アーモンド
絶品アーモンド焼き菓子4選!初心者向け簡単レシピ集
2025.04.14
一口食べれば、カリッとした食感と香ばしい風味が広がるアーモンドの焼き菓子。魅力的ですよね。でも、「アーモンドプードルとスライス、どう使い分けるの?」「あの焼き菓子、実はアーモンドが決め手だったの?」など、意外と知らないことも多いのではないでしょうか。
この記事では、そんなアーモンドと焼き菓子の奥深い世界へご案内します。
1. あなたもハマる!魅惑のアーモンド焼き菓子の世界へようこそ
こんにちは!甘い香りに誘われて、ついついお菓子作りをしてしまうあなたへ。今日は、私が愛してやまない「アーモンド」を使った焼き菓子の世界にご案内します。この記事では、定番から一歩進んだ、ちょっとマニアックだけど最高においしいアーモンド焼き菓子のレシピ4選を、私のこだわりポイントと共にご紹介します。
アーモンドが焼き菓子にこんなにも使われるのには、ちゃーんと理由があるんですよ。まず、あの独特の香ばしい風味!ローストすることでさらに引き立ち、焼き菓子全体の香りを豊かにしてくれます。そして、食感のアクセント!スライスならパリパリ、ダイスならザクザク、プードル(粉末)ならしっとりとした生地に貢献してくれるんです。さらに、アーモンドは栄養価も高いのが嬉しいポイント。ビタミンEや食物繊維、良質な脂質が含まれていて、「おいしい」と「ヘルシー」を両立させてくれる優秀な食材なんです。例えば、アーモンドに豊富に含まれるビタミンEは、抗酸化作用があることで知られていますよね。
この記事を読めば、いつも作っている焼き菓子もアーモンドの使い方ひとつでガラッと印象が変わること間違いなし!「これ、本当に私が作ったの!?」なんて、思わず自画自賛しちゃうような、ワンランク上の仕上がりを目指せますよ。定番の焼き菓子に隠された新たな魅力を発見したり、今まで挑戦したことのなかったレシピにトライしてみたり…。あなたの「おうちカフェ」が、もっともっと充実するはずです。さあ、一緒にアーモンド焼き菓子の奥深い世界を探求しましょう!
2. アーモンド焼き菓子レシピ①:絶品アーモンドフィナンシェ
さあ、まず最初にご紹介するのは、フランス生まれの気品漂う焼き菓子、フィナンシェです!金の延べ棒を模した形が特徴的で、外はカリッと、中はじゅわ~っとした食感がたまりませんよね。このフィナンシェ、実はアーモンドが主役級の役割を担っているんです。
フィナンシェを支えるアーモンドの力
フィナンシェのあの豊かな風味、そして独特のしっとりとした食感は、アーモンドプードルなしには語れません。アーモンドプードルは、生地に香ばしさとコクを与えるだけでなく、グルテンの形成を抑えることで、フィナンシェ特有のほろりとした口溶けと、しっとりとした保湿感を生み出してくれるんです。まさに、フィナンシェの風味の核であり、あのリッチな味わいを支える縁の下の力持ちなんですよ。たっぷり使うことで、バターの風味と相まって、口いっぱいに幸せな香りが広がります。
こだわりポイント①:焦がしバターこそ命!
フィナンシェ作りで絶対に手を抜けないのが、「焦がしバター(ブール・ノワゼット)」です。これ、ただバターを溶かすだけじゃないんですよ。
焦がしバターの作り方と温度管理
- 準備: 厚手の小鍋に無塩バターを入れ、中火にかけます。焦げ付きやすいので、絶えずゴムベラで混ぜながら加熱しましょう。
- 変化を見逃さない: バターが溶けてくると、最初は大きな泡がパチパチと音を立てて出てきます。これはバターに含まれる水分が蒸発している証拠。
- 沈黙の瞬間: 水分がほとんどなくなると、泡が細かくなり、音も静かになります。ここからが勝負!
- 色と香りのチェック: 鍋底のバターが薄いきつね色から、徐々にヘーゼルナッツのような芳醇な香りを放ち始め、美しい琥珀色に変わってきたら火を止めます。理想的な温度は、大体120℃~130℃くらい。温度計があると確実ですが、慣れてくると色と香りで判断できるようになります。
- 余熱に注意: 火を止めても鍋の余熱で焦げが進むので、すぐに鍋底を冷水に数秒つけるか、別のボウルに移し替えて焦げすぎを防ぎます。茶色い沈殿物(乳固形分)も旨味なので、濾さずに使うのがおすすめです。
なぜ焦がしバターが良いのかって?それは、バターを焦がすことでメイラード反応が起こり、ナッツのような香ばしい風味と深いコクが生まれるからです。これがアーモンドの風味と合わさると、もう、たまらないハーモニーを奏でるんですよ!
