アーモンド
【完全ガイド】アーモンドの飲み物の種類・効果・選び方のすべて
2025.05.22
「アーモンドの飲み物」と聞いて、アーモンドミルクだけを思い浮かべていませんか?実は、その魅力はミルクだけにとどまりません。香ばしいアーモンドは、スムージーやラテ、さらには意外な食材と組み合わせたホットドリンクまで、実に様々な表情を見せてくれるのです。
この記事では、定番からアッと驚くアレンジまで、世界中で楽しまれているアーモンドを使った飲み物を網羅的にご紹介。あなたの知らないアーモンドの世界が、きっとここから広がります。
1. スペインの夏の風物詩!ひんやり優しいアーモンドの飲み物「オルチャータ」
アーモンドの飲み物と聞くと、まず何を思い浮かべますか?おそらく多くの方が「アーモンドミルク」と答えるかもしれませんね。でも実は、世界にはもっとたくさんの美味しくて個性的なアーモンドの飲み物が存在するんですよ。今回は、いつものアーモンドミルクから一歩踏み出して、あなたの知らない魅惑的なアーモンドの飲み物の世界へとご案内します!
まず最初にご紹介したいのが、スペインの太陽をたっぷり浴びて生まれた、ひんやりと優しい甘さのアーモンドの飲み物、「オルチャータ」です。特にバレンシア地方では夏の風物詩として、老若男女問わず多くの人々に愛されている国民的な飲み物なんですよ。
オルチャータってどんな飲み物?
オルチャータ(Horchata)は、水と砂糖、そして植物の種子や塊茎、ナッツなどを原料にして作られる、乳白色の甘い飲み物の総称です。実は、その起源は古代エジプトにまで遡るとも言われているほど歴史のある飲み物なんです。
スペインで最も伝統的で有名なオルチャータは、「チュファ(Chufa)」というカヤツリグサの地下茎(小さな塊)から作られる「オルチャータ・デ・チュファ」です。バレンシア地方の特産品であるこのチュファを使ったオルチャータは、独特の香ばしさとさっぱりとした甘みが特徴で、現地には「オルチャテリア」と呼ばれる専門店がたくさんあるんですよ。
しかし、このチュファはスペイン以外ではなかなか手に入りにくい食材。そこで、スペインの他の地域やラテンアメリカ諸国で広く親しまれているのが、私たちの主役である「アーモンド」を使ったオルチャータ、「オルチャータ・デ・アルメンドラ(Horchata de Almendra)」なんです。アーモンドを使うことで、チュファにも負けない、むしろよりクリーミーで豊かな風味の飲み物が生まれます。このアーモンドの飲み物は、乳製品を一切使っていないのに、まるでミルクが入っているかのような、なめらかで優しい口当たりが魅力。アーモンド由来の自然な甘みと香ばしさが口いっぱいに広がり、一度飲んだら忘れられない美味しさですよ。
ひんやり癒される、スペイン流の楽しみ方
スペイン、特にバレンシアの暑い夏には、このオルチャータが欠かせません。人々はカフェのテラスやオルチャテリアで、キンキンに冷えたオルチャータを片手におしゃべりを楽しむのが定番の光景です。注文すると、氷で冷やされたグラスになみなみと注がれた乳白色のアーモンドの飲み物が出てきます。
本場スペイン流の楽しみ方は、シナモンスティックが添えられていたり、上からシナモンパウダーが振りかけられていたりします。アーモンドの甘い香りにシナモンのスパイシーなアクセントが加わって、これがもう本当に絶妙な組み合わせなんです!さらに、「ファルトン(Fartón)」と呼ばれる、細長くてふわふわした甘いパンをオルチャータに浸して食べるのが、地元っ子に愛される最もポピュラーなスタイル。ひんやりしたアーモンドの飲み物が染み込んだファルトンは、格別の美味しさですよ。
このオルチャータというアーモンドの飲み物は、ただ美味しいだけでなく、栄養価が高いのも嬉しいポイントです。アーモンドはご存知の通り、美容と健康に良いとされるビタミンEや、良質な脂質であるオレイン酸、食物繊維などを豊富に含んでいます。夏の暑さで食欲がない時でも、このアーモンドの飲み物なら、ひんやりと美味しく栄養補給ができますね。
おうちで挑戦!簡単アーモンドオルチャータの作り方
「そんなに美味しいなら、ぜひ飲んでみたい!」と思ったあなたに朗報です。この美味しいアーモンドの飲み物は、実はおうちでも意外と簡単に作ることができるんですよ。特別な材料はほとんどいりません。美味しいアーモンドさえあれば大丈夫です!
