばしい、美味しい揚げ物を楽しむことができるんですよ!「え、本当に?どんなものがあるの?」って気になりますよね。今回は、糖質制限中の揚げ物の衣として活躍してくれる、代表的な「片栗粉の代わり」候補たちをご紹介します!これで、あなたの糖質制限ライフがもっと豊かになるはずです!
衣の代表!おからパウダー
糖質制限をしている方なら、きっと一度は耳にしたことがあるであろう「おからパウダー」。これは、大豆から豆乳を絞った後に残る「おから」を乾燥させて粉末状にしたものです。食物繊維や植物性たんぱく質が豊富で、糖質量が非常に低いのが特徴です。まさに、糖質制限の強い味方ですよね!
このおからパウダー、実は揚げ物の衣として使うのにぴったりなんです!片栗粉や小麦粉の代わりに、鶏肉やお魚などにまぶして揚げるだけで、カリッとした食感の衣になります。特に、粒子が細かい「微粉タイプ」や「超微粉タイプ」のおからパウダーを使うと、より素材に絡みやすく、なめらかな仕上がりになりますよ。
糖質量はどれくらい?
おからパウダーの糖質量は、製品によって多少異なりますが、一般的には100gあたり5g~10g程度のものが多いです。片栗粉(100gあたり約83.1g)や小麦粉(薄力粉100gあたり約73.3g)と比べると、圧倒的に低いことがわかりますね! これなら、衣に使っても糖質量を大幅にカットできます。
風味や食感は?
ほんのり大豆の風味がしますが、揚げてしまえばそれほど気にならないことが多いです。食感は、片栗粉だけで揚げた時のような「サクッ」という軽さとは少し違い、どちらかというと「ザクザク」「カリカリ」とした、少しハードで香ばしい食感になります。この食感が好き!という方も多いんですよ。鶏の唐揚げに使うと、竜田揚げのような雰囲気になります。
使う時のポイント:
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焦げ付きやすい: おからパウダーは糖質が低い分、焦げ付きやすい傾向があります。揚げ油の温度は少し低め(160℃~170℃くらい)に設定し、じっくりと火を通すのがおすすめです。
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油を吸いやすい: 食物繊維が豊富なため、少し油を吸いやすい面もあります。気になる方は、揚げる前に軽くはたいて余分な粉を落としたり、揚げた後にしっかりと油を切ったりすると良いでしょう。
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味付けをしっかり: おからパウダー自体に味はほとんどないので、下味をしっかりつけるか、揚げる前のお肉などに塩コショウを多めに振っておくと美味しく仕上がります。
おからパウダーは、スーパーなどでも比較的手に入りやすく、価格も手頃なことが多いので、糖質制限中の揚げ物衣デビューにはぴったりの「片栗粉の代わり」と言えるでしょう!
香ばしさが魅力!アーモンドプードル
次にご紹介するのは、「アーモンドプードル」です。これは、アーモンドを粉末状にしたもので、お菓子作りに使われることが多いですよね。フィナンシェやマカロンの材料としておなじみかもしれません。
実はこのアーモンドプードルも、糖質制限中の揚げ物の衣として優秀な「片栗粉の代わり」になるんです!
糖質量はどれくらい?
アーモンドプードルの糖質量は、100gあたり10g前後です(製品や皮付きか皮なしかによって多少変動します)。おからパウダーよりは少し高めですが、それでも片栗粉や小麦粉と比べれば十分に低糖質と言えますね。
風味や食感は?
アーモンドプードルを使うと、揚げ上がりはナッツ特有の香ばしい風味がプラスされます。これが、お肉や魚と意外なほど好相性なんです!食感は、おからパウダーよりも少ししっとりとして、サクサク、ホロホロとした軽い感じに仕上がります。例えるなら、ピカタのような、少し洋風な雰囲気の衣になりますね。白身魚のフライや、鶏むね肉のソテーなどに使うと、とってもおしゃれで美味しい一品になりますよ。
使う時のポイント:
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焦げ付きやすい: アーモンドプードルも、おからパウダーと同様に焦げ付きやすいので、火加減には注意が必要です。低温でじっくり揚げるか、フライパンで少なめの油で揚げ焼きにするのがおすすめです。
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価格が比較的高め: おからパウダーに比べると、少し価格が高めなのがネックかもしれません。でも、その分、風味豊かな仕上がりになるので、特別な日のメニューや、ちょっと気分を変えたい時に試してみる価値はありますよ!