こだわりポイント②:アーモンドプードルの選択
次に大切なのが、主役のアーモンドプードル。これも種類によって仕上がりが変わってくるんですよ。
アーモンドプードルの種類と粒度
- 皮付きと皮なし: 一般的にフィナンシェには「皮なし」のアーモンドプードルが使われます。皮なしの方が、色が白く仕上がり、風味もより繊細で上品になります。一方、皮付きは少し野性味のある香ばしさが加わり、素朴な味わいになります。お好みで使い分けてみてくださいね。
- 粒度: アーモンドプードルの粒の細かさもポイント。粒子が細かいものほど、生地がなめらかになり、しっとりとした食感に仕上がります。逆に少し粗めのものを使うと、アーモンドの存在感が感じられ、香ばしさも増します。私は、きめ細かくしっとりさせたいので、できるだけ粒子の細かいものを選んでいます。例えば、スペイン産のマルコナ種アーモンドプードルなどは、油分が多く風味が豊かで、フィナンシェに最適と言われていますよ。
こだわりポイント③:卵白は泡立てすぎ厳禁!
フィナンシェは卵白だけで作るお菓子。でも、メレンゲのようにしっかり泡立ててはいけません。
卵白の扱いと混ぜ方
- 泡立て具合: 卵白は、泡立て器で軽く溶きほぐす程度でOK。コシを切るようなイメージです。泡立てすぎてしまうと、生地が膨らみすぎてしまい、フィナンシェ特有のしっとり感が失われ、目が粗くパサついた仕上がりになってしまいます。
- 混ぜ方: 粉類(アーモンドプードル、薄力粉、砂糖)と卵白を混ぜ合わせる際は、ゴムベラで底からすくうように、さっくりと、でも粉気がなくなるまで均一に混ぜます。練るように混ぜるとグルテンが出て硬くなるので注意してくださいね。最後に焦がしバターを加える際も、分離しないように手早く、しかし優しく混ぜ込むのがポイントです。
こだわりポイント④:型選びと焼き加減が決め手
フィナンシェ型にも色々ありますが、素材や焼き時間で仕上がりが変わります。
型の種類と焼き時間の最適化
- 型の素材: 伝統的なのは金塊型の金属製(特に銅やアルミ)。熱伝導率が高く、均一に火が通りやすいため、外側がカリッと香ばしく焼き上がります。シリコン型は手軽で型離れも良いですが、金属製に比べると焼き色がつきにくく、カリッと感もやや劣る傾向があります。それぞれの特性を理解して選びましょう。私はやっぱり、あの美しい焼き色と食感を求めて金属製を愛用しています。
- 焼き時間と温度: 一般的には180℃~200℃で12分~15分程度ですが、オーブンの機種や型の素材、大きさによって調整が必要です。焼き始めは高温で表面を固め、その後少し温度を下げて中までじっくり火を通すイメージ。焼き上がりの目安は、縁がこんがりと良い焼き色になり、竹串を刺しても生の生地がついてこない状態です。
目指すは究極の食感と風味!
私の目指すフィナンシェは、表面はカリッとしていて香ばしく、中はじゅわっとバターとアーモンドが香る、しっとりリッチな味わいです。そのためには、やはり質の良いアーモンドプードルをたっぷり使い、焦がしバターの風味を最大限に活かすこと。そして、卵白を泡立てすぎずに、絶妙な火加減で焼き上げることが重要です。アーモンドの風味をしっかりと感じられる、贅沢なフィナンシェをぜひお試しください!
【絶品アーモンドフィナンシェ 材料(約10個分)】
- 無塩バター:100g
- 卵白(L玉):3個分(約100g)
- グラニュー糖:100g
- アーモンドプードル(皮なし・細目):100g
- 薄力粉:30g
- はちみつ:大さじ1(省略可、加えるとよりしっとりします)
- お好みでバニラオイル:少々
【作り方】
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準備:
- 型にバター(分量外)を薄く塗り、強力粉(分量外)をはたいて冷蔵庫で冷やしておきます。シリコン型の場合はこの工程は不要なこともあります。
- 薄力粉とアーモンドプードルは合わせてふるっておきます。
- オーブンを190℃に予熱します。
- 焦がしバター作り: 上記「焦がしバターの作り方と温度管理」を参照して焦がしバターを作り、50℃~60℃くらいに冷ましておきます。(熱すぎると卵白が固まってしまうので注意!)
-
生地作り:
- ボウルに卵白を入れ、泡立て器でコシを切るように軽く溶きほぐします。泡立てすぎないように注意。
- グラニュー糖を加え、泡立て器で混ぜ合わせます。砂糖が溶けてなじむ程度でOK。
- ふるっておいた粉類(アーモンドプードル、薄力粉)を加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。粉気がなくなり、なめらかになるまで。
- はちみつ、バニラオイルを加える場合はここで混ぜます。
- 焦がしバターを少しずつ加えながら、ゴムベラで手早く混ぜ合わせます。分離しないように、均一になるまでしっかりと。
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型に入れて焼成:
- 生地を絞り袋に入れ、型の8分目まで均等に絞り入れます。
- 190℃に予熱したオーブンで12分~15分焼きます。焼き色を見ながら時間は調整してください。縁がこんがりと色づき、表面がふっくらと膨らんでいればOK。
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仕上げ:
- 焼きあがったらすぐに型から取り出し、ケーキクーラーの上で冷まします。熱いうちは崩れやすいので優しく扱ってくださいね。
- 粗熱が取れたら、乾燥しないようにラップなどで包んで保存しましょう。翌日になると味がなじんで、さらに美味しくなりますよ!