材料(作りやすい分量)
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生アーモンド:150g
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水:800ml
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砂糖:50g〜80g(お好みで調整してください)
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シナモンスティック:1本(またはシナモンパウダー少々)
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レモンの皮:少々(風味付けなので、なくてもOK)
作り方のステップ
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アーモンドを浸水させる
まずは、生アーモンドをたっぷりの水に浸します。最低でも8時間、できれば一晩冷蔵庫でゆっくりと浸水させてください。こうすることでアーモンドが柔らかくなり、撹拌しやすくなるだけでなく、アーモンドに含まれる酵素抑制物質が取り除かれて、栄養の吸収も良くなると言われています。 -
アーモンドの皮をむく(お好みで)
浸水させたアーモンドは、指でつまむと簡単に皮がツルンと剥けます。皮を剥くことで、より白く、雑味のないクリーミーな仕上がりになりますよ。少し手間はかかりますが、このひと手間で美味しさがぐっとアップするのでおすすめです。もちろん、皮付きのままでも香ばしい風味のアー_モンドの飲み物になるので、お好みでどうぞ! -
ミキサーで撹拌する
皮を剥いたアーモンドと、分量の水(800ml)、砂糖、そして風味付けのシナモンスティック、レモンの皮をミキサーに入れます。あとは、アーモンドが完全になめらかになるまで、2〜3分ほどしっかりと撹拌します。ミキサーの性能にもよりますが、ここでしっかり撹拌することが、口当たりの良いアーモンドの飲み物を作るための最大のポイントです。 -
濾して冷やす
ミキサーにかけた液体を、目の細かい布巾やナッツミルクバッグ、なければ清潔なガーゼを重ねたザルなどで濾します。スプーンの背などで押し付けながら、最後の一滴までアーモンドの液体を絞り切ってください。この液体が、あなたの手作りオルチャータです!あとは、冷蔵庫でキンキンに冷えるまで、最低でも2〜3時間冷やしましょう。
飲む直前にグラスに注ぎ、お好みでシナモンパウダーを振りかければ完成です!自分で作ったアーモンドの飲み物の味は、きっと格別ですよ。砂糖の量を変えたり、バニラエッセンスを少し加えてみたりと、自分だけのオリジナルレシピを見つけるのも楽しいですね。この夏はぜひ、スペインの風を感じるアーモンドの飲み物「オルチャータ」で、美味しく涼んでみてはいかがでしょうか。
2. アーモンドの香りに酔いしれる大人の飲み物。魅惑のリキュール「アマレット」
次にご紹介するのは、イタリア生まれの少し大人なアーモンドの飲み物、「アマレット」です。甘くて香ばしい、あの独特な香りは一度嗅いだら忘れられない魅力がありますよね。アーモンドのお菓子やデザートによく使われるリキュールですが、実はその正体や歴史を深く知ると、もっとアマレットの虜になってしまうかもしれませんよ。今回は、この魅惑のリキュール「アマレット」の秘密に、マニアックに迫ってみたいと思います!