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他の粉とブレンドも: アーモンドプードルだけで使うと少し油っぽく感じたり、コストが気になったりする場合は、おからパウダーとブレンドして使うのもおすすめです。例えば、アーモンドプードル:おからパウダー=1:1で混ぜるなど、お好みで調整してみてください。食感や風味のバランスが取れて、使いやすくなることもあります。
アーモンドプードルは、いつもの揚げ物とはひと味違う、香ばしくておしゃれな仕上がりを求める時の「片栗粉の代わり」として、ぜひ試してみてほしい食材です。
使う時のコツと注意点
おからパウダーやアーモンドプードルを揚げ物の衣として使う際に、共通して覚えておきたいコツと注意点をまとめますね。
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火加減は低温でじっくり: どちらの粉も糖質が低い分、高温で揚げるとすぐに焦げてしまいます。160℃~170℃くらいの少し低めの温度で、中までゆっくり火を通すように心がけましょう。心配な場合は、揚げ焼きにするのも良い方法です。
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下味はしっかりと: 粉自体に味はあまりないので、揚げる素材(お肉やお魚など)にしっかりと下味をつけておくことが美味しく仕上げるポイントです。塩、こしょう、醤油、生姜、にんにくなど、お好みの味付けでどうぞ!
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粉はつけすぎない: 素材に粉をまぶしたら、揚げる前に軽くはたいて余分な粉を落としましょう。つけすぎると、衣が厚くなって油っぽくなったり、粉っぽさが残ったりすることがあります。
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油切れを良くする: 揚げ終わったら、網に乗せるなどして、しっかりと油を切ることが大切です。キッチンペーパーで軽く押さえて余分な油を取り除くのも効果的です。
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他の低糖質な粉と組み合わせる: おからパウダーとアーモンドプードル以外にも、ココナッツフラワー(ココナッツの果肉を乾燥させて粉末にしたもの。甘い香りが特徴)や、ふすま粉(小麦の外皮の部分。食物繊維豊富)なども衣として使えます。それぞれ風味や食感が異なるので、色々試してみて、自分の好みに合うブレンドを見つけるのも楽しいですよ!例えば、おからパウダーに少しココナッツフラワーを混ぜると、エスニック風の唐揚げになったりします。
これらの「片栗粉の代わり」になる低糖質な粉を活用すれば、糖質制限中でも罪悪感なく、美味しい揚げ物を楽しむことができます。「揚げ物は糖質制限の敵!」なんて思わずに、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
4. 糖質制限中にマニアックだけど使える片栗粉の代わり
少量で強力!キサンタンガム
さて、オオバコやおからパウダーはもう試したよ!という方、もっと違う選択肢も知りたいと思っていませんか? ここからは、ちょっとマニアックかもしれないけれど、知っておくと非常に便利な「片栗粉の代わり」をご紹介しますね。まず登場するのは「キサンタンガム」です!
キサンタンガムって、名前だけ聞くと「え、化学物質…?」って思うかもしれませんが、実は微生物(キサントモナス・キャンペストリスという細菌)が糖類を発酵させることによって作られる、天然の増粘安定剤なんです。食品添加物として、ドレッシングやソース、アイスクリームなど、様々な加工食品に広く使われているんですよ。
最大の特徴は、なんと言ってもその「増粘力」! ごくごく少量で、強力なとろみをつけることができるんです。オオバコ(サイリウムハスク)もとろみ付けに使われますが、キサンタンガムはそれよりもさらに少ない量で効果を発揮します。例えば、スープやソースにとろみをつけたい時、ほんのひとつまみ(耳かき1杯程度とか!)加えるだけで、あっという間にとろみがつきます。
糖質量は?
キサンタンガム自体は糖質由来ではありますが、使用量が非常に少ないため、料理に加えることによる糖質量の増加は、ほぼ無視できるレベルです。糖質制限的には、非常に優秀な「片栗粉の代わり」と言えますね。
どんなとろみ?
