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人生で一度は食べたい!感動するほど美味しい無添加食パン4選

2025.07.05
人生で一度は食べたい!感動するほど美味しい無添加食パン4選

毎日食べる食パンだからこそ、「添加物が気になる」「家族に安心して食べさせたい」と思いますよね。しかし、いざ「無添加」と書かれた食パンを探しても、種類が多くてどれを選べば良いか迷ってしまうもの。

この記事では、そんなあなたの疑問を解決します。無添加食パンの選び方のポイントから、スーパーで手軽に買える市販品、お取り寄せできる絶品まで、本当におすすめできる食パンだけを厳選しました。この記事を読めば、心から安心して楽しめる、お気に入りの一枚が必ず見つかります。

1. そもそも「無添加」の食パンって何が違うの?

そもそも「無添加」って何が違うの?

あなたが普段、何気なく手に取っている食パン。そのパッケージの裏側にある原材料表示を、じっくりと見たことはありますか?そこには、カタカナの専門用語が並んでいることも少なくありません。いわゆる「無添加食パン」とは、一般的にパンをふっくらさせたり、長持ちさせたりするために使われることが多い「食品添加物」を使わずに作られた食パンのことを指します。

具体的に言うと、多くの食パンで活躍しているのが「乳化剤」や「イーストフード」といった存在です。これらは、パンの製造効率を上げたり、いつでも安定した品質のパンを作ったりするためには、とても便利なものです。しかし、無添加食パンの世界では、あえてこれらの力を借りません。その代わりに、職人さんたちは製法に工夫を凝らし、素材の力を最大限に引き出すことで、驚くほど美味しい食パンを生み出しているのです。

添加物を使わないということは、ごまかしがきかないということ。小麦粉本来の香りや甘み、酵母が醸し出す豊かな風味、そういったものがダイレクトに伝わってきます。だからこそ、無添加食パンは、一口食べればその違いがはっきりとわかる、まさに「正直なパン」と言えるでしょう。この記事では、そんな魅力あふれる無添加食パンの中から、私が本気でおすすめしたい逸品を、そのこだわりポイントとともにマニアックにご紹介していきますね!あなたの食パン選びの新しい基準が、ここから見つかるかもしれませんよ。

パンによく使われる添加物の役割

「じゃあ、普段食べている食パンに入っている添加物って、一体何をしているの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。ここで、代表的なものをいくつか、その役割とともに少しだけ詳しく見ていきましょう。知ることで、なぜ無添加食パンが貴重で、味わい深いのかがもっとよくわかるはずです。

乳化剤の役割と影響

乳化剤は、本来混ざり合わない水と油を、文字通り「乳化」させて均一に混ぜ合わせるための添加物です。食パンにおいては、生地の中の水分と油脂をしっかりと結びつけ、きめ細やかでしっとりとした食感を作り出す役割を担っています。また、パンが硬くなる「老化」を遅らせる効果も期待できるため、パンの柔らかさを長持ちさせるためにも使われます。

代表的なものには「グリセリン脂肪酸エステル」や「ショ糖脂肪酸エステル」などがあります。これらを使うことで、誰が作っても、いつ作っても、均一で柔らかな食パンを大量に生産しやすくなるのです。一方で、無添加食パンでは、この乳化剤の役割を「湯種製法」といった特別な製法や、バターや生クリームといった良質な油脂をたっぷり使うことでカバーしています。手間はかかりますが、それによって生まれる自然な口溶けやしっとり感は、また格別なものがあるんですよ。

イーストフードの役割と影響

次に「イーストフード」です。これは、パンを膨らませる主役である「イースト(パン酵母)」の“ごはん”のようなもの。イーストの栄養源となって発酵を促進し、安定させる働きがあります。これにより、発酵時間を短縮でき、効率的にパンを製造することが可能になります。特に、大規模な工場で一度にたくさんの食パンを作る際には、欠かせない存在と言えるかもしれません。

「塩化アンモニウム」や「リン酸塩」といった成分が主に使われますが、「フード」という名前がついているものの、私たちが直接食べるための食品というよりは、あくまでイーストのための“サプリメント”のような位置づけです。無添加食パンの世界では、このイーストフードを使いません。その代わり、自家製の天然酵母を使ったり、長時間ゆっくりと生地を発酵させたりすることで、イーストが持つ本来の力をじっくりと引き出します。時間がかかる分、小麦の旨味成分が十分に生成され、複雑で奥行きのある味わいの無添加食パンが生まれるのです。

無添加食パンを選ぶ3つのメリット

では、私たちが無添加食パンを選ぶことには、具体的にどんな良いことがあるのでしょうか?私が考える主なメリットを3つにまとめてみました!

