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アーモンドの食物繊維量は?驚きの効果を専門家が解説!

2025.03.22
アーモンドの食物繊維量は?驚きの効果を専門家が解説!

毎日のおやつや間食にアーモンドを取り入れている方も多いのではないでしょうか? 美味しいだけでなく、実はアーモンドには現代人に不足しがちな「食物繊維」がたっぷり! 

この記事を読めば、アーモンドが持つ食物繊維パワーの秘密や、健康・美容への嬉しい効果、そして1日にどれくらい食べるのが効果的なのかが分かります。手軽なアーモンドで、もっと健康的でスッキリとした毎日を目指しませんか?

1. あなたの知らないアーモンド!? 実は食物繊維のすごいヤツ!

こんにちは!最近、スーパーやコンビニでもよく見かけるアーモンド。カリッとした食感と香ばしい風味で、ついつい手が伸びちゃいますよね。実は、その美味しさだけじゃなく、アーモンドには素晴らしい栄養、特に「食物繊維」がたっぷり含まれているんです!この記事を読めば、アーモンドと食物繊維の関係について、ちょっと詳しくなれちゃいますよ。「食物繊維って健康に良いって聞くけど、アーモンドには具体的にどれくらい入ってるの?」そんなあなたの疑問に、しっかりお答えしていきます!アーモンドの隠れた食物繊維パワーを一緒に見ていきましょう!

2. 驚きの含有量!アーモンドの食物繊維パワーを数値でチェック

さて、早速ですが、アーモンドにどれくらいの食物繊維が含まれているのか、具体的な数字で見ていきましょう!この数字を知れば、きっと驚くはずです。

アーモンド100gあたりの食物繊維量

日本食品標準成分表2020年版(八訂)によると、乾燥(いり)アーモンド100gあたりに含まれる食物繊維の総量は、なんと11.0g! これは、他の食品と比べてもかなり豊富な量なんです。例えば、食物繊維が多いとされるごぼう(ゆで)でも100gあたり6.1g、玄米ごはん(炊飯後)では100gあたり1.4gですから、アーモンドがいかに食物繊維リッチな食品か分かりますよね。毎日100gのアーモンドを食べるのは少し多いかもしれませんが、この数字はアーモンドのポテンシャルを示す重要な指標です。

一掴み(約23粒)の食物繊維量

「100gあたりと言われても、ピンとこない…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。では、もっと身近な量で考えてみましょう。カリフォルニア・アーモンド協会などが推奨しているアーモンドの1日の摂取目安量は約23粒(約28g~30g程度)です。この一掴みのアーモンド(仮に30gとしましょう)には、約3.3gの食物繊維が含まれています。

これは、1日に推奨される食物繊維摂取目標量(成人女性で18g以上、男性で21g以上:日本人の食事摂取基準2020年版より)に対して、約15%~18%に相当します。おやつや間食で手軽にこれだけの食物繊維が摂れるのは、本当に魅力的ですよね! たった一掴みで、美味しく食物繊維をチャージできるなんて、アーモンドはまさに現代人の味方です。

他のナッツとの食物繊維量比較

アーモンドの食物繊維量が豊富なことは分かりましたが、他のナッツと比べるとどうなのでしょうか?代表的なナッツの食物繊維量(100gあたり、いり)を比較してみましょう。(数値は日本食品標準成分表2020年版(八訂)を参照)

  • アーモンド:11.0g
  • くるみ:7.5g
  • カシューナッツ:6.7g
  • マカダミアナッツ:6.2g
  • ピスタチオ:10.6g
  • ピーナッツ(大粒種):7.2g

こうして比べてみると、アーモンドの食物繊維含有量は、くるみやカシューナッツ、マカダミアナッツよりも明らかに多いことが分かります。ピスタチオも比較的高い数値ですが、アーモンドはトップクラスの含有量を誇っていますね。もちろん、ナッツの種類によって含まれる脂質の種類やビタミン、ミネラルのバランスも異なりますが、「食物繊維」という観点で見ると、アーモンドは非常に優秀な選択肢と言えるでしょう。

これらの具体的な数字を見ると、アーモンドが「食物繊維の優等生」と呼ばれる理由に納得がいきますね!毎日の食生活に上手に取り入れて、食物繊維不足を解消しましょう。

3. 深掘り!アーモンドの食物繊維、実は2種類あるってホント?