キサンタンガムでつけたとろみは、片栗粉やオオバコとはまた少し違った特徴があります。どちらかというと、サラッとしているけれど、しっかりとした粘度がある、という感じでしょうか。冷めてもとろみが持続しやすく、分離しにくいのも特徴です。また、酸や塩分にも比較的強いので、ドレッシングや酢豚のような料理にも使いやすいです。
使う時の注意点:
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とにかく少量から!: 本当に少しの量でとろみがつくので、入れすぎると大変なことになります(笑)。最初は、ほんの少し、爪楊枝の先につけるくらいから試して、様子を見ながら足していくのが鉄則です。
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ダマになりやすい: 粉末のまま加えると、一瞬でダマになってしまうことがあります。少量の水や油でよく溶いてから加えるか、他の粉類(例えば、おからパウダーなど)と混ぜてから加えると、ダマになりにくいです。ハンドブレンダーなどがあると、均一に混ぜやすいですよ。
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独特の粘り: とろみというよりは、「粘り」に近い独特の質感になることがあります。これが料理によっては好みが分かれるかもしれません。
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価格と入手性: スーパーなどではあまり見かけないかもしれません。製菓材料店や、ネット通販などで購入するのが一般的です。価格は、少量で長持ちするとはいえ、他の粉類に比べると少し高価に感じるかもしれません。
キサンタンガムは、その強力な増粘力から、糖質制限中のソース作りや、パン・お菓子の食感改良など、幅広い用途で活躍します。「ここぞ!」という時に頼りになる、秘密兵器のような「片栗粉の代わり」ですね。
こんにゃく由来のグルコマンナン
次にご紹介するのは、「グルコマンナン」です。これは、こんにゃくの主成分として知られていますよね! こんにゃく芋に含まれる水溶性の食物繊維です。
グルコマンナンも、水分を吸収して膨らみ、ゲル状になる性質を持っています。この性質を利用して、とろみ付けに使うことができるんです。オオバコ(サイリウムハスク)と似たような働きをしますが、グルコマンナンの方がよりゼリーに近い、プルンとした固まり方をする傾向があります。
糖質量は?
グルコマンナンは食物繊維なので、糖質はほとんど含まれていません。糖質制限中に安心して使える「片栗粉の代わり」候補の一つです。
どんなとろみ?
オオバコよりも、より透明感のある、プルプルとしたゼリー状のとろみになります。冷やすと固まる性質が強いので、温かい料理のとろみ付けというよりは、冷たいデザート(糖質制限プリンやゼリーなど)や、冷製スープなどに使うのに向いているかもしれません。もちろん、温かい料理にも使えますが、少し独特の食感になる可能性があります。
使う時の注意点:
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溶けにくさとダマ: グルコマンナンもダマになりやすい性質があります。水に溶かす際は、よくかき混ぜながら少しずつ加えるか、他の粉類と混ぜてから使うと良いでしょう。また、完全に溶けるまで少し時間がかかることがあります。
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こんにゃく臭?: 製品によっては、わずかにこんにゃく特有の匂いを感じることがあります。加熱したり、他の食材と混ぜたりすることで気にならなくなることが多いですが、敏感な方は注意が必要かもしれません。
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冷えると固まる: 温かいうちはゆるいとろみでも、冷めるとかなりしっかり固まることがあります。ゼリーなどを作る場合は良いのですが、あんかけなどに使う場合は、固まりすぎないように量を調整する必要があります。
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入手性: キサンタンガムと同様、一般的なスーパーではあまり見かけないかもしれません。健康食品店やドラッグストア、ネット通販などで探すことになります。「こんにゃくマンナン」や「グルコマンナンパウダー」といった名前で販売されていることが多いです。
グルコマンナンは、その保水性やゲル化能力から、ダイエット食品などにもよく利用されています。糖質制限中のデザート作りや、かさ増しなどに活用できる、面白い「片栗粉の代わり」と言えるでしょう。
意外な実力派?寒天パウダー
「寒天」と聞くと、多くの人が和菓子やゼリーを思い浮かべるのではないでしょうか? テングサやオゴノリといった海藻から作られる寒天は、古くから日本で親しまれてきた食材ですよね。この寒天を粉末状にした「寒天パウダー」も、実は「片栗粉の代わり」として使えることがあるんです!
糖質量は?
寒天の主成分は食物繊維(アガロースやアガロペクチン)なので、糖質はほとんど含まれていません。こちらも糖質制限中に安心して使えます。
どんなとろみ(固まり方)?