メリット1:素材本来の豊かな味わい

これが最大の魅力と言っても過言ではありません!余計なものが入っていないからこそ、主役である小麦粉の味が際立ちます。パンを袋から出した瞬間にふわりと香る小麦の甘い香り、噛みしめるほどに口の中に広がる優しい甘みや旨味。これらは、上質な素材と丁寧な製法があって初めて感じられるものです。特に、産地や品種にこだわった小麦を使っている無添加食パンは、その違いが驚くほど明確にわかります。まるで、お米の銘柄によって味が違うように、食パンも小麦で選ぶ時代なのかもしれません。

メリット2:作り手の哲学と安心感

無添加食パンを選ぶということは、そのパンに込められた作り手の「こだわり」や「哲学」を一緒にいただく、ということでもあります。なぜ添加物を使わないのか。それは、食べる人の体のことを想い、パン本来の美味しさを届けたいという強い信念があるからです。原材料表示が「小麦粉、酵母、砂糖、塩」といったように、とてもシンプルであることも、安心感につながりますよね。自分の体を作るものだからこそ、こういった「正直さ」や「透明性」は、とても価値のあることだと私は思います。

メリット3:製法がもたらす多様な食感

添加物に頼らない分、無添加食パンは製法に独自の工夫が凝らされています。それが、食感の多様性を生み出しているのです。例えば、後ほど詳しくご紹介する「湯種製法」は、お餅のようなもっちり、しっとりとした食感を生み出します。一方で、「石窯」で焼き上げた食パンは、表面はパリッと香ばしいのに、中は驚くほど水分を保って瑞々しい仕上がりに。また、天然酵母でじっくり発酵させた食パンは、ただ柔らかいだけでなく、歯ごたえの中にしっかりとした旨味と弾力を感じることができます。どの無添加食パンも、それぞれに個性的な食感を持っていて、食べ比べてみるのも大きな楽しみの一つですよ。

2. 【おすすめ無添加食パン①】Pasco「超熟」

いつものスーパーで叶う無添加食パン

「無添加の食パンって、なんだか意識の高いお店に行かないと手に入らなさそう…」なんて思っていませんか?実は、そんなことは全くないんです!あなたの最も身近な存在であるスーパーマーケットやコンビニエンスストアのパン売り場で、いつでも手に入る素晴らしい無添加食パンがあります。それこそが、Pasco(敷島製パン株式会社)が誇るロングセラー商品、「超熟」シリーズです。

緑と白の親しみやすいパッケージは、きっと誰もが一度は目にしたことがありますよね。この「超熟」こそが、実は「イーストフード・乳化剤不使用」を貫いている、私たちの暮らしに最も近い無添加食パンなのです。Pascoは、1920年の創業以来、「社会とともにすこやかな未来を築く」という考えのもと、パン作りを続けてきた老舗企業。そのPascoが、毎日の食卓にのぼる食パンだからこそ、「余計なものは入れない」というシンプルな答えにたどり着いたのは、ごく自然なことだったのかもしれません。2008年には、食パンの主力ブランドであった「超熟」シリーズ全品でイーストフードと乳化剤の使用をやめるという、当時としては画期的な決断をしました。これは、日本の大手製パンメーカーの中でも先駆的な取り組みであり、安全・安心な食パンを日本中に届けたいという強い意志の表れでした。この企業努力のおかげで、私たちは今日、特別な場所に行かなくても、ごく当たり前に高品質な無添加食パンを選ぶことができるのです。

「湯種製法」の秘密を徹底解剖!

Pasco「超熟」が、乳化剤などの添加物を使わなくても、あれほどの「もっちり、しっとり」感を実現できている秘密。それが、Pascoが長年の研究の末にたどり着いた独自の「湯種製法」にあります。この製法こそが、「超熟」のおいしさの核となる部分。少しマニアックになりますが、そのメカニズムを紐解いていきましょう!

湯種製法とは?