このレシピで作れば、あなたもきっと黄金比率のフィナンシェの虜になるはず!アーモンドの豊かな風味を存分に楽しんでくださいね。
3. アーモンド焼き菓子レシピ②:香ばしアーモンドチュイル
次にご紹介するのは、まるで瓦(チュイル)のように薄く焼き上げた、繊細なフランスの焼き菓子「アーモンドチュイル」です!その魅力はなんといっても、極限まで追求されたパリッパリの食感と、アーモンドスライスの香ばしさ。一枚食べたら止まらなくなる、まさに「薄焼きの芸術」です。
チュイルの主役はアーモンドスライス!
アーモンドチュイルの美しい見た目、そしてあの軽やかな食感と風味は、アーモンドスライスなくしては成り立ちません。生地自体も薄く作りますが、そこにたっぷりと散りばめられたアーモンドスライスが、焼成されることで香ばしさを増し、パリパリとした食感の主役となるのです。透けるほど薄く焼き上げられた生地から、アーモンドスライスが顔を覗かせる姿は、見た目にも非常にエレガントですよね。
こだわりポイント①:神配合で生地を操る!
チュイルの命である「薄さ」と「パリパリ感」を出すためには、生地の配合が非常に重要です。
生地は薄力粉とアーモンドプードルが鍵
- 粉類のバランス: チュイルの生地は、卵白、砂糖、溶かしバター、そして少量の粉類で作られます。この粉類に、薄力粉だけでなくアーモンドプードルを加えるのが私のこだわり。アーモンドプードルを加えることで、風味が増すのはもちろん、グルテンの形成を抑え、より軽やかで壊れやすい、繊細なパリパリ感が出るんです。薄力粉だけだと少ししっかりした食感になりがちですが、アーモンドプードルが加わることで、理想の軽さが生まれます。配合比率は、薄力粉2に対してアーモンドプードル1くらいがおすすめです。
- 砂糖の種類: 砂糖は、グラニュー糖を使うとすっきりとした甘さに、粉糖を使うとよりきめ細かい生地になりやすいです。私は、パリッと感を重視してグラニュー糖をよく使います。
こだわりポイント②:アーモンドスライスの量と配置の美学
アーモンドスライスは、多すぎても少なすぎてもダメ。そして、その配置にも美学があります。
アーモンドスライスのベストな使い方
- 量: 生地の量に対して、アーモンドスライスは「これでもか!」というくらいたっぷり使うのがおすすめです。ただし、あまりに密集させすぎると、生地が広がりにくくなったり、焼きムラの原因になったりするので、適度に散らすのがポイント。生地の面積の7~8割を覆うくらいが目安でしょうか。
- 配置: アーモンドスライスは、できるだけ重ならないように、均一に散らすのが美しく仕上げるコツ。特に焼き上がりはスライスが透けて見えるので、丁寧に配置することで、お店で売っているような美しいチュイルになります。焼いている途中で生地が広がるので、少し間隔をあけて配置すると良いでしょう。
こだわりポイント③:焼きの技術でパリパリを極める!
チュイル作りで最も難しいのが、この焼成かもしれません。薄いからこそ、焦げやすく、焼きムラも出やすいのです。
焼成温度と焼きムラ対策
- 温度と時間: チュイルは、一般的に160℃~170℃くらいの比較的低温で、じっくりと水分を飛ばしながら焼き上げます。時間は10分~15分程度が目安ですが、オーブンのクセや生地の厚みによって大きく変わります。高温で短時間で焼くと、周りだけ焦げて中心が生焼けになりやすいので注意が必要です。
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焼きムラを防ぐには:
- 天板: 熱伝導の良いアルミ製の天板を使用するのがおすすめです。
- シルパン: オーブンシートの代わりに、メッシュ状のシルパンを使うと、余分な油分や水分が抜けやすく、よりパリッと仕上がります。
- 均一な厚さ: 生地を天板に広げる際に、ゴムベラやパレットナイフでできるだけ均一な厚さに伸ばすことが大切。厚い部分は生焼けに、薄い部分は焦げやすくなります。円形に薄く広げるのが一般的です。
- 天板の反転: オーブンには焼きムラがつきものです。焼成時間の半分くらいが経過したら、一度天板の向きを前後入れ替えると、均一な焼き色に仕上がりやすくなります。
- 焼き色チェック: 焼き上がり間近は、オーブンから目を離さず、こまめに焼き色をチェックしましょう。縁がきつね色になり、中央部分にもほんのり焼き色がつけばOKです。
こだわりポイント④:熱いうちが勝負!美しいカーブを作る成形テクニック
チュイルといえば、あの美しいカーブが特徴的ですよね。これは熱いうちにしかできません!