寒天は、加熱して溶かし、冷やすと固まる性質があります。片栗粉のような「とろみ」というよりは、しっかりとした「凝固力」が特徴です。そのため、あんかけのような流動性のあるとろみを再現するのは少し難しいかもしれません。しかし、使い方によっては、面白い食感をプラスできます。
例えば、スープや煮込み料理に少量加えて加熱し、少し冷ますと、全体がゆるやかに固まり、独特の食感になります。また、炒め物などに少量振りかけて加熱すると、食材の水分を吸って、少しとろみがついたような仕上がりになることもあります。
使う時のポイント:
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加熱が必要: 寒天は、しっかり加熱して溶かさないと固まりません。通常、80℃以上で数分間加熱する必要があります。
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冷やすと固まる: 最大の特徴は、常温でも固まることです(溶けだす温度は高い)。この性質を利用して、ゼリー寄せやテリーヌのような料理を作るのに非常に適しています。
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食感の違い: 片栗粉のような滑らかなとろみとは違い、少し歯切れの良い、ゼリーのような食感になります。この食感を活かせる料理に使うのがおすすめです。
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入手しやすさ: 寒天パウダーは、スーパーの製菓材料コーナーなどで比較的手軽に購入できるのが嬉しいポイントです。
寒天パウダーは、一般的な「とろみ付け」としての「片栗粉の代わり」というよりは、その凝固力を活かした料理やデザート作りに役立つアイテム、と捉えるのが良いかもしれません。糖質制限中のレパートリーを増やす、一つの選択肢として覚えておくと便利ですよ。
その他の候補たちと注意点
ここまでご紹介した以外にも、糖質制限中に「片栗粉の代わり」として使える可能性のある粉類はいくつかあります。
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ココナッツフラワー: ココナッツの果肉の粉末。甘い香りが特徴で、食物繊維が豊富。お菓子作りや、エスニック料理の風味付け兼とろみ付けに使えます。水分を非常に良く吸うので、量の調整が必要です。
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ふすま粉(小麦ふすま): 小麦の表皮部分。食物繊維やミネラルが豊富。パンやお菓子に使われることが多いですが、少量ならとろみ付けにも使えるかもしれません。独特の風味と食感があります。
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大豆粉: 大豆を粉末にしたもの。きな粉と似ていますが、加熱せずに生の大豆を粉にしているものが多いです。たんぱく質が豊富ですが、糖質はおからパウダーよりは高め。青臭さが気になる場合もあります。
これらのマニアックな代替品を使う上での共通の注意点は、やはり「少量から試す」ということです。それぞれに個性的な特徴(風味、とろみのつき方、食感など)があるので、まずは少しだけ使ってみて、自分の好みや料理との相性を確かめるのがおすすめです。
また、キサンタンガムやグルコマンナン、寒天などは、食物繊維が非常に豊富なので、摂りすぎるとお腹の調子に影響が出ることがあります。パッケージに記載されている使用量の目安を守り、水分をしっかり摂るように心がけましょう。
これらのちょっと変わった「片栗粉の代わり」たちを知っておけば、あなたの糖質制限料理の世界がさらに広がるはずです!
5. 実践!片栗粉の代わりで作る糖質制限中でも大満足のレシピ集
オオバコで本格中華風あんかけ
理屈は分かったけど、実際にどうやって使えばいいの?という声が聞こえてきそうですね!お待たせしました!ここからは、これまでご紹介してきた「片栗粉の代わり」を使った、具体的なレシピをご紹介します。
まずは、糖質制限中でも大満足間違いなしの「オオバコ(サイリウムハスク)を使った本格中華風あんかけ」です!
材料(2人分):
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豚肉(薄切りやこま切れ) … 100g
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白菜 … 2枚(約100g)
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にんじん … 1/4本(約30g)
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たけのこ水煮 … 50g
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ピーマン … 1個
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きくらげ(乾燥) … 3g(水で戻しておく)
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ごま油 … 大さじ1
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[A] 水 … 200ml
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[A] 鶏がらスープの素(顆粒) … 小さじ1.5
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[A] 醤油 … 大さじ1
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[A] オイスターソース … 小さじ1
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[A] 塩、こしょう … 少々
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[B] オオバコ(サイリウムハスク) … 小さじ1~1.5(とろみの好みで調整)
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[B] 水 … 大さじ3
作り方:
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野菜と豚肉は食べやすい大きさに切ります。きくらげも戻したら食べやすく切っておきましょう。
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フライパンにごま油を熱し、豚肉を炒めます。色が変わったら、にんじん、たけのこ、白菜の芯の部分を加えて炒め合わせます。
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野菜が少ししんなりしたら、白菜の葉の部分、ピーマン、きくらげを加えてさっと炒めます。
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[A]の材料(水、鶏がらスープの素、醤油、オイスターソース、塩、こしょう)を加えて、煮立たせます。
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具材に火が通ったら、一度火を弱めます。
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[B]のオオバコと水を別の容器でよく混ぜ合わせ、水溶きオオバコを作ります。(ダマにならないように手早く!)