「食物繊維が体に良い」ということは皆さんご存知だと思いますが、実は食物繊維には大きく分けて2つの種類があるんです。そして、アーモンドにはその両方が含まれています。この違いを知ると、アーモンドのすごさがもっと理解できるはずですよ!

食物繊維の基本:水溶性と不溶性

食物繊維は、その性質によって「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に大別されます。名前の通り、水に溶けるか溶けないかで分けられます。

  • 水溶性食物繊維: 水に溶けるとゲル状(ドロドロの状態)になる性質があります。代表的なものに、果物に含まれるペクチン、海藻類に含まれるアルギン酸、こんにゃくに含まれるグルコマンナン、大麦に含まれるβ-グルカンなどがあります。
  • 不溶性食物繊維: 水に溶けにくく、水分を吸収して膨らむ性質があります。穀物の外皮(ふすま)、野菜、豆類、きのこ類などに多く含まれ、代表的なものにセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどがあります。

これら2種類の食物繊維は、それぞれ体内で異なる働きをして、私たちの健康をサポートしてくれています。どちらか一方だけが良いというわけではなく、バランス良く摂取することが大切です。

アーモンドに豊富な不溶性食物繊維

では、アーモンドにはどちらの食物繊維が多く含まれているのでしょうか? アーモンドの食物繊維(100gあたり11.0g)のうち、約7~8割は不溶性食物繊維だと言われています。つまり、100gのアーモンドには約7.7g~8.8gもの不溶性食物繊維が含まれている計算になります。

不溶性食物繊維(セルロース、ヘミセルロース、リグニン):お腹スッキリの立役者!その仕組みとは?

アーモンドに豊富な不溶性食物繊維、具体的にはセルロースやヘミセルロース、リグニンといった成分が主ですが、これらは一体どんな働きをするのでしょうか?

主な役割は、便のカサを増やすことです。不溶性食物繊維は、胃や小腸では消化・吸収されずに大腸まで届きます。そして、大腸内で水分を吸収して大きく膨らみます。これにより、便の量が増え、柔らかくなるのです。

カサが増した便は、大腸の壁を刺激します。この刺激が、腸が内容物を先へ先へと送り出す運動、いわゆる「蠕動(ぜんどう)運動」を活発にするスイッチになります。活発な蠕動運動によって、便がスムーズに体外へ排出されやすくなり、便秘の予防や改善につながるというわけです。

まさに、不溶性食物繊維は「お腹のお掃除役」「お腹スッキリの立役者」と言えますね!アーモンドを食べることで、この不溶性食物繊維を手軽に摂取できるのは嬉しいポイントです。

アーモンドに含まれる水溶性食物繊維

アーモンドの食物繊維の大部分は不溶性ですが、水溶性食物繊維もちゃんと含まれています。量は不溶性食物繊維に比べると少ない(100gあたり約2.2g~3.3g程度)ですが、こちらも私たちの健康にとって重要な役割を果たしてくれます。

水溶性食物繊維(ペクチンなど):少量だけどイイ仕事するんです!どんな働き?

アーモンドに含まれる水溶性食物繊維(ペクチンなどが考えられます)には、主に以下のような働きがあります。

  1. 食後の血糖値上昇を緩やかにする: 水溶性食物繊維は、水に溶けてゲル状になる性質があります。このゲルが、胃の中で食べ物と混ざり合い、小腸での糖質の吸収スピードを遅らせる効果があります。これにより、食後の急激な血糖値の上昇を抑えるのに役立ちます。血糖値の乱高下は、糖尿病のリスクを高めるだけでなく、眠気や集中力の低下、さらには老化の原因にもなると言われています。
  2. コレステロール値を改善する: 水溶性食物繊維は、小腸内でコレステロールや、コレステロールから作られる胆汁酸を吸着し、そのまま体の外へ排出する働きがあります。これにより、血中の悪玉(LDL)コレステロール値を下げる効果が期待できます。
  3. 善玉菌のエサになる: これについては次のセクションで詳しく解説しますが、水溶性食物繊維は腸内にいる善玉菌の大好物なんです。

量は少なくても、水溶性食物繊維も私たちの健康維持に欠かせない、まさに「イイ仕事」をしてくれる存在なのです。

2種類の食物繊維のバランスが大切

アーモンドには、不溶性食物繊維が豊富に含まれつつ、水溶性食物繊維も含まれていることが分かりましたね。この「不溶性」と「水溶性」の両方をバランス良く含んでいるという点が、アーモンドの食物繊維パワーの秘密の一つかもしれません。

理想的な食物繊維の摂取バランスは、「不溶性:水溶性=2:1」と言われています。アーモンド単体で見ると、不溶性の割合が高いですが、他の食品と組み合わせることで、理想的なバランスに近づけることができます。例えば、水溶性食物繊維が豊富な海藻類や果物、大麦などを一緒に意識して摂ると良いでしょう。

食物繊維の種類とその働きを知ることで、アーモンドを見る目が少し変わったのではないでしょうか?ただ美味しいだけでなく、私たちの腸内環境や健康維持に貢献してくれる、頼もしい存在なのです。

4. アーモンドの食物繊維が腸内フローラを育む?