アマレットはアーモンドじゃない?香りの正体
「アマレット(Amaretto)」はイタリア語で「少し苦いもの」という意味。その名の通り、甘さの中にほのかな苦味を感じるのが特徴のリキュールです。そして、その最大の特徴は何と言っても、あの芳醇な「アーモンド」の香りですよね。だから当然、アマレットはアーモンドから作られているんだろうと思っていませんか?実は、多くのアマレットの主原料はアーモンドではなく、「杏仁(きょうにん)」、つまり杏(あんず)の種の中にある「仁(じん)」なんです。
「え、じゃあなんでアーモンドの香りがするの?」と不思議に思いますよね。その秘密は、「ベンズアルデヒド」という香り成分にあります。このベンズアルデヒドこそが、私たちが「アーモンドの香り」として認識している香りの正体。そして、この成分はアーモンドだけでなく、杏仁や桃、梅、さくらんぼといったバラ科の植物の種子にも共通して含まれているんです。特に杏仁にはこのベンズアルデヒドが豊富に含まれているため、アマレットはまるでアーモンドから作られたかのような、濃厚で甘い香りを放つのです。まさに、香りのマジックですよね。
もちろん、製品によっては香り付けや風味の調整のために、本物のアーモンド抽出物が加えられている場合もあります。しかし、その骨格となる特徴的な香りは、杏の種子である杏仁から生まれている、という事実は、アマレットをより深く楽しむための面白い豆知識ではないでしょうか。このアーモンドの飲み物は、そんな意外な原料から作られているのです。
愛の伝説から生まれたリキュール
アマレットの誕生には、とてもロマンチックな伝説が残されているんですよ。その舞台は、16世紀のイタリア・ルネサンス期。ミラノ近郊のサローノという町にあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会での出来事です。
当時、レオナルド・ダ・ヴィンチの弟子であった画家のベルナルディーノ・ルイーニが、この教会で聖母マリアのフレスコ画を描くことになりました。彼はモデルとして、宿屋を営む若く美しい未亡人を選びます。制作を進めるうちに二人は恋に落ち、素晴らしいフレスコ画が完成しました。彼女は、ルイーニへの感謝と愛のしるしとして、何か特別な贈り物をしたいと考えます。そこで、彼女が自家製のブランデーに庭で採れた杏の核(杏仁)を浸して作った、甘く香り高いお酒を贈ったのです。これが、アマレットの始まりだと言われています。
この伝説を今に伝えているのが、世界で最も有名なアマレットのブランドである「ディサローノ」です。あの特徴的な四角いボトルとキャップは、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。ディサローノ社は、この1525年の物語を「世界で初めてのアマレット」として大切に語り継いでいます。愛から生まれたこのアーモンド風味のリキュール。そんな物語を思い浮かべながら飲む一杯は、また格別な味わいになるはずです。
おうちで楽しむアマレットカクテル
アマレットは、アルコール度数が25度前後とリキュールの中では比較的高めですが、その甘さと香りの良さから、カクテルのベースとして非常に人気があります。おうちでも簡単に作れる美味しい飲み方がたくさんあるので、ぜひ試してみてくださいね。
h4 アマレットジンジャー
アマレットの最も手軽で人気の飲み方が、この「アマレットジンジャー」です。作り方はとっても簡単。氷を入れたグラスにアマレットを30ml〜45mlほど注ぎ、あとはジンジャーエールで満たして軽く混ぜるだけ。アマレットの甘い香りとジンジャーエールのピリッとした刺激が絶妙にマッチして、爽やかで飲みやすいカクテルになります。お好みでレモンやくし形にカットしたオレンジを飾ると、さらに本格的な味わいになりますよ。食前酒としても、リラックスタイムのアーモンドの飲み物としてもぴったりです。
h4 アマレットミルク
「寝る前に少し甘いものが飲みたいな」という時にぴったりなのが、この「アマレットミルク」です。温めた牛乳に、アマレットをティースプーン1〜2杯加えるだけ。牛乳の優しい甘さとアマレットのアーモンドの香りが溶け合って、心も体もほっと温まる、まるでデザートのような飲み物になります。もちろん、冷たい牛乳で作っても美味しいですよ。アイスで作る場合は、少し多めにアマレットを入れても良いかもしれません。シナモンパウダーを少し振りかけるのもおすすめです。