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フライパンの中身をかき混ぜながら、水溶きオオバコを少しずつ回し入れます。
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すぐに全体をよく混ぜ合わせ、中火にして1分ほど加熱し、とろみがついたら火を止めます。
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お皿にご飯(カリフラワーライスや低糖質米などがおすすめ!)を盛り、あんかけをかければ完成です!
美味しく作るポイント:
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オオバコはしっかり溶く! ダマ防止のため、加える直前にもう一度よく混ぜてくださいね。
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加えたら手早く混ぜる! オオバコはすぐに固まり始めるので、全体に均一に行き渡るように、加えたらすぐにかき混ぜるのが重要です。
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とろみは加熱で調整! 最初は少しゆるくても、加熱するととろみが増します。冷めるとさらに固まるので、「ちょっとゆるいかな?」くらいで火を止めるのがおすすめです。もしゆるすぎたら、様子を見ながら少し加熱時間を延ばしてください。
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オオバコの量はお好みで! とろみの強さの好みは人それぞれ。最初は小さじ1から試してみて、足りなければ少しずつ増やしてみてくださいね。
どうでしょう? オオバコを使えば、糖質をほとんど気にすることなく、本格的な中華あんかけが楽しめますよ! 片栗粉で作ったものと比べると、少しだけゼリーっぽいというか、独特の食感はありますが、慣れれば気にならない方が多いです。むしろ、食物繊維たっぷりなのが嬉しいですよね!これが糖質制限中でも食べられるなんて、最高じゃないですか? まさに「片栗粉の代わり」の代表格です!
おからパウダーでザクザク唐揚げ
次は、みんな大好き!「唐揚げ」のレシピです。衣に「おからパウダー」を使って、ザクザク食感が楽しい、罪悪感少なめの鶏唐揚げを作りましょう! 糖質制限中でも揚げ物が食べられるって、本当に嬉しいですよね!
材料(2人分):
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鶏もも肉 … 1枚(約250g)
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[下味用] 醤油 … 大さじ1.5
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[下味用] 酒(または糖質ゼロの料理酒) … 大さじ1
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[下味用] しょうが(すりおろし) … 小さじ1
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[下味用] にんにく(すりおろし) … 小さじ1/2
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おからパウダー(微粉タイプ推奨) … 大さじ4~5
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揚げ油 … 適量
作り方:
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鶏もも肉は余分な脂肪を取り除き、一口大に切ります。
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ボウルに鶏肉と[下味用]の調味料(醤油、酒、しょうが、にんにく)を入れてよく揉み込み、冷蔵庫で15分~30分ほど置きます。(時間があればもっと長くてもOK!)
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バットなどにおからパウダーを広げます。
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下味をつけた鶏肉の汁気を軽く切り、おからパウダーを全体にしっかりとまぶしつけます。つけたら、余分な粉を軽くはたき落とします。
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揚げ油を160℃~170℃の低めに熱します。(おからパウダーは焦げやすいので注意!)
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鶏肉を静かに入れ、時々返しながら、中に火が通るまでじっくりと揚げます。目安は5~7分程度です。
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衣がきつね色になり、中まで火が通ったら、網にあげてしっかりと油を切ります。
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お皿に盛り付けて完成です!お好みでレモンを添えても美味しいですよ。
美味しく作るポイント:
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おからパウダーは微粉タイプがおすすめ! 粒子が細かい方が、お肉に絡みやすく、なめらかな衣になります。なければ普通のタイプでもOKですが、よりザクザク感が強くなります。
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下味はしっかりめに! おからパウダー自体に味はないので、鶏肉にしっかり味をつけておくのが美味しくなる秘訣です。
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揚げ油の温度は低めでじっくり! 何度も言いますが、おからパウダーは焦げやすいです!高温で揚げると、中が生なのに外だけ焦げてしまう…なんてことに。低温でじっくり火を通しましょう。
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一度にたくさん揚げない! 一度にたくさん入れると油の温度が下がってしまうので、数回に分けて揚げるのがおすすめです。
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油切れをしっかりと! おからパウダーは少し油を吸いやすいので、揚げ終わったら網に乗せてしっかり油を切りましょう。
このおからパウダー唐揚げ、本当にザックザクで美味しいんですよ!片栗粉の唐揚げとはまた違った、香ばしくて食べ応えのある食感がクセになります。糖質制限中だけど、どうしても唐揚げが食べたい!という時の、頼れる「片栗粉の代わり」レシピです。ぜひお試しくださいね!