最近よく耳にする「腸活」という言葉。腸内環境を整えることが、全身の健康や美容につながるという考え方ですが、実はアーモンドもこの「腸活」に一役買ってくれる可能性があるんです!その鍵を握るのが、やはりアーモンドに含まれる食物繊維です。ここでは、少しマニアックな視点から、アーモンドの食物繊維がどのように私たちの腸内フローラ(腸内細菌叢)を育むのか、その仕組みに迫ってみましょう。

腸内フローラと善玉菌の役割

私たちの腸内、特に大腸には、数百種類、数にして約100兆個もの細菌が生息していると言われています。これらの多種多様な細菌が、まるで花畑(フローラ)のように腸の壁にびっしりと生息している様子から、「腸内フローラ」または「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」と呼ばれています。

腸内フローラを構成する細菌は、私たちの体に良い影響を与える「善玉菌」、悪い影響を与える「悪玉菌」、そしてどちらでもない「日和見菌(ひよりみきん)」の大きく3つのグループに分けられます。

  • 善玉菌: 代表的なものに乳酸菌やビフィズス菌があります。消化吸収の補助、ビタミンの合成、免疫機能の調節、悪玉菌の増殖抑制など、私たちの健康維持に欠かせない様々な働きをしています。
  • 悪玉菌: ウェルシュ菌や黄色ブドウ球菌などが代表例です。腸内で有害物質を産生したり、腸の運動を妨げたりして、便秘や下痢、肌荒れ、生活習慣病などの原因となることがあります。
  • 日和見菌: 腸内細菌の中で最も数が多く、善玉菌と悪玉菌のうち優勢な方の味方をします。健康な状態では特に問題を起こしませんが、体が弱ったり、腸内環境が悪化したりすると、悪玉菌として働くことがあります。

健康な腸内環境とは、一般的に善玉菌が悪玉菌よりも優勢な状態を指します。このバランスを保つことが、「腸活」の目標の一つです。

アーモンド食物繊維はプレバイオティクス

では、アーモンドの食物繊維は、この腸内フローラのバランスにどう関わるのでしょうか?ここで登場するのが「プレバイオティクス」という考え方です。

プレバイオティクスとは、「腸内に生息する有益な微生物(善玉菌)の増殖を促進したり、活性を高めたりすることによって、宿主(私たち)の健康に有益な効果をもたらす、消化されにくい食品成分」と定義されています。簡単に言うと、「善玉菌のごはん」になるものです。

そして、アーモンドに含まれる食物繊維(特に水溶性食物繊維や、一部の不溶性食物繊維)は、このプレバイオティクスとして働くことが分かっています。

アーモンドの食物繊維は、胃や小腸で消化・吸収されずに大腸まで到達します。大腸に到達した食物繊維は、そこに住んでいるビフィズス菌や乳酸菌といった善玉菌によって分解・利用(発酵)されます。つまり、善玉菌たちがアーモンドの食物繊維をエサにして、元気になったり、数を増やしたりするのです。

実際に、アーモンドやアーモンドの皮を摂取することで、腸内の善玉菌(特にビフィズス菌)が増加したという研究報告もあります。例えば、英国のキングス・カレッジ・ロンドンで行われた研究では、健康な成人を対象に、アーモンド(ホールアーモンドまたは粉砕アーモンド)または対照スナックを4週間摂取させたところ、アーモンドを摂取したグループで、善玉菌が発酵する際に産生される「酪酸」という物質の濃度が有意に高かったことが示されました(この研究はアーモンドの食物繊維がプレバイオティクスとして機能することを示唆しています)。