h4 ゴッドファーザー
もう少し本格的なカクテルに挑戦したいなら、「ゴッドファーザー」はいかがでしょうか。その名の通り、映画『ゴッドファーザー』から名付けられたとされる、渋くてダンディなカクテルです。氷を入れたロックグラスに、アマレットとスコッチウイスキーを1:2の割合(例えばアマレット15ml、スコッチ30ml)で注ぎ、軽くステア(混ぜる)するだけで完成。ウイスキーの重厚な味わいの中に、アマレットの甘く華やかなアーモンドの香りがふわりと広がります。ウイスキー好きにはたまらない、大人のためのアーモンドの飲み物と言えるでしょう。
このように、アマレットは様々な飲み物と組み合わせることで、その魅力を無限に広げることができる素晴らしいリキュールです。アーモンドの香りに包まれる、少し贅沢な大人の時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
3. インド式スパイスミルク!心も体も温まるアーモンド飲み物「バダムミルク」
さて、ヨーロッパの爽やかな飲み物、大人なリキュールと旅してきましたが、次にご紹介するのは、がらりと雰囲気を変えてアジア大陸へ!インドで古くから愛されている、心も体も温まるアーモンドの飲み物「バダムミルク」です。エキゾチックなスパイスの香りとアーモンドの優しい甘さが融合した、一度飲んだらクセになること間違いなしの、魅惑的な飲み物なんですよ。
「バダムミルク」とはインドの知恵の結晶
「バダム(Badam)」とは、ヒンディー語で「アーモンド」のこと。つまり「バダムミルク」は、その名の通り「アーモンドミルク」なのですが、私たちが普段スーパーで目にするような、プレーンなアーモンドミルクとは全くの別物です。インドのバダムミルクは、温かい牛乳をベースに、細かく砕いたアーモンド、そしてカルダモンやサフランといった芳しいスパイス、さらに砂糖を加えて作られる、甘くてリッチなホットドリンクなのです。
インドでは、このバダムミルクは非常にポピュラーな飲み物で、様々なシーンで楽しまれています。例えば、ディワリ(光のフェスティバル)やホーリー(色のフェスティバル)といった大きなお祭りの日や、結婚式などのお祝いの席では、お客様をもてなすための特別な飲み物として振る舞われます。また、寝る前に飲むとリラックスでき、良い眠りをもたらしてくれると信じられているため、ナイトキャップとしても親しまれています。まさに、インドの人々の生活に深く根付いた、ソウルドリンクと言えるでしょう。このアーモンドの飲み物には、インドの文化と知恵がぎゅっと詰まっているのです。
アーユルヴェーダとアーモンドの力
インドの伝統医学である「アーユルヴェーダ」においても、アーモンドと牛乳の組み合わせは非常に重要視されています。アーユルヴェーダでは、アーモンドは「オージャス(Ojas)」、つまり生命エネルギーを高める最高の食材の一つと考えられているんですよ。オージャスは、私たちの活力や免疫力、精神的な安定を司るエネルギー。アーモンドには、このオージャスを補給し、心と体を滋養する力があるとされています。
特に、一晩水に浸して皮を剥いたアーモンドは、消化しやすく、その栄養素を最大限に体内に取り込むことができると言われています。バダムミルクを作る際にも、このひと手間を加えることが多いのは、アーユルヴェーダの教えに基づいているのかもしれませんね。
さらに、アーモンドの栄養価について、現代科学の視点からも見てみましょう。2017年にロンドン大学キングス・カレッジの研究者たちが行った研究では、アーモンドを日常的に摂取することで、腸内の善玉菌である酪酸菌のレベルが向上する可能性が示唆されました。腸内環境が整うことは、全身の健康に繋がりますから、これは嬉しい報告ですよね。また、アメリカのペンシルベニア州立大学の研究では、毎日約42gのアーモンドを食べることで、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が減少し、心血管疾患のリスクを低減する効果が期待できると報告されています。こうした研究結果を知ると、古くからインドでアーモンドの飲み物が健康のために飲まれてきたことにも、深く納得できますね。
スパイスが織りなす魅惑のハーモニー
バダムミルクのもう一つの主役は、何と言っても「スパイス」です。特に欠かせないのが、「スパイスの女王」とも呼ばれるカルダモンと、高貴な香りと美しい黄金色をもたらすサフランです。