アーモンドプードルで香ばし衣
ちょっとおしゃれな揚げ物も試してみませんか? 次は「アーモンドプードル」を衣に使ったレシピです。白身魚のフライや、鶏むね肉のピカタ風などにぴったりですよ。今回は、淡白な鶏むね肉を使った、香ばしいソテー風のレシピをご紹介します。
材料(2人分):
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鶏むね肉 … 1枚(約250g)
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塩、こしょう … 少々
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卵 … 1個
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アーモンドプードル … 大さじ4
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粉チーズ(パルメザンチーズなど) … 大さじ1(お好みで)
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オリーブオイル(またはバター) … 大さじ1
作り方:
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鶏むね肉は厚さを均一にするように開き、食べやすい大きさに切るか、そのままの大きさで使います。(今回はソテー風なので、少し大きめでもOK)
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鶏肉の両面に塩、こしょうを振ります。
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卵をボウルに溶きほぐしておきます。
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別のバットなどに、アーモンドプードルと粉チーズ(お好みで)を入れて混ぜ合わせておきます。
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鶏肉に、まず溶き卵をつけ、次にアーモンドプードルと粉チーズを混ぜたものを全体にしっかりとまぶしつけます。
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フライパンにオリーブオイル(またはバター)を熱し、中火~弱火にします。(アーモンドプードルも焦げやすいので注意!)
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鶏肉を並べ入れ、片面がきつね色になるまで3~4分焼きます。
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裏返して、蓋をして弱火にし、さらに4~5分蒸し焼きにして中まで火を通します。
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蓋を取り、火が通っているか確認したら、お皿に盛り付けて完成です!ベビーリーフやトマトなどを添えると彩りもきれいですよ。
美味しく作るポイント:
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火加減は弱めでじっくり! アーモンドプードルも焦げ付きやすいので、弱めの火加減で、蓋をして蒸し焼きにするのがおすすめです。
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粉チーズを加えると風味アップ! アーモンドプードルだけでも美味しいですが、粉チーズを加えると塩気とコクがプラスされて、より美味しくなりますよ。
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バターで焼くとさらに香ばしく! オリーブオイルの代わりにバターで焼くと、よりリッチで香ばしい風味になります。
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白身魚でも美味しい! 鶏むね肉の代わりに、タラやカジキなどの白身魚で作っても絶品です!
アーモンドプードルの衣は、ナッツの香ばしさが口の中に広がって、本当におしゃれな味わいです。おからパウダーとはまた違った、サクッ、ホロッとした食感も楽しめますよ。糖質制限中のレパートリーがマンネリ化してきたな…と感じた時に、ぜひ試してほしい「片栗粉の代わり」活用レシピです!
代替品ごとの仕上がりの違い
ここまで、オオバコ、おからパウダー、アーモンドプードルを使ったレシピをご紹介してきました。それぞれの「片栗粉の代わり」で、仕上がりの食感や風味が違うのが面白いですよね!
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オオバコ(サイリウムハスク):
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とろみ: ゼリー状、少しねっとり。冷めると固まる傾向。
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風味: ほぼ無味無臭。
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向いている料理: あんかけ、スープ、シチュー、お好み焼きのつなぎ、わらび餅風デザートなど。
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おからパウダー:
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衣の食感: ザクザク、カリカリ。少しハードめ。
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風味: ほんのり大豆の風味。揚げると香ばしい。
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向いている料理: 唐揚げ、竜田揚げ、フライの衣、ハンバーグのつなぎなど。
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アーモンドプードル:
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衣の食感: サクサク、ホロホロ。少ししっとりめ。
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風味: ナッツの香ばしい風味。
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向いている料理: ピカタ、ソテー、白身魚のフライ、ムニエル風、お菓子作りなど。
このように、同じ「片栗粉の代わり」でも、それぞれ得意なことや仕上がりが異なります。作りたい料理や、目指したい食感に合わせて、最適な代替品を選ぶのがポイントですね!もちろん、これらをブレンドして使う、なんていう上級テクニックもありますよ。例えば、唐揚げの衣におからパウダーとアーモンドプードルを半々で使うと、ザクザク感と香ばしさの両方が楽しめたりします。
ぜひ、色々な「片栗粉の代わり」を試してみて、あなたのお気に入りの使い方を見つけてくださいね!糖質制限中でも、工夫次第で料理はもっともっと楽しくなりますよ!