アーモンドを食べることは、単に食物繊維を摂取するだけでなく、腸内の善玉菌を育て、腸内フローラのバランスを整えることにも繋がる可能性があるのです。

腸内環境改善のメリット

腸内フローラのバランスが整い、善玉菌が優勢な状態になると、私たちの体にはどんないいことがあるのでしょうか?考えられるメリットは多岐にわたります。

  • お通じの改善: 善玉菌は、食物繊維を発酵させる過程で「有機酸」(乳酸や酢酸など)を作り出します。この有機酸が腸を刺激し、蠕動運動を促進するため、便秘の改善が期待できます。また、腸内環境が整うことで、下痢を起こしにくくなる効果も考えられます。
  • 美肌効果: 「腸は肌の鏡」と言われるように、腸内環境と肌の状態は密接に関わっています。腸内で悪玉菌が増えると、有害物質が生成され、それが血液に乗って全身を巡り、肌荒れやニキビの原因となることがあります。腸内環境を整えることで、これらの肌トラブルの改善が期待できます。
  • 免疫力の向上: 私たちの体の免疫細胞の約7割は腸に集中していると言われています。善玉菌は、腸管の免疫システムを刺激し、活性化させる働きがあります。腸内環境を整えることは、体の防御力を高め、感染症やアレルギーなどに対する抵抗力を向上させることにつながります。
  • 生活習慣病の予防: 腸内環境の乱れが、肥満、糖尿病、動脈硬化などの生活習慣病のリスクを高める可能性が指摘されています。腸内環境を改善することで、これらの病気の予防にも繋がる可能性があります。
  • メンタルヘルスへの影響: 近年、「腸脳相関」という言葉が注目されています。これは、腸と脳が相互に影響を及ぼし合っているという考え方です。腸内環境が乱れると、不安やストレスを感じやすくなったり、うつ病のリスクが高まったりする可能性が示唆されています。腸内環境を整えることが、心の健康維持にも寄与するかもしれません。

このように、腸内環境を整えることは、単にお腹の調子を良くするだけでなく、全身の健康、美容、さらにはメンタルヘルスにまで良い影響を与える可能性があるのです。

短鎖脂肪酸ってなんだろう?

先ほど少し触れましたが、善玉菌が食物繊維を発酵させる際に作り出す重要な物質に「短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)」があります。これは、酢酸、プロピオン酸、酪酸などが代表的なもので、私たちの健康維持に非常に重要な役割を果たしています。

  • 酢酸: 腸内のpHを酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑制します。また、腸管のバリア機能を高める働きもあります。
  • プロピオン酸: 主に肝臓で利用され、糖新生(体内で糖を作り出す働き)の調節に関与したり、コレステロールの合成を抑制したりする効果が報告されています。
  • 酪酸: 大腸の粘膜細胞にとって主要なエネルギー源となります。大腸の細胞が元気になることで、腸管のバリア機能が強化され、炎症を抑える効果も期待できます。また、酪酸は免疫系の調節や、がん細胞の増殖抑制にも関与する可能性が研究されています。

アーモンドの食物繊維を善玉菌がエサにすることで、これらの有益な短鎖脂肪酸が産生されます。つまり、アーモンドを食べることは、間接的に短鎖脂肪酸を増やし、その恩恵を受けることにも繋がるのです。

キングス・カレッジ・ロンドンの研究でアーモンド摂取により酪酸が増加したという結果は、まさにこのメカニズムを裏付けるものと言えるでしょう。

アーモンドの食物繊維は、単に便通を良くするだけでなく、腸内フローラを育み、善玉菌を増やし、短鎖脂肪酸のような有益な物質を生み出すことで、私たちの健康を多方面からサポートしてくれる可能性を秘めているのです。まさに、マニアックだけど知っておきたいアーモンドのすごい力ですね!

5. 効果を最大限に!アーモンドの食物繊維を賢く摂るコツ

アーモンドが食物繊維の宝庫であり、腸内環境にも良い影響を与える可能性があることが分かりましたね!せっかく食べるなら、その効果を最大限に引き出したいもの。ここでは、アーモンドの食物繊維パワーを賢く、そして美味しく摂るためのコツをいくつかご紹介します。

1日の目安量とその理由

アーモンドは栄養価が高い一方で、カロリーや脂質も比較的多めです。そのため、食べ過ぎには注意が必要です。では、1日にどれくらい食べるのがベストなのでしょうか?