「湯種(ゆだね)」とは、パン生地に使う小麦粉の一部を、あらかじめ熱いお湯でこねて、一晩じっくりと寝かせることで作られる生地のことです。この工程を経ることで、小麦粉に含まれるデンプンが、水分と熱によって「アルファ化(糊化)」します。少し難しい言葉ですが、お米を生のまま食べるのではなく、炊飯してご飯にするのと同じような現象だと思ってください。生米のデンプン(ベータデンプン)は硬くて消化しにくいですが、炊くことでアルファ化し、ふっくらと美味しくなりますよね。パン作りにおいても、このアルファ化が、食感と風味に魔法のような効果をもたらすのです。このひと手間をかけた湯種を本ごねの生地に混ぜ込むのが「湯種製法」です。

もっちり感と甘みのメカニズム

なぜ、湯種製法でパンがもっちり、しっとりするのでしょうか。その秘密は「保水性」にあります。アルファ化したデンプンは、生のデンプンよりもはるかに多くの水分を抱え込む性質があります。そのため、湯種を使った生地は、焼き上がった後もパン内部に水分がたっぷりと保持されます。これが、パサつきにくく、時間が経ってもしっとりとした食感が続く理由です。そして、耳まで柔らかく、噛むともっちりとした弾力を感じる、あの「超熟」独特の食感を生み出しているのです。

さらに、甘みにも秘密があります。デンプンがアルファ化する過程で、デンプンを分解して糖に変える酵素(アミラーゼ)が働きやすくなります。これにより、小麦粉が本来持っている自然で優しい甘みが最大限に引き出されるのです。砂糖を過剰に加えなくても、噛みしめるほどに口の中に広がるほんのりとした甘さは、この湯種製法のおかげなんですね。

なぜ湯種製法だと無添加が可能に?

ここで、最初の話に戻ります。通常、乳化剤はパンの柔らかさやしっとり感を保つために使われます。しかし、「超熟」では、この乳化剤が担っていた役割を、すべて「湯種製法」という物理的な技術で実現しているのです。また、イーストフードを使って発酵を促進しなくても、湯種を使った生地は発酵が安定しやすく、力強く膨らんでくれます。つまり、時間と手間をかける「湯種製法」を採用することで、添加物に頼らなくても、美味しくて高品質な無添加食パンを作ることが可能になった、というわけです。これは、まさにPascoの技術力の結晶と言えるでしょう。

超熟シリーズの豊かなラインナップ

「超熟」の魅力は、定番の角食パンだけにとどまりません。あなたの好みやその日のメニューに合わせて選べる、多彩なラインナップが揃っているのも嬉しいポイントです。

例えば、よりリッチな味わいを求めるなら「超熟 国産小麦」がおすすめです。その名の通り、主原料の小麦粉を100%国産にこだわった逸品。北海道産の「ゆめちから」などの超強力小麦を使用しており、定番の超熟よりもさらに力強いもっちり感と、豊かな小麦の風味を堪能できます。少し贅沢な朝に、厚切りにしてバタートーストで味わってみてください。その香りと味わいの深さに、きっと感動するはずです。

また、トースト好きの方には、山型の「超熟 湯種づくり 山型」も見逃せません。蓋をせずに焼き上げる山型食パンは、生地が縦に伸び伸びと膨らむため、きめが粗く、軽い食感に仕上がります。トーストすると表面はサクッと小気味よく、中は湯種製法ならではのもっちり感をしっかりと感じられます。この食感のコントラストは、まさにトーストのために生まれた食パンと言えるでしょう。チーズを乗せたり、ジャムを塗ったり、様々なアレンジを楽しむのに最適です。

このように、私たちの最も身近な存在でありながら、その裏側には無添加への深いこだわりと、それを実現する確かな技術力が隠されているのがPasco「超熟」なのです。まずはこの身近な無添加食パンから、あなたの新しい食パンライフを始めてみてはいかがでしょうか。

3. 【おすすめ無添加食パン②】タカキベーカリー「石窯イギリス食パン」

ヨーロッパの伝統が香る本格派食パン

次にご紹介するのも、スーパーマーケットで出会える、まさに「実力派」と呼ぶにふさわしい無添加食パンです。それは、広島県に本社を構えるタカキベーカリーが製造する「石窯イギリス食パン」。もしあなたが、トーストした時の「サクッ!」という音と、こうばしい香りをこよなく愛するタイプなら、この食パンは間違いなくあなたの心を掴むでしょう。