カルダモンは、清涼感のある甘く爽やかな香りが特徴で、消化を助ける働きがあると言われています。牛乳を使った飲み物に加えることで、胃もたれを防ぎ、後味をすっきりとさせてくれます。一方のサフランは、その独特で華やかな香りに加え、古くから気分を明るくし、リラックスさせる効果があるとされてきました。バダムミルクの美しい黄色は、このサフランによるもの。ほんの少し加えるだけで、飲み物全体をラグジュアリーな雰囲気に格上げしてくれます。
家庭によっては、これに加えてナツメグやシナモン、ローズウォーターなどを加えることもあります。ナツメグは体を温める効果が、シナモンは血糖値の上昇を穏やかにする効果が期待できます。それぞれのスパイスが持つ効能と香りが、アーモンドと牛乳の優しい味わいと一体となって、複雑で奥深い、まさに五感を満たす一杯のアーモンドの飲み物が完成するのです。
おうちで本格派!バダムミルクの作り方
エキゾチックなバダムミルクも、実はスパイスさえ揃えればおうちで簡単に作れます。寒い日の夜や、ちょっと疲れた時に、ぜひこの優しい甘さのアーモンドの飲み物で癒されてみてください。
材料(2人分)
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牛乳:400ml
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生アーモンド:30g(大さじ2杯程度)
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砂糖:大さじ2〜3杯(お好みで)
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カルダモンパウダー:小さじ1/4
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サフラン:ひとつまみ
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(お好みで)ピスタチオやアーモンドスライス:飾り用
作り方のステップ
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アーモンドの準備
アーモンドは、熱湯に10分ほど浸してから皮を剥きます。もしくは、一晩水に浸しておいてもOKです。皮を剥いたアーモンドを、ミキサーやフードプロセッサーで、少し粒が残るくらいの粗めのペースト状にします。大さじ1杯ほどの牛乳を加えて撹拌すると、より滑らかになりますよ。 -
牛乳を温める
鍋に牛乳と砂糖を入れて、中火にかけます。沸騰させないように、ゆっくりと温めてください。 -
スパイスとアーモンドを加える
牛乳が温まったら、サフランとカルダモンパウダーを加えます。サフランの美しい色が牛乳に溶け出してきたら、先ほど作ったアーモンドのペーストを加えます。 -
煮詰める
弱火にして、時々かき混ぜながら5〜7分ほど、少しとろみがつくまで煮詰めます。アーモンドの香りとスパイスの香りがキッチンいっぱいに広がって、幸せな気分になりますよ。 -
仕上げ
カップに注ぎ、お好みで刻んだピスタチオやアーモンドスライスをトッピングすれば完成です!
温かいうちにゆっくりと味わうのが、バダムミルクの醍醐味。アーモンドのつぶつぶとした食感も楽しく、飲みごたえも十分です。この一杯のアーモンドの飲み物が、あなたをインドの魅惑的な世界へと誘ってくれることでしょう。
4. 和と洋のコラボ飲み物!濃厚なのに栄養満点「アーモンド甘酒」
これまで世界で愛されるアーモンドの飲み物をご紹介してきましたが、最後は私たちの国、日本から新しいアーモンドの飲み物の可能性をご提案したいと思います!それは、日本の伝統的な発酵飲料「甘酒」と、ヘルシー志向の方々に大人気の「アーモンドミルク」を組み合わせた、その名も「アーモンド甘酒」です。
「え、甘酒とアーモンド?それって合うの?」と思うかもしれませんね。でも、これが驚くほど相性抜群で、美味しくて、さらに美容と健康にも嬉しい、まさに一石二鳥ならぬ一石三鳥のスーパーな飲み物なんですよ!今回は、この和と洋の意外なコラボレーションが生み出す、新しいアーモンドの飲み物の魅力に迫ります。
「飲む点滴」と「天然のサプリメント」の出会い
アーモンド甘酒の魅力を語る上で、まずはそれぞれの素材の素晴らしさについておさらいしておきましょう。