一般的に推奨されているアーモンドの1日の摂取目安量は、約23粒(約28g~30g程度)です。

なぜこの量が推奨されるのか? これにはいくつかの理由があります。

  1. カロリーと脂質のバランス: アーモンドは約60%が脂質で、1粒あたり約6kcalあります。23粒(約28g)だと約160kcal、脂質は約14gとなります。これは、間食として適度なエネルギー量であり、良質な脂質(主に不飽和脂肪酸)を摂取するのに適した量と考えられています。食べ過ぎるとカロリーオーバーになりやすいので注意が必要です。
  2. 栄養素の充足: この量で、先ほどご紹介したように約3.3gの食物繊維が摂れるほか、抗酸化作用のあるビタミンE(1日の摂取目安量の約6割以上!)、マグネシウム、カルシウム、鉄分などのミネラルも効率よく摂取できます。
  3. 研究に基づいた量: アーモンドの健康効果に関する様々な研究(体重管理、心血管疾患リスク低減など)で、この1オンス(約28g、約23粒)という量が用いられることが多いことも、目安とされる理由の一つです。

もちろん、これはあくまで目安です。個人の活動量や他の食事内容によって調整は必要ですが、まずは「1日一掴み、約23粒」を意識してみると良いでしょう。美味しくてついつい食べ過ぎてしまいがちですが、「適量」を心がけることが、アーモンドの恩恵を健康的に受けるための第一歩です。

おすすめの食べるタイミング

アーモンドを食べるタイミングは、いつが良いのでしょうか? 実は、食べるタイミングによって期待できる効果が少し異なります。

  • 食前に食べる: 食事の15~30分前にアーモンドを数粒食べるのはおすすめです。
    • 血糖値上昇の抑制: アーモンドに含まれる食物繊維や良質な脂質が、後から食べる食事の糖質の吸収を緩やかにし、食後の血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。これは、水溶性食物繊維の働きでも説明しましたね。
    • 食べ過ぎ防止: アーモンドは噛み応えがあり、食物繊維や脂質が満腹感を与えやすいため、食前に食べることで食事全体の量を自然に抑える効果も期待できます。
  • 間食として食べる: 小腹が空いた時のおやつとしてアーモンドを食べるのも非常に良い選択です。
    • ヘルシーなおやつ: スナック菓子や甘いお菓子の代わりにアーモンドを選べば、糖質や不健康な脂肪の摂取を抑えつつ、食物繊維、ビタミンE、ミネラルなどの栄養を補給できます。
    • 満足感が持続: 腹持ちが良いので、次の食事まで空腹感を紛らわし、ドカ食いを防ぐのにも役立ちます。
    • 集中力維持: 午後の眠気や集中力低下を感じた時に、アーモンドをポリポリ噛むことで、気分転換になったり、血糖値の安定に繋がり集中力を維持しやすくなったりするかもしれません。

つまり、「食前」または「間食」が、アーモンドの食物繊維やその他の栄養効果を活かすのにおすすめのタイミングと言えそうです。ご自身のライフスタイルに合わせて取り入れやすいタイミングで試してみてくださいね。

アーモンドの薄皮の秘密

アーモンドには、茶色い「薄皮」が付いていますよね。この皮、剥いて食べていませんか?もしそうなら、それは非常にもったいない! 実は、アーモンドの栄養、特に食物繊維の多くはこの薄皮部分に含まれているんです。

アーモンドの可食部(仁)自体にも食物繊維は含まれていますが、薄皮にはポリフェノール(フラボノイドなど)といった抗酸化物質も豊富に含まれています。ポリフェノールは、体のサビつき(酸化)を防ぎ、老化や生活習慣病の予防に役立つとされる成分です。

さらに、食物繊維に関しても、この薄皮部分に多く存在していると考えられています。正確な割合を示すデータは限られますが、皮ごと食べることで、より多くの食物繊維を効率的に摂取できることは間違いありません。

食感が気になるという方もいるかもしれませんが、あの香ばしさや風味の一部は皮からもたらされています。ぜひ、これからは薄皮ごと食べることを習慣にしてみてください。アーモンドの栄養を丸ごといただくことができますよ!

素焼き・無塩アーモンドを選ぼう

スーパーやコンビニに行くと、様々な種類のアーモンドが売られていますよね。塩味が付いているもの、油で揚げてあるもの、チョコレートでコーティングされているものなど…どれも美味しいですが、健康効果、特に食物繊維の効果を期待して食べるなら、「素焼き(ロースト)」で「無塩」のタイプを選ぶのが断然おすすめです。