タカキベーカリーは、1948年の創業以来、ヨーロッパの伝統的なパン作りをお手本に、「すこやかなパンを、食卓へ。」という理念を掲げ続けてきた企業です。利益や効率だけを追求するのではなく、パン本来のおいしさと、食べる人の健康を真摯に考え、早くから添加物の使用を極力控える取り組みを進めてきました。その哲学は、この「石窯イギリス食パン」のシンプルな原材料表示にもはっきりと表れています。「小麦粉、パン酵母、砂糖、食塩」。本当にこれだけ。家庭でパンを手作りする時とほとんど変わらない材料で作られているのです。この潔さこそが、タカキベーカリーの自信と誠実さの証。スーパーで手軽に買える無添加食パンでありながら、その味わいはヨーロッパの街角にあるブーランジェリー(パン屋)の本格的な風格を漂わせています。

「石窯」がもたらす魔法のような効果

この食パンの最大の特徴であり、その美味しさの根幹をなしているのが、商品名にもなっている「石窯」での焼成です。なぜ、石窯で焼くとパンは格別に美味しくなるのでしょうか?そこには、科学的な裏付けのある、石窯ならではの“魔法”が隠されています。

キーワードは「遠赤外線」

石窯の魅力、それは「遠赤外線」にあります。熱した石が、目には見えない熱線である遠赤外線を大量に放出します。この遠赤外線のすごいところは、パンの表面だけを焼くのではなく、その熱が内部にまで素早く浸透していく点です。一方、一般的なオーブン(熱風で焼くコンベクションオーブンなど)は、主にパンの表面から熱を伝えていきます。この違いが、焼き上がりに決定的な差を生むのです。

「クラストはパリッ、クラムはしっとり」の科学

遠赤外線の力で内部からもしっかりと熱が加わるため、石窯では非常に短時間でパンを焼き上げることができます。短時間で焼き上げるということは、パンの内部にある水分が必要以上に蒸発するのを防げる、ということ。その結果、パンの表面(クラスト)はパリッと香ばしく焼き固められる一方で、パンの内側(クラム)は、小麦が持つ水分をたっぷりと保ったまま、驚くほどしっとり、もっちりとした状態に仕上がるのです。この理想的な食感のコントラストこそ、石窯焼きの真骨頂。タカキベーカリーは、このヨーロッパの伝統的な焼成方法を、最新の技術で工場生産に応用し、私たちのもとへ届けてくれているのです。家庭のオーブントースターでは決して再現できない、本格的な味わいがここにあります。

イギリス食パンの美味しい楽しみ方

「石窯イギリス食パン」は、その名の通り「イギリス食パン」と呼ばれる山型の食パンです。食パンには、日本の主流である「角食パン」と、この「イギリス食パン」の2種類が主にあります。蓋をして焼くことで四角い形に仕上げる角食パンは、きめが細かくしっとりしているのが特徴。一方、蓋をせずに焼くイギリス食パンは、山のようにこんもりと膨らみ、きめが粗く軽い食感に仕上がります。

この軽やかな食感こそ、トーストした時に最大の魅力を発揮します。ぜひ、いつもより少し厚めの4枚切り、あるいは3枚切りくらいの厚さにスライスして、トースターに入れてみてください。焼き上がりの「チーン!」という音とともに扉を開けると、石窯で焼かれた小麦の香ばしいアロマが一気に立ち上ります。そして一口かじれば、「サクッ!」という小気味良い音。その直後に、中のしっとりとした生地が顔を出し、噛みしめるほどにシンプルな原材料だからこその、小麦粉のピュアな甘みが口いっぱいに広がります。

この無添加食パンを味わうなら、まずはシンプルな「バタートースト」が断然おすすめです。上質なバターをたっぷりと塗って、そのバターがジュワっと溶け込んだところを頬張る幸せ。これ以上のものはないかもしれません。また、その香ばしさは、とろけるチーズとの相性も抜群。「チーズトースト」にすれば、満足感たっぷりの朝食になります。さらに、サクッとした軽い食感は、アボカドやトマト、スモークサーモンなどを乗せる「オープンサンド」の土台としても最適です。素材の味を邪魔せず、むしろ引き立ててくれる、まさに名脇役。タカキベーカリーの「石窯イギリス食パン」は、毎日のトーストタイムを、ワンランク上の楽しみに変えてくれる、信頼できる実力派無添加食パンなのです。