まず、「甘酒」。日本の伝統的な甘酒には、米と米麹から作られる「米麹甘酒」と、酒粕を溶いて砂糖を加えた「酒粕甘酒」の2種類がありますが、ここで注目したいのは「米麹甘酒」です。米麹甘酒は、アルコール分を一切含まず、お米のデンプンが麹菌の働きによってブドウ糖に分解されることで、自然で優しい甘みが生まれます。このブドウ糖は、体内で素早くエネルギーに変換されるため、疲労回復に即効性があると言われています。さらに、ビタミンB群、必須アミノ酸、オリゴ糖などが豊富に含まれていることから、江戸時代には夏バテ防止の栄養ドリンクとして庶民に親しまれていました。まさに「飲む点滴」という異名は伊達ではありません。
一方の「アーモンドミルク」。こちらは、水に浸したアーモンドをミキサーにかけて濾した、植物性のミルクです。牛乳と比べて低カロリー・低糖質でありながら、美容ビタミンとして知られる「ビタミンE」が非常に豊富です。ビタミンEには強力な抗酸化作用があり、細胞の酸化を防いでくれるため、エイジングケアに気を使っている方にはぜひ摂っていただきたい栄養素。また、悪玉コレステロールを減らす働きが期待されるオレイン酸や、腸内環境を整える食物繊維も含まれており、「天然のサプリメント」とも言える飲み物です。
この「飲む点滴」と「天然のサプリメント」が出会うことで、どんな素晴らしいアーモンドの飲み物が誕生するのでしょうか?
美味しさと健康効果の相乗効果
アーモンド甘酒の最大の魅力は、美味しさと健康効果の両方で素晴らしい相乗効果が生まれる点です。
まず味わいの面。米麹甘酒の自然で奥深い甘みと、アーモンドミルクの香ばしくてクリーミーな風味が、驚くほど見事に調和します。甘酒独特の風味が少し苦手…という方でも、アーモンドミルクが加わることで、口当たりがまろやかになり、洋風のデザートドリンクのような感覚でとても飲みやすくなるんです。逆に、普段飲んでいるアーモンドミルクが少し物足りないと感じる方は、甘酒のコクと甘みが加わることで、満足感のあるリッチな味わいの飲み物に変化します。
そして健康・美容面での相乗効果も計り知れません。
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美肌効果のダブルパンチ: 甘酒に含まれるビタミンB群は肌のターンオーバーを助け、アーモンドミルクのビタミンEは抗酸化作用で肌の老化を防ぎます。まさに、内側から輝く肌を目指すための最強タッグと言えるでしょう。
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腸活サポート: 甘酒のオリゴ糖と食物繊維は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える手助けをしてくれます。そこにアーモンドミルクの食物繊維も加わることで、さらに効果的な腸活が期待できる飲み物になります。
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エネルギーチャージ&血糖値コントロール: 甘酒のブドウ糖が素早くエネルギーを補給してくれる一方で、アーモンドミルクに含まれる良質な脂質や食物繊維は、血糖値の急激な上昇を穏やかにしてくれる働きが期待できます。そのため、朝食代わりの一杯としても、非常にバランスの取れたアーモンドの飲み物なのです。
カリフォルニア大学の研究でも、アーモンドが健康な人のコレステロール値の維持に役立つ可能性が示されています。伝統的な健康飲料である甘酒と、科学的にもその効果が証明されつつあるアーモンドを組み合わせることは、非常に理にかなった選択だと言えますね。
おうちで1分!超簡単アーモンド甘酒レシピ
この夢のようなアーモンドの飲み物「アーモンド甘酒」は、市販の材料を使えば、あっという間に作れてしまいます。忙しい朝でも、手軽に栄養満点のドリンクが楽しめますよ。
材料(1人分)
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米麹甘酒(ストレートタイプ):150ml
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アーモンドミルク(無糖タイプ):100ml
作り方のステップ
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混ぜるだけ! グラスに米麹甘酒とアーモンドミルクを注ぎ、よくかき混ぜたら完成です!