  • 素焼き(ロースト): 生のアーモンドも栄養価は高いですが、加熱(ロースト)することで香ばしさが増し、食感もカリッとして食べやすくなります。また、加熱によって一部の栄養素(特に抗酸化物質)の活性が高まる可能性も指摘されています。油を使わずに焙煎した「素焼き」タイプを選びましょう。フライされているものは、余分な油(酸化している可能性も)を摂取してしまう可能性があります。
  • 無塩: 塩味付きのアーモンドは美味しいですが、ついつい食べ過ぎてしまいがち。塩分の摂りすぎは、高血圧やむくみの原因になります。日本人は食塩摂取量が多い傾向にあるため、間食で余分な塩分を摂らないように、「無塩」タイプを選ぶのが賢明です。アーモンド本来の自然な甘みと香ばしさを楽しむことができますよ。

もちろん、たまに味付きのものを楽しむのは良いですが、日常的に食べるのであれば、シンプルに「素焼き・無塩」のアーモンドを選ぶことを強くおすすめします。素材そのものの美味しさと栄養をしっかりいただきましょう!

食物繊維と水分の関係

最後に、食物繊維を摂る上で絶対に忘れてはいけないのが「水分補給」です。これはアーモンドに限らず、食物繊維全般に言える非常に大切なポイントです。

特に、アーモンドに豊富な不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らむことで、便のカサを増やし、腸の蠕動運動を促します。しかし、水分が不足している状態で不溶性食物繊維をたくさん摂ると、どうなるでしょうか?

そうです、便が硬くなってしまい、かえって便秘を悪化させてしまう可能性があるのです!せっかく食物繊維を摂っているのに、逆効果になってしまったら悲しいですよね。

ですから、アーモンドを食べる時、あるいは食物繊維が豊富な食事を心がける時は、意識してこまめに水分を摂るようにしましょう。水やお茶など、糖分の入っていない飲み物がおすすめです。

1日に必要な水分量は、体重や活動量、季節などによって異なりますが、一般的には食事以外で1.2リットル~1.5リットル程度が目安とされています。一度にたくさん飲むのではなく、喉が渇く前に、コップ1杯程度の水をこまめに飲む習慣をつけると良いでしょう。

食物繊維と水分は、お腹の健康にとって「セット」で考えるべき重要な要素です。アーモンドを食べる際には、ぜひ水分補給も忘れずに行ってくださいね!

これらのコツを参考に、あなたも今日からアーモンドの食物繊維パワーを上手に活用して、毎日の健康づくりに役立ててください!

6. まとめ:毎日コツコツ!アーモンドで美味しく食物繊維チャージ

さて、ここまでアーモンドと食物繊維について、かなり詳しく見てきましたがいかがでしたか?アーモンドがただ美味しいだけでなく、驚くほど豊富な食物繊維を含み、それが私たちの健康、特に腸内環境にとって様々な良い働きをしてくれる可能性を秘めていること、お分かりいただけたでしょうか?

アーモンド100gあたりには11.0gもの食物繊維が含まれ、これは他のナッツ類と比較してもトップクラスです。推奨される1日の目安量、約23粒(約30g)でも約3.3gの食物繊維を手軽に摂取できます。

そして、アーモンドの食物繊維は、便のカサを増やしてスムーズなお通じをサポートする「不溶性食物繊維」が主体でありながら、血糖値の上昇を緩やかにしたり、善玉菌のエサになったりする「水溶性食物繊維」もバランス良く含んでいます。

さらにマニアックな視点では、アーモンドの食物繊維がプレバイオティクスとして腸内の善玉菌を育て、短鎖脂肪酸のような有益な物質の産生を促すことで、お通じ改善だけでなく、美肌、免疫力向上など、全身の健康に貢献する可能性も期待されています。

この素晴らしいアーモンドの食物繊維パワーを最大限に活かすためには、

  • 1日約23粒を目安に、食べ過ぎに注意する
  • 食前や間食に食べるのがおすすめ
  • 薄皮ごと食べることで、食物繊維とポリフェノールを丸ごとゲット
  • 素焼き・無塩タイプを選ぶ
  • 十分な水分補給を忘れない

といった点を意識することが大切です。

アーモンドは、その美味しさと手軽さで、忙しい現代人にとって、不足しがちな食物繊維を補うのに最適な食品の一つと言えるでしょう。まさに、美味しくて頼りになる健康の味方ですね!

今日からあなたも、アーモンドの食物繊維パワーを意識して、毎日の生活に取り入れてみませんか? カリッと香ばしいアーモンドを楽しみながら、内側からキレイと健康を目指しましょう! 毎日コツコツ続けることが、未来のあなたの元気と笑顔につながるはずです!

WRITING
西村恭平
西村恭平 Nishimura Kyohei

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。