4. 【おすすめ無添加食パン③】panya芦屋「無添加食パンPremium」

贅沢な時間を約束する「生食パン」の先駆け

さて、ここからは少し趣向を変えて、日常を特別な「ハレの日」に変えてくれる、とっておきのお取り寄せ無添加食パンをご紹介します。たまには、自分への最高のご褒美や、大切な人への心を込めた贈り物として、食パンを選んでみるのはいかがでしょうか。そんなシーンに、私が自信を持っておすすめするのが、兵庫県芦屋市に本店を構える高級食パン専門店「panya芦屋」の看板商品、「Premium」です。

2010年代後半から日本全国を席巻した「高級食パンブーム」。その黎明期から、確固たる地位を築いてきたのが、このpanya芦屋です。彼らが食パンの世界に持ち込んだ革新的なコンセプト、それは「トーストせずに、まずは生でそのまま食べてほしい」というメッセージでした。それまでの食パンが「焼いて食べる」のが当たり前だったのに対し、「耳まで柔らかく、そのままちぎって食べるのが一番美味しい」という新しい価値観を提唱したのです。この「生食パン」という文化の先駆けとも言える存在が、panya芦屋の無添加食パンなのです。もちろん、その美味しさを支えているのは、保存料や香料、乳化剤、イーストフードといった添加物を一切使用しないという、徹底した無添加へのこだわりです。

贅沢さを生み出す素材と職人技への探求

panya芦屋の食パン「Premium」が、なぜ人々をそれほどまでに魅了するのか。その秘密は、一口食べた瞬間に誰もが「!」と目を見開くような、圧倒的な口溶けの良さと、深く優しい甘みにあります。この贅沢な味わいは、選び抜かれた最高級の素材と、それを最大限に活かす職人の繊細な技の賜物です。

厳選されたブレンド小麦粉

panya芦屋の食パンの、あの絹のようになめらかな舌触りと、しっとりとした食感を生み出しているのが、門外不出のレシピでブレンドされたオリジナルの小麦粉です。一般的に、パン作りにはタンパク質の含有量が多い強力粉が使われますが、panya芦屋では、きめ細やかさと口溶けの良さを追求するために、複数の小麦粉を絶妙なバランスで配合しています。例えば、香り高い北米産の小麦などを中心に、その日の気温や湿度まで考慮して微調整を加えることで、いつでも最高の状態の生地を作り上げているのです。この妥協なき小麦粉への探求心が、唯一無二の食感の基盤となっています。

バターと生クリームの黄金比

そして、panya芦屋の食パンを語る上で欠かせないのが、乳製品の贅沢な使い方です。生地には、上質なバターと、濃厚な生クリームが惜しげもなくたっぷりと練り込まれています。これにより、パン生地に豊かなコクとミルキーな風味が加わるのはもちろんのこと、天然の乳化作用で生地のしっとり感が長時間保たれるのです。添加物である乳化剤を使わなくても、これだけリッチな素材を使うことで、耳まで驚くほど柔らかく、パサつきとは無縁の食感を実現しています。この素材の力がもたらす自然な甘みと香りは、人工的な香料では決して表現できない、深く、そして優しい味わいです。

焼き加減という名の職人技

どれだけ良い素材を集めても、最後の「焼き」の工程が完璧でなければ、最高の食パンは完成しません。panya芦屋では、熟練の職人が、その日の生地の状態を指先で感じ取りながら、オーブンの温度や焼成時間を秒単位で調整しています。生地にたっぷりと含まれたバターや生クリーム、そして水分が最高のバランスで焼き固められ、あの独特の「腰折れ」するほど柔らかい食パンが生まれる瞬間。そこには、マニュアル化できない、長年の経験に裏打ちされた職人の勘と技が凝縮されています。この繊細な火加減へのこだわりこそが、素材のポテンシャルを120%引き出し、panya芦屋の無添加食パンを「贅沢品」の域にまで高めているのです。

ご褒美パンの最高の味わい方

この特別な無添加食パンを手に入れたなら、ぜひ最高の状態で味わっていただきたいものです。まずは、お店が推奨するとおり、「生」で、それも手で豪快にちぎって食べてみてください。ナイフで切るよりも、繊維に沿ってちぎる方が、もっちりとした食感と小麦の香りをより強く感じることができます。目を閉じてゆっくりと咀嚼すれば、バターと生クリームの芳醇な香りが鼻に抜け、優しい甘みがじんわりと口の中に広がっていくでしょう。これぞ、まさにご褒美の味。