6. 糖質制限中に最適な片栗粉の代わりはあなた次第!
各代替品の特徴おさらい
さて、ここまで様々な「片栗粉の代わり」になる食材たちを見てきましたね!最後に、それぞれの特徴をもう一度簡単におさらいして、選び方のポイントを整理しましょう。
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オオバコ(サイリウムハスク):
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主成分: 食物繊維(プランタゴ・オバタ種皮)
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糖質量: ほぼゼロ
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特徴: 少量で強いとろみ(ゼリー状)、無味無臭、食物繊維豊富
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注意点: ダマになりやすい、独特の食感、摂りすぎ注意(お腹の張りなど)
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主な用途: あんかけ、スープ、ソース、つなぎ、デザート
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おからパウダー:
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主成分: 大豆(おから)
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糖質量: 低い(100gあたり5~10g程度)
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特徴: 食物繊維・たんぱく質豊富、揚げ衣にするとザクザク食感
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注意点: 焦げ付きやすい、油を吸いやすい、微粉タイプが使いやすい
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主な用途: 揚げ物の衣、ハンバーグのつなぎ、パン・お菓子作り
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アーモンドプードル:
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主成分: アーモンド
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糖質量: 低い(100gあたり10g前後)
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特徴: ナッツの香ばしい風味、揚げ衣にするとサクサク・ホロホロ食感
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注意点: 焦げ付きやすい、価格がやや高め
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主な用途: 揚げ物・ソテーの衣、お菓子作り
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キサンタンガム:
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主成分: 微生物発酵による多糖類
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糖質量: ほぼゼロ(使用量が微量なため)
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特徴: 極少量で非常に強いとろみ(粘性)、冷めても安定
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注意点: ダマになりやすい(少量で溶く必要あり)、独特の粘り、入手性が限られる
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主な用途: ソース、ドレッシング、スープ、パン・お菓子の食感改良
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グルコマンナン:
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主成分: こんにゃく芋の食物繊維
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糖質量: ほぼゼロ
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特徴: プルンとしたゼリー状の固まり方、保水性が高い
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注意点: ダマになりやすい、冷えると固まる性質が強い、こんにゃく臭の可能性
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主な用途: デザート(ゼリー、プリン)、かさ増し
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寒天パウダー:
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主成分: 海藻(テングサなど)の食物繊維
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糖質量: ほぼゼロ
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特徴: 加熱して溶かし冷やすと固まる(凝固力)、常温で固まる
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注意点: 加熱が必要、片栗粉のようなとろみとは違う食感
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主な用途: ゼリー、ようかん、テリーヌ、料理の形状維持
こうして見ると、一口に「片栗粉の代わり」と言っても、本当に色々な選択肢があることがわかりますね!それぞれの個性を理解することが、上手に使いこなすための第一歩です。
料理に合わせた選び方のポイント
では、具体的にどんな料理にどの「片栗粉の代わり」を選べば良いのでしょうか?選び方のポイントをいくつかご紹介しますね。
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「とろみ」をつけたいなら?
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中華あんかけ、和風あんかけ、シチューなど: オオバコ(サイリウムハスク)が第一候補!少量でしっかりとしたとろみがつき、味を邪魔しません。ただし、独特の食感が苦手な場合は、キサンタンガムをほんの少量試してみるのも手です(ただしダマに注意!)。
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スープやソースを少しだけ濃厚にしたい: キサンタンガムが便利。ごく少量で効果があり、冷めても安定しています。
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冷たいデザートや冷製スープに: グルコマンナンや寒天パウダーが向いています。プルンとした食感や、しっかり固まる性質を活かせます。
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「揚げ物の衣」として使いたいなら?
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ザクザク食感の唐揚げや竜田揚げ風に: おからパウダーがおすすめです。香ばしく、食べ応えのある仕上がりになります。
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サクサク・ホロホロ食感、香ばしい風味をプラスしたい(ピカタ、ムニエル風など): アーモンドプードルが良いでしょう。おしゃれな洋風の仕上がりになります。
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ブレンドもアリ!: おからパウダーとアーモンドプードルを混ぜたり、ココナッツフラワーを少し加えたりして、好みの食感や風味を追求するのも楽しいですよ!