熱いうちの成形テクニック
- 準備: 焼きあがったチュイルを乗せるための麺棒や、ラップの芯、あるいはワインボトルなどを準備しておきます。火傷しないように、軍手や清潔な布巾も用意しましょう。
- 素早く丁寧に: チュイルが焼きあがったら、オーブンから取り出し、熱いうちに素早くパレットナイフなどで剥がします。非常に割れやすいので、慎重に。
- カーブ付け: 剥がしたチュイルを、準備しておいた麺棒などにそっと乗せ、軽く押さえてカーブをつけます。数秒で固まって形が決まります。
- 冷ます: 形がついたら、そのままケーキクーラーなどに移して完全に冷まします。冷めるとパリパリの食感が際立ちます。
もし平らなチュイルがお好みなら、この成形作業は不要です。そのまま冷ませばOK。アイスクリームに添えたり、デザートの飾り付けに使うのもおしゃれですよね。
美しい焼き色と究極の食感のために
アーモンドチュイルで目指すのは、美しいきつね色と、口に入れた瞬間にハラハラと崩れるような究極のパリパリ食感です。そのためには、生地の配合、アーモンドスライスの使い方、そして何よりも繊細な火加減と、熱いうちの素早い成形がポイント。アーモンドスライスが主役だからこそ、その香ばしさを最大限に引き出す焼き菓子作りを心がけましょう。
【極薄パリパリアーモンドチュイル 材料(約15枚分)】
- 卵白(L玉):1個分(約35g)
- グラニュー糖:40g
- 無塩バター:20g
- 薄力粉:20g
- アーモンドプードル:10g
- アーモンドスライス:50g~(お好みでたっぷり)
- バニラオイル(お好みで):少々
【作り方】
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準備:
- 天板にオーブンシートを敷いておきます。シルパンがあればそちらを使用するとより良いです。
- 無塩バターは湯煎か電子レンジで溶かしておきます。
- 薄力粉とアーモンドプードルは合わせてふるっておきます。
- オーブンを170℃に予熱します。
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生地作り:
- ボウルに卵白を入れ、泡立て器で軽く溶きほぐします。ここでも泡立てすぎないように。
- グラニュー糖を加え、泡立て器で混ぜ合わせます。砂糖がなじむ程度でOK。
- 溶かしバター(人肌程度に冷ましたもの)とバニラオイルを加え、混ぜ合わせます。
- ふるっておいた粉類(薄力粉、アーモンドプードル)を加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。粉気がなくなり、なめらかな状態になればOK。
- 最後にアーモンドスライスを加え、ゴムベラで優しく混ぜ合わせます。スライスが割れないように注意してください。
-
生地を広げて焼成:
- 準備しておいた天板に、生地をスプーンで少量ずつ落とし(1枚あたり大さじ1/2~1程度)、スプーンの背や濡らした指、またはパレットナイフでできるだけ薄く、円形に広げます。直径7~8cmくらいが目安です。生地が重ならないように間隔をあけてください。
- 170℃に予熱したオーブンで8分~12分焼きます。縁がきつね色になり、全体に軽く焼き色がついたら焼き上がり。薄いので焦げやすいです。必ず様子を見ながら焼いてください。
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成形(カーブをつける場合):
- 焼きあがったらオーブンから取り出し、熱いうちに1枚ずつパレットナイフなどで素早く剥がします。
- 用意しておいた麺棒などに乗せ、軽く押さえてカーブをつけます。火傷に十分注意してください。
- 形がついたらケーキクーラーなどに移して完全に冷まします。
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保存:
- 完全に冷めたら、湿気ないように密閉容器に入れて保存しましょう。パリパリ感を保つために、乾燥剤を一緒に入れるのもおすすめです。
このアーモンドチュイルは、薄さゆえの繊細さが魅力。アーモンドスライスの香ばしさとパリパリの食感を、ぜひ極めてみてください!
4. アーモンド焼き菓子レシピ③:こだわりアーモンドディアマンクッキー
さて、お次はみんな大好き、クッキーの登場です!その中でも、生地の周りにキラキラとグラニュー糖をまぶした姿がダイヤモンド(フランス語でディアマン)のように見えることから名付けられた「ディアマンクッキー」。今回は、このディアマンクッキーにアーモンドを加えて、ザクザク食感の頂点を目指します!
ディアマンにアーモンドを加える魅力とは?
元々バターの風味豊かでサクサクとした食感が魅力のディアマンクッキーですが、そこにアーモンドを加えることで、さらなる深みが生まれます。まず、アーモンド特有の香ばしい風味がプラスされ、一口食べたときの満足感が格段にアップ!そして何より、アーモンドの種類や形状によって、様々な「ザクザク感」や「カリカリ感」といった食感のアクセントを加えることができるんです。シンプルなクッキーだからこそ、アーモンドの個性が際立ちます。
こだわりポイント①:アーモンドは使い分けが肝心!