本当にこれだけなんです。簡単すぎますよね!冷たいままでも美味しいですが、耐熱カップに入れて電子レンジで1分ほど温めれば、体の芯から温まるホットアーモンド甘酒が楽しめます。甘酒とアーモンドミルクの割合は、お好みで調整してください。甘めが好きなら甘酒を多めに、さっぱりと飲みたいならアーモンドミルクを多めにするのがおすすめです。
h4 もっと美味しく!ちょい足しアレンジ
シンプルなアーモンド甘酒に慣れてきたら、ぜひ「ちょい足し」アレンジにも挑戦してみてください。このアーモンドの飲み物の可能性が、さらにぐっと広がりますよ。
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すりおろし生姜: 定番ですが、やはり最高の組み合わせです。ピリッとした生姜の刺激が味のアクセントになるだけでなく、体を温める効果もアップします。特に寒い日や、風邪のひきはじめにおすすめです。
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きな粉: きな粉を加えると、香ばしさが倍増し、さらにタンパク質も補給できます。和の風味が強まり、満足感もアップするので、小腹が空いた時のおやつ代わりの飲み物としても優秀です。
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ココアパウダー(無糖): アーモンドとココアの相性は言わずもがな。甘酒の甘みがあるので、無糖のココアパウダーで十分美味しくいただけます。ポリフェノールも摂取できて、まるで飲むチョコレートデザートのようになりますよ。
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フルーツと一緒にミキサーへ: バナナや冷凍ベリーなど、お好みのフルーツと一緒にミキサーにかければ、栄養満点のスムージーに早変わり。忙しい朝の朝食代わりにもぴったりのアーモンドの飲み物になります。
日本の伝統と世界の健康トレンドが融合して生まれた「アーモンド甘酒」。この新しいアーモンドの飲み物を、ぜひあなたのライフスタイルに取り入れて、美味しく楽しく、健康とキレイを手に入れてみてはいかがでしょうか。
5. まとめ:気分に合わせて楽しもう!あなたの知らないアーモンドの飲み物の世界
今回は、いつものアーモンドミルクとは一味違う、世界で愛される少しマニアックな4つのアーモンドの飲み物をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?アーモンドという一つの食材から、これほどまでに多様で個性豊かな飲み物が生まれているなんて、本当に面白いですよね!
最後に、それぞれのアーモンドの飲み物の魅力をもう一度おさらいしてみましょう。
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スペインの「オルチャータ」: 暑い夏、すっきりとリフレッシュしたい時にぴったりの、ひんやり優しい甘さのアーモンドの飲み物。乳製品不使用とは思えないクリーミーさで、シナモンを振りかけて本場の気分を味わうのも素敵です。
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イタリアの「アマレット」: 杏仁由来の甘く芳醇な香りに酔いしれる、大人のためのアーモンド風味リキュール。ジンジャーエールで割って爽やかに、ミルクと混ぜてデザート感覚で、またはウイスキーと合わせてダンディにと、様々な表情を楽しめるのが魅力です。
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インドの「バダムミルク」: カルダモンやサフランが香る、エキゾチックでスパイシーなホットミルク。心も体も温めたい寒い日の夜や、リラックスしたい時に最適な、癒やしのアーモンドの飲み物です。
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日本の「アーモンド甘酒」: 「飲む点滴」甘酒と「天然のサプリメント」アーモンドミルクの、いいとこ取りをした栄養満点のアーモンドの飲み物。美容と健康を美味しくサポートしてくれる、私たちの新しい定番になるかもしれませんね。
このように、アーモンドを使った飲み物は、国や文化によって全く異なる姿を見せてくれます。爽やかな冷たい飲み物から、体を温めるホットドリンク、そして大人の時間を彩るリキュールまで、その日の気分やシーンに合わせて選べるのが、アーモンドという食材の懐の深さであり、最大の楽しみ方だと思います。
普段、何気なく飲んでいるアーモンドミルクも、もちろん美味しくて素晴らしい飲み物です。でも、もしあなたがアーモンド好きなら、ぜひ今回ご紹介したような、新しいアーモンドの飲み物の世界に一歩足を踏み出してみてください。手作りしてみるのも良し、もしレストランやバーで見かけたら、ぜひ挑戦してみてくださいね。
きっと、あなたのリラックスタイムや、おうちでの時間がもっと豊かで楽しいものになるはずです。さあ、あなたは次にどのアーモンドの飲み物を試してみたいですか?

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。