購入した翌日以降、少し食感が落ち着いてきたら、次はぜひ厚切りにして軽くトーストしてみてください。表面はサクッと、中はもっちりとした食感のコントラストが生まれます。そして何より、熱が加わることでバターの香りがさらに引き立ち、生で食べた時とはまた違う、香ばしくリッチな表情を見せてくれます。何もつけなくても、それだけで一つの完成された料理のような満足感が得られますよ。自分へのご褒美はもちろん、高級感のある専用の紙袋に入れてもらえるので、大切な方への気の利いたギフトとしても、間違いなく喜ばれる逸品です。

5. 【おすすめ無添加食パン④】Boulangerie S.Igarashi(ブーランジェリー エス イガラシ)「角食パン」

パンマニアが唸る無添加の哲学

これまで、スーパーで手軽に買えるものから、ご褒美にぴったりの高級食パンまで、様々な無添加食パンをご紹介してきました。しかし、もしあなたが「パンのことが好きで好きでたまらない」「パン本来の、もっと奥深い世界を探求してみたい」と考えるほどのパン好きであるならば、最後にご紹介するこの食パンを避けては通れません。それは、東京・東陽町に店を構える名店中の名店「Boulangerie S.Igarashi(ブーランジェリー エス イガラシ)」が焼き上げる「角食パン」です。

オーナーシェフの五十嵐さんは、数々の有名店で腕を磨き、パンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」で日本代表として世界一に輝いた経歴も持つ、まさにパン職人のトップランナー。そんな五十嵐シェフが作るパンは、一言で表すなら「マニアック」。そのパン作りの根底には、「添加物を使わない」という次元をさらに超えた、生命力あふれるパンへの深い哲学が流れています。彼の作る食パンは、ただ柔らかいだけ、甘いだけの食パンとは一線を画します。それは、自然の力と職人の技が完璧に融合した、もはや「作品」と呼ぶにふさわしい風格をまとった、究極の無添加食パンなのです。

天然酵母「ルヴァン種」が織りなす奥深い世界

イガラシの角食パンの味わいの核心、それは「自家製天然酵母(ルヴァン種)」にあります。スーパーで売られている多くのパンが、純粋培養された「イースト」を使って短時間で発酵させるのに対し、イガラシでは、小麦粉と水を混ぜ合わせ、そこに空気中や小麦粉に付着している野生の酵母と乳酸菌を取り込んで育てる、伝統的な「ルヴァン種」を使い、何十時間もかけてじっくりと生地を発酵させます。この手間と時間が、他のパンでは決して味わえない、複雑で奥行きのある風味を生み出すのです。

ルヴァン種とは?

ルヴァン種は、いわば「生き物」です。職人は、毎日その日の気温や湿度に合わせて餌となる小麦粉や水を与え(「種継ぎ」と呼ばれます)、酵母と乳酸菌が最も良い状態で活動できるように、愛情を込めて管理します。このルヴァン種の中では、パンを膨らませる酵母菌と、ヨーグルトなどにも含まれる乳酸菌が共存しています。この二つの微生物の共同作業こそが、ルヴァン種を使ったパンの魅力の源泉なのです。

長時間発酵がもたらす旨味と酸味

生地を長時間ゆっくりと発酵させることで、何が起こるのでしょうか。まず、乳酸菌が活動することで、生地に爽やかな「乳酸」や、風味豊かな「酢酸」といった有機酸が生成されます。これが、イガラシの食パンに感じられる、後味にほのかに残る心地よい酸味の正体です。この酸味は、パンの味わいを引き締め、複雑な輪郭を与えてくれます。

さらに、長い時間をかけて小麦粉のタンパク質が、酵素によってゆっくりとアミノ酸へと分解されていきます。アミノ酸は、ご存知の通り「旨味成分」の代表格。つまり、長時間発酵は、小麦粉が本来秘めているポテンシャルを、旨味という形で最大限に引き出すための、必要不可欠な時間なのです。イーストフードを使って発酵を早めたパンでは、この深い旨味が生まれる余地はありません。イガラシの無添加食パンを一口噛みしめた時に感じる、じんわりと広がる滋味深い味わいは、この生命の営みの賜物なのです。