ディアマンクッキーに使うアーモンドは、どの形状のものを選ぶかで、食感も風味も大きく変わってきます。
使用するアーモンドの種類とその効果
- アーモンドプードル: 生地の一部をアーモンドプードルに置き換えると、生地自体の風味が増し、よりしっとりほろっとした食感になります。バターとのなじみも良く、クッキー全体のコクが深まります。薄力粉の10%~20%程度を置き換えるのがおすすめです。
- アーモンドダイス(刻みアーモンド): これぞザクザク食感の主役!粗めに刻んだアーモンドダイスを生地に混ぜ込むことで、噛むたびに心地よい歯ごたえと香ばしさが楽しめます。ローストしてから加えると、さらに香りが引き立ちます。私は5mm角くらいのダイスが好きですが、お好みで大きさを変えても面白いですよ。
- アーモンドスライス: 生地に混ぜ込むと、パリパリとした軽い食感をプラスできます。また、クッキーの表面に貼り付けて焼くと、見た目も華やかになり、香ばしさもアップします。
- ホールアーモンド: クッキーの中央に丸ごと1粒乗せて焼けば、見た目のインパクトも抜群!存在感のあるカリッとした食感が楽しめます。
今回は「ザクザク食感の頂点」を目指すので、主役はアーモンドダイス!そして風味のベースアップにアーモンドプードルも少し加えるのが、私のおすすめ配合です。
こだわりポイント②:バターとアーモンドの出会い方
美味しいクッキーの基本は、やはりバターの扱い。そして、そこにアーモンドをどう合わせるかも重要です。
バターとアーモンドのベストな合わせ方
- バターの状態: クッキー作りの基本ですが、バターは室温に戻し、指で押すとスッとへこむくらいの柔らかさ(ポマード状)にしておくことが大切です。冷たすぎると砂糖と上手く混ざりませんし、溶かしバターにしてしまうと求めるサクサク感、ザクザク感が出にくくなります。
- アーモンドダイスの下準備: アーモンドダイスは、できれば使う前に軽くロースト(150℃~160℃のオーブンで5分~8分程度、またはフライパンで乾煎り)しておくのがおすすめです。こうすることで、余分な水分が飛んでカリッと香ばしくなり、風味が格段に良くなります。粗熱を取ってから使いましょう。
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混ぜ込むタイミング:
- アーモンドプードルは、薄力粉などの粉類と一緒にふるってから混ぜ込みます。
- アーモンドダイスは、粉類を混ぜ合わせた後の、生地がまとまる直前くらいに加えるのが一般的です。あまり練りすぎるとクッキーが硬くなる原因になるので、さっくりと混ぜ合わせる程度にしましょう。
こだわりポイント③:生地は寝かせて美味しくなる!
クッキー生地は、作ってすぐに焼くよりも、一度冷蔵庫でしっかり寝かせることで格段に美味しくなります。
生地を寝かせる時間とその効果
- 時間: 最低でも1時間、できれば一晩(8時間以上)冷蔵庫で寝かせましょう。生地を棒状に成形してからラップで包み、冷蔵庫で冷やし固めます。
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効果:
- グルテンを落ち着かせる: 小麦粉を混ぜ合わせることで生まれるグルテンの働きを、生地を休ませることで落ち着かせることができます。これにより、焼き上がりのクッキーが硬くなるのを防ぎ、サクサクとした軽い食感になります。
- 材料をなじませる: バター、砂糖、粉類、そしてアーモンドなどの材料がよくなじみ、風味が均一に行き渡ります。特にアーモンドの風味は、時間を置くことで生地全体に染み渡り、より深みのある味わいになります。
- 生地が扱いやすくなる: 冷やすことで生地が適度に固まり、カットしやすくなります。ディアマンクッキーは均一な厚さにスライスすることが美しく仕上げるポイントなので、この工程は非常に重要です。
こだわりポイント④:キラキラの秘密は砂糖の種類
ディアマンクッキーの象徴である、周りにまぶすキラキラの砂糖。これにも種類があり、仕上がりが変わってきます。
周りにまぶす砂糖の種類と特徴
- グラニュー糖: 最も一般的で、キラキラとした美しい輝きが出ます。粒が細かいので生地にもつきやすく、焼き上がりもシャリっとした食感が楽しめます。
- カソナード(ブラウンシュガー): サトウキビの風味豊かな赤砂糖。グラニュー糖よりもコクのある甘みと香ばしさがプラスされ、焼き色も濃いめに仕上がります。よりリッチな味わいを求めるならおすすめです。
- ザラメ糖: グラニュー糖よりも粒が大きく、ガリガリとした特徴的な食感が楽しめます。輝きも強く、存在感のある仕上がりになります。
- パールシュガー: あられ糖とも呼ばれ、粒が大きく溶けにくいのが特徴。焼いても形が残りやすく、カリカリとした食感が楽しめます。
私は、上品な輝きとシャリ感を求めて、グラニュー糖を使うことが多いですが、気分によってカソナードで風味豊かにするのも好きです!
理想のザクザク感と口どけを両立させるために
目指すは、一口食べるとまず周りの砂糖がシャリッ、そして生地がサクッ、最後にアーモンドダイスがザクッと香ばしく砕ける、そんな多重奏のような食感のディアマンクッキーです。そのためには、アーモンドプードルで生地のベースを作りつつ、たっぷりのローストアーモンドダイスを加え、しっかりと生地を寝かせてから、お好みの砂糖をまとわせて焼き上げるのがポイント。アーモンドの存在感をしっかりと感じられる、食べ応えのあるクッキーに仕上げましょう!