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「つなぎ」として使いたいなら?
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ハンバーグ、ミートボールなど: おからパウダーが定番。食物繊維も摂れて一石二鳥です。
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お好み焼き、チヂミなど: オオバコ(サイリウムハスク)が少量でまとまりやすく、おすすめです。
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重視するポイントは?
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とにかく糖質を抑えたい!: オオバコ、キサンタンガム、グルコマンナン、寒天パウダーは糖質ほぼゼロなので安心です。
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食物繊維を摂りたい!: オオバコ、おからパウダー、グルコマンナン、寒天パウダーは食物繊維が豊富です。
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手軽さ・入手しやすさ: おからパウダーや寒天パウダーはスーパーでも手に入りやすいです。オオバコも健康食品コーナーなどで見かけることが増えました。キサンタンガムやグルコマンナンはネット通販などが確実です。
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風味: アーモンドプードルは香ばしいナッツの風味、ココナッツフラワーは甘い香りが特徴です。料理に合わせて選びましょう。
このように、作りたい料理の種類、求める食感や風味、そして重視するポイント(糖質量、食物繊維、手軽さなど)を考えながら選ぶと、あなたにぴったりの「片栗粉の代わり」が見つかるはずです!
使う上での大切な注意点
最後に、これらの「片栗粉の代わり」を使う上で、共通して知っておいてほしい大切な注意点をいくつかお伝えしますね。
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少量から試す: 特にオオバコやキサンタンガム、グルコマンナンなどは、少量で効果を発揮します。レシピの分量はあくまで目安とし、最初は少なめから試して、様子を見ながら調整するようにしましょう。入れすぎると、食感が悪くなったり、料理が台無しになったりすることもあります。
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ダマに注意!: オオバコ、キサンタンガム、グルコマンナンなどは、水分を加えるとすぐにダマになりやすい性質があります。水で溶く際は手早くしっかり混ぜる、他の粉類と混ぜてから使う、少量ずつ加えるなどの工夫をしましょう。
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食物繊維の摂りすぎに注意: オオバコ、おからパウダー、グルコマンナン、寒天などは食物繊維が非常に豊富です。体に良いものですが、一度に大量に摂取したり、水分補給が不十分だったりすると、お腹が張ったり、便秘や下痢になったりすることがあります。自分の体調を見ながら、適量を心がけ、必ず十分な水分と一緒に摂るようにしましょう。特に、初めて使う場合は少量から試して、体の反応を確認してくださいね。
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焦げ付きに注意(衣の場合): おからパウダーやアーモンドプードルなどを揚げ物の衣に使う場合は、糖質が少ない分、焦げ付きやすい傾向があります。揚げ油の温度は低めに設定し、じっくり火を通すようにしましょう。
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アレルギーに注意: アーモンドプードルは大豆アレルギー、おからパウダーや大豆粉は大豆アレルギーの方は使用できません。原材料をよく確認し、アレルギーのある方は注意してください。
これらの点に気をつければ、糖質制限中でも安全に、そして美味しく「片栗粉の代わり」を活用することができますよ!
糖質制限をもっと楽しく!
ここまで、糖質制限中の悩みの種となりがちな「とろみ」や「衣」の問題を解決してくれる、様々な「片栗粉の代わり」について、詳しく見てきました。いかがでしたか?
「糖質制限中だから、あれもこれも我慢…」と思っていた方も、「これなら私にもできそう!」「こんな便利なものがあったんだ!」と思っていただけたら、すごく嬉しいです!
片栗粉が使えなくても、オオバコやキサンタンガムがあれば美味しいあんかけが作れるし、おからパウダーやアーモンドプードルがあれば、カリカリ・サクサクの揚げ物だって楽しめます。グルコマンナンや寒天を使えば、ヘルシーなデザートのレパートリーも広がりますよね。
大切なのは、それぞれの食材の特性を理解して、上手に使い分けること。そして、何よりも「楽しむ」ことです!糖質制限は、決して「我慢大会」ではありません。工夫次第で、美味しくて満足感のある食事を続けることは十分に可能です。
この記事でご紹介した「片栗粉の代わり」たちが、あなたの糖質制限ライフをより豊かに、そしてもっと美味しく、楽しいものにするための一助となれば、私にとってこれ以上の喜びはありません。
ぜひ、色々な代替品を試してみて、あなただけのお気に入りの使い方や、オリジナルレシピを見つけてみてくださいね!応援しています!

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。