究極の無添加食パンを味わうということ

イガラシの角食パンは、複数の国産小麦を巧みにブレンドして作られています。北海道産の「キタノカオリ」など、それぞれに特徴の違う小麦粉を組み合わせることで、香り、甘み、そしてもっちりとした食感の、完璧なハーモニーを追求しています。焼き上がった食パンは、ずっしりと重く、クラストは薄くて歯切れが良いのに、クラムは驚くほど高密度で、しっとり、もっちり。それでいて、口溶けは驚くほどなめらかです。

この究極の無添加食パンを味わうなら、ぜひ五感をフルに使って向き合ってみてください。まずはスライスした断面の、クリーム色がかった美しい生地の色と香りを楽しみます。そして、まずは何もつけずに一口。舌の上で、小麦の甘み、ルヴァン種由来のほのかな酸味、そして発酵がもたらした深い旨味が、どのように変化していくかを感じてみましょう。まるで上質なワインをテイスティングするように、その複雑な味わいのレイヤーを一つ一つ紐解いていくような楽しみがあります。

もちろん、軽くトーストするのもおすすめです。焼くことで小麦の香ばしさが一層引き立ち、また違った表情を見せてくれます。この食パンには、質の良い発酵バターや、熟成したハードタイプのチーズ、あるいは上質な生ハムなどがよく合います。パン自体が力強い主役なので、それに負けない個性を持った食材と合わせることで、最高の美食体験が生まれるでしょう。パン好きを公言するならば、一度はこの「ブーランジェリー エス イガラシ」の角食パンが語りかけてくる、無添加の哲学に耳を傾けてみる価値は、間違いなくありますよ。

6. まとめ:あなたのお気に入りはどれ?無添加食パンで毎日を特別に

さて、こだわりの無添加食パンを4つ、それぞれの魅力や背景をマニアックな視点も交えながらご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

「無添加食パン」と一括りに言っても、その個性は実に様々。あなたのライフスタイルや、その日の気分、どんな風にパンを楽しみたいかに合わせて、ぴったりの一枚がきっと見つかるはずです。

最後に、今回ご紹介した4つの無添加食パンを、私なりの視点で評価した比較表でまとめてみました!ぜひ、あなたの食パン選びの参考にしてみてくださいね。

こだわりの無添加食パン 比較表

商品名 手軽さ トースト適性 生食適性 ご褒美感 価格帯
Pasco「超熟」 ★★★★★ ★★★★☆ ★★★★☆ ★★☆☆☆ ★☆☆☆☆
タカキベーカリー「石窯イギリス食パン」 ★★★★☆ ★★★★★ ★★★☆☆ ★★★☆☆ ★★☆☆☆
panya芦屋「Premium」 ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★☆
ブーランジェリー エス イガラシ「角食パン」 ★☆☆☆☆ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★★★★
  • 手軽さと毎日の安心感を求めるなら…Pasco「超熟」
    いつでも近くのスーパーで手に入る、私たちの暮らしに一番近い無添加食パン。湯種製法によるもっちり感は、毎朝食べても飽きのこない美味しさです。

  • トーストの香ばしさをとことん楽しむなら…タカキベーカリー「石窯イギリス食パン」
    石窯焼きならではの「外はパリッ、中はしっとり」は、まさにトーストのための食パン。シンプルなバタートーストが、ごちそうに変わります。

  • 特別な日の贅沢なひとときを味わうなら…panya芦屋「Premium」
    自分へのご褒美や大切な人へのギフトに。耳まで美味しい生食パンがもたらす、絹のような口溶けとリッチな甘みは、格別な時間を約束してくれます。

  • パン本来の奥深い世界を探求するなら…ブーランジェリー エス イガラシ「角食パン」
    パン好きの終着点とも言える、究極の無添加食パン。天然酵母と長時間発酵が生み出す、複雑で滋味深い味わいは、パンの概念を変えるかもしれません。

あなたの明日の朝食が、今日よりももっと美味しく、もっと楽しい時間になりますように。ぜひ、お気に入りの無添加食パンを見つけて、毎日にちょっとした特別感をプラスしてみてくださいね!

WRITING
西村恭平
西村恭平 Nishimura Kyohei

大学を卒業後、酒類・食品の卸売商社の営業を経て2020年2月に株式会社ブレーンコスモスへ入社。現在は「無添加ナッツ専門店 72」のバイヤー兼マネージャーとして世界中を飛び回っている。趣味は「仕事です!」と即答してしまうほど、常にナッツのことを考えているらしい。