【ザクザクアーモンドディアマンクッキー 材料(約20枚分)】
- 無塩バター:100g(室温に戻す)
- 粉糖:60g(グラニュー糖でも可、粉糖の方がサクッと仕上がります)
- 卵黄:1個分
- 薄力粉:150g
- アーモンドプードル:30g
- アーモンドダイス:50g~(お好みで、ローストしておく)
- 塩:ひとつまみ
- バニラオイル(お好みで):少々
- 仕上げ用グラニュー糖(またはカソナード、ザラメ糖):適量
【作り方】
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準備:
- 薄力粉とアーモンドプードルは合わせてふるっておきます。
- アーモンドダイスはローストして冷ましておきます。
- 天板にオーブンシートを敷いておきます。
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生地作り:
- ボウルに室温に戻したバターを入れ、ゴムベラでなめらかになるまで練ります。
- 粉糖と塩を加え、泡立て器で白っぽくふんわりとなるまですり混ぜます。
- 卵黄とバニラオイルを加え、さらによく混ぜ合わせます。
- ふるっておいた粉類(薄力粉、アーモンドプードル)を加え、ゴムベラで切るようにさっくりと混ぜ合わせます。粉気が少し残るくらいでOK。練りすぎないように注意。
- ローストしたアーモンドダイスを加え、全体に均一に混ざるようにさっくりと混ぜ合わせます。
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成形して冷やす:
- 生地をひとまとめにし、ラップの上に置いて直径3~4cm、長さ20cm程度の棒状に成形します。
- ラップでぴったりと包み、冷蔵庫で最低1時間、できれば一晩冷やし固めます。冷凍庫なら30分~1時間程度でもOKですが、カチカチにしすぎないように注意。
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カットして焼成:
- オーブンを170℃に予熱します。
- 冷やし固めた生地を取り出し、ラップを外します。生地の周りに軽く水を塗るか、卵白(分量外)を薄く塗り、バットなどに広げた仕上げ用のグラニュー糖の上で転がし、全体にしっかりと砂糖をまぶしつけます。
- 包丁で7mm~1cm程度の厚さにスライスし、オーブンシートを敷いた天板に間隔をあけて並べます。
- 170℃に予熱したオーブンで15分~20分焼きます。縁がうっすらと色づき、美味しそうな焼き色がついたら焼き上がり。焼き時間は厚さやオーブンによって調整してください。
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冷ます:
- 焼きあがったら、ケーキクーラーの上に乗せて完全に冷まします。焼きたては崩れやすいので優しく扱ってくださいね。
- 完全に冷めたら、湿気ないように密閉容器に入れて保存しましょう。
このザクザクアーモンドディアマンクッキー、一度食べたらその食感と風味の虜になること間違いなし!アーモンドの魅力を存分に味わえる一品です。ぜひ、こだわりのアーモンド使いで、最高のディアマンクッキーを作ってみてくださいね。
5. アーモンド焼き菓子レシピ④:濃厚アーモンドクリームタルト
いよいよ最後は、焼き菓子の女王とも称される「タルト」の中でも、特にアーモンドの風味を存分に堪能できる「濃厚アーモンドクリームタルト」です!サクサクのタルト生地に、しっとりリッチなアーモンドクリームがたっぷり。まさに、アーモンド焼き菓子の集大成とも言える一品で、専門店レベルの味を目指しましょう!
タルトの心臓部、アーモンドクリーム
タルトにおけるアーモンドクリーム(クレーム・ダマンド)は、まさにそのタルトの味わいを決定づける心臓部。アーモンドプードルを主体とし、バター、砂糖、卵を混ぜ合わせて作るこのクリームは、焼成することで香ばしさを増し、しっとりとした食感と豊かな風味を生み出します。アーモンドそのものを活かすという点では、このクリーム以上にアーモンドの魅力をダイレクトに味わえるものはないかもしれません。トッピングにアーモンドスライスを使えば、見た目も食感もさらに華やかになります。
こだわりポイント①:黄金配合が生む至福の味
美味しいアーモンドクリームを作るための基本は、材料の配合比率。これを押さえるだけで、ぐっとプロの味に近づきます。
アーモンドクリームの黄金配合とは
- 基本の比率: アーモンドプードル、無塩バター(室温に戻す)、グラニュー糖、全卵(室温に戻す)を、基本的に「1:1:1:1」の重量比で混ぜ合わせるのが、伝統的な黄金配合と言われています。例えば、それぞれ100gずつといった具合です。この比率をベースに、お好みで調整していきます。
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材料の役割:
- アーモンドプードル: 風味とコク、しっとり感の主役。皮なしを使うと上品に、皮付きだとより香ばしくなります。
- バター: 風味と口溶けの良さを与えます。必ず室温に戻し、柔らかくしてから使いましょう。
- 砂糖: 甘みを加え、焼き色を良くします。グラニュー糖が一般的ですが、粉糖を使うとよりきめ細かくなめらかなクリームになります。
- 卵: 生地を繋ぎ、焼成時に膨らむ手助けをします。必ず室温に戻してから使いましょう。冷たいとバターと分離しやすくなります。
- アレンジ: よりアーモンド感を強めたい場合はアーモンドプードルの割合を少し増やしたり、逆にもう少し軽めにしたい場合は減らしたりします。卵の量を少し減らすと、よりホロっとした食感になります。
こだわりポイント②:風味付けで個性を出す!
基本のアーモンドクリームに少し風味付けを加えるだけで、ぐっと奥行きのある味わいになり、オリジナリティも出せます。
ラム酒やバニラでワンランクアップ
- ラム酒: アーモンドと非常に相性が良い洋酒です。少量加えるだけで、風味が格段に豊かになり、大人っぽいリッチな味わいになります。ダークラムがおすすめです。加えるタイミングは、全ての材料が混ざった最後に加えます。小さじ1~大さじ1程度をお好みで。
- アマレット: アーモンドのリキュールなので、当然相性抜群!アーモンドの香りをさらに強調したい場合に。
- バニラエッセンスやバニラオイル: 甘く優しい香りが加わり、全体の風味を引き立てます。
- レモンゼスト(レモンの皮のすりおろし): 少量加えると、爽やかな香りがアクセントになり、濃厚なアーモンドクリームが少し軽やかに感じられます。
- シナモンなどのスパイス: ほんの少量加えるだけで、エキゾチックな風味に。
これらの風味付けは、入れすぎるとアーモンド本来の香りを邪魔してしまうので、あくまで「隠し味」程度に使うのがポイントです。
こだわりポイント③:タルト生地との最高の相性を求めて
アーモンドクリームを活かすも殺すも、土台となるタルト生地次第。生地の種類や焼き方にもこだわりましょう。
タルト生地の種類と敷き込み、空焼き
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生地の種類:
- パート・シュクレ: 甘い練り込み生地で、サクサクほろりとした食感が特徴。アーモンドクリームタルトには最も一般的に使われ、相性抜群です。
- パート・ブリゼ: 甘くない練り込み生地で、よりザクザクとした食感。甘さを抑えたい場合や、フルーツなどと一緒に焼き込む場合に良いでしょう。
- パート・サブレ: バターが多く、よりサクサク感が強い生地。崩れやすいですが、リッチな味わいです。 今回は、王道のパート・シュクレを使うのがおすすめです。
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敷き込み方:
- タルト型にバター(分量外)を薄く塗り、強力粉(分量外)をはたいて冷蔵庫で冷やしておきます。
- タルト生地を型の大きさに合わせて3mm~4mm厚に伸ばし、型に丁寧に敷き込みます。縁の部分は指でしっかりと押さえ、余分な生地はナイフや麺棒でカットします。
- 底面にフォークで数カ所空気穴(ピケ)を開けます。これは焼成時に生地が浮き上がるのを防ぐためです。
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空焼きの有無とその理由: アーモンドクリームタルトの場合、アーモンドクリームを詰めてから一緒に焼き上げることが多いですが、よりサクサクのタルト生地を楽しみたい場合や、クリームの水分で底が湿気る(いわゆる「底が生焼け」状態)のを防ぎたい場合は、「空焼き」または「半空焼き」をするのがおすすめです。
- 空焼き: タルト生地だけを完全に焼き上げること。敷き込んだ生地の上にオーブンシートを敷き、その上にタルトストーン(重石)を乗せて、180℃くらいのオーブンで15分~20分焼き、その後タルトストーンとシートを外してさらに5分~10分、きつね色になるまで焼きます。
- 半空焼き: タルトストーンを乗せて10分~15分焼き、うっすらと焼き色がついた状態で取り出し、アーモンドクリームを詰めて再度焼く方法。こちらの方がアーモンドクリームとの一体感が出やすいです。 私は、底のサクサク感を重視したいので、半空焼きをすることが多いです。
こだわりポイント④:魅せるトッピングと絶妙な焼き加減
アーモンドクリームを詰めたら、最後の仕上げにアーモンドスライスを美しくトッピングし、最高の状態で焼き上げましょう。
アーモンドスライスの飾り方と焼きの極意
- トッピング方法: アーモンドクリームをタルト生地に詰めた後、表面にアーモンドスライスを散らします。放射状に並べたり、中心から渦巻き状にしたり、全体に満遍なく散らしたりと、デザインは自由!少し重なるようにたっぷりと乗せると、焼き上がりが豪華になります。
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焼き加減:
- オーブンの温度は170℃~180℃が一般的。
- 焼き時間はタルトの大きさや深さにもよりますが、30分~45分程度が目安です。
- アーモンドクリームがこんがりと美しいきつね色になり、竹串を刺してみて、どろっとした生のクリームがついてこなければ焼き上がりです。表面のアーモンドスライスが焦げ付きそうな場合は、途中でアルミホイルをふんわりとかぶせて焼き色を調整しましょう。
- 焼きあがったら、型に入れたままケーキクーラーの上で粗熱を取ります。粗熱が取れたら、そっと型から外して完全に冷まします。
- 仕上げの艶出し: 焼きあがったタルトの表面に、温めたアプリコットジャム(ナパージュ)を薄く塗ると、美しい艶が出て、乾燥を防ぐ効果もあります。専門店のような仕上がりになりますよ。
風味豊かでリッチな味わいを実現する集大成
この濃厚アーモンドクリームタルトは、まさにアーモンド焼き菓子の魅力を凝縮した一品。サクサクのタルト生地、しっとり濃厚なアーモンドクリーム、そして香ばしいアーモンドスライスの三重奏は、一度食べたら忘れられない美味しさです。材料の配合から焼き加減まで、一つ一つの工程に心を込めることで、お店にも負けない、あなただけの特別なタルトが完成するはずです。アーモンドという素晴らしい素材を最大限に活かした、リッチな味わいをぜひお楽しみください。
【濃厚アーモンドクリームタルト 材料(直径18cmタルト型1台分)】
<パート・シュクレ(タルト生地)>
- 無塩バター:60g(室温に戻す)
- 粉糖:40g
- 卵黄:1個分
- 薄力粉:120g
- 塩:ひとつまみ
- 冷水:小さじ1(生地がまとまりにくい場合)
<アーモンドクリーム>
- 無塩バター:70g(室温に戻す)
- グラニュー糖:70g
- 全卵:1個(約50g、室温に戻す)
- アーモンドプードル:70g
- ラム酒(お好みで):小さじ1~2
- バニラオイル(お好みで):少々
<トッピング・仕上げ>
- アーモンドスライス:30g~(お好みで)
- アプリコットジャム(ナパージュ用、お好みで):大さじ2
- 水(ジャムを緩めるため、お好みで):小さじ1
【作り方】
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パート・シュクレ(タルト生地)作り:
- ボウルに室温に戻したバターを入れ、ゴムベラでなめらかにする。粉糖と塩を加え、泡立て器で白っぽくなるまですり混ぜる。
- 卵黄を加えて混ぜ、薄力粉をふるい入れてゴムベラで切るように混ぜる。まとまりにくければ冷水を少し加える。
- 生地をひとまとめにし、ラップで包んで冷蔵庫で最低1時間休ませる。
- 休ませた生地を打ち粉(強力粉、分量外)をした台の上で3mm厚に伸ばし、タルト型に敷き込む。余分な生地は切り落とし、フォークで底にピケをする。
- 再度冷蔵庫で30分ほど冷やす。
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タルト生地の半空焼き(お好みで):
- オーブンを180℃に予熱する。
- 冷やしたタルト生地の上にオーブンシートを敷き、タルトストーンを乗せる。
- 180℃のオーブンで約15分焼く。タルトストーンとシートを外し、さらに5分ほど焼いて軽く焼き色をつける(完全に焼き切らない)。
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アーモンドクリーム作り:
- ボウルに室温に戻したバターを入れ、ゴムベラでなめらかにする。グラニュー糖を加え、泡立て器で白っぽくなるまですり混ぜる。
- 溶きほぐした全卵を少しずつ加え、その都度よく混ぜ合わせる(分離しないように注意)。
- アーモンドプードルを加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせる。
- ラム酒、バニラオイルを加える場合はここで混ぜる。
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組み立てと焼成:
- オーブンを170℃に予熱する。
- (半)空焼きしたタルト台、または生のタルト台にアーモンドクリームを均一に詰める(型の8分目くらいまで)。
- 表面にアーモンドスライスを美しく散らす。
- 170℃のオーブンで30分~40分焼く。表面がきつね色になり、竹串を刺して生の生地がついてこなければ焼き上がり。途中で焦げ付きそうならアルミホイルをかぶせる。
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仕上げ:
- 焼きあがったら型に入れたままケーキクーラーで冷ます。
- 粗熱が取れたら型から外し、完全に冷ます。
- お好みで、アプリコットジャムに水を加えて火にかけ、煮詰めて作ったナパージュを表面に塗る。
このアーモンドクリームタルトは、手間をかけた分だけ、格別の美味しさが待っています。特別な日のおもてなしや、自分へのご褒美に、ぜひ挑戦してみてくださいね!
6. こだわりのアーモンド焼き菓子で、もっと豊かなおうち時間を!
さて、ここまで4つのマニアックなアーモンド焼き菓子のレシピをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?フィナンシェの焦がしバターとアーモンドプードルのハーモニー、チュイルの極薄パリパリ感、ディアマンクッキーのザクザク食感、そしてアーモンドクリームタルトの濃厚リッチな味わい…。どれもアーモンドの魅力を存分に引き出した、自慢のレシピたちです。それぞれの焼き菓子で、アーモンドの役割や活かし方が少しずつ違うのも面白いところですよね。
ちょっとマニアックなこだわりポイントもたくさんお伝えしましたが、一つ一つの工程に理由があり、それを丁寧に積み重ねていくことで、いつものお菓子が格段に美味しくなるんです。そして何より、そうやって手間ひまかけて作り上げた焼き菓子がオーブンから出てきた瞬間の達成感や、それを大切な誰かと(もちろん自分自身とでも!)味わう時の喜びは、何物にも代えがたいものがありますよね。難しいかな?と思えるレシピに挑戦して、それが上手くできた時の「やったー!」という気持ち、あなたにもぜひ体験してほしいです。
アーモンドという素材は、本当に奥が深くて魅力的です。ホール、スライス、ダイス、プードルといった形状の違いだけでなく、産地や品種によっても風味が異なります。例えば、スペイン産のマルコナアーモンドは「アーモンドの女王」とも呼ばれ、油分が多く香りが豊か。カリフォルニア産のノンパレル種はクセが少なく、どんなお菓子にも使いやすいなど、知れば知るほど面白いんですよ。今回のレシピをヒントに、あなたも色々なアーモンドを試して、自分だけの「ベストなアーモンド焼き菓子」を見つけてみるのも楽しいかもしれません。
おうちで過ごす時間が長くなった今だからこそ、こだわりの材料と丁寧なレシピで、ちょっと特別な手作りお菓子に挑戦してみませんか?甘い香りに包まれながら無心で生地を混ぜる時間は、きっとあなたにとって癒やしのひとときになるはず。そして、焼きあがったお菓子は、あなたのティータイムを格段に豊かにしてくれることでしょう。さあ、エプロンを締めて、魅惑のアーモンド焼き菓子の世界へ、一歩踏み出してみてください!きっと、新しい「好き」が見つかりますよ。応援しています!

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。